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2021年10月16日 (土)

河村日韓議連幹事長不出馬、消え行くオールド自民党

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またひとつオールド自民党が消えて行きました。
あの日韓議連幹事長の河村建夫氏が引退のするようです。

「自民党の河村建夫・元官房長官(78)(衆院山口3区、当選10回)が次期衆院選に出馬せず、引退する意向を固めた。山口3区には、同党の林芳正・元文部科学相が参院からのくら替え出馬を表明しており、保守分裂の様相を呈していた。
自民党関係者が14日、明らかにした。河村氏は13日、自民党本部で甘利幹事長、遠藤利明選挙対策委員長と会談し、公認は難しいとの方針を示された。河村氏は同日夜に遠藤氏と再び会談し、党方針に従う考えを伝えた。
河村氏は1990年衆院選で初当選し、文部科学相や党選対委員長などを歴任した」(読売10月13日)https://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/20211014-OYT1T50131/

そもそも河村氏は当選すれば11期目。もう80に手が届く歳でバッチに固執したのですが、林芳正氏に追われた形になって不出馬だそうです。
すでに選挙区は林氏が地元選出県議を大部分掌中にしているということで、保守分裂する元気もなかったというのが真相のようです。

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河村氏は二階派の会長代行の重鎮にして、日韓議連の幹事長でした。
生きている二階派的外交といった人物で、これで二階翁も引退すれば自民党の中に残っていた古漬けの瓶のような沼気が少し薄まるかもしれません。
まぁ、といってもそうそう簡単になくなるわけではなく、今の岸田さんらの宏池会の中にも戦後外交をよしとする人らがかなり残っていますが。

派閥の親分であり、長きに渡って権勢を誇った二階翁すら、本来は引退して三男に継がせたいのに、世耕氏が衆院鞍替えしようとしているためにそれもできず、俵に足がかかった「最後の戦い」に望むようです。
その二階氏は、とうに引退した小泉(パパ)や山崎氏、中川氏などと料亭でメシを食ったそうで、「今回の選挙は厳しい」とか。
厳しくて結構。厳しくなきゃダメ。
私は議席減らしてでも、こういうヌエのような連中は消えていただきたいと思っています。

小泉元総理や自民党の二階前幹事長らが13日夜、会合を開き、今月末に予定されている衆議院議員選挙について「自民党は必ずしも楽勝ではない」という認識で一致しました。
 13日夜、東京都内の日本料理店で行われた会合には、小泉元総理、二階氏のほか自民党の山崎元副総裁、中川元幹事長が出席しました。
 会合では、31日に投票が行われる予定の総選挙に出馬する二階氏を激励したほか、総選挙の見通しについて「自民党は必ずしも楽勝ではない」という認識で一致したということです。
 また、先月の総裁選で岸田総理に敗れた河野広報本部長や河野氏を支援した石破元幹事長、小泉前環境大臣について、「将来に備えて頑張って欲しい」との声があがり、“自民党のために若い人材が健在であることが重要”との認識を共有したということです」
(TBS10月13日

小石河連合が「自民党のために若い人材 」ですか(力なく笑う)。
彼らこそ石破氏を除いて顔つきは若いが、戦えない自民党そのものです。
いまや言うことまで立憲に似てきました。
それにしても、二階、山崎、小泉、中川ですか、これに古賀や故野中、加藤などを加えれば、こんな連中が90年代からつい最近まで権力中枢に巣くっていたのですから、自民党がダメ政党になるはずです。

そのダメ自民党で官房長官をやり、その後も要職を歴任し、日韓議連のボスをしていた河村氏が最後にうごめいたのが、例の自称徴用工裁判の時でした。
河村氏のようなタイプの政治家を知るためにも、まず韓国の動きを大掴みしておかねばなりません。

自称徴用工問題の発端は、このブログでも何回も書いてきているようにいわば自作自演で、2018年10月30日と11月29日の韓国大法院の判決に端を発します。
韓国聯合通信の記事です。

