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2021年10月18日 (月)

日韓併合条約否認に手をかけたムン政権

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ムンジェインが、自称徴用工裁判を持ち出した時、私はああ、やっぱりここを狙っていたのかとひとりごちしたことを思い出しています。
それは日韓条約否認から発展して日韓併合否認まで一気に突き進む、彼の言葉を使えば「積弊清算」でした。
このスローガンは、当初は財閥解体や親日派一掃といった国内問題に見えましたが、もちろんムン政権の本丸は日本でした。
日本に対して積年の弊害を清算させ、「新たな日韓関係」を作り出すこと、それが彼が目論んだことでした。

自称徴用工判決以前にもムン閣下はいろいろと慰安婦財団の解体など一連の反日はしてはいましたが、決定打に欠けました。
慰安婦問題も遡及していくと結局そこに行き着くはずだった訳ですから、この時点で自称徴用工裁判と同じ問題が起きても不思議ではなかったはずですが、米国が仲介に入ったことと安倍氏の賢明な判断で回避される結果となりました。

といっても後述しますが、これも後の最高裁(大法院)判決が覆しています。

当時野党だったムンジェインは、オレが政権を取ったら逃がしはしないぞ、と心に誓ったはずです。
そして最高裁に左派判事を入れることから始まって、周到な準備をして放ったのが自称徴用工判決でした。

これに較べれば、後に来る輸出管理規制強化とGSOMIA廃棄などは、日韓関係を瞬間凍結するには充分でしたが枝葉に属します。

本質は、あくまでも自称徴用工裁判をムンが始めたという意味です。

ムン政権は、自称徴用工裁判にいたるまでまるで準備体操でもするかのように慰安婦財団を解体し、個人補償は「最終的、かつ不可逆的に終了」してはいないことを宣言しました。
そしておもむろに手をつけたのが、本丸の自称徴用工裁判でした。

慰安婦財団解体と自称徴用工裁判との決定的違いは、日韓基本条約の廃棄に手をかけるか否かなのです。
日韓基本条約は単なる戦後賠償に止まらず、さらに1910年の日韓併合条約の法的有効性を否認するところまでに必然的に行き着きます。
その意味で戦後の枠組みのみならず、日韓の枠組み全体を破壊する力をもっているのです。

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新日鉄住金に賠償命令。韓国最高裁が元徴用工の請求認める。日韓関係

なお私が「自称」と徴用工にかぶせているのは、原告らは自ら募集で来た労働者にすぎず、ほんとうの「徴用工」ではないからです。
朝鮮人(当時は日本国籍者でしたが)の、国家動員法に基づく戦時労働は3種類に分類されます。


①大戦前の1939~41年の期間は民間企業による「募集」
②開戦後の1942~44年9月の期間は、朝鮮総督府による「官斡旋」
③大戦末期の1944年9月~1945年3月は国民徴収令による「徴用」
 

判決事例は①の「募集」工員です。募集というくらいですから、自分で応募したのであって、強制でもなんでもありません。
当時の募集工は高給だったために高い倍率をくぐらねばならなかったわけで、もしこれを「奴隷労働」だというならば、苦労して職にありついた「奴隷」と言うことになります。

それはさておき、自称徴用工判決において「画期的」だったのは、この2018年10月の最高裁(大法院)小法廷が立論の根拠に置いたのが「統治不法論」だったことです。

「日本政府は、元徴用工問題は日韓請求権協定によって「請求権問題は完全かつ最終的に解決された」という立場で一貫している。それに対し、大法院判決は「請求権協定は植民地支配の不法性を前提としていないから、不法性を前提とする損害賠償請求権は協定の対象外であり、成立する」という論理を展開している。日韓両国政府が合意した日韓基本条約の世界を、植民地支配は不法であるという韓国の論理で根本から否定したのである」((薬師寺克行2021年6月15日)

これは二段仕立てになっています。
まず自称徴用工に個人補償を認めて、日韓請求権協定第2条を指定します。
続いてこの論拠に、当時の韓国は日本によって「不法占拠」されていた状態であって、日韓併合条約そのものが不法であるとします。
日本は「不法占拠」によって韓国民すべてに多大な損害と苦痛を与えたのだから、それを日本が補償するのは当然である、ということになります。 

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徴用工訴訟~韓国の主張は「非人道的だから日韓協定の範囲外

おそらくムンジェインは、第2日韓請求権協定の交渉を開始し、そこで元徴用工や慰安婦だけではなく、韓国民に「不法統治」36年間の損害と苦痛を賠償しろと展開する筋立てだったと思われます。
あいにくなことに安倍氏がにべもなく拒否してしまっただけではなく、たび重なる信義違反に対して輸出管理規制を強化したことからGSOMIA廃棄問題へと逸れていくことになってしまいました。

