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2021年3月 5日 (金)

ミャンマー軍事政権が引き起こした第2次天安門事件

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ミャンマー軍事政権が後戻りできないことをしてしまいました。
軍事政権が国民に無差別に発砲を繰り返し50名を殺害しました。 
これはミャンマー版第2次天安門事件です。


「国軍によるクーデターへの抗議デモが続くミャンマーで3日、少なくとも38人が死亡したと国連が明らかにした。クーデターが起きてからの約1カ月で「最悪の流血の日」だとしている。
国連ミャンマー問題担当のクリスティーン・シュレイナー・バーグナー特使は、衝撃的な映像が現地から出てきていると述べた。
また、クーデターが発生した2月1日以降、50人以上が死亡し、多数のけが人が出ているとした。
市民たちによる抗議行動と不服従は、ミャンマー各地で続いている。目撃者は、治安部隊がゴム弾や実弾を発砲していると話している。
3日に多数の死者が出たことを受け、イギリスは国連安全保障理事会を5日に開催するよう要求。アメリカは、ミャンマー国軍に対する制裁強化を検討していると明らかにした。
近隣の東南アジア各国からは前日の2日、国軍に対して抑制を求める声が出ていた」(BBC3月4日)
https://www.bbc.com/japanese/56275697

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BBC

下のAFPが撮った写真を見るとわかりますが、警官とおぼしき男が指揮棒の指す方向をガリル自動小銃で狙撃しています。

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ミャンマーで被害者の家族を撃つは、削除された後、犠牲者

キャプションには、「9日、ミャンマーの首都ネピドーで、国軍によるクーデターに抗議するデモ隊と衝突した際、銃を向ける警官」とあります。
日本において警官がライフル銃を水平に持って国民を射撃ことはほぼありえません。
それは文明国には「警察比例の原則」があるからです。
警察比例の原則とはこのようなものです。
日本では尖閣や離島における「グレーゾーン対処」で登場した概念です。


「警察比例原則とは、警察権の発動に際し、目的達成の ためにいくつかの手段が考えられる場合に、目的達成の障害の程度と比例する限度においてのみ行使することが妥当であるとする原則」
警察比例の原則 - Wikipedia
 

簡単に言えば、丸腰には丸腰で、銃には銃をというふうに相手の武装の度合いで対処を決めていかねばならないという警察の原則のことです。米国の警官もよく発砲しますが、それは犯罪者が銃器を頻繁に使うからで、これも警察比例なのです。
しかし、今回のミャンマーのデモ隊の場合、丸腰です。
コンプライアンスが崩壊しているアフリカ諸国では、頻繁に銃器がデモ鎮圧に使われてきました。
アジアでこれをおおっぴらにやっているのは中国です。

ミャンマーの場合、デモ隊は頭部保護のためにヘルメットをかぶっているだけで、武器は一切所持せず、よくある火炎瓶すら登場していないようです。
したがって、これを鎮圧しようとする警察は一切の銃器を使用できないはずです。

「国連のバーグナー特使は3日、武器をもたないボランティアの医療関係者が警官に殴打されている映像を見たと述べた。別の映像には、デモ参加者が路上で銃撃され、死亡したとみられる様子が映っていたという。「武器の専門家に聞いたところ、警察装備の9ミリ口径の短機関銃などに見える。つまり実弾ということだ」現地報道によると、ヤンゴンなどの都市では、治安部隊がほぼ事前警告なしに群衆に向かって発砲しているという。慈善団体セーブ・ザ・チルドレンは、14歳と17歳の少年が死亡したとしている。さらに、19歳の女性も死亡したとされる」
(BBC前掲)