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AFP10月30日


「■徴用工訴訟で日本企業に賠償命令 韓日外交戦に発展の可能性も
判決は1965年の韓日請求権協定と韓日基本条約に基盤を置く政治的妥結を真っ向から覆す趣旨のもので、旧日本軍の慰安婦問題を巡る2015年末の合意を巡りただでさえぎくしゃくしている韓日関係は、当面、行き詰まりが避けられない見通しだ。
 大法院は、日本による朝鮮半島の植民地支配は違法だとする憲法的判断に基づき、請求権協定により被害者の賠償請求権は消滅していないとの判決を下した」(韓国聯合2018年10月30日)

http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2018/10/30/0200000000AJP20181030003500882.HTML

一読してお判りのように、この大法院判決は日韓基本条約の完全否定です。
ここがミソです。
これがわかっていないと、河村氏のように韓国の無理無体に頭を下げていれば、万事うまくいくという退嬰的発想に陥ります。
ムン閣下が本当にやりたかったことは、日韓関係の戦後の枠組みを作ってきた日韓基本条約を破壊することでした。
徴用工判決を最高裁に出させたのも政治的意図があったからです。

では、ムン閣下は日韓条約を廃棄してどうしたいのでしょうか。
ムン閣下の目論見には先があって、日韓条約を再交渉し、その中で日本側に「日帝」36年間のいっさいが悪であり、違法であったとして賠償金を取り立てることでした。

え、もう日本は謝罪して賠償金を払っているだろうって。
そのとおりです。謝罪は十数回していますし(する必要はありませんでしたが)、賠償に至って当時の国家予算の半分を当てるほどしていました。
ではこの徴用工らがなにを望んでいるのかといえば、個人賠償は終わっていないからしろ、ということのようです。
ところが、実はこれも終わっているのです。

大事なことですから、やや長いですが、日韓基本条約のキモである日韓請求権協定の原文に当たって再確認しておきましょう。
財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本

「■財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定
署名1965年6月22日・発効1965年12月18日
 
第二条
両国は請求権問題の完全かつ最終的な解決を認める
1.両締約国は、両締約国及びその国民(法人を含む。)の財産、権利及び利益並びに両締約国及びその国民の間の請求権に関する問題が、1951年9月8日にサン・フランシスコ市で署名された日本国との平和条約第四条(a)に規定されたものを含めて、完全かつ最終的に解決されたこととなることを確認する。 
(略)
(b)一方の締約国及びその国民の財産、権利及び利益であつて1945年8月15日以後における通常の接触の過程において取得され又は他方の締約国の管轄の下にはいったもの
3.2の規定に従うことを条件として、一方の締約国及びその国民の財産、権利及び利益であつてこの協定の署名の日に他方の締約国の管轄の下にあるものに対する措置並びに一方の締約国及びその国民の他方の締約国及びその国民に対するすべての請求権であつて同日以前に生じた事由に基づくものに関しては、いかなる主張もすることができないものとする。」

はっきりと日韓基本条約第2条3項に、「締結国の財産、権利及び利益の請求権の主張を放棄する」と述べています。 
ここで「締結国」と呼ばれているのは、日韓両国のことです。
日本も残してきた財産権や権利を放棄するから、韓国も放棄しようという意味です。
つまり相互にこの条約をもって「完全かつ最終的に解決された」ことにする、これが条約の趣旨でした。

このような請求権協定に似たものは、植民地が独立した場合に宗主国と結ばれるものですが、その場合宗主国は置いてきた財産権について徹底的に権利を主張するのが通例です。
フランスとアルジェリアとの関係もそうでしたが、少なくとも植民地に対して賠償したという事例はありません。
唯一の例外が日本で、日本は賠償という言い方こそしなかったものの経済支援という形で巨額の資金提供をしています。
この支払った資金の中には、個人補償も含まれていたのです。

ですから、日本から得た資金は、本来の筋からいえば、韓国政府は自国の個人補償にも割り振り、また北朝鮮の部分も残して置かねばならなりませんでした。
しかし当時の朴政権にはその余裕がなく、すべてを韓国政府が独占し、経済開発に突っ込みました。
これが「漢江の奇跡」とまで言われた、韓国の急速な復興の原資でした。
これはこれで正しい選択で、朴政権がここでこの決断をしなければ、韓国はテイクオフできなかったでしょう。