またこの最高裁判決文は、2015年の慰安婦合意が、韓国国会の同意や憲法上の批准手続きなどを経ていないこと、日本の国家責任が示されていないことを理由にして、「いかなる法的拘束力もない」と述べています。
つまりは慰安不合意などは、法律的に何の拘束力もない政府間の約束だったにすぎないということにしてしまいました。
これは既に発効されて、慰安婦財団に10億円拠出されているにもかかわらず、この根拠となる二国間条約を国内問題を理由に否認したことになります。
唖然とするほど非常識です。

さらに2021年1月には、元慰安婦が日本政府に賠償金支払いを求める第1次慰安婦訴訟の判決がソウル中央地裁で出され、他国政府の行為を別の国の裁判所が一方的に有罪とすることは認められないという国際法上の常識である「主権免除」論まで否認してしまいました。
現実にこんな国際法を無視した判決は、後に韓国裁判所自身が少しずつ修正するはめになるのですが、ここではムン政権の意図が「日韓条約・日韓併合否認」にあることを押えておいて下さい。

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https://news.yahoo.co.jp/byline/seodaegyo/20180301...

さて、韓国の独立した年はいつだかご存じでしょうか。
ムンに言わせると、1919年4月11日だそうです。

韓国内でこの独立記念日論争はえんえと続けられてきていて、いまさら新しいものではありませんし、憲法にも書いてあるそうです。

ただし、現実の政府がそんなファンタジーを言い出したら笑い物になりますから、歴代の政権は1945年8月15日説で統一されていました。

説明は要りませんね。常識的に見て韓国が米国によって 「独立を与えられた」のが、この年月日以外考えられないからです。
この1945年説を、いままで韓国はいかに左派政権になろうと遵守してきました。

これを初めて1919年にしてしまったのがムンジェインでした。
では1919年4月11日と1948年8月15日ではどう違うのでしょうか?
建前としては、ムンが反日運動の起点となった1919年3.11の精神を受け継ぐといった意味ですが、それだけではありません。
真の意味は、「日韓併合無効論」です。

ちなみにこの「日韓併合無効論」を初めにいいだしたのは、和田春樹元東大教授でした。
和田氏は韓国では「良心的日本人」として著名な人不物で、「万海平和賞」まで受賞しています。
彼が日本語で書いていたものが韓国で翻訳され、そのまま韓国左翼の持論に成長したようです。
韓国の反日のロジックの大部分は、最近では「汚染水」問題にも見られるようにいつものことてす。

さて韓国最高裁判決のように、日本の「植民地支配」は違法であって、36年間の「日帝支配」はただの悪ではなく、違法であるから個人賠償の請求権は残っているとしたことです。
この論理は、後に現実に徴用工裁判判決を根拠とした原告団の差し押さえ判決が出るに及んで、自称徴用工のみならず日本統治時代に惹起したすべてのことに対して、韓国民は等しく賠償を受ける権利を持つという意味だとわかりました。

ムンの脳内では、1919年3月1日の独立運動とそれに続く4月11日の「臨時政府」樹立は輝かしい朝鮮人民独立の金字塔ということになります。
韓国は1945年に米国によって独立を与えられた弱い民族ではなく、1919年に自ら「臨時政府」を持った主権国家だったといいたいわけです。
この1919年独立説に立てば、日本統治時代の経済活動、行政活動の一切は違法であるということになります。

この論理を敷衍すれば、当時のいかなる企業活動も悪の権化である以上、日本企業は無条件に賠償に応じねばならないことになります。
実際に原告団は、当時の在朝鮮日本企業をすべて洗い出して賠償運動をするつもりのようです。
この場合、日本企業は天文学的賠償金を課せられることになります。
したがって前回私が書いた日韓請求権協定を廃棄してしまうと、日本にも請求権が生じてしまうという逆説は無意味となります。

このようなムン政権の大きな意図を知ってか知らずか、宥和的態度をとれば「友好」と勘違いしているのが河村氏ら日韓議連でした。
河村氏は韓国議連の意を受けて訪韓し、そこで韓国政府の妥協案なるものを吹き込まれて、それをそのまま日本に持ち帰ってそれが日韓政府の妥協点だと言ってしまったわけで、こういう手合いが自民党にはかつて掃いて捨てるほどいました。

先ほどの和田氏に対して、韓国内にも批判も存在します。
気鋭の経済史家イヨン氏はこのように述べています。

「日本の一部人士らのこのような動きは韓日関係の助けにならない。
方向を間違えている韓国政府を鼓舞することになりかねなり、かえって有害だ。
今の大変な事態について日本の「良心的知識人」の責任も大きい。
彼らは戦時労働者と関連して、歴史歪曲を傍観、幇助したり、ひどいときには加担さえした。
慰安婦問題も同じだ。なぜそうしたのか?
それは「同情主義」だった。彼らはいま、また事実を取り繕うとしている」(西岡力氏訳による)

