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2021年7月10日 (土)

習近平の中国共産党100周年記念演説を原文で読む その1

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中国共産党建党100周年での習近平の記念演説、いわゆる「七一演説」は退屈でした。
日経7月2日で、原文に当たっておきます。
さまざまなところで言われているように、キモはこの「台湾独立を粉砕する」と言い切った部分です。

「台湾問題を解決し、祖国の完全な統一を実現することは、中国共産党の変わらぬ歴史的任務であり、中華の人々全体の共通の願いだ。
一つの中国」の原則と(それを認め合ったとする)「92年コンセンサス」を堅持し、祖国の平和統一プロセスを推進する。
両岸の同胞を含むすべての中華の人々は、心と心を一つにし、団結して前進し、いかなる「台湾独立」のたくらみも断固として粉砕し、民族復興の美しい未来を創造しなければならない。いかなる人も中国人民が国家主権と領土を完全に守るという強い決心、意志、強大な能力を見くびってはならない」

福島香織氏によると、これを習が言ったのは初めてだとか。
ただしこの演説全体のトーンが、すべからく受け身なんですよ。
だって顔色悪いんだもん。人民服を着込んで、さえない表情で、「台湾独立のいかなる陰謀も絶対粉砕する」なんて言ってもなんだかな、です。
下の写真のようにブイブイ言わしていたのは至って少なく、それも「中国人民が国家主権と領土を完全に守るという強い決心、意志、強大な能力を見くびってはならない」で受けてしまっては、ただ「みくびんなよー、わかってんだろうな、人民よ」と言っているだけになってしまいます。

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中国共産党100年記念式典 習近平氏、一党支配の優位を強調

あらら、ここで「見くびってはならない」ですか。
これは完全に主権国家として別個の民主主義国家に成長している台湾に対する侵略宣言なのですから、こんな受け身の言葉を使ってはならないのです。
見くびるななんて言葉を、独裁者が安易に言ってはいけません。
これではプライドを傷つけられたから、侵略してやるということになってしまいます。
どうやらG7が「中国対策委員会」となったために、やっと遅ればせで世界の孤児となったことに気がついたようです。
たぶん党内で、お前が突っ走ったからこうなったんだ、という突き上げにでもあったのでしょうか、習は大変に追い込まれた心理状況にあるようです。

こういう心理になると、今までは思う存分周辺国をいじめ抜いてきたくせして、鼻柱を押えられるといきなり「被抑圧民族」に変身して見せるのですからなんてご都合主義。

「中国人民は正義を重んじ、暴力を恐れない人々である。中華民族は強く、誇りと自信を持つ民族である。 中国人民は、いじめや圧力、他国の人を奴隷のように酷使するようなことは、過去も現在も未来も決してない。同時に、中国の人民は、外部勢力によるいかなるいじめ、圧力、奴隷のように酷使されることを決して許さない。故意に(圧力を)かけようとすれば、14億人を超える中国人民の血肉で築かれた「鋼鉄の長城」の前に打ちのめされることになるだろう」

「奴隷にはならない。14億の人民の血肉で築かれた鋼鉄の長城作れ」って、おいおいこれ以上血を流すつまりですか。どれだけ殺したら気が済むのか。
現在進行形でウィグルでは民族絶滅を図り、香港で民主主義を根絶やしにしておいて、なにが「過去も未来も正義を重んじ」もないもんだ、と思います。
しかし習の脳味噌の中だけでは、自分ら中華民族は外国の暴力にさらされるひ弱な存在なのだ、という倒錯した自画像があるから困ります。
小心なのでキレやすいのです。

だからこそ今さらの如く、中国共産党政権の怪しげなレジティマシイ(正統性)にしがみつきます。

「中華民族の偉大な復興を実現するため、中国共産党は中国人民を束ねて率い、血まみれになって戦い、幾度の挫折にも屈せず、新民主主義革命による偉大な成果をあげた。
我々は北伐戦争、土地革命戦争、抗日戦争、解放戦争を経て、武装した革命をもって武装した反革命に対抗し、帝国主義、封建主義、官僚資本主義という(中国人民を苦しめた3種の反動勢力である)「3つの大きな山」を覆し、人民が主人公となる中華人民共和国を立ち上げ、民族の独立と人民の解放を実現した」

ここで習が並べてみせた北伐戦争、土地革命戦争、抗日戦争、解放戦争ですが、4つのうち三つまでが内戦です。
つまり中国共産党の正統性とは、内戦、すなわち中国人相手に血を流した結果得られたものにすぎないということになります。
それもここで並べた最初に出てくる北伐戦争を行ったのは、蒋介石率いる国民党軍です。
北伐とは、蒋が孫文の遺訓に従って北の軍閥を打倒した戦争でしたが、それが始まったのは1926年。
当時共産党は自力の軍隊はおろか、独立した政治グループですらなく、ひたすら身元を偽って国民党内部に潜入していた浸透作戦の真っ最中でした。
周恩来は広州にあった国民当軍士官学校「黄埔軍官学校」の副校長で、蒋介石は上司にあたる校長でした。
毛沢東の肩書など、国民党宣伝部長(プっ)です。

これを「第1次国共合作」などと言っていますが、実際に共産党がやったのは、統一の戦いではなく、ひたすら国民党の内部に潜入し、遺伝子を書き換えて多くの共産党幹部を作ることでしかなかったのです。
実際にこの黄埔軍官学校からは、後に共産党軍の大将クラスが輩出することになります。
なんのことはない、蒋介石は自分の党内に共産党の人材ソースを作ってあげてしまったわけで、これにやっと気がついた蒋は1927年に、共産党を叩き出します。

