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2021年11月19日 (金)

過去にも度々あった地球温暖化

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もう少し気象変動について続けます。
地球温暖化は特に珍しい現象ではなく、COP26が言うように産業革命から突然始まったわけでもありません。
たとえば、日本の古代縄文期、古代ローマ時代、そして中世など、人類がこの地球上に現れてからもなんどとなく気温上昇をみました。

下のグラフは国立極地研究所の採取したもので、上から過去170年間、中は過去千年間、下は過去4千年間年の温度変化データです。
気象観測データ(赤線)と観測と気候モデルから導出したデータ(黒線)を、氷床コアを使った温度復元データ(青線)と比較
したものです。  

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●国立極地研究所、グリーンランド過去4千年の温度復元(2015年1月

 極地研は上図の結果から、このように述べています。

「気温変動の長期傾向としては、過去4千年間で1.5℃程度の寒冷化傾向を見いだした。
過去十年間(西暦2000年から2010年まで)におけるグリーンランド氷床の頂上付近の平均気温は、過去千年の温度記録のなかで2度起こった特に気温の高い時期に匹敵することが判明した。
なお、それらの高温期は西暦1930-1940年代と西暦1140年代に発生している。
過去4千年間には、現在を上回る温暖期が繰り返し発生していることがわかった。
これらの結果から、最近十年間の平均気温は、過去4千年でみれば自然起源で変動しうる範囲に収まっている」(極地研前掲)

極地研は、「人為起源の温室効果ガスの放出により今後さらに温暖化が進行することが懸念されている」としなからも、過去千年に3回数十年の期間に渡って30度以上の期間があったとしています。
まず中央のグラフをご覧下さい。左から西暦1140年代頃(中世温暖期)、1930~1940年頃、そして現代2000年代の3つです。

さらに上段グラフを見ると、過去4千年まで時間を遡れば、紀元前にはたびたび30度を超える時期が存在しているのがわかります。
また下段グラフはいちばん直近の170年スパンの温度変化ですが、1930年代に30度を超えた期間があるものの1970年代には寒冷化の時期も存在します。

このように見ると、極地研が言うように、「最近十年間の平均気温は、過去4千年でみれば自然起源で変動しうる範囲に収まっている 」というのが正直な事実で、地球の温度は上昇と下降を繰り返しているのです。
決してCOPが警告するように産業革命以降一本調子で上昇し続けているわけではありません。

では、CO2増大と気温上昇には相関関係があるのでしょうか?
そう、確かにあることはあります。
ただし、一般に流布されているように「CO2増大によって気温上昇が起きた」のではなく、その真逆のプロセスによって、ですが。 

今日もグラフばかりで恐縮ですが、次の図をご覧ください。 

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上図の破線がCO2です。実線が気温です。一見パラレルですが、よく見ると面白いことに気がつきませんか。
そうです、CO2の増大は気温上昇した「後」に発現しているのです。
 
この現象はちょうどサイダーを温めるとブクブクと炭酸の泡が出てくるように、海水面の温度上昇により海水に含まれていたCO2が空気中に放出されるからです。 

現在の気温ですとCO2放出が支配的ですが、0.6℃低下するとCO2濃度の上昇は止まるとの説もあります。 
ひとつつけ加えれば、CO2は自然界からも放出されており、人間活動由来なのは、そのうちたかだか3%でしかないのです。 
このように考えると、大気中の質量比0.054%にすぎないCO2が、その6倍もの0.330%の質量比をもち、5.3倍の温暖化効果をもつ水蒸気より温暖化効果があるというのは不自然ではないでしょうか。 

なんらかの原因で地球が温暖化した結果、海水温が上昇し膨大な水蒸気が発生し、それに伴ってCO2も放出されたと考えるのが素直だと思われます。 
また、そのCO2排出量のわずか3%ていどしか人間由来でないとすれば、人間活動由来のCO2「こそ」が地球温暖化の主犯であると決めつけるのは、あまりに飛躍がありすぎるように思えます。 

私は人為的炭酸ガスが増大していることは事実だと考えていますし、それが温暖化の一因となっていることも確かだろうと考えています。
また歯止めのない工業化が自然環境を破壊していることも事実だと思っています。
さらに
現在なにかしらの複合的原因で、地球温暖化が進行する時期に当たっていることも事実だと思います。
ここまではCO2人為説派と一緒です。

ただしここからが違うのですが、地球温暖化の原因と思われるのは、太陽黒点の変化などたぶん片手の指の数では足りないほど存在します。
たとえば、そのうち黒点の変化説はこのようなものです。

