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2021年6月15日 (火)

周庭さんの釈放と天安門事件32周年

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先日の12日に周庭さんが、香港の懲教所(監獄)から出所しました。
今回は去年8月の保釈自と違って、服役下後に模範囚ということでの釈放のようです。
香港に対して今なお大きな責任を持つ英国BBCはこう伝えています。


「香港で無許可集会を扇動した罪で約7カ月にわたり収監されていた、著名な民主活動家の周庭(アグネス・チョウ、24)氏が12日午前10時頃、香港の刑務所を出所した。
釈放された周氏は支持者や報道陣に迎えられたが、無言で友人の車に乗り込んだ。
支持者は周氏に「加油」(「がんばれ」の意味)と呼びかけた。この表現は、香港の抗議活動で繰り返し使われる掛け声となっている。
当局は周氏が早期に釈放された理由を明らかにしていない。
周氏は12日午後、自身のインスタグラムに一面真っ黒な画像を投稿し、「苦しい半年と20日がようやく終わった」、「痩せて弱々しくなってしまったので、これからゆっくり体を休めたい」などと綴った。
周氏は2019年6月に香港政府の「逃亡犯条例」改定案に抗議し、デモを扇動したとして、2020年12月に禁錮10カ月の実刑判決を受けた。民主活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏は禁錮13カ月半、林朗彦(アイヴァン・ラム)氏は同7カ月を言い渡された。
黄氏と林氏は現在も収監されている。
別の著名な民主活動家の羅冠聰(ネイサン・ロー)氏は香港からイギリスに亡命した。
2020年6月30日には、香港の中国返還から23年となる7月1日を前に、香港での反政府的な動きを取り締まる中国の「香港国家安全維持法」が施行された。国家からの離脱、転覆行為、テロリズム、香港に介入する外国勢力との結託といった犯罪を犯した場合、最高で無期懲役が科される」(BBC6月12日)

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香港民主活動家の周庭氏が出所、「ゆっくり休みたい」 無許可集会扇動 

お疲れさまでした。ほんとうにご苦労様でした。今は自分の健康と家族のことだけを考えて生きて下さい。
彼女は本来なら、今頃は北海道大学で研究生活に入る予定でしたが、去年集会煽動というわけのわからない「罪」で起訴され、服役していました。
ただの集会呼びかけで逮捕服役させられるなら、いかなる国においてもすべての人は罪人となり得ます。
この私も「罪人」です。

アグネスは禁固10か月でしたが、「模範囚」ということで刑期短縮だそうで、涙がでるような「温情」です。
気が重い。
たぶん香港警察は、いや中国当局は、前回の保釈の一件でもそうでしたが、一回「温情」をかけて自由にし、その後直ちに逮捕し収監することを反復する所だからです。
これは人間に一種の拷問に等しい効果を与えます。
ヒトラー暗殺に加わった将軍達を拷問した後に、1日だけ休養と豪華な食事を与えて、翌日また拷問に付したそうです。、
これをされると、人はなまじわずかな光明が見えただけに、その後の絶望は巨大となって、精神が崩壊します。

気をつけて下さい、アグネス。当局は、必ずあなたをまた捕まえに来ますよ。
だから、なんらかの方法で米国か英国のその筋と連絡を取って、亡命されることを強くお勧めします。

さて今までの逮捕は香港行政庁の主権の範囲内でしたが、今回は中国そのものが主体です。
この香港警察さえ、逮捕した女性デモ参加者に対してのレイプ事件や陰惨な収容体制が問題となっており、いったん大陸に移送されれば、人権はおろか、いつ密かに消されても誰にもわからなくなります。

中国は世界で最も「進んだ」弾圧法を持っています。それが国安法です。
この間民主活動家に対して第20条を使っていると推測できます。

●国安法第20条
国家分裂、国家統一破壊の組織、計画、実施に参与したいかなる者も、武力を使用、あるいは武力を使用すると脅したか否かにかかわらず、すなわち犯罪である
一) 香港または中華人民共和国のその他の部分を中国人民共和国から分離させようとすること。
二) 香港または中華人民共和国のその他の部分の法的地位を不当に変更すること。
三)  香港または中華人民共和国の一部を外国統治下に移すこと。
 前項の罪を犯した者は、その主犯、あるいは重大な罪の場合、無期懲役又は十年以上の懲役、積極的に参与した者は三年以上十年以下の懲役に、それ以外は三年以下の懲役、拘留又は行動制限におかれる。

ここで中国は罪状をこう規定しています。
「国家分裂、国家統一破壊の組織、計画、実施」として
①香港または中国の法的地位の変更、②同じく統治を外国に移すこと。
つまり、国際社会と連帯して香港民主化のために立ち上がることは、すべて「外国勢力による香港の地位変更」と解釈されます。