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黄埔軍官学校副校長兼政治部主任の周恩来 。着ているのは国民党軍の軍服。

まるでCOVID-19みたいでしょう。
この他の体内に静かに潜入し、遺伝子を書き換えて我が物とするという浸透戦略は、いまだ共産党のオハコです。
自由主義国の内部に浸透し、公的機関を乗っ取ったり、政党や民間団体をいつのまにか共産党の拠点に書き換えていってしまいます。
気がつくと国家のあらかた中国に乗っ取られてしまい、属国になってしまっています。
これが露になったのがオーストラリアで、サイレント・インベンジョン(静かな侵略)と呼ばれています。
米国も散々やられていますし、日本も当然最大の標的です。

それはさておき、共産党は、追い出されてヤケのやんぱちでやらかした南昌蜂起が大失敗に終り、ほうほうのていで農村に逃げ出しました。
ちなみにこの1927年8月1日を、人民解放軍は建軍記念日としています。
ほんとうはただの失敗記念日なんですがね。

では、逃げ出した先の農村で共産党が何をしていたかといえば、「一村一焼一殺」です。
当時、共産党が掲げていたスローガンは、1927年の「蜂起決議案」にありますが、血みどろのものでした。
作ったのは当時の党首だった周恩来ですが、そこで三つの方針を定めます。
周はハンサムなんでだまされますが、共産党のスパイ網のボス、そして虐殺作戦の総指揮官で、毛沢東とは違ったタイプ゚の冷血漢です。

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一村一焼一殺

その周が叫んだのが、「我々は反革命軍人を殺さねばならない」。これは国民党軍と血みどろの戦いをするぞということですが、2番目からがスゴイ。
「我々は反動的官吏たちをいっさい殺戮せねばならない」、「我々はすべての土豪劣紳を殺さねばならない」。
ほとんどの日本人には意味すらわからないでしょう。
なぜなら、日本でこんなことをやろうとした政治団体など、連合赤軍かオウム真理教くらいしかいないからです。

これは当時国土のほぼすべてを占めていた農村で、「土豪劣紳」、すなわち旧家、素封家を殺し尽くし、彼らの財産を奪えという指令だからです。それをノルマ化したのですからなんともかとも。
彼ら共産党がこういう富農や地主相手にとったのが、「一村一焼一殺・外加全没収」です。
これはひとつの村で必ず一人の地主を家族もろとも殺せ、必ず一軒の地主の家を焼いて見せしめにしろ、全財産を没収しろ」というものでした。

これを実際にやったのが、「紅軍」と名乗っていた毛沢東とその配下の流民、つまりゴロツキやお尋ね者たちでした。
地平線を見て凛々しく進む人民大衆なんてシャレたもんじゃなく、暴力に馴れ親しんだあぶれ者たちが作ったのが中国共産党軍だったのです。
だから「三大規律・八項注意」なんていう、軍規というのも恥ずかしい盗むな、犯すな、命令なく殺すな、なんてわかりきった規則を作らざるをえなかったのです。

このように習のいう「土地革命戦争」とやらは、地主や富農を殺しまくった虐殺の歴史のことで、とうぜんのこととして当時の政府にから殺人強盗として追跡され、逃げ道を失って辺境にまで逃げたのが長征でした。
長征というと前に進め、という感じですが、後ろに向かっていたのです。
ひたすら国民党に追跡されて、命からがら逃げ回っただけのことですからね。
しかも逃げながら大量の仲間殺しさえ発覚しているのですから、こんなときにも粛清嗜好は直らないとみえます。

(続く)

 ※当初一回分でアップしましたが、あまりにも長すぎたので後半を切りました。月曜日に回します。

 

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コメント

悲しいことに、蒋介石の国民党に戦争を仕掛けて、漁夫の利で、
中国を共産党にくれてやったのは旧日本軍(主に関東軍)なのは
有名ですが、中国共産党が産声を上げたのも日本ガラミだそう
で、これにも悲しくなりますわ。「共産主義」なんてのは日本語訳
なんだそうで、それをそのまま中共も使っているのもその名残り。
他にも日本語訳が多く使われていますが、もう忘れました・・

現在の近平皇帝に対してハラを立てても、それは日本の過去の
過ちをエグるような形となり、なんとも言えない居心地の悪さです。
今回の皇帝の「七一演説」を読んでも、コイツらマジに21世紀に
生きてる人間なのか?100年以上アタマが古いぜ、福沢諭吉さん
書の紙を食べて下痢をして、クサイもの全て出しやがれ!と思っ
てしまうほど、やりきれなさが半端ないですわ。

日清戦争でアジアでいち早く西洋文明を取り入れた日本に大敗
した中国人は、元祖ルックイーストで日本に留学生を送って日本
経由で西洋文明を取り入れ始めます。『阿Q』などで作家となる
魯迅さんも当時医学生として仙台にいました。そんな時に、コミン
テルンのような国際共産主義組織から、最新の社会科学が日本
へと伝えられ、それがそのまま中国からの留学生にも拡がり、彼
等が帰国して、中国の共産党の源となってゆきます。日本語訳
がそのまま伝えられて中国語化したのはそういうことです。

なんか、当時のこととはいえ、日本ってガードが甘すぎですわ。
共産主義を育て母国に帰してやり、その中華統一を手助けした。
弾圧はダメだけど、なんとかこの初期に共産主義をおしとどめて
おけば、現在、まったく違う世界になっていたのに・・ 結果論で
すけど。残念至極ですわ。

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