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2021年2月 2日 (火)

WHOの武漢「見学会」終わる

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あーあ、なんとも馬鹿馬鹿しい茶番が終わりました。
WHOの中国武漢現地調査が終わったそうです。現地調査というのはおこがましい、ただのタイベックスを着込んだ「見学会」にすぎません。

充分に想像できたのですが、これは国際機関の現地査察なんてご大層なモンじゃなく、中国主催の国際見学会にすぎませんでした。
当初からWHOと中国政府がなぁなぁまぁまぁで企画し、何カ国かの専門家を入れるという形式だけ整えて、決められた当局御用達のコースだけを見せたのです。
これは古典的な共産主義国家のやり口で、特に珍しくもなんともありません。旧共産圏の取材はみんなこんなことが定番でした。
たとえば半世紀ほど前に本多勝一という朝日の記者が「南京大虐殺」の記事を書いた時には、共産党の案内するルートを辿って、当局の用意した「生き証人」からだけ取材したそうです。
どんなものが出来るか初めからわかりきっていますが、一度権威ある媒体が公にすれば、それは消えない歴史の真実として一人歩きしてしまいます。

ですから、こんな中国当局が準備した調査に乗って、プロパガンダに協力したWHOのほうが悪質なのです。
当然結果はなにも出ず、新型コロナの発生源は中国ではない、我々も被害者なんだ、我々は凛々しく習主席の指導で勝利したのだぁ、という講釈を延々と聞かされてお終いです。

「WHO調査の焦点「華南海鮮卸売市場」、視察は約1時間で終了…実質的成果なしか
 【武漢中国湖北省)=吉岡みゆき】新型コロナウイルスの発生源を調べるため、武漢入りしている世界保健機関(WHO)の国際調査団は1月31日、流行初期に感染者が集中した華南海鮮卸売市場を視察した。市場は閉鎖から1年以上が経過しており、感染経路などの解明につながるかは不透明だ。
 WHOがこの市場を視察するのは初めて。扱っていた食用の野生動物を介し、出入り業者にウイルスの集団感染が起きた疑いがあり、WHOは調査の焦点と位置づけてきた。5万平方メートルの敷地に約1000店が入居していたが、中国当局が昨年1月1日に閉鎖した。
 調査団は中国の関係者と卸売市場の敷地に入り、視察は約1時間で終わった。内部は水産物の水槽などほとんどの備品が撤去済みとされる。中国側から店舗の位置の説明などを受けるだけで、実質的な成果を得られなかった可能性が高い」(読売1月31日)

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新型コロナウイルス】 武漢訪問のWHO調査団が活動開始

そもそもこの「見学会」は、テドロスの面子を守ってやるために中国がお慈悲で開いてやったものです。
発生から1年以上たっても、なお発生源の武漢に立ち入ることすら許さない中国に非難轟々の有り様を、これ以上さすがのテドロスも抑えきれなかったから渋々やってみせたのでしょうね。
テドロスは恥も外聞もなく、「あたしも中国には失望いたしました」なんて弱気なことを言っていましたが、これ以上窮地に立たせると国際世論に追い詰められちゃいますからね。
手代に辞められてしまっては困ると思ったんでしょう。

1年以上も経過し、徹底的に何度も消毒されてしまって、店舗も取り払われてしまったドンガラの海鮮市場なんぞ見ても無意味です。
調査と称するならば、いうまでもなく武漢ラボに立ち入って石正麗グループの研究員に聞き取りをせねば何の意味もありません。
絶対に武漢ラボなんか見せっこありませんから、ならば次善として病院や海鮮市場に行くというのはわからないではありません。

ならば、さっさと行けばよろしかろうに。
中国が入国許可をださないのはわかりきっていますが、発生直後のから今行かねば発生動向調査(サーベイランス)ができないことを国際世論に強く訴えるべきでした。
当時なら、当局も隠しおおせないほど大量の患者が溢れていましたから、サーベイランスで発生ルートを明確にすることができれば、さらなる感染拡大を初期で止めることも可能だったはずです。
それを1年以上たってから、ナニやってんのか。

サーベイランスとは、発生源と目された市場から自宅や職場までどのような動線が伸びているか、感染が何を介してどのようにどこまで飛び火しているか、それを実地に検証することです。
すると、この多くの動線の網の目から、逃げも隠れもできない真実の感染源が浮かび上がってくるはずです。
今でも遅くはありません。その残り香くらいはあります。それが患者とその家族の証言です。

ところがWHO調査団が案内されたのは、患者が入れられていた病院と海鮮市場でしたが、病院に行くならしっかり患者とその家族への聞き取りくらいせねばなんにもなりません。
それがこんなていたらくですから、ホントこの「調査団」は素人ですか。

「WHOの国際的な調査チームによる現地調査について、武漢の病院で新型コロナウイルスに感染した父親を亡くした張海さんは、NHKの取材に対し「調査チームは私たち遺族の話を真っ先に聞くべきだ」と訴えています。
張さんによりますと、WHOの現地調査が始まるのを前に、遺族などが参加するSNSのグループチャットが突然、使用できなくなったということで、中国当局は、初期対応の遅れや情報の隠蔽があったとして政府の責任を問い続ける遺族の声に神経をとがらせているものとみられます」(NHK2月1日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210201/k10012842971000.html

