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2021年9月28日 (火)

太陽光が原子力より安いだって、少しは調べてからいいなよ、河野さん

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混沌としたままゴールです。
たぶん党員票は河野氏が勝つ可能性があります。
河野氏にとって幸いにも、候補者間の議論によって主張が各所で決壊する前に投票を済ましてしまった人も多いからです。
特に河野年金改革案でやると16~20%もの消費増税になるという岸田氏や、他ならぬ麻生氏がそれは大昔の民主党政権案だ、野党時代のオレらが潰してやったんだ、馬鹿め、という罵声は効いたはずです。
ウィグル非難決議など、いままでダンマリを通してきたことに明解な答えをせねばならなくなったりしています。
とどのつまり、河野氏が描いた改革推進で若武者ぶりをアピールし、都合の悪いことには答えないで逃げきり、小石河連合の「人気」で党員票の大部分をかっさらって、議員票の劣勢を跳ね返して一気に1回目で過半数を押える戦略はすでに破綻しています。

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詳しくわかる】自民党総裁選2021 日程 仕組みをわかりやすく | NHK政治

各メディアの調査によれば、党員票は4割ていどは河野氏が押えるでしょうが、議員票は岸田氏が優勢で、僅差でこの両者が争うと思われます。
たぶん双方とも230~280票前後ではないでしょうか。
双方ともに、過半数どころか4割にも足りません。

一方、高市氏は素晴らしい健闘で猛追しています。
今や保守の国民的スターが誕生したと言えるほどの素晴らしい戦いぶりです。
政策立案能力が精緻にして隙がない、じっくり長い時間をかけて調査されています。
私とはいくつかの点で違っていますが、これほど聞き応えがある総裁候補は初めて見た気がします。

この高市氏の健闘を支えたのが、ご承知のように安倍氏です。
安倍氏はいわゆるキングメーカーになることを嫌がるタイプでしたが、河野氏のあまりの馬鹿っぷりが彼の腰を上げさせてしまったようです。
いったん腰を上げたとなるとこの人物のパワーはやはり党内随一で、高市氏を押し上げたばかりか、財政規律派の岸田氏に財政拡大を誓わせ、河野氏にはモリカケ桜をやらないことを言わしてしまいました。

「もっとも河野も安倍を含めた長老まわりをしている。派閥の首領・麻生太郎に「安倍氏の了解を取れなきゃダメだ」と言われたこともあってか、安倍のもとを訪ねては「ご懸念には及びません」と安心させようとしたという(サンデー毎日9月26日号の鈴木哲夫による記事)。  そうした場で河野は原発の再稼働の必要を認め、また「女系天皇を容認すると言ったことはありません」とかつてブログで主張したことを否定するのだが、それでも安倍は「あぁ、河野は認められないね」と言うのであった(週刊文春9月23日号)」(文春オンライン9月27日)

昨夜あたり、安倍、麻生、茂木氏などで話しあいがもたれているはずで、2回目投票の動向はここで決せられるはずです。
河野氏にとって決戦投票は想定外、岸田氏にとっては戦略の内だったはずで、布石は打ってあるはずです。
それがどのようになるか私には知るよしもありませんが、仮に岸田氏に集中となると、高市氏を組閣で重要閣僚に据えるか、あるいは幹事長ポストていどを用意しなければ安倍氏が納得しないでしょう。
高市氏は総務会長を歴任していますから、党要職でつけるとなると幹事長くらいしかありませんからね。

また岸田氏が総理になった場合、かなりの長期政権になるはずですから、高市氏は外務、防衛などの重要閣僚としてじっくり力を蓄えていけばよいと思います。年齢的にもまったく焦る必要がないのが、彼女の強みです。
むしろ今総理になって靖国問題で政治的リソースを使ってしまうのは、あまりにもったいない。
岸田-高市政権となるくらいの気持ちでやっていただきたい。

え、河野氏ですか。どーでもいいですが、ま、ゲル氏と仲良くやるんですな。
安倍氏に「国がめちゃめちゃになる」とまで言わしてしまった河野氏ですから、行く道は自ずと狭いもの
になることでしょう。

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再生エネ普及へ規制総点検 河野規制改革相|ナウティスニュース

さて、いまや投票日前にズタボロの観がある河野氏ですが、身から出たさびです。
私がこの人物を評価していたのは、内閣に入ればその内閣の既定路線に忠実に従うという点でした。
政府内部で見解に分裂があってはなりませんし、自らの意見が違うなら「封印」しておかねばならないからです。
だから女性週刊誌的人気をホンモノだと思ったセクシー氏が、管轄外の処理済水の海洋放出に口出しするのは政治家としての見識に欠けるのです。