問題は個人補償分も韓国政府が使ってしまったということを、全く韓国国民に知らせなかったことです。
だから話がメンドーなりました。
しかしこれが分かっているからこそ歴代の韓国政府は、いくら定番の反日の小技を繰り出しても、決して日韓基本条約全体までを否定しようとはしなかったのです。

これを今になって日韓基本条約を否定しようとしたのがムン政権です。
自国だけの力で復興したのだとファンタジーにふけるのはそちらの勝手ですが、二国間関係を規定してきた条約まで否定してしまうと大変なことになります。
そりゃそうでしょう、一方的に条約を廃棄するようなまねをする国とはまともなつきあいはできません。
国際関係も人間関係の一種ですから、信用が崩壊すれば関係も消滅していくしかありません。

韓国政府の言うとおり日韓基本条約を廃棄するとどうなるのでしょうか。
日本は別に無条約状態でもかまわないのですが、ムン政権は第2日韓請求権協定をやりたいとみえます。

それに沿って少し考えてみましょう。
日本は統治時代の財産、権利の請求権を放棄しています。
日本は朝鮮半島に膨大な国有財産と民間資産を残して去りました。
日本が朝鮮半島に放棄した請求権の額は、GHQや日本銀行、旧音蔵省、外務省府の試算で国有・民間合わせて2002年時換算で16兆9千3百億円 ていどあるとされています。

「日本が1945年当時、朝鮮半島の北朝鮮地域に残した資産総額は、現在の価格に換算して総資産891億2千万円 、02年換算で16兆9千3百億円 7800億円に上ることが12日、分かった。(略)
戦前に日本が朝鮮半島(北朝鮮と韓国)に残した総資産は、連合国軍総司令部(GHQ)や日本銀行、旧大蔵・外務両省がそれぞれ調査を実施している。GHQの試算では1945年8月15日時点で1ドル=15円で総資産891億2千万円。
総合卸売物価指数(190)をもとに現在の価格に換算すると、16兆9千3百億円に相当する」
(産経2002年 913日)

ですから日韓基本条約が廃棄された場合、供与した援助の資金を返せとはいいませんから、わが国が残した国有及び民間資産を16兆9千3百億円を清算してもらわねばならなくなります。
そしてそこから韓国が主張する個人補償を引いてくれればいいわけです。

この自称徴用工の主張する未払い賃金の額は、提訴した4人の1941~43年、新日鉄住金の前身にあたる旧日本製鉄に徴用されて労働を「強いられ」、その未払い賃金1人当たり1億ウォンの支払いを要求しているようですから、1億ウォンを約992万円として徴用工遺族が21万7千人をかけて総額でざっと2千億円ていどとします。

そしてとうに支払い済みの条約時の経済協力金は使ってしまっていますが、これも5億ドル=1800億円(1965年当時)あります。
当時の韓国の国家予算が3億5000万ドルですから、1年余の国家予算を提供したことになりますが、それはともかくとして、これを時価に換算して差し引かねばなりません。
1965年の大卒初任給が約2万円で、2021年大卒初任給は約20万円 ですから、貨幣価値の換算率は10倍です。
1800億円(1965年当時)×10=1兆8000億円(2021年現在) となります。

ちなみに当時の韓国国家予算は3億5000万ドル。
無償贈与(3億ドル)だけでも韓国の年間国家予算並みの金額を支払ったことになります。
すると、先ほどの日本が残した資産16兆9千3百億円に、使ってしまった日韓請求権条約分1兆8千億を足すと、締めて18兆7300億円を韓国が日本に支払い、そこから自称徴用工へ2千億円を支払ったとしても18兆5千300億円を日本に支払ってもらわねばならなくなります。

もうひとつ付け加えると、日韓賠償請求権協定は旧日本統治下の朝鮮半島全域を対象にしていますが、韓国政府がすべての補償を受け取って独占してしまっていることをお忘れなきように。
北朝鮮の半分も韓国が取ってしまったわけで、
北朝鮮はこのことに気がついて「民族の裏切り者め」と騒ぎだし、また南北関係の火種になるかもしれませんが、われわれが知ったことではありません。