珍しくもNHKが骨のあることを書いています。しかしこの部分は中国ではブラックアウトしたとか(笑)。
患者家族が使っているチャットも突如つかえなくなったということです。
NHKさん、この放送、手を変え品を変えて中国向けにねじ込んで下さいな。それがジャーナリズムの良心のはずでしょう。

今でも、できるだけ多くの患者とその家族から、当時どこでなにをしていたのか、どこで誰と接触したのか、なにを食べたのか、何に触ったのかまで緻密に聞き取りをすれば感染ルートについて多少のことが判ってくるはずです。
この調査だけで優に1カ月以上かかるはずで、この肝心要の部分を欠落させて調査完了してしまうという凄まじさよ。
ホントこの調査団、専門家なのでしょうか。

当局が見せたかったものだけ見るのがこの「見学会」の趣旨ですから、武漢ラボなど望むべくもなく、キレイに洗い清められた海鮮市場に行って見せられたのが「発生源の証拠」でした。
あ、そうそう、その前に行ったたところが壮絶に愚劣です。

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WHO調査チーム 武漢の病院で調査 “封じ込め”宣伝展示を視察 | 新型 ...

「一方で、30日には、中国共産党の指導のもとで感染の封じ込めに成功したと宣伝する展覧会の会場におよそ2時間半にわたって滞在したほか、31日の海鮮市場の視察前には、感染対策に成功し、都市の封鎖が行われていた間、住民への食料の供給を支えたと中国政府が宣伝する別の市場を、およそ1時間半視察しました」(NHK前掲)

WHOが「調査」したのは、感染と無関係な別な市場と共産党の新型コロナのプロパガンダ展覧会だそうです。 

「新型コロナの起源を探るため中国・武漢を訪れている世界保健機関(WHO)の国際調査団は30日、共産党がコロナへの「勝利」を誇示するため開いている展覧会を訪れた。展示内容は科学研究との関連性が低く、中国側主導で調査日程が組まれているもようだ。
 30日午後に訪れた展覧会は、習近平国家主席の対応が時系列で紹介され、感染症対策の成功を強調する宣伝色も強い」(共同1月30日)

そして見せられたのが輸入海産物を扱う倉庫で、ここが当局の言う発生源だそうです。
なんのことはない、新型コロナは海外から持ち込まれたんだぁ、ということのようですが、あれ、かつては米軍が持ち込んだんだとかコウモリを食ったからだとか言っていませんでしたっけ(笑)。いつから輸入冷凍食品になったんでしょうか、ご都合主義なことです。

「調査団は1月31日午前には、卸売市場の仕入れ先で、輸入冷凍食品を扱う大型倉庫を訪れた。中国当局は当初、卸売市場の野生動物を介してウイルスが流行した疑いを挙げたが、後に、ウイルスが冷凍の魚介類などに付着して中国に流入した可能性を訴え始めた。調査団にも国外からの流入説を改めて説明したとみられる」(読売2月1日)

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武漢のWHO、「何も残ってない」市場視察…「非常に有益だった

調査団員は「大変に有益だった」と書き込んでいるようですが、迎えた一般ピーブルは「なにも残っていないところを見てなにしに来たんだ」と首を傾げていたそうです。

「現地調査3日目の1月31日午後、ようやく実現した華南海鮮卸売市場の視察は約1時間で、形式的な内容だったようだ。調査団の一人はツイッターで「市場のレイアウトを見られ、スタッフと話ができ、非常に有益だった」と書き込んだが、近くに住む男性(27)は「中には何も残っていない。今更何を見るのだろう」と首をかしげた」(読売前掲)

というわけで、これにて中国の禊ぎは終わりました。

 

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コメント

やっぱりというか、なんというか。

「自国のワクチンにケチがついた腹いせにファイザーのワクチンが危ないと言いふらす中国」
<新型コロナウイルスの発生源を調べるために武漢に入ったWHO調査団からも世界の目を逸らしたい狙いが>
https://news.yahoo.co.jp/articles/b65de52074cd6e0c3dbd315e81d87bce8d1aacc7

高い(かどうかよくわかりませんけど「密輸」だし)お金払って効果あるかどうか怪しい薬品の人体実験(よく言えば治験)に参加したおバカな日本人もいたようで、中国人にすら呆れられてるそうな。それを国家レベルでやってしまった国々の国民がしっぺ返しをくらわなきゃいいんですが。

「密輸」中国製ワクチンを打つ日本の富裕層... 自己中だらけでコロナに勝てるの?
https://news.yahoo.co.jp/articles/4cb32eeb024525df362d80aa0dae530a10a5519b

 こんな下らない漫才を、いつまで我々は見させられるのでしょうね。
「WHOは腐敗していて、改革できる余地はない」として脱退したのがトランプ政権ですが、バイデン政権は復帰して何が出来そうでしょ?
国際協調とか自由経済だとかの方策など、既にしてこれまでのように中共の掌中で踊らされるだけ。コロナ後も中共の悪は大手を振って闊歩し続けるのでしょう。

すみません、なんか見られないみたいなのであらためて。

自国のワクチンにケチがついた腹いせにファイザーのワクチンが危ないと言いふらす中国
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2021/02/-aspi-30121-145-122763000104-15cctvcgtn-who-50478.php

「密輸」中国製ワクチンを打つ日本の富裕層... 自己中だらけでコロナに勝てるの?
https://www.newsweekjapan.jp/tokyoeye/2021/01/post-53.php

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