その点河野氏は合格でした。脱原発の発言をさせたくてうずうずしているメディアを、「管轄外です」の一言で「封印」した姿勢は合格でした。
しかし私はヒイキの引き倒しで「封印」したことを買いかぶっていました。
「封印」している間に、さまざまな見解を調べ、専門家と意見交換して持論を発酵させているとばかり思っていたのです。

違っていたことが、この総裁選のもろもろの発言でよく分かりました。
この人は、便法として「封印」していたにすぎず、あいかわらず反原発団体のアジビラていどのレベルから一歩も出ていないのです。
つまり身
すぎ世すぎで「封印」していただけだったのです。あちゃー。

ですから、今回、私は河野氏がもう既に3つか4つ自分の持論を撤回していますが、まったく信用していません。
ただの身すぎ世すぎですから、その制約がなくなればまた同じことを言い始めます。
あるいは核燃料リサイクル中止のように搦手から来ます。

河野氏は、勝利した暁には最大の論功報奨を小泉ジュニアとゲル氏に進呈するしかありません。
小泉ジュニアは経済産業相に、ゲル氏は再び幹事長に抜擢されるかもしれません。おお、今、背筋に悪寒が走ったぞ(笑)。
すると出来上がる政権は、一見すると保守政党ですが、中身は限りなく立憲です。
憲法改正は、自分の政権の間はやらないと公言し、原子力に対しては表面的には容認しつつも、内実は更に規制委員会の権限を強化することで、事実上再稼働を不可能にさせ、早期に廃炉に追い込んでいきます。
核燃料リサイクル施設は解体され、核のゴミは原発施設に返却されて半永久的に冷却され続けることになります。

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西日本新聞

太陽光と風力をはじめとする自然変動電源ノ根本的欠陥は、恒常性がないことです。
風任せ、お日様任せですから。
ですから、発電の時期を人為的にコントロールすることができないため、電力の需要と供給のタイミングが一致しないことがよく起きます。
たとえば、真夏の盛りに電力受容がピークを迎えたが、曇っていた、風が吹かなかったというケースもままあるわけです。
その場合、火力や原子力などが対応して穴を埋めています。
必ず再エネには火力ないしは原子力の恒常的に発電可能な電源がついて、送電量を一定に保っています。

逆に、風が順調に吹いて風力が多く電源を作りすぎた場合には、電気を一時的に貯めて後ほど売却するピークシフトが行われています。
しかしこれには大きな問題がつきまとっていました。
それは電力は生ものだということです。基本的には貯めておけないで、すぐに送電するしかないのです。
今までは需要超過分の電力は捨てて出力制御をしていました。

捨てるなどというもったいないことをしないためには、再エネ発電所にその制御を行う付帯施設が必須です。
これを忘れて、電力料金を高いの安いのということは無意味です。

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河野規制改革相、注目の発言は?: 日本経済新聞

これも河野氏はまた先日になって、「原子力より再エネのほうが安い」という主張を言い出しましたが、根拠は去年の経済産業省の7月の試算です。

「政府、割高でも原発延命 再生エネ、発電コスト減政府が12日に示した2030年時点の各電源の発電コストの新たな試算で、政府や電力業界が原発推進のよりどころにしてきた「安さ」の根拠が揺らいでいる。安全性に続き、また一つ「原発神話」が崩れたことで、原発を重要な電源と位置付けてきた政府の方針や今後のエネルギー政策はどうなるのか。原発の1キロワット時あたりの発電コストが、前回15年試算時の「10・3円以上」から「11円台後半以上」に1割程度上昇したのは、敷地外への放射性物質の拡散防止といった安全対策費が、1基当たり約1369億円と15年試算時(約601億円)から倍増したためだ。
11年に起きた東京電力福島第1原発事故の処理費用の見積もりが15年の「12・2兆円以上」から「23・8兆円以上」に膨らんだことも響いた。他の電源はコストの上限も算出されているが、原発だけ上限がないのは「事故処理費用がどれだけ増えるか見込みづらい」(経済産業省幹部)ためだ。
一方で、再生可能エネルギーは技術開発や普及によるコスト低減効果を織り込み、事業用太陽光(8円台前半~11円台後半)を筆頭に、住宅用太陽光が9円台後半~14円台前半、陸上風力が9円台後半~17円台前半などと軒並み下がった。前回15年の試算から上昇したのは、原発のほか、二酸化炭素(CO2)排出の対策費用がかさむ石炭火力などにとどまった」(毎日2020年7月29日)