この治安部隊には今や多くの国軍が加わっていることが確認されており、彼らも容赦ない無差別発砲をしていることが目撃されています。
そもそも丸腰のデモ隊に軍隊を出すということ自体が異常です。
警察比例の原則をもちだすまでもなく、軍の治安出動がありえるのは警察力が崩壊する事態が起きた場合のみであって、軍が街頭に顔を出すこと自体慎むべきなのです。
しかし、この軍がクーデターという重大な非合法を働いてしまい、一切の話あいにも応じようとしない以上、こうなるべくしてこうなったのです。
己が招き寄せたことで、手に負えなくなると国民に発砲するとは!大馬鹿者め!
もはや仲介の時期は去りました。
この軍事政権は救助不可能です。
国民に銃を向けて無差別に虐殺を繰り返す政権にいかなる正統性もありません。
彼らが行かねばならないのは、仲介テーブルではなく国際的な裁きの場です。
よく日本は軍部にもスーチー側にもパイプを持っているので仲介したらどうかという声を聞きますが、人脈を持っているのは確かでとうに動いているはずですが、このようなミャンマー版第2次天安門事件を引き起こしてしまってはどうにもなりません。
まだしもクーデター初期のひとりの犠牲者も出ていない時なら、仲介テーブルを東京で持つこともできないことではなかったでしょうが、50人も虐殺してしまってはもはや話し合いのフェーズではなく、制裁を具体的に議論すべき時期となってしまいました。
国連はこういう時にこそ役割を果たすべきですが、例によって安保理において中国が頑強にクーデターの文言を非難声明に入れないために早くも行き詰まっています。
なぜ現在のような流血事件がおきるのかといえば、言うも愚かですが軍部のクーデターのためです。
ですから、そもそもクーデターを非難しない非難声明などありえません。
クーデターによる軍政を即時止め、民政に復帰する以外解決方法はないことは自明です。
そして同時に、国民に銃撃を命じた虐殺責任者は厳しく裁かれねばなりません。

中国は自らが軍部に事前に相談を持ちかけられてクーデターを容認してしまったという弱みがあるために、肝心要なクーデターの文言を入れずに済ませようとしています。
これではかえって中国が共犯関係なのが暴露されるだけですが、そういう国際感覚が乏しいのがこの国です。
だから身に沁みてしっかりと判ってもらわねばなりません。
自由主義陣営は国連の不毛な議論に頼るのではなく、この虐殺事件を引き起こした真の主役である中国に対して独自に制裁を加えねばなりません。
チベット、ウィグル、香港、そしてミャンマー。
中国はまるでギリシア神話のマイダス王のように、触るものすべてを黄金ではなく流血とジェノサイドに変えていくようです。

 

 

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コメント

真の主役も、一帯一路の不安定化や国軍統治による難民流出の恐れ、潰れた経済特区、民族同士の争いの波及などがありますから早く解決したいでしょうね。

想定していた中でも最悪のほうへ事態は動き始めてしまいました。
軍部としてはスーチー氏拘束中に同氏やNLD幹部らの明確な選挙不正や汚職の証拠を見つけてそれをもって自身の正当性に繋げる算段だったのだろうと個人的には思っていましたが、それも時間切れ。
民衆デモの高まりと外圧、想定通りではない展開に軍、警察組織の足並みは乱れて治安維持は現場任せになれば当然死傷者が出て更なる民衆の反感を買いデモが激化するという負のスパイラルが発生します。
こうなってくると双方ともに過激思想の勢力が台頭し、さらには地方の独立気質の強い少数民族も黙ってはいないでしょう。
そんなカオスな状況の中、先に拳を振り上げた側の軍は早期の治安回復と自身の保身のために以前の軍政に戻し、その後ろ盾に中国を引き入れるといった本末転倒な選択も取りかねません。

中国からしたら「助けを求めてきた相手に手を指しのべて何が悪い?まずはミャンマー国民のためにもを情勢を安定させる方が先」という都合のいい人道主義を振りかざして有耶無耶にする気満々でしょう。
放火犯にライターを渡して焼け野原にした後でその土地を安く買いたたく、地上げ屋顔負けの見事なビジネスモデルですね。

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