米国の徒労感と菅氏の辞任直前の訪米の意味
河野氏やっぱり出るようです。まぁなるようになるさ、です。
高市氏が福島第1の処理水放出問題で中韓に利用されています。早く修正しないといけませんよ。
さて、菅氏が訪米するようです。
「菅総理大臣は、日本とアメリカ、オーストラリア、インドの4か国の枠組みによる首脳会合への出席を念頭に、今月下旬にもアメリカを訪問する方向で調整に入りました。菅総理大臣は今月29日に投開票が行われる自民党総裁選挙への立候補を断念し、今月末に総裁の任期が満了するのに伴い退任することになりました。
こうした中、政府関係者によりますと、菅総理大臣は「クアッド」と呼ばれる日本とアメリカ、オーストラリア、インドの4か国の枠組みによる首脳会合への出席を念頭に、今月下旬にもアメリカを訪問する方向で調整に入ったということです。
4か国の枠組みによる首脳会合はアメリカのバイデン政権が開催を調整しており、開催されることになれば、自由で開かれたインド太平洋の実現や新型コロナウイルス対策などをめぐって意見が交わされる見通しです」(NHK9月9日)
なぜ、今頃いくんだぁ、なんてや野党とメディアが騒いでいますが、決まっているじゃありませんか。
菅氏は総裁選の仕掛けはしっかりできて、予定どおりシナリオが動いているから行くのです。
これがうまく行かず派閥選挙になったり、岸田氏独走となったら、ちょっと見合せとなったかもしれません。
菅氏としては、ちゃんと河野氏に総裁レースの切符をプレゼントしたし、安倍氏は高市氏にも渡していますから、「横一線自由競争」の構図ができました。
そして予想どおり、いや予想を超える大盛況で、立憲なんかどこかにかすんでしまいました。
なんでも政権公約はモリカケ調査庁を作り、初代長官にゲル氏を当てるそうです。(うそ)
せめて、同時期に立憲が共産党、社民と合併して、党首選するくらいの芝居っけがあってもよかったのに、ああ残念。
枝野党首、レンホー副党首、志位幹事長、ミズホ政調会長、う~んナイスです。
とまれ昔のモリカケ一発芸を、いまでもやっている売れない芸人のようで、ああ、痛ましいこと。
いままでコロナと菅氏をくさすことしかしなかった、ワイドショーも自民総裁選一色。
誰がなっても、総選挙で自民が負けることは考えにくくなりました。
だから菅氏は、こころ安らかに最後の仕事を仕上げに訪米できるのです。
最後の仕事とは、いうまでもありませんが、対米関係の安定とクアッド固めです。
今回ただの訪米要請ならば、なんせコロナだからリモートでとか、いやおたくの国の大統領選と同じ総裁選のまッ盛りですから、などと言い訳ができたでしょうが、他ならぬクアッド4カ国首脳が直に顔を合わせる席に欠席というわけにはいきません。
もちろんバイデンがこの時期に、ザ・クアッドの首脳らを集めたのには訳があります。
アフガンの大失敗をリカバリーしたかったからです。
今や、バイデンは米国内で超党派的四面楚歌です。
いくらなんでもひどい、撤退は前から分かっていたが、あれでは20年間流され続けた米兵の血が報われないだろう、9.11のテロをさせない誓いはどこに行った、という素朴な国民の声で支持率は急降下してしまいました。
ただこのバイデンのアフガンの失敗が、彼固有の失敗かといえば、それは少し違うのではないかという見方もあります。
慶応の中山俊宏氏(国際政治学者)はこう述べています。
(『ぽきっと折れた アメリカの理想~アフガニスタン撤退で世界は?』 NHKウェッブ特集9月7日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210906/amp/k10013238831000.html
「これまでアメリカは「アメリカが介入すれば、介入された国を少しでもよくしていくことができる」という前提で、他国への介入を続けてきた。「市民社会を支え、人権といったもろもろの概念を定着させて、もちろんアメリカと同じような国に作りかえることはできないが、少しはよくすることができる」という発想自体は、非常にナイーブなものだが、その「ナイーブさ」がアメリカを国際社会に引きずり出していたとも言える」(中山前掲)
ここで中山氏は、「アメリカと同じような国に作り替える発想を持った米国」という言い方をしますが、私はその流れは米国型民主主義の輸出を続けた民主党特有の発想だと思っています。
元来、そのような誇大妄想的発想を共和党は持ちませんでしたが、それが持ち込まれたのはブッシュ・ジュニア時代にネオコンが持ち込んだ時期です。
