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2021年3月 4日 (木)

中国、香港の予備選挙は国家転覆罪

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中国が1月6日に逮捕した55名に対して47人を国家転覆罪在で起訴しました。
起訴されたのは23歳から64歳までの男性39人と、女性8人で、すべて著名な民主活動家です。
BBCは、「国安法で有罪となれば最高で終身刑となる可能性があり、保釈される可能性は低い。戴氏は自分が保釈される可能性は「あまり高くない」としています。
また移送法を使って、本土の刑務所をたらい回しにされたり、再教育施設に入れられるかもしれません。
まだ香港収監されているうちなら国際社会によって救援できるかもしれませんが、本土に移送されたら最後、完全なブラックボックスとなります。

これで香港の民主活動家は根こそぎ状態となり、今やすでに刑務所にいるか、留置場で判決を待つか、さもなくば亡命しているかのいずれかになりました。
残念なことに日本ではわずかに事実を報じるニュースしかないうえに、なぜか批判の声はわずかです。
気鋭のチャイナ・ウォッチャーである福島香織氏さえ、まとまったコメントは出していない始末で、いったいどうしたことでしょうか。

一貫して中国を厳しくウォッチし続けているBBCからです。
同じ公共放送でもNHKとは天地の違いです。日本にもこういう骨のあるメディアが欲しいものです。

「香港警察は2月28日、1月に逮捕した民主派50人超のうち47人について、国家「転覆」を狙ったとして起訴した。昨年6月に施行された、香港での反政府的な動きを取り締まる中国の「香港国家安全維持法」(国安法)に基づく起訴としては最大規模。
1月の逮捕者の多くはその後保釈されていたが、47人は2月28日、3月1日の出廷に先立ち警察に出頭するよう求められた。
中国政府は「破壊的な」行為を犯罪行為とみなす国安法の施行について、香港に安定を取り戻すために必要だと主張している。イギリスのドミニク・ラーブ外相は2月28日、民主派の起訴は「政治的な反対意見を排除」するために国安法が使われている実態を示しているとツイートした。
「国安法は英中共同声明を侵害しており、このような方法での国安法の使用は、中国政府が約束した内容に矛盾している。このような敏感な問題について約束を守るという信頼をさらに損なうだけだ」」(BBC3月1日)
https://www.bbc.com/japanese/56234816

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香港警察、民主派47人を「国家転覆罪」で起訴 国安法施行後で最大規模

この国家転覆罪を適用されたなかには、ほぼすべての有名な民主活動家が含まれています。
戴耀廷(ベニー・タイ)、梁国雄(レオン・クオックホン)、何桂藍(グウィネス・ホー)、張可森(サム・チャン)、岑敖暉(レスター・シュム)らなどで、彼らは今まで民主化運動の中心を担ってきました。

また今回この出頭を命じられた以外に、これまでに約100人が国安法に基づいて逮捕されており、そのなかには反骨の言論人である黎智英氏(ジミー・ライ)、黄之鋒(ジョシュア・ウォン)、涂謹申(ジェイムズ・トゥー)氏、林卓廷(ラム・チュク・ティン)氏、岑敖暉(レスター・シュム)氏ら野党・民主党や公民党の著名メンバーが含まれています。
周庭(アグネス・チョオ)は既に実刑判決を受けて、新界(ニュー・テリトリーズ)地区西部にある大欖女子懲教所と呼ばれる麻薬中毒者用刑務所で年をこしています。
彼ら民主派を収監する刑務所は、中国の刑務所すべてに共通することですが、満足な暖房ひとつなく、不潔で残酷であり、強制労働を課せられていることが知られています。

さて、この民主活動家らがの罪名は「国家転覆罪」です。
その罪状は去年7月、民主派の予備選挙が理由です。

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香港民主派予備選、半日遅れる 警察が世論調査機関を家宅捜索


