維新松井氏、 来年参院選と憲法改正選挙同日で
枝野氏が辞めるそうです。ばかだね、遅いよ。
「衆院選の敗北を受け、立憲民主党の枝野幸男代表の引責辞任が決まった。4年前の結党以来「枝野私党」「1強」と形容された体制が幕を閉じる。4年前の前回衆院選では枝野氏の明快な言葉と覚悟が躍進の原動力になった。ただ、その後は数の寄せ集めを重視する「永田町の論理」や、独特の理屈に基づく共産党などとの野党共闘に走って勢いが失われ、有権者には首相候補と映らなかった。
枝野氏は2日の執行役員会で辞意表明した際、「政権選択選挙の構えを作ることができた」とも語り、創業者の自負をのぞかせた」(産経11月2日)
ナニが「政権選択選挙の構えができた」ですか(失笑)。
その「構え」とやらが大失敗したから大敗したんじゃありませんか。
それを枝野氏ときたら、党内外からヤメロコールが来てからの身の処し方です。
これでは自分は間違っていなかったが負けた、というヘンな事になってしまいます。
立憲・枝野氏、強すぎた「創業者」意識 再建の功労と伸び悩んだ支持 ...
こんな言い訳をしたら、負けた最大の原因が共産党と手を組んだことにあるということがうやむやになってしまいます。
すくなくとも連合からはネチネチやられるでしょう。
次の代表が誰になるにせよ、この連合の要求を無視出来ないはずです。
「立民の共産との共闘路線に反対する連合の芳野友子会長も東京都内で記者団に「(新代表は)連合の政治方針に理解いただける方にやってほしい」と述べ、路線転換を求めた」(時事11月2日)
立憲がまともな野党になる良い機会だ、とおもうほど私は親切ではありませんが、多少なりともましな政党になるためにはこの惨敗を深く総括することです。
一方、野党共闘の相方である志位氏のほうは、辞めるどころか意気軒昂です。
「志位和夫@shiikazuo· 一部メディアは野党共闘攻撃に血道をあげている。しかし共闘が止まることはない。なぜなら共闘は、国民の声から始まったからだ。15年9月、安保法制反対で国会を取り巻く市民のなかから「野党は共闘」のコールが広がった。それから6年。共闘は、全国いたるところに根を下ろしている。後戻りはない」
市民連合が少しも「国民の声」ではないのがバレてしまったのが、今回の選挙結果だと愚考しますが、ま、いいか。
大方針が間違っていたから惨敗したのですが、こういう言い方ができるのも異論が存在しない共産党だけのことです。
いいでしょう、いいでしょう、どうぞ終身委員長をしていて下さい。
どうせ何度負けても、人民の前進は止められないのでしょうから。
さて、維新の松井氏が傾聴に値する提案をしています。
「法改正の国民投票「来夏の参院選と同日実施を」 維新・松井代表
日本維新の会の松井一郎代表(大阪市長)は2日の定例記者会見で、国会で来夏の参院選までに憲法改正原案をまとめて改正を発議し、国民投票を参院選の投票と同じ日に実施するべきだとの考えを示した。
「投票率も上がるし、大きな選挙のテーマにもなる」とした。 維新は、教育無償化や統治機構改革、憲法裁判所の設置に向け、憲法を改正するべきだと主張している。松井氏は、憲法改正原案を審査する国会の憲法審査会が「立憲民主党や共産党のボイコットで前に進まない。ボイコットする側をいくら待っても仕方ない」と発言。「憲法審査会を正常化させ、スケジュールを決め、まともな議論をして、最終的には(国民投票で)国民に(憲法を改正するかどうか)決定していただくべきだ」とした」
(朝日11月1日)
いい提案です。こういうことを言ってくれると、この党を末永くヒイキにしたくなります。
公明党からは百年たっても得られない提案です。
今、この時なら、維新の言うことには千金の重みがあります。
なにせ全政党を通して唯一大躍進した政党なんですから。
自民は僅勝、立憲は惨敗、公明は微増、その中でただひとつ30議席増やしたのはここ維新だけですからね。
この勢いを借りないてはありません。
このフットワークの良さと、ビッグマウスなところが素晴らしい。
いままでは16議席でしたから、単独の法案提出権はありませんでした。
法案提出権とはこういうものです。