ネオコンは元々極左だったような連中で、こんな輩を近づけるブッシュが馬鹿なのです。
そんなブッシュの時に9.11同時テロが起きてしまったために、ブッシュは大きく対テロ戦争にのめり込んでいくことになります。
これは正統的な共和党の考えからほど遠く、むしろ民主党の「米国流民主主義の輸出」路線をもっと極端にしたものでした。
同じ共和党でも、もしトランプだったら、と考えてみましょう。
トランプならアルカイダを追い詰め、ウサマビンラディンを抹殺するところまではブッシュやオバマと似たことをしたかもしれません。
3千人も殺されたテロに対して報復をしないわけにはいかないからです。
もししなければ、更に大きなテロを招き、多くの米国人がテロで死ぬことになります。
だから、ここまでは誰が大統領であろうと、やることは一緒です。
しかしその後にブッシュから対テロ戦争を引き継いだオバマが2期かけてやったのが、アフガンに米国流民主主義を移植することでした
これが余計です。
たぶんトランプならこんな算盤に合わないことはしなかったでしょう。
トランプにとって、アフガンの国づくりなどにはなんの関心もなかったはずです。
「2001年の9月11日以降は、非国家主体が提起する脅威にアメリカを中心に対処していかなければならなかった。相手は暴力的で過激主義を掲げる組織なので、力でねじふせてきつつ、その暴力的・過激的な主義が育つような土壌を少しずつ変えていく。ストレートに言うと、民主化とか人権という概念を醸成していくということ」(中山前掲)
このアフガンに「民主主義の土壌をつくるため」ために、米国が費やしたのはざっと2兆ドル(200兆円)!
大量の武器を与え、政府軍兵士を訓練し30万の軍を作ったと豪語しましたが、雲散霧消。
いかなる国よりも巨大な支援を与え、ひとりでメシが食えるようにと地下資源の開発まで含んだ経済計画まで作ってやっていますが、その利権はいまや中国の手に。
その成果は都市部における女性の人権が伸びたことくらいで、アフガンは少しも変わりませんでした。
アフガニスタン南部カンダハル州で、…:アフガニスタン~泥沼の戦場
そしてこんなことに国力を費やしていたために米国の脇腹からは出血が止まらず、今まで米国が守護神を努めてきたはずの海洋の自由航行すら、気がつけば中国が南シナ海を我が物で独占しようとしていました。
まったく脱力しますが、いくら戦略的要衝であり、かつ対テロ戦争で引っ込みがつかなくなったとはいえ、アフガンにかまけていたために中国の軍事侵攻を許してしまったのです。
ここまで中国に軍事超大国になられると、軍事バランスはそうそう簡単に元に戻りません。
いったん軍事的に実効支配された人工島は、軍事的に破壊しないかぎりなくなりません。
ウサマビンラディンを抹殺した10年前の時点でアフガン介入から離脱していれば、まだ中国の海洋進出は止められたのです。
中国が南シナ海に埋め立てに着手したのは、2013年のフィリピン領ジョンソン南礁が初めでした。
時系列で追ってみましょう。
●中国の南シナ海人工島建設推移
・2013年、フィリピン領ジョンソン南礁の埋め立てを確認。
・同年、建造物を確認。軍事基地建設か始まる。
・2014年11月、ファイアリー・クロス礁にも滑走路などを備えた人工島を建設開始。
・2018年9月、ミスチーフ礁には3本目の滑走路が完成。
・同年10月、ファイアリー・クロス礁、ミスチーフ礁、スビ礁で「気象観測所」運用開始を確認。
ファイアリー・クロス礁
このようになってしまっては、駆逐艦1隻2隻が中国が主張する領海を航行したとしても原状回復は非常に困難です。
人工島を撤去できたチャンスは、まだ建設端緒にあった2011年当初でした。
この時期に米国が断固とした対応をしたならば、中国は引っ込むしかありませんでした。
当時の中国の海上軍事力では、とうてい米海軍と対抗できなかったからです。
ウサマビンラディン追跡が一段落した2011年時点で、厳しい対応をすれば間に合ったのです。
今や対空ミサイル基地、爆撃機が離発着できる滑走路、空母が接岸できる軍港、そして無数の兵舎群、スポーツ施設まで完備した要塞島にまで成長してしまいました。
下の写真は2016年に撮影された中国が実効支配する南シナ海のパラセル諸島・ウッディ島の衛星画像です。
わずか3年間で中国が実効支配を完成させてしまったのがわかるでしょう。
同時期、中国は大海軍の建設を開始しています。