ここで中国当局が、わざわざ「外国勢力」というぼかした表現をしているのはなぜか考えたことがありますか。
それは「外国勢力」という一句を、当局の恣意でいくらでも引き延ばして解釈できる余地を残したいからです。
一般的には外国の情報機関を指しますが、都合によって外国人ジャーナリストや民間人もその対象に含むことが可能です。
たとえば福島香織氏のような民主活動家に密着取材してきたフリージャーナリストや、中国に手厳しいBBCなどの外国メディア、あるいは人権活動家なども「外国勢力」に入ってしまいますから、彼らと接触するだけで国安法違反に問えるというわけです。
一切の取材はさせない、外国人ジャーナリストと接触すれば、それ自体が国安法の起訴対象となる、ということになります。

これは同時に「外国勢力」の側、つまり香港を救いたいと考える民主主義陣営に対しての威嚇でもあります。
お前らが民主活動家と話をしただけでパクってやるぞ、なんだったら移送法を使って大陸に連れていってやろうか、というわけです。

そしてさらに恐るべきは、その逮捕対象を「実施に参与したいかなる者」と規定し、それは「武力を使用、あるいは武力を使用すると脅したか否かにかかわらず、すなわち犯罪である 」としていることです。
つまりデモをしようとしまいと、ましてや勇武派のような実力を用いるか否かに関わらず、一切合切「すべて犯罪」なのです。
背筋が冷たくなります。
これはヒトラーやスターリンが国民を弾圧するために用いた「人民の敵」概念と酷似しています。
独裁者にとって気に食わない奴というだけのことで、その内容を問わず「人民の敵」という罪状で逮捕監禁、ときには極刑に処することができてしまいます。
まさに独裁国家でなければ存在しない、独裁のための悪意の杖です。

この第20条を敷衍すれば、当局が「参与した」と一回考えればすべて「犯罪」とみなされます。
どう「参与」を認定するかは当局のサジ加減ひとつ。この人物を潰したいと思えばいかなる言動でも、いや言動すらなくても逮捕監禁が可能なのです。
周庭ら民主活動家はこのような「法律」で裁かれて、服役しているということを私たちは忘れてはなりません。


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  天安門事件から32年、香港で民主活動家が逮捕 無許可集会めぐり - BBC

なお、周庭を迎えた香港は天安門事件32周年を迎えていましたが、当局は集会を禁止し、民主活動家を逮捕しました。

「中国の民主化運動が軍によって鎮圧され、多数の死者が出た天安門事件から32年を迎えた4日、香港警察は無許可集会を促進したとして、香港の民主活動家の鄒幸彤氏を逮捕した。
鄒氏は、1989年6月4日に起きた中国政府の民主活動家に対する弾圧の犠牲者を追悼する集会を毎年開催する、香港市民支援愛国民主運動連合会で副主席を務める。
今回の逮捕は、香港が新型コロナウイルスの拡大を理由に2年連続で追悼集会を禁止する中で起きた。
香港とマカオは中国領土内で唯一、天安門事件の追悼行事が行える場所だ。(略)今回は、香港での反政府的な動きを取り締まる中国の「香港国家安全維
持法」(国安法)が昨年6月に施行されて以降、初めて迎える記念日となる。
国安法をめぐっては、これまで約100人が同法違反で逮捕されている。
「今年の6月4日は国家安全維持法が施行されてから初めての記念日だ。追悼行事がなくなるのではないかと、多くの人が聞いてくる。私たちは30年以上も粘り強く活動してきたと思う。これは多かれ少なかれ香港人のDNAに組み込まれている」と、鄒氏は逮捕前にBBCの取材で語った。
中国大陸では、当局が天安門事件について遠まわしに言及することさえも禁止している。オンラインではこの弾圧に関するいかなる議論も厳しく検閲される。
台湾は毎年この日を記念して、中国を批判し、真の政治改革を行うよう中国政府に求めている。
台湾の蔡英文総統は自身のフェイスブックページで、「自由と民主主義を誇りに思うすべての台湾人がこの日のことを決して忘れず、嵐にも揺るがず信念を貫くと信じている」と述べた」(BBC6月4日)
https://www.bbc.com/japanese/57354465 

天安門事件追悼集会は、1990年の第1回が15万人が参加し、それから毎年参加人数は減っていましたが、零八憲章の起草により劉暁波が逮捕された年の2009年には再び15万人に増え、以来10万人以上の集会が続いていました。
香港民主化デモが始まった2019年に、18万人にも達していました。
この天安門追悼集会には、中国が民主、自由、人権という国際社会の価値から、あまりに大きく離れてしまったと感じた香港市民の多くが、六四追悼の参加を通じて、民主の大切さを訴えるために集まりました。

