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2021年4月 1日 (木)

公明党「ウィグル弾圧の証拠はない」と言った瞬間、米国務省がウィグル人権報告書を提出

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思わず苦笑してしまいましたが、公明党がウィグル非難に反対、いや「慎重」だそうです。

「公明党の山口那津男代表は30日の記者会見で、中国新疆(しんきょう)ウイグル自治区での人権侵害をめぐり、日本が対中制裁に踏み切る欧米諸国と足並みをそろえるべきかについて慎重な考えを示した。「わが国が制裁措置を発動するとすれば、(中国当局の)人権侵害を根拠を持って認定できるという基礎がなければ、いたずらに外交問題を招きかねない」と述べた。 国内では超党派で、海外での深刻な人権侵害行為に制裁を科すための日本版「マグニツキー法」の制定に向けた動きも進む。山口氏は同法の制定についても、「日本にとってはいかがなものか。慎重に検討すべきと考える」と述べた。
山口氏は中国が日本にとって最大の貿易相手国であり、幅広い日中の交流の歴史があることを指摘し、「国際的な緊張の高まりや衝突を回避し、(緊張を)収められるような積極的な対話を日本こそ主導すべきではないか」と強調した」(産経3月31日)
https://www.sankei.com/politics/news/210330/plt2103300020-n1.html

なにを言っているのか、山口さんは。これが「小さい声を聞く力」の党のいうことだとは笑止です。
公明党には、中国の片隅の「小さな声」は聞こえないようです。
聞く気にさえなれば、BBCやWSJ、あるいは日本では産経が詳細な記事を多くアップしていますし、日本には3000人のウィグル人が暮らしていますから、少しは「聞く力」をつかってみたらいかがでしょうか。

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産経

この党は、先だっても重要施設近辺の土地利用についての法案にも反対したばかりで、よほど中国がお好きらしい。
この党は中国の友人を自認しているのですから、ならば真の友人らしく人権弾圧について調査に応じるように忠告すべきです。
それを踏まえての「対話」であって、人権弾圧に加担することが「交流」ではないはずです。
そもそも中国は人権問題の存在自体を認めませんから、「対話」そのものが成立しませんがね。
ですから、聞く耳を持たない相手の「積極的対話」なんて空論空語の極みなのです。

さてこの日本でも進められているマグニツキー法の元となったマグニツキーは、ロシアの税務当局が2億3000万ドルの巨額の横領をしていると告発したことで、当局に1年以上にわたって拘束され、2009年に獄中死しました。

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このロシアの人権弾圧事件を受けて、米国が2012年に制定したのがこの「マグニツキー法」です。
この法律によって、人権侵害をした個人や組織を対象に資産凍結やビザ発給制限などの制裁を科すことが可能となりました。

当初はロシアに対しての法律でしたが、今はグローバル・マグネツキー法となって、対象を全世界に広げています。
また米国のみならず、英国やカナダなどの国々も同様の法律を制定し、昨年末にはEUも承認しています。
今回のウィグルのジェノサイドに対しても、このマグネツキー法を根拠に制裁が課せられています。
※関連記事 『米国議会、ウイグル人権法案可決!』
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2019/12/post-9ecfad.html

この反対するほうが難しい人権法に、公明党は「証拠がないから反対」だそうです。
国内の人権には日頃から人一倍敏感な公明党とは思えません。中国となると一気にその眼が曇ってしまうようです。
いまでもBBCの報道を先頭に多くのウィグル人の証言が存在しますが、物的証拠でもみせないと信用しないということでしょうか。
たとえば収容所内部の詳細な調査とかがご要望でしょうか。
だからこそ、国際社会は職業再訓練センターと呼ばれる300万人とも言われる隔離施設の査察を求めているのです。
国際社会が中国に見せろと言っている時に、「証拠がないから見るな」と言っているようなもので、このおかしさに気がつかないようでは、そうとうなもんです。

公明党が「証拠を出せ」と言ったら、それを知ってか知らずか同じ3月30日、米国務省が「2020年人権報告」を発表し、200国家と地域の人権および労働者権利状況についてまとめました。
この報告のほとんどの部分が中国で占められています。
この報告書をもとに、米国務省はすでに英国、カナダと合同で中国に対して制裁を実施しており、さらにEUなどの国際社会と広く共同して人権を守るために声を上げていく、と宣言しています。

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ブリンケンはこの報告発表の会見の席上で、このように述べています。

「バイデン大統領は人権問題を米国外国政策の中心におくことを約束している。これは国務省としても非常に重視している約束だ。我々は持てる外交手段を利用して人権を守り、人権侵害者の責任を追及していく」

バイデン政権もトランプ政権から変わらずに、米国の対外政策の基本に中国の人権問題を上げていくということです。
たぶんこんどの日米首脳会談でもテーマに登るはずですが、その時に「法律がないのでなにもできません。与党で反対する党があるのでなにもしません」とでも菅首相は答えるつもりなのでしょうか。恥ずかしい。
国際人権法がなければ、作ればよいだけのことです。
外圧を持ち出すのは好きではありませんが、わが国はこうでもしないと「証拠がないからぁ」などということを言う手合いを黙らせることが難しいのだから困ります。