オーストラリア、中国の南シナ海領有権主張に「法的根拠ない」 正式
またこの時期、中国は軍事支出を膨張させ、米国に次ぐ軍事大国にのし上がります。
「中国は、2019年度の国防予算を約1兆1,899億元と発表した。これを前年度の当初予算額と比較すると約7.5%(約829億元)の伸びとなる。中国の公表国防費は、1989年度から毎年速いペースで増加しており、公表国防費の名目上の規模は、1989年度から30年間で約48倍、2009年度から10年間で約2.5倍となっている。
中国は、国防建設を経済建設と並ぶ重要課題と位置づけており、経済の発展に合わせて、国防力の向上のための資源投入を継続しているものと考えられるが、中国経済の成長の鈍化が今後の国防費にどのような影響を及ぼすか注目される。また、中国が国防費として公表している額は、実際に軍事目的に支出している額の一部にすぎないとみられている」(防衛白書零羽元年版)
防衛省・自衛隊|令和元年版防衛白書|2 軍事 (mod.go.jp)
続いて、米軍のアフガン介入の兵員数の推移を見てみましょう。
2010年前後にピークがあります。
アフガニスタン戦争:米軍事介入の20年 写真3枚 国際ニュース ...
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よく「アフガン戦争20年」と呼ばれていますが、2001年から介入が開始されていますが、時系列で見たのが上図です。
●米軍アフガン介入兵力の推移
・2001年、12人
・2005年、2118人
・2010年、2784人
・2014年、3709人(ピーク)
・2020年、3035人
米軍の戦死者と民間の被害者も、同様に2010年前後にピークをつけています。
そこで先ほどの中国の南シナ海侵攻の時系列表と重ね合わせて見て下さい。
中国がファイアリー・クロス礁人工島を建設したのと、米軍のアフガン投入がピークをつけたのが共に2014年です。
つまり、中国は米国がアフガンで深間にはまるのを慎重に見極めた上で、南シナ海の進攻を決意したのです。
ちなみに、2009年1月から2017年1月までがバイデンが副大統領を務めたオバマ政権です。
見事にアフガン介入のピーク時期と、その裏で進展していた中国の南シナ海人工島建設時期に重なっています。
このようにして、今や中国は米国史上最大の敵にまで成長してしまいました。
これもアフガンに首まで漬かり、南シナ海の要塞化を等閑視していたためです。
だから遅きに失したとはいえ、太平洋に戻るというのは、海洋国家米国としてまったく正しい選択なのです。
しかしいかに正しい選択であすうと、こともあろうに、「ポッキリり折れた米国」という形でやってしまったのが、余人ならぬバイデンというのもなにかの縁というべきでしょうか。
「アメリカは大きな「民主化プロジェクト」を、地球規模で放棄したとは言わないが、少なくともアフガニスタンでは放棄した。アメリカが理想として掲げてきたものが、「もうそれはやらないんだ」と、ぽきっと折れた。このことはアメリカ自身の「自画像」を、そして国際社会がアメリカを見る目線というのを大きく変えていくことになるだろう」(中山前掲)
バイデンがやらかしたのが、20年の泥沼が数カ月で足抜けできるはずがないのに、いたずらに撤退の功を焦ったことでした。
「“よいタイミング”ではなかったと思うが、バイデン大統領は、「自分のあとの大統領には引き継がない。いま終わらせるんだ」という強い信念で終わらせた。
国際的な問題について、「すべての責任を単独で引き受ける」という機運が、今のアメリカ社会では非常に弱くなっている。これはバイデン政権だけではなく、おそらくオバマ政権のときも、そしてトランプ政権でもあったことで、3つの政権を通じて見られる共通要素だろう」(中山前掲)
「強い信念」で、夜逃げのように逃げたからおかしくなったんです。
「民主化プロジェクトは米国の理想」ですか、うーんこれは主語が間違っています。
それはあくまでも民主党の理想であって、米国全体の主語ではありません。
それが失敗するべくして失敗して「ぽっきり折れた」てしまったのが民主党で、「今終わらせる」ことを急ぎすぎて失敗したのもまたバイデンです。
この海外に過剰に介入することを好む民主党と、それを拒否し米国の国益を第1と考える「アメリカファースト」の対立は今に始まったことではなく、第2次大戦の時にも、ベトナム戦争の時にもあった伝統的対立軸です。