「法案を国会に提出する権限。国会議員と内閣が持つ。国会議員の場合、衆議院では20名以上、参議院では10名以上の賛成が、予算を伴う法律については衆議院では50名以上、参議院では20名以上の賛成が必要」(コトバンク)
堂々と41議席を衆院に持つ第3政党になったのですから、単独でさまざまな法案を出せますし、憲法改正発議を出す権利も備わりました。
改正発議に必要な3分の2既定も自公維で465議席中310議席となり、改憲議席の数が揃いました。
「衆院選で憲法改正に賛同する「改憲勢力」の議席数が衆院3分の2に達した。憲法改正の発議には衆参それぞれの3分の2の議席が必要で、衆院は465議席のうち310議席にあたる。岸田文雄首相は衆院選で総裁任期中の憲法改正を訴えた」(日経11月1日)
いままでまったく改憲が進まなかったのかは、ご承知のとおりです。
理由は実に馬鹿げていました。
立憲と共産党が、憲法審査会すら開かせなかったためです。
開いて議論すらさせないのですから、どうしようもありません。
たとえば去年6月17日に国会は閉幕しましたが、自民、公明、維新は本年度予算成立後、速やかに審査会を開くよう求めましたが、立憲と共産党などはコロナ対策を理由に審査会の開催を拒みました。
モリカケ桜三昧で、憲法議論はおろかコロナ対策すらまともにさせなかったのにヨー言うよ、です。
憲法審査会は、憲法の調査研究を目的としたかつての憲法調査会と異なり、憲法改正原案の作成や国民投票法の審査が主要任務です。
つまり単なるリサーチ機関ではなく、決定機関であるために、多数決制が採用されてきました。
ですから、この自公維3党が多数決で押し切れば、改正原案の審議や国民投票法にまで踏み込んだ決議が出せたわけです。
しかしいつものことながらわが国特有の「与野党の合意」が必要とされ、特に野党第1党の立憲が反対すれば開催すら出来ない異常事態が常態化していました。ああ、不毛。とてつもなく不毛。
国会は衆議の場として、憲法に今何が問われているのか、どこをどう変えたらいいのかについて国民に明らかにする義務があるはです。
自民改憲案に反対ならそのように審査会で言えばいいだけのことですが、その議論の場を作ることすら反対なのですから話になりません。
維新は審査会を正常化させよ、と言っています。
当然すぎるほど当然なことで、今まで立憲に腰が引けきっていた自公のほうこそ問題なのです。
まずは自公維の3党で審査会を開催させることが第一歩です。
「衆参両院の審査会規程によれば、会長は国会の閉会中であれ、日時を定めて審査会を開催することができ(8条、9条1項)、委員の3分の1以上から要求があれば審査会を開かなければならない(9条2項)」(百地章国基研理事・国士舘大学特任教授)
そして審議会で各党の改正原案を持ち寄り、まともな審査をすべきです。
維新は維新なりの憲法改正案があるはずですから、それと自民の4項目を戦わせたらよいのです。
その中からより現実的な憲法改正案が生まれることでしょう。
この問題は政権に加わる、加わらないということとは切り放して進めるべきです。
かねてから松井氏は加わらないと言ってきました。
「日本維新の会の松井一郎代表(大阪市長)は1日、日本経済新聞などのインタビューで、憲法改正に向けて自民党と連立を組む可能性について「入らない」と否定した。「自民党は既得権益を守る側だ。議会の改革に全くやる気がなく、消費増税をしようとするのは了解できない」と述べた」
(日経2019年7月2日 )
それならそれでいいでしょう。
ぶつぶつ言いながら、ゲタの雪のように政権にしがみついて来るどこぞの党よりよほどましです。
要は、現実に共に改憲の大きな歯車を前に引っ引っ張り出すことに力を合わせることです。
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こうして与野党で憲法改正に向けて議論の場が出来るのは前向きで良いですね。
憲法改正=9条改正と悪い意味で単純化されて大衆の間で認識されている現状を変えられることを期待しています。
投稿: 中華三振 | 2021年11月 3日 (水) 08時50分
改憲→アベと自民党は悪!
