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2021年12月23日 (木)

山路敬介氏寄稿 沖縄三題 宮古島市ミサイル配備報道を中心に その4

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承前

■  離島のミサイル配備と台湾問題について ③

 ミサイル反対派の論理で良く言われるのは「基地や攻撃能力を持てば、そこが標的になるのは必然」、「むしろ戦争を誘発する」というものです。
これは前出の橋下徹氏の言わんとした「(「台湾有事は日米同盟の有事」といえば、)確実に沖縄の米軍基地が攻撃される」といった意見とよく似た誤謬を侵しています。

まず「論理の飛躍」があります。防衛のための盾や矛を備える事、習近平や中共に対して警告を発する事がイコールで米軍基地が攻撃されたり、戦争を誘発したりする事と結びつくものではありません。備えも何もしない、黙って異議も発しないで「平和的関係第一」で接する臆病な態度を取る方が逆に大変危険です。

中共は日本や米国と国交をむすび、その友好の擬態を足場として侵略を展開して来た歴史的事実を忘れてはなりません。
西側中枢との国交正常化達成を機会にして、さっそくベトナムから西沙諸島を奪取し、88年には南沙諸島の一部にも侵攻しています。2011年からはついにはフィリピンのスカボロー礁へ、南沙では巨大な軍事基地を建設するまでに至りました。
それらの侵略はすべて軍事的備えが不十分な相手のスキをつき、一方では西側有力諸国とのかりそめの友好関係を保ち、発展させる事を利用して行なわれてきました。

そうした侵略行為を実行して非難されつつあったさなか、今度は呆れた事に当時の楊潔篪外相は国連総会で「日本が1895年に尖閣諸島を盗み取った」とブチ上げます。
それがフェイクでも、他国との別の問題を創出して自国の問題行動を隠すのが中共の常套手段です。
また、最近ウイグル人へのジェノサイドを非難する米国に対し、インディアンを殺戮した米国はどうか?として問題のすり替えを試みた事と同種の意味でもあります。ですから、日本が人権非難決議を採択すれば、必ず南京事件を言うでしょう。
中共自身はフェイクであると良く分かっていて、その種の発信をします。ですが、彼らはフェイクとプロパガンダによって多くの事を成し遂げてきたのです。

ちょっと、話が逸れました。

去年だったと思いますが、中国で「空母キラー」として強力な対艦誘導弾を完成させたとするフェイクユースがありました。しかし、今回宮古島に配備されたミサイルの中には、射程の延長など改良された12式対艦誘導弾が含まれていると見られており、こちらが正真正銘の世界最高性能です。
かといって、宮古海峡を無害通行しようとする中国戦艦を狙うものではありません。
あくまで中共の侵略行動に対する備えであって、それがなければ備えとして終わります。
与那国を皮切りに宮古、石垣、奄美から本島を結んだミサイルの盾は、南西諸防衛の空白を埋めるものです。先日は北大東島議会でも自衛隊誘致を満場一致で決議しました。

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沖縄防衛で新たな「戦い方」模索 陸自と米海兵隊 (iza.ne.jp)

さらに、台湾有事が発生し戦火が離島に及んだときを想定し、陸自と米海兵隊は沖縄防衛で新たな戦い方も視野に入れています。EABO部隊(遠征前方基地作戦部隊)を創設し、日米軍共同の即応体制を充実させる目的のものです。

このような対応について、沖縄二紙や朝日などの左派新聞は「税金の遣い」とか、「軍拡競争が始まる」などと警鐘を鳴らします。ですが、圧倒的になりつつある中国の軍事膨張には滅多に非難の矛先を向けないのは不思議な事です。
中国の軍事的膨張に対してする負担を日本一国で受けるなら、それは確かに不可能でしょう。ですが、米英豪を始め日本やインド、欧州諸国が一致してこれに当たることで各国の負担は軽減されるし、これからの中共の膨張に対応する余地も深くなります。
中共は当然そうした国家間のきずなを切り離しにかかる構えを取ります。そこがまさに岸田政権の不安なところで、いまだに訪米の日程すら決まっていない事がとても心配です。

また、中共は国家間だけでなく、国内問題にも手を入れて来ています。その意味で台湾において、米国産豚肉の輸入制限発動が住民投票で否決された事は僥倖でした。
蔡英文総統は日本の福島産など5県産食品の早期輸入解禁にも前向きな姿勢です。その視野にあるのはTPP加入ですが、肝心な事は対中国を睨んだ国家間の紐帯を維持発展する目的に資する事は言うまでもありません。
                                                                                                                                (了)

                      文責 山路 敬介

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コメント

まず地対艦ミサイルの配備はあくまでも防衛専門であること。配備で騒ぎ立てる連中のアタマ悪すぎ!
配備したから攻撃される?いやいや何も無かったらそれこそ簡単に上陸され蹂躪されますよという話。
話し合いでどうにかとかならないから抑止効果が必要なので「来たら少なくとも抵抗はするしただじゃ済まないからな!」ということです。
無防備都市宣言を言い出すような連中はお花畑の住民。

とにかく宮古島現地の大半の方々が膨張する中国軍への危機感を持っておられる実情が理解出来て良かったです。
ヤフーニュースに載るような沖タイや琉新の記事では分かりませんからね。

もし私が列島線を狙って攻撃する仮想敵側で、平坦も確保できるなら···下地島空港を抑えて要塞化が第1目標ですかね。
あと、大東島という絶海の孤島で絶妙な位置にある要地を抑えるってのも腑に落ちます!