戦争をしたがるルーズベルトに対抗して、欧州の戦争に非介入を主張した共和党系きキャンペーン組織は、その名も「アメリカファート委員会」でした。
ベトナム戦争も始めたのは民主党のケネディで、終結させたのは共和党のニクソンでした。
そういえば、冷戦も終結させたのは共和党のレーガンでしたね。
トランプは、この民主党の、世界は改造しえるという迷妄と一線を画そうとしました。
トランプは民主党政権によって、米国が富と血を流出し続け、国力を著しく消耗してしまったと見ました。
トランプが「アメリカファート」と言って登場したのは、このような過剰なアフガン介入を終わらせるためでもあったのです。
「アメリカは特別な国ではないし、他の国と同じようにむき出しのナショナリズムで国益を追求させてもらう、アメリカが特に悪くなったのではなく他の国と同じになった」というのが、(トランプ大統領の)「アメリカ・ファースト」のメッセージの根底にあった」(中山前掲)
カブール空港で大混乱 タリバンを逃れようと飛行機にしがみつく人たち
外交のど素人、デタラメばかりの野卑な奴と外交官上りの評論家から罵倒され続けたトランプのほうが、よほどましな国際感覚をもっていたわけです。
しかしそれはたった4年間で終り、引き継いだのが人もあろうにアフガンの泥沼に浸ってアジア・太平洋を省みなかったオバマの副大統領だったバイデンだったのは悲劇でした。
同じ民主党でもこの男でなければ、もっとましな撤収ができたはずです。
バイデンのアフガン撤収の失敗が後々米国史に特筆大書されるような類だったために、米国民に残されたのがなんともいえない徒労感であったとしてもあたりまえです。
今日の9.11同時テロ20周年式典に、バイデンがどのつら下げて遺族の前に現れるのか見たいものです。
そもそも論ですが、アルカイダのビンラディンを匿ったタリバン政権を許さないとしてアフガンに介入したこと自体が誤りでした。
タリバンはタリバン、ビンラディンはビンラディンです。
ビンラディンを草の根を別けても探し出し報復するところまではいいとして、どうしてそれを匿っただけのタリバンまでも敵として、20年間アフガンに関わらねばならないのか、私には理解できません。
ましてアフガンの国家改造をするなど余計なお世話です。
アフガン人にはアフガンの論理があり、いかにイスラム法が米国人から見て歪んだものであろうと、米国には無関係なはずです。
あげく、タリバンを軍事的に制圧できず、国家改造にも失敗し、タリバンに政権を譲って追い出されるハメになってしまいました。
これで徒労感が生まれ、米国民に「一体オレたちはこの20年間何をしてきたのだ」という虚無感が出ないほうが不思議です。
この米国を覆う徒労感をなんとかしないと、民主党がどうのではなく、米国という世界に責任をもつべき国家のアイデンティティが崩壊してしまいます。
バイデンもさすがこれに気がつき、大統領選時期には軽視していたクアッドに全力で当たることを宣言せざるを得なくなったのです。
それがリモートでできる4カ国首脳会談を顔をつきあわしてしようとしている、バイデンの下心です。
ただしだからといって、これは私たち日本にとっても悪い話ではなく、むしろアフガンの泥沼にどっぷり漬かってアジア・ピボット(アジア回帰)なんて言いつつなにもしない、オバマのほうがよほど悪質でした。
だから、いまはこのバイデンのSOS信号に乗ってやり、クアッドを固めることに力を貸すことが必要なのです。
元々安倍氏が構想したセキュリティ・ダイヤモンドが発展したのがクアッドですから、菅氏はよく理解していますからね。
菅さん、最後の仕事を頑張って下さい。
それにしても最後の最後まで、仕事師だね、菅さん。身体を壊さないように。
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菅さんの訪米を「卒業旅行」なんて揶揄する中身の無い記事ばかりでウンザリしますね。総理大臣として最後まで淡々と「仕事」をこなすところが実に菅氏らしい。
バイデンはねえ···これは以前投稿しようとしたら何故かココログにスパム扱いされて入らなかったんだけど、
去年の大統領選でのバイデン支持者と側近連中がとにかくトランプ憎しでコロナ対策でもそうでしたけど、何が何でもトランプのレガシーを消し去って、横取りでもなんでもアリでバイデンと民主党の成果だと上書き保存したいだけじゃねーか?と。
戦場はイラクからアフガニスタンへ!と公約して実行したのはオバマでした。見事に泥沼に命とカネが消えました。アホか!
