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2021年6月 8日 (火)

「愛される中国」だとさ

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なんどか言ってきていますが、中国は分かりやすい国です。
イケイケの時は居丈高になって「戦狼」と化しますが、いったん分が悪いとみるとみるみるうちにシュワシュワ~と縮こまって「愛される中国」(笑)などと言い始めます。
強いものには媚び、弱いと見ると嵩にかかって脅しつけ、やりたい放題をしますが、形勢不利とみるといきなり媚態を示します。

5月31日の中国共産党中央政治局が召集した第30回集団学習会で、習近平は対外プロパガンダ関係者に向けてこんなことを言っています。

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習主席、「愛される」中国外交を指示 友好国増やすため(BBC News

「習近平はこの勉強会で「大外宣の宣伝力が力不足だ」と指摘する一方で、戦狼風格外交がもたらした反面効果に不満を示し、次のように語った。
「よく注意して話の語調(言葉遣いやトーン)をよくして、たとえ 自信たっぷりにみせても、謙遜と謙虚であり、信頼され、愛され、敬われる中国イメージを形成するよう努力せよ。簡単にいえば、相手が理解できるようにしっかり説明せよ」と語った」(福島香織の中国趣聞(チャイナゴシップ)NO.352 2021年6月2日)

なにをいまさら。世界中を敵にまわしておいてよー言ってけつかる、です。
この習の「愛される中国になれ」の演説対象は、外交部、メディア、孔子学院、在外公館職員、統一戦線部関係者らでしょうが、今までのように言いたい放題だとかえってひどいことになるので、言葉を慎めということなのでしょう。 

しかしちょっとお待ちを。そもそも誰が「戦狼」どもをけしかけていたのでしょうか?
習さん、あんたでしょうが。あなたがけしかけて言わしたんじゃありませんか。
下っぱはがち習皇帝がお喜びになるだろうと思って、健気に「検挙でなく、信頼されず、敬われない」中国のイメージを日々奮闘努力して作っていたのに、よもや皇帝陛下がこんなこと仰せになるなんて、習様ヒドイ(涙)。
陛下が、なめられたらアカンでぇ、なめくさること言う奴ぁ、ドタマかち割ってやらんかい、って仰せになるから、私どもは日々罵倒語の訓練にいそしんできたのでございますよ。

その言い分は一理あります。
たとえば、いらばん有名な「戦狼」といえは、外交部の趙立堅報道官にとどめをさしますが、この男はまるで河内の三下ヤクザまがいの口を叩くので有名でした。

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趙立堅報道官

外務省のスポークスマンでありながら、外交的修辞をまったく習わなかったと見えて言いたい放題。
かつては南シナ海で中国の主張が退けられれば、言ったセリフが「こんなもん紙くずだ」ですから、そうとうなもんです。
日本の外務省なら、言った相手が国際司法裁判所なんですから、へへぇと承って「厳粛に受け止めます」って言うでしょうな。
それを、ヤクザが裁判所の決定を破り捨てて、なんじゃこんなもんただの紙キレやんけ、とイキがるのですから、処置なし。

最近ならば、趙は新型コロナウイルスの発生源は、思い込まれているような湖北省武漢市ではなく、米軍が持ち込んだ可能性があるということを無根拠に言っていました。
実はこの米軍持ち込み説も、共産党指導部が言っていたことなので、この男はそれを忖度しただけのことです。
しかしそれにしても稚拙です。百歩ゆずって米軍持ち込み説が正しくても、普通の国の普通の外交官なら、証拠を積み上げてから口にするでしょう。
それも初めは学者やメディアにリークして、アドバルーンを上げさせて様子を見てからにしますがね。
それを思いつきで米国にケンカを売ってしまうんですから、毛沢東同志の「敵が怒れば怒るほどわれわれは正しいのだ」というお言葉を思い出した次第です。

最近なら、ファイブアイズ(米英豪加ニュージーランド)の五つの目をつぶしてやる、と言ってみたりしましたが、今の時期そんな放言をすれば、かえってファイブアイズのインテリジェンス機関が意地になって武漢起源説を洗い直すことになるんですが、いいのかな。
まぁ言わなくてもそうなったんですが、それを当の中国がけしかけてどうするという大人の常識です。
ついでに、米日印豪ニュージーランドのインド太平洋五か国など、まとめて面倒見てやるぜ、とまで言ってしまえば、かえって結束しますよね

趙以外の外交部も似たようなもんで、こともあろうにフランスの中国大使が、フランス学者のアントニオ・ボンダツをつかまえて「ちんぴら」と呼ぶ事件も発生しました。

「3月23日 AFP】在仏中国大使館が同国の台湾政策に批判的なフランス人研究者を「チンピラ」、「荒らし」と非難しており、仏外務省は22日、研究者らへの侮辱や脅迫を含む「受け入れ難い発言」だとして、中国大使を呼び出すと明らかにした。
仏議員団による台湾訪問計画を中国大使館が阻止しようとする中、今回非難の的になったのは、シンクタン
戦略研究財団(Foundation for Strategic Research)」で中国研究を専門とするアントワーヌ・ボンダズ氏。
中国大使館は19日、ボンダズ氏を「チンピラ」だと非難し、他の研究者や仏議員から批判を受けたが、21日には「研究者やメディアの一員のふりをして中国を激しく攻撃する」人々は「狂ったハイエナ」だとツイッター(Twitterに投稿。「中国外交が、攻撃されてもおとなしい『子羊』のようになることを望んでいる人々がいる。(だが)そういう時代は完全に終わった」と記した」(3月21日AFP 9