安保法制→アベと自民党は悪!
モリカケ桜→アベと自民党は悪!
コロナで感染者死者→アベスガ自民党は悪!
根拠がデマや誤認・曲解・牽強付会だろうと優れた対案・政策は何も無かろうと、常に自民党は極悪なのだから倒すべき!とだけ言い張る。
それは、選挙区や比例で自民党を選ぶ有権者のことを、倒すべき或いは矯正すべき極悪人だと言っているのと同義。
これが、この野党共闘が選ばれない理由、批判される理由と考えますが、たぶんこれからも認めないでのでしょうね。別にいいけど。
その隙に、維新や国民民主には、中道・改革(自分自身らの欠点もよ!)
を望む国民の受け皿として、自民党を常に緊張させられる野党に成長してくれるなら。
投稿: 宜野湾より | 2021年11月 3日 (水) 09時33分
憲法改正の議論すらしない事が正当化される異常な状況がこれで解消されるといいですね。
立民は首のすげ替えでイメージ回復を狙うのでしょうが、共闘した側の共産党はあくまで「共闘は成功した、今後も継続すべき」と主張されてますし、この共闘で当選してしまった議員も少なからずいる以上この悪魔契約は解消出来ないままズブズブと地獄に引きずり込まれる事になるのでしょう。
かといって若手を据えて強引に清浄化を図ろうものなら確実に党内の左巻きの方々が黙っていないでしょうから分裂は不可避です。
どちらに転んでも来年の参議院選挙はひどいことになるのはほぼ間違いありません。
むしろ懸念されるのは野党第一党の自滅で自民が腑抜けになる事です。
今回の結果は決して自民の勝利ではありませんからそれをキッチリ認識した上で緊張感のある政治運営を行って欲しいものです。
投稿: しゅりんちゅ | 2021年11月 3日 (水) 11時23分
日本維新の会に一票投じた者として松井代表のこの発言は嬉しい限りです。大体「安倍政権下での憲法改正は許さない!」なんて国の行く末を左右する事案を人質にした時点で政治家としては失格でしょう。(憲法改正に賛成だろうが反対だろうが)
今回の選挙でモリカケ桜にしか興味を持たない多くの議員が席を失いましたが、京都6区ではデマノイ、じゃなかった山井は通ったんですね、残念。
投稿: 右翼も左翼も大嫌い | 2021年11月 3日 (水) 14時59分
今日の記事を読んで、驚きました。これは私にとっては意外なものでした。長い間、憲法改正は不可能だと思っていましたので、まったく想像もしなかったことです。
公明党が心変わりをして、それに加え自民党内での大きな盛り上がりがあるとすれば、さらにそれに加え国際情勢で見て日本の安全の危機的状況が一般大衆にまで周知され状況になるのなら、もしかして憲法改正の機運も盛り上がるのだろうとは思ってはいました。
日本維新の会の松井さん、もしかすると大人(タイジン)かもしれないとふと思うのです。イイ感じですね。
もう、公明党の応援など要らなくなりますね。
維新の会の動向が気になるところです。
投稿: ueyonabaru | 2021年11月 3日 (水) 19時25分
さすが松井さんだ。維新に投じた者としてうれしい限りです。
投稿: やもり | 2021年11月 4日 (木) 10時27分