投稿: 山形 | 2021年9月11日 (土) 06時34分
>> 「民主化プロジェクトは米国の理想」ですか、うーんこれは主語が間違っています。
それはあくまでも民主党の理想であって、米国全体の主語ではありません。
いやいや、マニフェスト・デスティニーという言葉があるように19世紀後半から民主主義の啓蒙を名目に帝国主義を進めて来た歴史があるでしょ。ハワイの併合やフィリピンの植民地化を進めたマッキンリーや棍棒外交のテディは共和党ですし民主党だから〜というのは間違っています。
投稿: 哲也 | 2021年9月11日 (土) 08時36分
哲也さん。コメントありがとうございます。
私は19世紀の話をしているのではなく、現代のことを書いています。
19世紀から20世紀にかけて奴隷問題がそうであったように、民主と共和の立場は逆転しています。
また共和党でもブッシュ(息子)のように民主党と変わらない、いやそれ以上に民主党的な考えをもった大統領もいました。
しかし、例外はあるが、おおむね民主と共和にはそういう違いがあるのではないか、というのが私の見方です。
投稿: 管理人 | 2021年9月11日 (土) 08時50分
ルーズベルトやケネディといったドロ沼の戦争に嵌って行った大統領は民主党なんですよ。
なんか共和党はタカ派で好戦的で、民主党は融和的なんてステレオタイプな見方をするのは···まあ、あなたは私のお爺さん世代の方ですか?というくらいに時代遅れというか、時代錯誤ですね。
マニフェスト·デスティニーですかぁ。高校生だった懐かしい頃に世界史で学んで以来の懐かしい単語です。。
投稿: 山形 | 2021年9月11日 (土) 09時28分
別に私は民主党は融和派とは一言も言ってないんですけどね。勝手にあなたの基準で時代錯誤とか判断されても困る。
F・ルーズベルトやトルーマンは明確な差別思想を持っていることも含めて民主党もクソだと思っていますよ。
米帝とも呼ばれたアメリカの傲慢さは民主共和問わず国是なのだと思っただけです。
ただ隣人に中朝韓という最悪な3セット(ついでにロシア)がいるから最悪よりはマシという点でアメリカと連携しないといけないのはもどかしい限りです。
投稿: 哲也 | 2021年9月11日 (土) 11時24分
数々の資料にもとづくエントリーは書くだけでも大変だったと思います。
わかりやすく勉強になるもので、助かります。
毎日毎日相当の熱量エントリーなので、菅さんのみならず、管理人さまも身体を壊さないようにお願いします。
投稿: 田中 | 2021年9月11日 (土) 14時41分
ハワイの併合やフィリピンの植民地化を進めたのは、ブログ主様がいうところの「ルーズべルト以後の「米国の理想としての 民主化プロジェクト」とは関係のない話ですね。そこはキッチリ分けないと、歴史がわからなくなると思います。
ネオコンは元々民主党の良質な一部だったわけで、その頃の民主党が掲げる「民主化プロジェクト」という大義名論的戦争に嫌気が差して共和党に乗り換えた。
ただ、ネオコン自身にも変化があり、やや下火になっていた軍産複合体とのコラボもあって、ブッシュ時代の戦争やアフガン介入に突入した経緯になったと理解しています。
そうした態度を改めて「本来の共和党の主旨に返れ!」というのが、トランプのアメリカファーストですね。
だから、ブッシュ時代のアメリカの立場に立つマコーネルやリズ・チェイニーらを民主党的存在とみて、トランプが徹底的に嫌うのもまた当然でした。