「昨年7月11、12両日に一般有権者を対象に実施された民主派の予備選は、香港の住民にとって、同年6月30日の国安法施行後最初の投票機会だった。
この予備選は香港で最後の自由な選挙になるかもしれません、民主活動家の周庭(アグネス・チョウ)氏(24)は出馬しなかったものの当時、投票を懸命に呼び掛けていた。
一方の政府は、予備選に対し国安法違反の疑いがあると繰り返し警告。しかし投票者は61万人(登録有権者の13%)を超えた。いわば、予備選への投票は国安法にNOを突きつける「61万人の抗議デモ」だった。
一方の政府は、予備選に対し国安法違反の疑いがあると繰り返し警告。しかし投票者は61万人(登録有権者の13%)を超えた。いわば、予備選への投票は国安法にNOを突きつける「61万人の抗議デモ」だった。
政府は選挙翌日の7月13日、予備選に関する調査を開始したと発表したが、今回の一斉摘発は半年近くたってから。逮捕令状は昨年12月に発行されていたとの情報もあり、慎重にXデ-を探っていたようだ」(産経2021年1月6日)

この予備選挙は、9月の立法議会選挙を迎えて民主派候補の共倒れを防ぐ目的で、民主派が独自に開催したものです。
性格的には国際的によくやられているもので、米国の民主・共和両党の予備選が有名です。
この香港予備選に参加したのは実に約61万で、この数字は2019年に民主派がが圧勝した区議選の獲得票の約3分の1に相当し、立法会選の有権者全体の14%にあたります。
つまり、9月に立法会選挙が通常どおり行われれば、民主派の勝利は確実なことが予想されていました。
さまざまな不利益を省みず立ち上がった香港市民の姿に胸が熱くなります。

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香港、61万人の声を無視 恐怖統治で押さえ込み 予備選めぐり摘発

これに恐怖したのが香港行政府と中国政府でした。
彼らは武漢ウィルス(以後、このように呼ぶことにいたします)を理由に9月の立法会選挙を中止してしまい、そして今回、予備選挙を理由に国家転覆罪を仕掛けてきたのです。

その起訴理由を検事はこう言っています。

「立法会選挙で過半数を握り、あらゆる予算案に反対して行政長官を辞任に追い込む計画を企てていた。
これは政権転覆行為である」

驚くべき理由です。
一瞬なにをこいつは言っているのか、ポカンとしませんでしたか。
それが正常です。民主主義があたりまえだと思っている国民には理解不能です。
選挙とはそもそもそういうものだからです。
選挙の結果過半数を握れば、行政府の出したあらゆる予算を検証し、議論し否決することが可能です。
それはこの検事のいうように「すべて」かもしれないし是々非々かもしれませんが、いずれにせよ議会の否決権は民主主義制度のイロハのイです。
それを議会で多数派をめざすこと自体が国家転覆罪に相当するというなら、もはや選挙という概念自体が成立しません。

国民は選挙という方法でしか自らの意志を政治に反映できない以上、選挙を理由とした弾圧は民主主義そのものの完全否定です。
ならば香港行政府よ、いやその背後にいる中国政府よ、いっそ選挙自体を廃止して、共産党が指名する者だけに丸をつける共産党式でやったらどうなんでしょうか。

ご承知のように、この14億の人口を擁する中国という国家は、いままでただの一度も普通選挙を経験していません。
中華文化圏で選挙を知っているのは台湾とシンガポールだけで、14億の人々は民主主義の外で暮らしています。
いや中国にも選挙はあるって?ご冗談を。
全人代の「選挙」と称するものは、共産党が指名した候補者に丸をつけるだけのこと。
あんなものが選挙の名に値しないのは、クラス委員選挙をしたことのある小学生でもわかります。

この国家転覆罪適用に対して、欧米は直ちに批判を開始しました。
真っ先に批判の狼煙を上げたのはやはり英国でした。
英国はこの裁判にジョナサン・ウィリアムズ領事を派遣し、彼はこう言っています。

「中国と香港政府は国家安全法は狭い意味で用いられると約束していた。今回のケースはもはや約束どおりではないのが明らかである。われわれは深く憂慮している」

またドミニク・ラーブ英国外相もまた批判声明をだしています。

「国家安全法を秩序を守るためではなく、反対意見を排除するために利用することは中国政府の約束と反対だ」

米国のアントニー・ブリンケン国務長官も直ちにこのような声明を出しました。

「政治参加と表現の自由は犯罪ではない。即時釈放せよ」

まことにストレートな批判で、予備選挙を理由とした国家転覆罪は反対意見の排除であって、政治参加と表現の自由に対する弾圧だとする民主主義国家の原則に忠実です。
しかもこの非難声明の背後に、中国に対する厳しい制裁を用意することを含ませています。
国家が他の国家を非難する場合、一般論では済まされません。
声明の背後には、必ず実効性を持った制裁という握り拳が準備されねば「ただ言っただけ」にすきないからです。
たとえば米国の場合、共産党員・その家族などに対する入国制限をいっそう強化し、輸出入管理も制限強化が図られるかもしれません。