この毎日の記事はまるで再エネ賛歌とでもいうべきもので、最後に申し訳ていどに「このコストには電源として安定化するための機能・設備は含まれていない」ということが添え書きしてありました。これがミソです。
実はこの7月の発表に、脱原発団体が小躍りしてしまい、そこかしこに「原子力より安い再エネ」と触れ回ったようですが、実は経済産業省の試算はもう一つあります。
経済産業省は、この7月試算に継いで翌月の8月に再度「電力供給を安定化するための設備」を加えたもうひとつの試算を公表しています。
それが8月3日に出されたリアルな「統合コスト」と呼ばれるもう一つの試算数字です。
8月発表では、再エネ発電所に付帯する緒設備を含めて電気を安定的に需要家に届けるため必要になるすべてのコスト(統合コスト)も含めて計算し直しています。

ちなみに、読売と産経は、8月の統合コストの数字から太陽光を割高とし、朝日、毎日、日経は7月の数字で発電コストだけを見て再エネは原子力より安いという見出しにしています。
官庁から直接にレチクャーを受けられるはずの現職閣僚がこんな脱原発運動家みたいなことを言っていてはシャレになりません。
この人の脱原発論はほとんど全部この調子です。



そこで統合コストで算出し直したのが下図です。
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ご覧のように太陽光がもっとも高い電源で、LNG火力がもっとも安い電源だとお分かりになるでしょう。
ですから太陽光ならば、この「電源安定化の付帯設備」を持たないものは、日中しか使えない電源で、夜になるとモノリスになってしまう施設だということになります。
メガソーラーと呼ばれる大規模太陽光発電所も、蓄電施設が高価なためにつけていない施設も多く残されており、このような不安定な再エネ電源を、日夜休まず発電する安定電源と並列して比較すること自体がナンセンスです。

河野氏におかれましては、再エネ施設すべてに電力の安定的供給を可能とする施設をつけることを義務化していただきたいものです。
いや、その前にこの不勉強の中坊のような再エネ万歳論をどうにかして下さい。

 

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コメント

メガソーラーってとかく災害に弱いうえに、一度災害にあうと危険な粗大ゴミ化するってのもいろいろ経験済みなはずなのに何故そこにはふれませんかね?災害に遭わなくても20年くらいで粗大ゴミ化しますし。

「毎日新聞が異例の「太陽光発電の公害」を告発! ただ莫大な国民負担には触れず!
https://www.jaif.or.jp/journal/column/kojima/9086.html

なんでもあの毎日新聞が「太陽光発電の公害」を告発していたそうで。それだけでも驚きですが、こんな記事書いた方が元毎日新聞社編集委員ってのもさらにオドロキ。誰も遡上にのせない「再エネ賦課金」や中国の影響にも触れています。

河野さんは総裁選が終わったら小石河療養所ででも療養してください。

高速道路を走っていると、切り開かれ、太陽光パネルで埋まっていまする山々によく出会います。

本当に酷い景観です。

こんな醜い景色が延々と続く国土になって良いのか?とつくづく思います。

これが田畑ならまだしも…。

電力需要は高まる一方で、それに見合うパネルを設置するとなると、日本の平地の半分を太陽光パネルで覆わねばならない上予備電力も用意せねばならず、これを推進して平気という精神はまさに絶望的かと。

河野さんだけは絶対にムリだと私は日々思いを強くしています。

日本端子の件は子会社の出資率優遇以外は釈明があり、裏取りでこれが虚偽申告だとひっくり返ったら総裁どころではないので実績データに基づいているのではと思います。
パワハラ音声も言葉遣いを反省しますとのカフェスタでの釈明。
そんなことよりも本業の政策を柔軟な頭で改める事を沢山の人が望んでいるんですけどね。
年金と税制を勘違いしたまま語り続け、環境イノベーションの中核を担うべく長期で世界が取り組む核融合に一切言及せず、切れ間なくそこへ向かうための人材を増やすべき原子力産業を消えゆくとディスる。
彼が敗退する事でこれらの正に不勉強で偏った意見が沈む事を望みます。
岸田さんが森友を下げ、高市さんが処理水延期を下げ、2人ともその後蒸し返したり要らぬ弁解をしない姿を、河野さんはよく見るべきです。脱原発を下げて尚、重ねる説明が酷すぎです。
「議論をして相手の意見がいいなと思ったら私はそれをパクっと食って自分の意見を変える」のは良いですが、もっとマシなもん食えよ!です。

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