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2021年5月 5日 (水)

ワクチンの効果についてのよくある誤解について

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オリンピックをやるな、という論調が出てきています。これが左サイドからなら特に目新しくもないのですが、保守系の論客まで口にするとなると、あれあれというかんじです。
長谷川幸洋氏が、先日のニッポン放送の飯田浩司のOK! Cozy up!でこんなことを言っていました。
バッハ会長の来日で、感染拡大に歯止めがかからない日本側と中止の相談があるはずだ。ワクチンがあるという意見もあるが、接種が遅れているうえに、自分の知り合いでも接種したが感染してしまった人も知っているから、解決にはならない。中止すべきだ。
大意、こんなところです。耳で聞いただけですので、不正確な点はご容赦を。

ふー、あんたもかい、長谷川さん。
ひとことでいえば、ワクチンに対する無知です。
長谷川氏は言及していませんでしたが、これにきっと変異株が出てきているから、今のワクチンでは効かないという不安論もつけ加えておきましょうか。

長谷川氏はワクチンについて根本的に考え違いしているのです。彼はワクチンを特効薬かなにかと混同しているのではないでしょうか。
ワクチンははゼロリスクにするための特効薬ではなく、限りなく感染を抑制するためのものでしかありません。
ですから特効薬が登場するまでの期間は、ワクチンで感染拡大を阻止することで時間稼ぎをして特効薬の登場を待たねばならないのです。
※「時間稼ぎ」という表現は代用品というニュアンスがあるので削除しました。

長谷川氏は、オレの知り合いは打ったが効かなかったなどとひどく経験主義的なことを言っていますが、馬鹿ですか。
ワクチンに対する素人考えの典型でしかありません。
いいでしょうか、ワクチンは確率論なのです。ここが大事です。
ですから、いかなるワクチンも一定の「効かない人」が生まれてしまいます。
検査は白か黒か、効くか効かないかの二分法ワールドではなく、罹る確率を減らしていく性格のものなのです。

イスラエルは、現在世界でも一番ワクチン接種が進んでいる国で、国民の半数がファイザー製のワクチンを接種しています。
イスラエルは報告書の中で、ワクチンの有効率が95%という結果だったと述べています。
有効率95%という意味は、未接種者のうち100人に症状がでているのに対して、接種者では、5人にしか症状が出ていないということです。

では長谷川氏流にいえば、5人出たからワクチンなんか無意味だ、ということでしょうか。
違いますね。95人が感染しなければ、それは集団免疫が生まれたということになります。
集団の70%が免疫を持つと集団免疫を獲得したと考えますが、多くの人が抗体を持つことでウイルスは生きていく宿主を失っていきます。
するとウイルスは、人の身体がないと生きていけませんから、必然的に衰退していくわけです。

また新型コロナはコロナ類のウィルスでインフルエンザの親戚です。
軽症のうちは風邪に似た症状で、発熱などの症状が出ますが、重症化すると死亡率が高まっていくことがわかっています。
ですから、重症化率を減らすことが、死亡率を下げる決め手なのです。
ワクチンはこの重症化に対しても効果があります。

Graph


新型コロナワクチンQ&A/広報たるみず4月号

鹿児島大学院大石充教授は上のグラフから、「ワクチンを接種した人は、抗体ができる21日目(接種から3週間後)を境にほとんど症状が出ていないことが分かります。これは、重症化を抑えられているということです」と述べています。

また一定の割合で生じる副反応について大石教授は心配するなと説明しています。

「副反応とは、「痛み」や「腫れ」、次いで「熱・咳が出る」反応です。また、じんましんなどの「アナフィラキシー」や、血圧低下や意識障害を引き起こす「アナフィラキシーショック」などもあります。しかし、これらの症状は、適切な処置を行うことで、大事に至ることはありません。
接種会場となる医療機関等では、それらの処置を行うための環境を整えていますので、過度な心配はされずに、インフルエンザのワクチンと同じようなイメージを持っていただいたらいいと思います」(広報たるみ)
http://www.city.tarumizu.lg.jp/kenko/kurashi/kenko/yobo/covid_2.html