ちなみにわが国の茂木外相はこんな調子です。

「言論の自由や報道の自由にもたらす影響について重大な懸念を強めている。引き続き関係国とも連携し、適切な対応をしていきたい」

どうせ外務省の小官僚が作ったメモを読んだだけでしょう。
英米と較べて、日本の非難声明のどこがダメかわかりますか。
英国は、聞き間違えようのないストレートな表現で「即時釈放せよ」と要求していますが、わが国は「関係国と連携し、適切な対応」と言っています。
はて、「連携」ってなんなんでしょうか。
米国や英国と連携するという意味ならなら、はっきりと英米政府と同様に中国政府に対して民主活動家の釈放を要求すべきです。

しかし霞が関文学にかかると、かんじんの主体をボカして「関係国」にズラして、判断を先送りしてしまっています。
まらに口先非難。実はなにもしない、非難だけは英米の手前してみました、ていどのことです。
できることは山のようにありますが、ただやる気がないだけです。

菅政権になって明らかなんぞではに外交は後退しています。なにをしたいのかまるで見えません。
安倍政権のレジェンドを継承するならするのかしないのか、どっちなんです、菅さん。
まずは病巣と化した二階を解任し、習の来日延期なんてあいまいなことではなく、ウィグル制裁も含めて取り止めたらいかがでしょうか。
こんなことすらできないようなら、菅政権は短命に終わるでしょう。

 

※改題しました。いつもすいません。

 

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コメント

 そりゃあ、ポカンとなります。
「立法会選挙で過半数を握り、行政長官を辞任に追い込む計画を企てる」のは、民主主義的議会政治の要諦ですから。
トランプやポンぺオが「中国共産党からアメリカを守る 」とか「全体主義・共産主義との戦いだ」と言ったとき、民主党はじめ大抵の識者は「冷戦思考」だ、「歴史退行」だのといって批判しましたが、中国共産党を正しく「敵」として認識しないからこういう事になる。

さらにチベットやモンゴル、ウイグルの惨状を見ないフリをしたからこそ、南沙諸島の強奪や香港弾圧があり、それにならったミャンマーのクーデターがあるのです。
「民主主義は無力」という公式が世界的に認知され、これからもタイやミャンマーに続く国が出てくるんじゃないでしょうか。多くの小国にとって、民主主義では自国を守れそうもありませんから無理もありません。

戦後日本外交の欠点はねぐれた「敗戦国根性」で、他国とのトラブルを起こさない事だけを優先したために、結果的に中共や半島のようないびつな国家群を太らせるだけに至りました。北京五輪など到底行なうべきでなく、中共と取引しようとする政治はやめるべきです。
ですが、我々日本国民自身がどうも、こうした世界の現実から目を逸らそうとする汚い智恵を身に着けたように思います。

菅さん、疲れた表情で冴えませんわ。派閥を持たないので右腕となるところ
の有能な大番頭がいなくて、内心は「ドイツもコイツも、ちったぁーモノ考えて
自分で動けや、何でもオレが指示せんといかんのか!」「安倍さんの時にゃー
オレがいたのによー、オレの時には河野ぐらいしかおらん」と、悩んでそう。

自分自身の考えで動くリーダーの菅さんなので、よい補佐役がいないのは
たいそうツライと思います。こうなることが解っていたとすれば、令和の妖怪
2Fさんはスゴイ政治的手腕の持ち主ですわ。菅さんは妖怪がバックにいな
いと裸城同然になるので今のところガマンしているようですが、コロナのキリ
がついたらもうココは発展的辞職をして、昭和のムラ政治自民党と霞が関の
宦官と利権マスゴミと、ガチンコ対峙して欲しいですわ。オリンピックなんざ
放おっておいたって、どーせトドのつまり「体育」なんだから大したことない。

中共には、「近平は中華の皇帝にはなれぬ、まったく徳が足りておらぬぞ、
つつがなきや」と、言ってやるべきですわ。

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