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香港市民、禁止令に反し集会決行 天安門事件を追悼 AFP

今年は小規模ながら各々が集まりました。

「今年は支聯会主催の集会は行われなかったが、ビクトリアパークの周辺では、個々に市民がひっそりとろうそくをともして、天安門事件の犠牲者を追悼している姿が見かけられたという。同じ時間にろうそくをともして、香港の民主への道を照らそうと、よびかけられていた。
また香港の非営利団体、六四舞台は4日になる前に、ネットで朗読劇をライブは配信し、89年の民主化運動と天安門事件について紹介していた。1日に配信した「広場に小さな白い花が投げられた」の中で、「もしいつか、天安門広場で犠牲者のために花束をささげることができるなら、私は白い花を一輪書いた紙で紙飛行機をつくり、飛ばしにいこう。」と民主への願いが訴えらえた。
支聯会主席の李卓人は目下、獄中に収監の身だが、収監される前に、獄中でたばこを蝋燭の代わりにともし、哀悼し、「自由花」を歌うという」(福島香織中国趣聞NO.354)

私も微力ですが、自由を求める香港市民と心をひとつにしたいと思います。



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コメント

当然ですがヤツレてましたね。
真っ黒画像ツイートは「何も喋れない状況にある」ということでしょう。
アグネス、何が何でも逃げろ!と言いたいですけど、当局の監視が凄いだろうからそれこそ米軍か英軍の特殊部隊で急襲でもしないと無理だろうし、さすがにそれやったらマジでドンパチになる。
英国の諜報機関なんか天安門事件でも正確に人民解放軍の部隊の動きを把握していたそうなので、その筋でどうにかならんかなあ···というのが、あくまでも希望的観測。
逃亡に失敗したらそれこそまた見せしめにされます。。


全国ニュースでは扱いが小さいですが、今山形空港に横田の米空軍のCV-22がいます。昨日の夕方に2機ダイバート。沖縄や奄美だとメディアは大騒ぎだったんでしょうけど。。所詮そんな程度扱いだと妙に納得。
なんか変わった音がするなあと思ったら、ちょうどローカルニュースの最中で地元局は全部空港カメラで速報。まー、報道のヘリと違って全く静かなもんです。
山形盆地は晴れてたけど周りの山間部が雷雲だらけだったし、米軍発表は「予防着陸」
レターコード0067は夜になって帰って行きましたけど、0075は今もエプロンに駐機してます。
地元のネット掲示板では「さくらんぼの季節だからちょっと寄った」とか「暑いから肉ソバ食いたくて下りてきた」とかのほのぼのネタ合戦(笑)
ヒコーキヲタは神町に集合しとる!

G7首脳たちが討論している間中、その部屋周辺は携帯通話もインターネット・サービスも不通になり、補佐官・側近たちも記者たちも一定時間、送受信ができなかったといいます。
もちろん中共の他に対ロシアやミャンマー、脱炭素問題などもあったでしょうが、敏感な内容が話されたのかもしれません。
NATOがサミットの共同声明で初めて、中共を「安全保障のリスク」としました。
https://www.dw.com/en/nato-must-stand-up-to-authoritarian-regimes-china-and-russia-says-stoltenberg/a-57887102
「中共の国家としての野心と独裁的振る舞いは、法に則った国際秩序と、同盟国の安全保障に重要な地域に対する組織的な挑戦を与えている」
「中共は我々により近づいている。サイバー空間にも、アフリカにも、我々の重大な社会経済基盤への投資にも、中共がいる。我々は対応する必要がある」(ストルテンベルグ事務総長)

やっとこさでも、間合いや駆け引きを見ながらでも、世界で何かは動き始めている。
アグネス・チョウさんには何としてでも、生き残ってくれと願うばかり。

日本は自由すぎて、自由を通り越して我儘な人が増えましたね。
先日の車椅子騒動も、LGBTもしかりです。
そのうちに、人を殺す自由、万引きの自由なんて権利も発生しそうです。
それに引き換え、自らが血を流して自由を勝ち取った欧米や旧共産圏の人たちの自由に対する執念は凄いものがあります。
私と腕相撲をやったら、両手でも勝てないであろう女性が、ここまでやるとは脅威です。改めて人間が持つ精神力。何物にも犯すことが出来ない純粋な心程強いものは無いですね。ほとんどの人間は利害で動きますが、そんな小さな打算などない。そのような人たちが、世界にも日本にもいるんですね。

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