北大東村議会での自衛隊誘致を満場一致で決議はよかったですね。
対する南大東のほうはどうなのか調べてみないとわかりませんが、
太平洋に浮かぶ南北大東は絶海の孤島です。
島の地形的に海からの上陸は難しいとはいえ、交番のおまわりさんだけでは不安ですし、自衛隊誘致はぜひ実現してほしいものです。

 今回、山路さんの、おっしゃること、 
最初から最後まで、全く、そのとうりだと思います。 
現近の状況の事実そのものだとおもいます。
岸田さんではなく、山路さんが首相になれば
良かった。・・もちろん、これは、たとえですけど、
そう言いたくなる現状です・・。おべっかではなく、
事実の状況の認識と、自身の見識や構想の
打ち立てのなかで国民をリードしていくような、
リーダーでなければ、そしてまた、施策にも
時期を逸すれば、リーダーとして失格と思います。

 無能なリーダーや、政権は、対外対内の、
想定外事態に遭遇すると、事態収束ではなく、逆に、
無能から來る、対応人災をもたらす恐ろしさがある。
そして、それは、あとあとまで強烈に、国民へ
失政の、しつこい負担、負荷として、引きずられていく。
事実例として、ルーピー・普天間、原発の(民主)・菅、
どじょう・野田の増税、阪神淡路大震災の・眉毛、
自民党で言えば、経済失政・橋本、グローバリズムと
いう、ごまかし失業(=ひいては結婚できずの少子化)
への・竹中、みんな日本沈没、衰弱のもと。

 ついでに、もう少し、口すべらし。
安倍さんは、政治的には良かったけど、経済政策に
於いては現実的には、ぐるぐる巻きに縛られて、
アベノミクスも、本格的な第三の矢が発出できず、
黒田さんの、維持政策継続で、かろうじて保って
救われてきた感じ。麻生さんは高橋是清を
最初は口に出して、自身で知っているくせに、現在の
国債利率のもとでさえもプライマリーバランスを言って
財務省守り。菅義偉さんは、時期が、時期だった
ために、逆に、よくがんばってくれたとおもいます。

チャイナ、ロシアや、まるで背広を着た李氏引継ぎの
韓・北・・。その情勢の中、日本もどんな政権の中でも
米国でいえば、現在のブリンケンさん,前国務長官の
ポンペオさんのような、しっかりとした軸の、
見識を持った政治家が、政権をリードしてほしいです。
米国はミソをつけている現大統領の下、中間選挙で
共和党が勝利すれば、次のトランプさんの復活も又、
ありだと思います。期を同じくして、日本も、チャイナに
おもねずの、毅然とした人が担当してほしいです。
  [世界は、腹黒い]
これは、以前、無くなられた花うさぎさんのブログ名。
その最後のころの言葉に、・・[常に希望を失わず]。

 最初、悪しき事と見えていた事でも、逆対し、
それが、変化への契機 誘因 遠因にもなっていく。
・・ものごとの、進展の、動的な姿を知って、・・
常に希望を失わず。

沖縄二紙やサヨクの方々は平等や多様性を口にするクセに本島中心主義で離島のことはまともに考えていないと思いますね。山路さんの寄稿を拝読して改めて感じました。琉球国の特権階級サムレー意識のまんまであると改めて感じた次第です。正に沖縄が引きずる構造的問題と思います。

「基地や攻撃能力を持つならばそこが標的になる」とその対偶「標的にならないならば基地や攻撃能力を持たない」は、どちらも真(或いはどちらも偽)と、明確に整う命題ですかねぇ?
そして、それが真だと思っている人たちは、「沖縄が」「日本が」「アメリカが」「オーストラリアが」「ウクライナが」を付けても、「中共が」「北朝鮮が」「ロシアが」を付けても真であると、本当に思っていますかねぇ。
思っているとするならば、なぜ日本が一方的に戦争を招くような話しかしないのですかねぇ。
野心と執念を剥き出しているのは明らかに我が方ではなく中共で、そういう相手に自分で丸腰で「やめてください」と懇願する気も無いくせに、他の日本人にそうしろと言うお気持ちがわかりません。
そんな風に拙いのは仕方ない、どうでもいいとして、台湾有事に際して沖縄の滑走路は全部狙われるのは現実です。
「その野心は捨てないと貴方が標的になりますよ、それでよろしいんですの?」と相手に迫れる確かな裏打ちは持って当然です。
永遠のお子ちゃまは置いて、我が国は同盟国、価値観を共有する国々一蓮托生のプレーヤーの一角として参加していけるか、という時代だと考えます。

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