それはともかくとして、バイデンのアフガン撤退は「東アジア回帰」として単純に喜んでいいものかどうか。抑止が戦争に発展しかねないバイデンの危うさや、米軍首脳部の政治性に偏る自律性の欠如も心配です。
バイデンは中国を江沢民・胡錦涛時代の中国に戻したいだけで、そのような米中蜜月時代こそ、日本にとって本当に最悪の日々だったと思うのです。このような時代、センスのない習の内向きになる中国を見ると、日本にとって起死回生のチャンスがめぐって来たように思います。
投稿: 山路 敬介(宮古) | 2021年9月11日 (土) 14時59分
こう見ると、外に出たいランドパワー(中国・ロシア)と押さえ込みたいシーパワー(アメリカ・日本・イギリス他)の戦いって、
隙をついて中国が橋頭堡を築く→アメリカ含め周辺アジア国は苦々しく思いながら諦める→また少し進出する→周辺国諦める の不可逆な繰り返しで、いつか必ず中国が勝つのかな、と諦観の念に囚われそうになります…
現状の「大人な」世界では、西側諸国が力を合わせて中国の人工島を文字通り粉々に粉砕する、なんてことは物理的にはともかく絶対に不可能ですよね。でも中国が新たに人工島を無理やり作ることは、多分この先もできる。
投稿: ねこねこ | 2021年9月11日 (土) 17時25分
キモ入りで副大統領になったカマラ・ハリスさんの本が、書店に平積
みになっていましたわ。「ヘ?こんなの買うモノ好きがいるんかよ?」
と、私は少しでも立ち読みするのは時間のムダだと思って、通り過ぎ
ましたが、あの目立つ位置からして売れているのかも知れません。
あのバリバリの不動産屋のオヤジ、トランプ親ビンに比較して、なん
とも華麗で知的なリベラル風社会主義者として登場したカマラさんです
が、ネット上では「使えない奴」というのが、もっぱらのウワサですわ。
そう言えば、バイデンさんがアーダコーダと叩かれている現在、麗し
の副大統領がどんな仕事をしていたのか、一般の報道はありません。
大統領の行為に、副大統領がノータッチという事は考えにくいので、
ポストバイデン(老殿ご乱心で)を見ての動きがすでにあるのかと?
トランプ政権に比較してリベラルの期待だった現民主党政権の、散々
な体たらくは、バイデンさんの痴呆症状が原因であって、民主党中枢
はカンケーない、もちろんクイーン・カマラさんは全然カンケーない。
という事にしておきたい。
そんで、女性初(本来、男女同権ならば、こんなこと言うこと自体が
間違ってると思うけど)のピカピカの大統領が誕生すると。「民主党
のリボーンだぜ! もう安心(???)だーッ」という、民主党政権の
中枢部のオタメゴカシな筋書きに思えてなりませんわ。どっちにしろ、
リベラルなんて言ってる連中に、ロクなのいないですわ。カマラさん
になったらなったで、よけいに米国は迷走しそうで怖いです。
ちなみに、私は隠れリベラルなんですわ。信じてもらえないけど。
投稿: アホンダラ1号 | 2021年9月11日 (土) 23時21分
バイデン氏は副大統領時に1人アフガン派兵に反対したのに全く取り合われずに終わったんですが、まるで恨みを晴らすような撤退ぶり。
中間選挙〜24年選挙までの今後ら政権の力が弱まることはあっても上向く予感がしない中、延ばす選択肢を投げ捨てた様に見えます。
レームダック化しながらアフガン駐留を続けるのは彼には耐え難かったのでしょうか。
そういう「俺のせいじゃない」アピールは米国内でも受け入れられないんですがね‥。
ともあれ迷走しながら日本を立てるこの展開を、日本の次期政権もきっちり利用して対中姿勢をより強く固めて欲しいものです。
投稿: ふゆみ | 2021年9月11日 (土) 23時41分