今年の人権年次報告はおおむねトランプ政権時のものを引き継いでいますが、さらに中国当局によるウィグルの大規模な隔離政策や強制労働に焦点をあてています。

「2020年度の報告では、さらに中国政府における新疆の少数民族政策に着目。100万人を超えるウイグル人とそのほかのムスリム少数民族グループを強制収容し、さらに200万人に対して全日制の”再教育”研修を行った、と指摘。中共は学校、工場、監獄などの施設を改造し、さらに大規模な強制収容施設を拡張している、としている。
ブリンケンは報告の前言で、次に様なコメントをよせた。「中国、中共当局はムスリムを主としたウイグルのジェノサイド(民族絶滅)、およびウイグルその他の宗教と少数民族グループに対する監禁、拷問、強制避妊手術、迫害などの人類に対する罪を犯している。
さらに「強制収容所からの生還者は、執法人や刑事、強制収容所施設職員らによる、拷問やその他の侮辱行為について証言している。その中には電気棒による拷問、水刑、殴打、レイプ、売春の強要、避妊手術の強要などが含まれる。
華為などハイテク企業が開発したAI顔認証技術により、中共は”ウイグル警報”を打ち出し、ウイグル人やそのた少数民族を群衆の中で識別することに利用している、という。ヒューマンウォッチの報告によれば、中国国家安全部と情報技術企業の協力により、大衆自動言語識別監視システムが作られ、チベット語とウイグル語を識別するだけでなく、指紋、DNAなどの生物情報を収集して、データとして蓄積されている、という」
(福島香織の中国趣聞(チャイナゴシップ)No306)

更にこれが単なる強制収容にとどまらず、収容所で再教育という名の洗脳を受けたウィグル人を移送し、劣悪な労働環境で強制労働させていることも報告しています。

「今年発表されたこの人権報告では、新疆の収容施設、監獄、工場における国家の支援を受けた強制労働問題にも触れられている。報告では中共による強制労働、研修、移転計画を通じて新疆の収容施設のウイグルや現地の労働者に強制的に労働に従事させている大量の証拠が挙がっている。
特に農業、アパレル、電子産品分野など領域で強制労働が行われている。綿花、トマトの収穫と加工の工程における強制労働が深刻であると指摘されている」(福島前掲)

なお、この収容施設についてはウォールストリートジャーナルがすでに内部資料を入手していますので、一読をお勧めします。
これなど物的証拠の最たるものですが、公明党は知らないのでしょうか。
WSJ 2021年4月1日 『中国ウイグル監視の内部文書、収容所送りの理由も 拘束された311人の詳細情報が流出 』 
中国ウイグル監視の内部文書、収容所送りの理由も - WSJ

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WSJ

この政府内部文書を報道機関に公開したのは、新疆政府の職員だったウイグル族女性のアシエ・アブドゥラヘブ氏で、オランダに亡命時に内部文書を持ち出しました。

「 スプレッドシートからは、新疆ウイグル自治区の1400万人のイスラム教徒を厳しく取り締まる段階から次に進み、当局が新たな管理手法を取り始めたことがわかる。 カラカシュ県のリストにある住民の85%が少なくとも1年の再教育を受けた後、最終的に出所を勧告されていた。文書によると、かみそり状の鉄条網を張り巡らせた再教育施設を出た後も、彼らは引き続き政府の監視下に置かれる。
 大半の収容者は、監視された状態でコミュニティーに戻るか、または工業団地での仕事に就く。リストには再教育施設で習得した技術や知識についての記述はほとんどなく、法的手続きや司法審査にも触れていない。
 また、この文書はカラカシュ県の4つの主要な再教育キャンプを挙げている。最大規模の「第1訓練センター」は県南部の大規模な工業団地の端に置かれている。別のキャンプは元高校の敷地内にあり、国営メディアの宣伝動画の中で、収容者が調理や油絵などを学んでいるところが紹介された」(WSJ前掲)

このようにウィグルの人権弾圧については、これ以外にも多数の証拠や証言が上がっており、山口氏ら公明党は見ようとしないから見えないだけのことです。


 

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コメント

 今日のフロント記事の内容、全面的に賛成、同感です。

 公明党は会員の互助組織として私は見ており、世間国家を論じるレベルの議論は無理であると今回の山口氏の言説で分かった気がします。


 

公明党はバックの学会様のご意向に沿った発言なんでしょうね、このようにわかりやすく世間に馬脚を現してくれると政治にあまり興味の無い人らにもわかりやすいのでドンドンやってイメージを悪くしてくれたらいいと思ってます。

先日のアシックスといい言わなくてもいい事をあえて表明しちゃうケースが頻発するほど中国側が焦ってきているというサインですね。
今回の報告書で中国側がどんな過剰反応をするのかが見物です。

 サイテーの戦後民主主義的護憲政党の公明ですが、かつてはそこそこスジが通った話はしてたと思います。けれど、事がいざ中国問題となると、自身の人権感覚もなにも吹っ飛ぶ非理論的な中国擁護姿勢はもはや救いようがないレベルです。

「証拠」など米国と情報共有するだけで良く、独自である必要などありません。
したがって、捜査機関の有無の問題でもない。だいいち、今年になって「日本政府が独自に入手した、中国でイスラム教徒の少数民族ウイグル族が強制収容された根拠となる情報を昨年、米英両政府に提供していた」との事実が明らかになっていて、共同が全国配信しているじゃありませんか。

山口代表は「いたずらに外交問題を招きかねない」と言いますが、西側諸国と足並みを揃えられない事態こそ重大で不幸な外交問題を招じ入れます。
また、「むしろ(米国と中国の)衝突を収めるような、積極的な対話こそ日本は主張すべき」としていますが、おまえは鳩山由紀夫か?と。そうでなければ文在寅レベルの無責任外交です。

アシックスが中国現地法人の声明を否定しました。
いわく、「あのような声明を発出する事に日本本社は同意していない」としています。つまり、欧米諸国、とりわけ米国市場からオミットされる可能性を考慮したドタバタ劇です。
対中融和ではなく、日本政府の万難を排した毅然としたスタンスこそがむしろ中国市場にも残留できる道なのです。

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