これは日韓議連にもそのままあてはまることでしょう。ただし彼らには利権も絡んでいますが。
今回の選挙でこの手合いは全員落ちていただきたいものです。




 

 

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コメント

1919年3月11日の「独立運動」が記念日なんですよね。
つまり1910年からの日韓併合時代を逆に認めることになるという、とんでもない矛盾が生じる訳ですが···
だから韓国歴代政権も1945年8月15日を踏襲してきたんでしょうに。
ムン政権は反日機運さえ高めれば勢いで押し切って、なおかつ日本からいくらでも毟り取れるくらいに軽く考えていそうで···北朝鮮と仲良くしたいのかもしれませんけど。いくらなんでも虫が良すぎる話です。。

 和田春樹の弟子的立場の高崎宗司教授の「検証日韓会談」は、当時は他に類書がなく仕方なく読書しましたが、リアルに良く書けていると思いました。ただ、日本側が併合を違法と認めず、韓国側もそこまで追い込めなかった事に非常な忸怩たる意見表明を執拗にしていて、それが異様でした。

その後、韓国側の提議によって、日韓併合についての国際的学術研究が行われましたが、逆に「併合は合法的だった」とすでに結論が出ています。
にもかかわらずの大法院判決はもう無茶苦茶なんですが、それは「90年代以後の韓国に流行した、この恥ずべき分身(北朝鮮)との運命共同性を強調する態度」(鄭大均)によるものでしょう。

また、日本側の「和田春樹、高崎宗司、姜尚中、石坂浩一、木宮正史といった面々は韓国の盟友とともに北朝鮮の王朝にモラル・サポートを与えている」(鄭大均)の言葉のように、北朝鮮のための共闘は日韓間をまたいだ闘争です。

文在寅政権にしても、独立を1919年とする事で大日本帝国の違法性を確保出来るなら、北朝鮮にとって最上の贈り物になります。
もともと現在の北朝鮮地域からの日本本土への徴用は限りなくゼロだったからです。

結局、日本から金を北朝鮮がどうむしり取るか? そのための理論づけに「併合の違法性」があるんですね。
日韓基本条約がある以上、韓国側とは「併合の違法性」は実質的価値を生みません。けど、北朝鮮との場合は違いますから。


韓国という国は日本を「悪」にしないと自国の成り立ちを都合の良いように説明できないんでしょうね。また日本政府が唯々諾々と譲歩に譲歩を重ねてきたことが成功体験となってしまったのだと思います。最初に毅然とした態度を見せなかったことがこの関係をずるずる長引かせてきた訳で、自民党には大いに反省してもらわなければなりません。

それにしてもロシア、北朝鮮、韓国、中国とよくもまあこれほど難儀な国に囲まれたもんだと感心します。それでもまだ海が隔ててくれているお陰でなんとか息がつけますが、この面々に囲まれた内陸国だったとしたら目も当てられません、まさに地獄です。

福沢諭吉の脱亜論を読んだことはないのですが、江戸から明治の時代に、既に現状を予見していたかのような気がします。
あと、これは完全に妄想ですが、昔、日本史で、みなま日本府の事を習った気がします。かなり昔、半島にも日本系の方々もいたのでしょうが、滅亡したのか、それとも現在みられる半島独島な考えについていけなくなったのか、半島に住むことを止めて、日本列島に隠遁したか。
その当時から、半島とはあまり関わり合いたくなかったのではないでしょうか?

1年位前で記憶がアヤフヤなんですが、ニュースに韓国南部の古代
最大級の古墳の発掘調査について出ていました。その後の報道で、
発掘が進んでみると、その古代最大級の古墳の形が「前方後円墳」
であることが判明し、「ヤベ!倭人の墓だったんか!」と調査は急遽
中止となり、何事もなかったように埋め戻して、調査自体が無かった
ことになったんだとか・・

儒教ガチガチの国ですから、古代朝鮮南部を、倭と蔑称されていた
古代の日本人が支配していたなんて、まだまだ現代韓国を支配して
いる両班気取りの連中にしたら、精神的に耐えられないようですわ。
不都合な事実は無かったことにしてもいいというのが、上に立つ者
の特権だと千数百年来思い込んでいるので、彼らにとっては常識で
すわ。まったく、朝鮮の上級民はまだまだ李王朝が存続していると
マジに思い込んでいますんで、話し合いなど無理無理無理ィですわ。

>アホンダラ1号さん
韓国の前方後円墳の話、浅学にして初耳でした。これですね。
http://japan.hani.co.kr/arti/culture/39476.html
大変勉強になりました。ありがとうございます。

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