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2021年12月 3日 (金)

習小父さんはサンタじゃない

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アフリカには、国連総会なんぞよりズっと待ち遠しい会議がありました。
それは3年ごとに、中国がやっている「中国・アフリカ協力フォーラム」(FOCAC)です。
今年は、21年11月29日から30日までセネガルの首都ダカールで開かれました。

なんでこんなにアフリカの首脳がガン首そろえて待ち遠しいかといえば、それは習のサンタさんが、たくさんのプレゼントを抱えて来てくれるからです。
ヒッキーで有名な習さんも、下の写真のように15年にはここにだけは顔をだして大歓声で迎えられました。
習さんは国内にいる時には敵対派閥との熾烈な戦いで無表情な顔しかしませんが、ご覧ください、アフリカではこの人フツーに笑えるんですよ。

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習近平主席が中国・アフリカ協力フォーラム成果写真展開幕式に出席

「2015年12月、南アフリカのヨハネスブルクで「中国版TICAD」である「中国・アフリカ協力フォーラム(FOCAC)」の第6回会合が開催され、それに合わせて、12月4~5日に中国とアフリカの首脳会議が開催された。
中国は今後、アフリカ支援として600億ドル(約7.4兆円)の資金を拠出すると表明した。
中国の習近平国家主席は演説で、アフリカに対する「10大協力計画」を公表した。
今後3年間でアフリカの工業化、農業の近代化、インフラ整備、貧困や環境対策などを含む10の分野への協力を行うと約束した。
 拠出額600億ドルのうち、400億ドルを優遇借款や中小企業支援に、50億ドルを無償援助や無利子融資に、もう50億ドルを中国・アフリカ開発ファンドへ充てる予定。また、今回、新しく設立された中国・アフリカ生産力向上基金に100億ドルを拠出し、20万人の技術者の訓練や工業団地の建設も約束した。 
 FOCACは2000年から3年おきに開催され、首脳会議は2006年以来、今回は2回目で、初めてアフリカで開催された。今回のフォーラムはアフリカ側で大きく報じられ、PR効果は絶大だったようである」(住友商事グローバルリサーチ2015年12月18日)
https://www.scgr.co.jp/report/topics/2015121813042/

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住友商事グローバルリサーチ

なんと600億ドルですって、サンタですね。
しかも無償が多くてヒモつきにもしないですって、スゴイ!
住友リサーチがいう「PR効果は絶大」なんてもんじゃなくて、アフリカ諸国は文字どおり目の色を変えて飛びいたのはとうぜんでした。

たとえばコンゴ(旧ザイール)は、2008年にインフラ工事を整備してもらう約束をとりつけました。
もちろん、感謝の印に銅やコバルト鉱物資源の採掘権を中国企業に差し上げたのは当然のことです。
またケニアは、2017年5月に開通の運びとなったケニアのモンバサとナイロビ間358キロの鉄道建設のお金を借りました。
ケニアとっては国家予算の5分の1に相当する約36億ドルの買い物でしたが、やさしい習小父さんは中国の銀行から借り入れしてくれました。

ウガンダは、2015年11月に、エンテベ国際空港の拡張工事を中国におねだりしました。
これにもニコニコと習小父さんは中国輸出入銀行を紹介してくれて、年利率2%で約2億ドルを貸してくれました。
なんとおやさしい習近平様!もう同志と呼んでよろしいでしょうか。
アフリカに多い独裁者たちには、やってる感を国民にみせつけるための中国の「援助」を引き出すまたとない機会、それが中国・アフリカ協力フォーラムだったのです。

もちろん中国政府が、太っ腹の中国の超大国ぶりを世界に向けて大プロガンダしたのはいうまでもありません。
なにせ世界銀行やIMFの融資を凌いで、堂々世界一の債権国となったのですから。

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中国がアフリカ支援外交で打ち出した「5つのノー」の真の狙い |

わーい習のサンタさんだぁ、なぁ~んて言ってたら、やはり禍福はあざなえる縄の如しでした。
実は債務トラップだったのです。

コンゴの場合、しっかりと鉱物資源の採掘権は中国資本に押えられたものの、契約にあったはずの道路や31の病院と2つの大学の建設は手つかず同然で、さすがのコンゴ政府も21年8月には契約の見直しを言い出さざるをえませんでした。 
ただし、中国がそれに応じるかどうかは別問題です。
もちろんタダより高いものはなく、第一タダじゃないのです。

ケニアは2022年までに利息を含む36億ドル以上を返済しなければならないが、ない袖は振れません。
では出るところ二出ようと言っても、契約書には「借款国(ケニア)およびその資産は、主権を理由に返済を免除する権利はない」と明記されていました。
ウガンダが借りた2億ドルは、借款協定の期限が去年20年で切れましたが、ウガンダ側が7年間の据置期間終了後にも借款の返済を行うことが不可能と判明し、いまやウガンダ国際空港は中国が借金のカタとして取り上げるようです。
なおウガンダと中国の借款は、空港だけではなくカルマとイシンバにおける水力発電所建設と、カンパラからエンテベ空港までの高速道路建設(総工費4.76億ドル・約540億円)も含まれており、たぶんこれらもカタで取られると思われます。