太陽の黒点の数はガリレオの時代から観測されています。黒点数と地球の気候に相関があることは以前から知られていました。
黒点数はおよそ11年の周期で変動していますが、17世紀のマウンダ―期とよばれている時代にはほとんど黒点がありませんでした。
下図の縦軸が太陽黒点数で、横軸が気温です。
縦軸が減少すると、気温も低下しているのがわかります。

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太陽黒点数の変動 「気候変動とエネルギー問題」深井有

この時期にはロンドンのテームズ河が冬に凍り、氷の上でスケートをする絵が残されています。19世紀初めにも黒点数の少ないダルトン期があり、それ以降現在まで黒点数は上昇傾向にあります。
黒点数の変動周期と地球の平均気温をプロットしたのが下図で、太陽黒点と地球気温はあきらかな
相関性を示しています。

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黒点数と平均気温の相関  深井前掲

つまり太陽の黒点が減り、その周期が伸びると地球は寒くなり、その反対は暖かくなるのです。
このような太陽黒点と地球気温の研究はいくつかあります。
下図は名古屋大学小川克郎名誉教授による、地球寒冷化を示す観測データです。

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尚業千、菅井径世、小川克郎『過去110年間の地球気温変化とCO2放出及び太陽活動との関係~NASA/GISS気温データベースによる』
Microsoft Word - 小川先生編集.doc (mottainaisociety.org)

 先入観なしにご覧ください。
あきらかに気温、気候の変化は太陽活動と相関しています。
単調な人為的CO2増加では説明が出来ません。
しかしこの太陽黒点の変動だけでも説明しきれず、宇宙線による変動説(スヴェンスマーク説) や地球規模の海流の変化など諸説があります。

頭を冷やしして視野を拡げましょう。
あと20年もたったら、なぜあのとき世界全体が狂ったようにひとつの方向に進んでしまったのか不思議にさえ思うことでしょう。
そして当時多様性、多様性と言いつつ、いかなる多様性も許さなかったのが、この気象変動だと気がつくかも知れません。

 

 

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コメント

太陽黒点の例にだと、たとえばマウンダー極小期末期だと元禄時代で、普通に冬の江戸には雪が積もった。忠臣蔵の日も雪。
ダルトン期は浅間山の噴火の影響ともいわれますが、天明·天保の大飢饉というが起きてますね。
どちらも複合要因の1つだと思います。

また、ずっと過去だと石炭紀なんてその名の通りにシダ植物が大繁殖して後の石炭になったわけだし(あれ?これって超長期のSDGsなんじゃね?)、恐竜がいた頃も地球は遥かに暖かかったです。

現在の黄河流域にも象がいたという話もあり、極地のグリーンランドが緑の大地であった時代もあったという話もあります。

現在議論されているCo2問題には利権化の要素が多くて胡散臭いです。

まあ、海水温度が上がると溶けていたCO2が出て来てしまうという、言わばポジティブフィードバック機構は怖いっちゃ怖いですからね。ちょっとはブレーキかけない?皆で足並み揃えてさ…ってのは、正直反対する気にはあまりならんです。

グレタトンベリみたいに、喧嘩腰で言うのが嫌なだけ。

 グラフ3などの資料を見れば、「CO2の増大により温暖化になった」のではなく、「温暖化したから、CO2が増大した」と見るべきですね。
しかも温暖化は太古から繰り返し廻って来ているので、したがってそれは人為的な作用が原因でない事を示しており、海中からのCO2か水蒸気が原因でしょう。
現在でも0.04%程度のCO2と、2%の水蒸気。どちらが原因として作用する度合いが多いのか? さらに他にも複数の原因が作用している事はあきらかで、「CO2削減さえすれば温暖化が防げる」という妄信は禁物です。
少なくとも、多大な犠牲を払ってまでやる事ではないと思います。

2万3千年前の沖縄は20世紀前半より気温が6〜7度低かったこと、1万3千年
〜1万6千年前は4〜5度低かったことがわかった、という研究成果の記事が今日の沖縄タイムスに。
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/865689
解析で得られた事実から考察を導いたであろう研究グループのリーダーの方が、「地球温暖化がもっと急激に進んだ時代はあり、今回の研究は温暖化に焦点を当てたものではないと説明」するのを忘れないところが肝。
ちゃんと断っておかなかったら誤解曲解誤引用され得ると、よくわかっていらっしゃるのでしょう。
情報の発し手であれ受け手であれ、特定の立場の代弁者か党派性がある者でないのならば、「先入観なしに」「視野を拡げ」てい続ける方が、得られるものは多いでしょうね。

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