これなど言ったのが、フランスにおいて中国を人格的に表象しているはずの駐仏大使ですから、フランス政府も怒るより呆れたことでしょう。
ブラジル・リオデジャネイロの総領事など、ツイッターでカナダのトルドー首相の写真を張り付けて、米国の走狗、ごく潰し、とまで書き込んじゃったんですから、カナダから大使召還で報復されても文句はいえません。

「ただ、これは外交官たちに責任があるのではなく、習近平の意向であったと思われていた。外交官は役人であり、自分たちが出世するために、習近平に気に入られようと、こうした戦狼ぶりを競うように演じているうちにエスカレートしていったとみられている。
さらに重要なのは、「中国の物語と声をグローバルに表現して、地域ごとに表現し、大衆ごとに表現せよ」「交遊を広げ、団結と多数の支持を勝ち取り、国際世論朋友圏に知中派の友人を絶えず拡大していくように」という要請を受けたことだ。これまでさんざんケンカを売ってきたのに、いまさら謙虚になって仲良くしてください、といえるのか。
習近平はこの問題は深刻である、との認識を示し、「主たる責任を負う同志たちは自分たちでしっかり掌握してやれ」と指示した。「党と国家の尊厳イメージを維持せよ」と命じた。
かつてフランス週刊誌の北京特派員であった高潔(ウルスラ・ゴーチエル)はツイッターで、「習近平は戦狼外交官に向かって笛を吹いて、静かに!言葉使いをよくして、自信を開放しても謙虚であれ、と命じた」とコメント。「でも中国の駐フランス大使館はアントニオ・ボンダツに謝罪したの?」とも」(福島前掲)

さて習が、いまさらのように「愛される中国」なんて言い始めたのには理由があります。
武漢研究所起源説が浮上し、またたくまに自由主義陣営共通の認識へと育ってきたからです。

中国は米国をなめていました。
とっくに中国政府は武漢研究所を閉鎖してしまったし、証拠となるウィルスや資料はとうに現場から引き上げて、中国国家衛生健康委員会に隠蔽し終わっていました。
パンデミックの原因となった新型ウィルスを作った石正麗などの研究員も、全員軟禁し終わっています。
そのうえご丁寧にも、WHOに共同研究者のピーター・ダザックを突っ込ませた国際調査団なるものをデッチ上げさせて、あらかじめできていた「人工の可能性は低い」という結論まで出させたのですから、これでオシマイ、手抜かりなしと思っていたのでしょう。

米国はファウチという地雷を抱えているので、よもや自分で自分の恥部を明らかにするはずがないとでも思っていたのでしょうか、このあたりが習が根本的に自由主義社会の恐ろしさを知らないアサハカなところです。
ところが習にとって衝撃だったのは、今月に入って凄まじい勢いで米英の大手メディアが競い合うようにして武漢研究所起源説の調査報道を出し始めたことです。
今まで保守系のFOXだけが荒野に咲く一本のチューリップといった風情でしたが、ウォールストリートジャーナル、ワシントンポスト、そしてとうとうCNNまでもが日々競い合うようにして新事実を掘り出しています。
習からすれば、あれだけ十重二十重に隠蔽しておいたのに、よもや米国から崩れるのか、といったところでしょう。

これについては、私も消化しきれないほどなので、おっつけご紹介していきます。
特に「カナダ人ニュース」さんからの情報など、整理が追いつかないぞ(笑)。
ともかくいったん陰謀論で詰まっていた河の堰が壊れると、怒濤のような情報の波が待っていたというわけです。
だからせめてこれ以上嫌われないようにしよう、ということですが、遅かったですね。

 

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コメント

「中国の夢」「一帯一路構想」に強面戦狼外交を打ち出して、上手いタイミングでコロナウイルスとワクチン外交の合せ技だと、私は思ってます。
これが見事に破綻しそうになったら、なんですか「優しい中国」って(笑)

一気に世界制覇への勢いが削がれたとたんにそれですか。とっくに化けの皮が剥がれてますって!

今回、ワクチンの台湾(次はベトナムと南洋諸国か)への供給では、COVAXなんて枠組みに流されずに、日本政府独自の取り組みにしたのは英断だと思います。

で、肝心の米国ですが···対中貿易指標が締め付けていたトランプ政権時代後半から打って変わってかなりヤバイ数値になってますね。。ちょっといろいろと気になるところではあります。。

 「謙遜と謙虚であり、信頼され、愛され、敬われる中国イメージ」って、なんかのジョークか?
 それでも習がどうしても「愛されたい」なら、トランプが言うように「コロナ賠償金として少なくも1100兆円支払い、手付金としてまず中国に対する各国の債務を帳消しにする」ところから始めないとダメですね。

中国共産党は「人類の敵」。
盗み、虐殺、強盗、臓器狩り、強制堕胎、なんでもあり。
習一人の問題ではなく、習以前からそうでした。

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