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習主席、ムセベニ・ウガンダ大統領と会見_中国国際放送局

「UDNの政策担当役員ジュリエット・アケロ(Juliet Akello)氏は大紀元の取材に対して、中国は、厳しい融資条件を提示する従来の貸し手とは異なり、チャイナマネーはすぐにでも使用できるが、不公平な条件が付いており、ウガンダにとって「致命傷となる」巨額な債務負担になると述べた。
アケロ氏は、世界銀行の報告を引用して、中国の融資プロジェクトは従来の融資より4倍もの返済額になると説明した。「国がデフォルトになれば、中国は重要な国家資産の差し押さえなど、何でも取るようになる。こうした事態は、すでに他の国で起きている」
ウガンダ財務省の記録によると、同国は中国政府系の輸出入銀行を通じて、エンテベーカンパラ(Entebbe-Kampala)国際空港を結ぶ高速道路に3億5000万ドル、道路ネットワーク建設に1億ドル、イシンバ(Isimba)水力発電所に4億8300万ドルの融資を受けた。UDNによると、他にカルマ(Karuma)水力ダムなどもあるという」(大紀元2019年9月5日)

このように中国はアフリカを含む発展途上国に対する最大の債権国となっています。

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コンゴのように債務の6割も中国に占められた場合、中国の従属国に転落せざるを得ないでしょう。

「ドイツ拠点のシンクタンク・キール研究所は7月、ハーバード大学の債務専門家カルマン・レインハート(Carmen Reinhart)氏ら共同報告の中で、「中国はいまやIMFや世界銀行による融資をはるかに上回る世界最大の債権者」と例えた。
さらに、報告は「低所得の発展途上国は、たいてい中国国営銀行から直接融資を受けており、多くは市場金利で、石油などの担保で裏付けられている」とした。
ウガンダの国家財務監査官ジョン・ムワンガ(John Muwanga)氏もまた、不利な条件のついた融資を結んだことで、国の資産の一部を失うリスクがあると警告した。「融資に付随する国有資産が失われ、主権の喪失にさえつながる恐れがある」とムワンガ氏は述べた」(大紀元前掲)

アジアでもラオスとカンボジアが5割以上、ミャンマーが4割弱、中国へ債務を背負っています。
これらアジアの3国が、ASEANでゴリゴリの中国派だというのはご存じのとおりです。

そして中国は米国がイラクとアフガンに釘付けになっているこの20年間、せっせと世界帝国の基礎石を積み重ねてきました。
そしてチャイナマネーを花咲かじいさんよろしくアフリカ、アジア、中南米にばらまいたのです。ただし、紐付きで。

経済アナリストでマケレレ大学の経済学教授アーロン・ムクワヤ氏はこのように述べています。

「中国がすでにいくつかの国で債務の未払いをめぐって財産を没収しているならば、ウガンダでも起こりうることだ。
中国は、融資、インフラ構築、および通信技術5Gの導入を通じて、アフリカ、アジア、およびヨーロッパの一部の機能を制御し支配する計画がある。また、経済援助を提供する国に対して、中国語を教えている。実際、支援計画に伴って、多くの中国人もまた将来的な支配に備えて、ウガンダに来ている」
(大紀元前掲)

下図を見ると、習皇帝のアフリカ征服計画は順調に進んでいるようです。

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アフリカと中南米は、もはや中国の植民地一歩手前で、彼らは従順な中国の僕として、国連ではいそいそと中国支持に周り、各種国際機関のトップに喜んで中国が指名する人物に一票を投じました。
経済的にはアフリカとの貿易量を20倍にし、アフリカ最大の貿易相手国となっています。

「中国・アフリカ協力フォーラムは2000年に発足し、中国がグローバル化を本格化させ、以後中国は原材料が豊富にあるアフリカ大陸で大規模な戦略的投資を行った。
中国とアフリカ間の貿易規模は2002年の100億ドルから20年の2000億ドルと、20倍に増加し、中国は米国を抜いて、アフリカ大陸にとって最大の貿易相手国となった。中国はアフリカで全面的にインフラ建設を開始し、米コンサルティング会社のマッキンゼー・アンド・カンパニーMcKinsey & Companyによると、2017年時点で、アフリカで就労、投資、ビジネスを行う中国人は約100万人に上ったという」」
(ルモンド『「アフリカと中国ー幻滅の瞬間』 2021年11月29日 原文英文)

ところが、今年のフォーラムでは、さすがにコンゴ、ウガンダ、ケニアの実例を突きつけられて、例年のような熱気が失せたよようです。
かつてアフリカに多くの植民地にしていたフランスのルモンドは、やや皮肉にこう書いています。