もちろんこんな計算はただの遊びにすぎません。
現実にこんな馬鹿げたカネのやりとりをすることはありえません。
だから日韓基本条約には絶対に手を触れるな、日韓関係の基本が揺らぐぞ、と日本は言い続けてきたし、韓国政府もパククネ時代までいかに左翼政権だろうとそれを納得していたのです。
それを超えてしまったのがムン政権です。
だからこの自称徴用工について議論の余地はないので議題に乗せることもしません。
妥協の余地は1ミリもないのです。

長々と説明しましたが、日韓基本条約を否定することがいかに危険なことなのか、それは日米同盟を棄損するのとおなじくらいリスキーなことだということです。
ところが、ムン政権の意図をわかっているのかいないのか、あろうことか韓国にすり寄ろうとする者が出ました。
これが日韓議連の諸公、特に河村氏でした。

河村氏はこの問題を巡って、いわゆる「1+1+アルファ」構想という自称徴用工に賠償するための基金を作り、日韓両国企業などが資金を拠出する構想を提唱し、「日韓貿易で利益を得た企業がカネを出すだろう」と述べたことがあります。
おそらく韓国側とここを落とし所にしようという腹のすり合わせがあったと思われます。

おっと、これがいかにおかしな提案なのかを理解するためには、輸出管理規制とGSOMIAを説明しなければありませんでした。
まったくたどりつかないうちに長くなってしまいました(涙)。
すいませんが、この続きは月曜日にということで。



 

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コメント

 河村建夫議連幹事長の折衷案は、実はかなりヤバいところまで行ってたんですね。
「日韓議連」の在り方も野党が参加するようになって、その本質が変わって行った。
ありもしない従軍慰安婦だの徴用工問題だのと言って、巨視的にそれらがからめ手の「反米」の一形態である事を見抜けもしないグータラな老害政治家はどんどん退場すべきです。

日韓請求権協定を否定する事は、「日韓基本条約」の根幹をゆるがせにします。それはサンフランシスコ講和条約の否定であり、米国が築いてきた民主主義国先導の戦後秩序への挑戦です。安易な妥協は、日本側がそれに同意・お墨付きを与える事になる。のっぴきならない事態に陥るところでした。
まさに中国様がよだれを出して喜ぶ好案件です。

河村氏の「1+1+アルファ」構想は言った端からボロクソに叩かれ、日韓議連のパワーも2年かけて激減してきています。
議連で揉んで官でも詰めて政府が実も泥も引き受けて表に出す、というのは手法としては普通なんですが、日韓日中は中身とスタンスが酷すぎなんですよね…。
今回相当内幕が曝け出されてしまいましたので、これを機に議員の若返りと合わせてスタンダードな外交議連活動にアジアも転換する事を期待します。相手もある事ですがね。
岸田首相は所信表明で各国順に評した中で、「中露に言いたい事をきちんと言う」の後、韓国はスルーしました。
議連は人脈があるんなら「いや、そっちがもう嘘とかズルは辞めないと、日本国民も納得しないんだよね。なんとかなんないの?」と常に圧をかければよいのです。

 河村さんが引退されるのですね、感慨深いです。テレビの画像でよく出てきた方で、温厚な優しい感じがありました。世は変化してきて、もう河村さんたちの出番はなくなってしまったということでしょうね。河野元外務大臣の無礼者発言がかっこう良いと思う時代が今なんでしょう。日韓関係、今後どうなっていくのでしょうか?

 林芳正氏の今後が気になります。日本のトップになれるでしょうかね。この方は経歴もよく風貌も悪くありません。今後の可能性はあるでしょう。課題は、防衛問題に積極的であるか、成長経済策が打ち出せるかということでしょう。これらはどの政治家にも当てはまることですね。

 今現在高市氏の動向が一番に気になっております。女性宰相も悪くないです。この方は是非日本のサッチャーになってもらいたい。靖国も参拝してもらえるし、経済策がうまくいくようであれば、もう何の文句もつけられませんよ。

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