また変異株が登場して感染拡大をしているというワイドショーが流布する不安について、免疫学者の峰宗太郎氏はそれもワクチンが決め手だと述べています。

「mRNAワクチンの有効性は論文で確認されましたし、我々がとるべき予防手段はこれまでとまったく変わりません。前にもお話ししましたけれど、ウイルスは「何もしなくても、そこら辺の空間で勝手に変異する」わけではないですよね。
増殖するときに変わる、つまり「子どもが生まれる」ときに変異が起こるのですが、その増殖はどこで起きますか。
ヒトの細胞の中でしたよね。
ということは、ウイルスにやっかいな変異を起こさせないためにはどうすればいいですか?
感染者を減らせば、変異が起きることも抑えられるのです。増えるときにしか変異できないのだから、増やす機会を減らせばいい。
つまり、「変異ウイルスだ、ワクチンが効かないかも」と騒ぐのではなく、 「ワクチンで感染者を抑えれば、変異も自然に起こりにくくなる」と理解するのが正しいんですよ」(峰宗太郎)
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00087/042600218/

ウィルスに変異株が出るのは当たり前で、ウィルス学者は当然だとしていますが、だから古いタイプのワクチンは効かないのではなく、変異を起こさせないためにあらかじめ体内に免疫を作っておけばよいだけのことです。

そして繰り返しますが、ワクチンは確率論であって、リスクをゼロにするものではないのです。
長谷川氏のように、誰それは打ったが効かないから意味がないというのは、ワクチンにゼロリスクを要求している発想なのです。

ワクチンは確保されていますから、GW明けから大規模な接種が全国で行われるようになるはずです。
長谷川さん、オリンピック中止論にワクチン無効論を重ねあわせるのは、タチが悪いですよ。

 

 

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コメント

接種者と非接種者のグラフがあるので、私からもちょっと補足です。

高齢者接種の会場を取材したテレビ局が「いやあ、これで安心できますー。」
なんてインタビューを流してますけど、体内でワクチン抗体の効果が高まるまでには1週間から2週間ほどはかかるという落とし穴。
この辺はちゃんと国や自治体や医師会から丁寧にアナウンスして頂きたいものです。

イングランド公衆衛生庁(PHE)が、米ファイザーか英アストラゼネカのワクチンを1回接種し、その後3週間で新型ウイルス感染症COVID-19にかかった人々について調べた。
その結果、それらの人々が感染症をうつす確率は、ワクチン未接種の人に比べて38~49%低いとの結果が得られたという。
1回目の接種から4週間後に60〜65%の感染予防効果が得られる。

とあります。
2回目の接種でさらに効果大です。

ワクチン接種は感染しても重症化しにくい、自分が感染する率と他人を感染させる率が著しく下がる。
治療薬ではない。
こんな認識でいいですよね。

オリンピック中止論は、なんだかなぁ
中韓の手助け論ですかね?

>特効薬が登場するまでの期間は、ワクチンで感染拡大を阻止することで時間稼ぎをして特効薬の登場を待たねばならないのです。

ちょっとこの理屈は無理がある気がします。毎年やっているインフルの予防接種も、別に「特効薬のための時間稼ぎ」ではないですし。

今世界中でやってる「特効薬の探索」は、結局は何か他の薬のリポジショニングに過ぎない訳で、こじつけ作用機序の博打です。そして「そんなのまあまず当たらないでしょ、まあ万が一億が一はあるからやらない訳にもいかないからやるけど…」というのが世界中の共通認識だと思います。

一から「特効薬」を作る(設計する)となると、それこそ普通の新薬開発と同じ10年スパンの期間が必要となります。必要な臨床試験も、mRNA打ち込むのと未知の低分子を打ち込むのでは確認する内容が大違いです。そこまで「時間稼ぎ」するのが目的、と思って打ってる製薬メーカーや医者はあまりいないのでは…

「特効薬」ができるに越したことは無い、でもそんなのは遠い未来の話であって、この先数年ではまず無理。当面は「ワクチンのみ」で抑え込むしかない。その意味では、現時点ではワクチンは「特効薬」(フワッとした意味での)という見方をしてもさほど問題はない気がしております。

ねこねこさん。たしかに特効薬の登場までは相当時間がかかるでしょう。それまでワクチンと対処療法で対応せねばなりません。
その期間、ワクチンが「特効薬」的働きを担ってしまうのは、いたしかたがないことです。
ただし、特効薬とワクチンは本質的にポジションが違います。それを言いたかったのです。
「時間稼ぎ」という表現は、ワクチンが特効薬の代用品のようなニュアンスがあるので不適切でした。
当該部分を横線削除しておきます。

ただ、特効薬とワクチンがふたつ揃わないうちは、この新型コロナに勝ったとはいえないと思っています。
特効薬登場まで、1年かもしれないし10年かもしれません。素人の私にはなんともいえません。おっしゃるような「遠い未来」でないことを祈るばかりです。

ご配慮いただき、誠にありがとうございました。

最後の文につきましては、私も完全に同意です。

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