「アフリカと中国ー幻滅の瞬間」と題する分析報道を掲載した。3年ごとに開催される同フォーラムに習近平主席はオンラインで参加し、アフリカ各国も閣僚級を派遣した。アフリカの首脳にとって「国連よりも人気ある」同フォーラムが陰りを見せ始めている。「中国とアフリカの協力関係の盛況はもう終わった。(略)
近年、アフリカでは不均衡な貿易関係、負債の罠、エリート集団の腐敗、労働者権利の軽視など多くの問題を抱え中国への不満が高まっている。
仏国立科学研究センター(CNRS)の経済学者で、中国とアフリカ関係の専門家でもあるティエリ・ペローThierry Pairault氏は、「お金を使うだけでは経済を発展させることができないと誰もが認識した」「中国人にとっても、アフリカ人にとっても、これは幻想の終わりだ」と指摘した」(ルモンド前掲)

やさしい習小父さんの正体はバレてしまいました。
不要不急の計画に、返せない巨額のカネを貸し出し、債務トラップにかけて、身ぐるみはいで主権を奪う手口です。
まるで金融ヤクザの手口そのものですね。

日本のODAのコンサルタントをしている人の話を聞いたことがありますが、ある発展途上国のODA貸し付けを受けた時、日本側はこういう話をしたそうです。
6万人収容のスタジアムを要請されましたが、今あなたの国で本当にこれが必要ですか。その前に経済発展の基盤作りをしましょうよ。
え、港湾をお望みですか。でも、その港湾までの道路や通信インフラがないと、作っても立ち腐れになってしまいますよ。
それに港湾に船を整備するドックや船舶技術者も養成しなくてはなりませんね。
だから人作り教育にも力を入れましょう。ひとつひとつ計画を立ててゆっくり進むんです。
うーん、無償援助が欲しいですか。困りましたね。タダでもらったものは大事にしないんですよ。
返済計画を考えた長い投資計画を一緒に作っていきませんか。

今さらながらですが、中国と日本の途上国支援は真逆なのです。
日本は国作り、中国は国盗りです。
日本がその国の国作りを計画的に進めることを助けているように、習も自らの世界帝国を作るために計画的投資をしているのです。
ですから、一帯一路の海の道スリランカの港湾、中国へのオイルロードの玄関であるミャンマーの港湾。
そしてペルシャ湾の喉元ジブチの港湾、アフリカの空港などなど。
あと10年、20年もあれば、これらが繋がって大きな中華帝国を繋ぐ鎖となるはずです。
そこまでこの帝国が持てばの話ですが。

というわけで、ザンビアや南太平洋でも反中デモが拡がっているようで、世界帝国への道は今なお険しいようです。

 

 

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コメント

中国やロシアのようないわゆる悪者、ならず者国家達は、このように「手段を選ばず」えげつない方法で世界の土地や権利を自分達の管理下に置く。

一方で西側諸国、そう言って良いか分かりませんが「正義の」国家達は、自分達で作ったルールに縛られて「手段を選」ばなければならない。

中国が勝手に作った人工ミサイル島を、西側諸国がミサイルや爆弾で粉々にすることはできない。中国が奪った権利も、それが契約内容の履行であれば、西側諸国は文句が言えない。でも、逆は平気でやる。

この不可逆な不均衡がある限り、どれだけ時間がかかるかは分かりませんが、いつかは必ず世界は中国のものになるのかな。そう考えると、気が滅入ります。

そうは言っても、究極的にはカネは借りたモン勝ちですわ。日本人は
律儀というか世間体を気にするので、借りたカネは命に代えても返さ
なければ人の道にハズれてしまうと、借金についてマジメに考えてし
まいますが、はたしてアフリカ諸国の権力者あたりはどう考えている
のやら‥  

中共は中共で、途上国への債権が累積的に不良化していることに
アセっているようですわ。カタにしていた担保(インフラ等)を取り上げ
ればいいと言ったって、元々経済的採算が取れていない施設なんか
意味ありません。負を生み出す資産なんて資産じゃないです。

それにアフリカの首長連中がタバになって、「知らねぇ、オレ達ゃダマ
されたんだ、中共の契約なんて無効だ、だいたい非人権国家だろう、
オレ達を新疆ウイグルにしてぇーのか、バカヤロ!」とかなんとか言っ
てゴネても、中共は武力でもって債務途上国へ攻めるなんて出来ま
せんわ。それこそ、欧米諸国を巻き込んで大騒ぎになります。

私には、アフリカや中南米の権力者が律儀に借金を返すなんて思え
ません。彼らは彼らの都合だけで借りたわけで、一般国民のことなど
知ったことじゃない。彼ら一般の人達は、中共に「こら、カネ返せ!」
と迫られても、そもそも借金をしたことによる利益を得ていないのだ
から、激怒しますわ。

ユダヤや華僑というカネ貸しに比べて、中共というカネ貸しは、あまり
に雑で商売がヘタクソです、さすが共産主義者だと感心しますわ。

日本のODAですらかつては無駄に大きな物を作ってむしろ現地住民が迷惑しているなんて報道がよくありましたが···
日本のODAは現在の経営が苦しい弱小地方銀行や信金がやってるような「本業支援」型。
中国がやってるのはバブル期のメガバンクみたいな感じですね。。

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