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2021年12月 4日 (土)

早くも馬脚、岸田首相

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あ~あやっちゃいましたね、岸田さん。
「完全封鎖」を数日で撤回。朝令暮改を絵で描いたような格好となりました。
朝日から嬉しそうに記事にされてしいます。

「「政府が日本に到着する国際線の新規予約を12月末まで止めるよう、すべての航空会社に要請していた問題をめぐり、斉藤鉄夫国土交通相は2日、報道陣の取材に対し、要請を取りやめたことを明らかにしたうえで「国民の皆様に大きな混乱を与えてしまい、申し訳なく思っている」と謝罪した。
 斉藤氏は要請について「緊急避難的、予防という観点からスピード感をもって対応した」と説明した。一方、1日夕に政府が開いた新型コロナ対策会合で、松野博一官房長官から「国民生活に大きな影響を与えることについては慎重に対応するべきだ」と指摘され、対応を再検討したことを明かした。斉藤氏自身もこの会合後に要請について初めて知らされたとし、「情報の共有ができていなかった期間があり、反省したい」と述べた。
また、国交省はこれまで航空会社に予約の停止を要請した際も公表してこなかったが、今後は公表するかどうかを検討する考えも示した」
(
朝日 2021年12月2日)

岸田さん、どこが問題視されているのか分かっているのでしょうか。
いくつかあります。
どれも岸田氏が、政権を取る前から不安視されていたことです。

まず第1に、危機管理が最悪です。
この世界各国からの日本への航空便の新規予約停止方針は世界からもやるね、という受け止められ方をしました。
安倍氏でも菅氏でもオミクロン株の伝染力や毒性が分かってから新規予約停止に踏み切ったでしょうから、うまくすればガツンと岸田が見せたということになるはずでした。

それならそれで、この判断自体はいいと思います。
オミクロン株が仮にデルタ株並の力を持っていた場合、まちがいなく第6波になるのは必至だからです。
危機管理は多少滑っても先手先手を打つのが王道です。

ところがわずか3日後に斉藤大臣が在外邦人の帰国を言い出しして撤回したわけですが、だとすると今度は航路を封鎖した判断の時には、在外邦人の存在は念頭になかったということになってしまいます。
安倍氏が武漢ヘチャーター便を出し時には、同胞を救うという意識がありましたが、岸田政権にはそれがなかったということになりますが、そう理解していいのでしょうか。
ならばそれならそれでよい、とあえて言いましょう。
南アフリカの在留邦人には、救援機をチャーター便で出せばよいのですから。

いったんそれなりに強い意志で航路を閉めたのなら、それを貫くべきでした。
変えてはいけない。
機動的な運用と朝令暮改とは根本的に違うのです。
危機管理対応方針を初っぱなで変更したら、国民はもう岸田政権が何をしても信じなくなります。
おいおい岸田さんもうヘタレたのかと思っていたら、どうやら真相は違うようです。

と、ここまでなら方針転換したで済んだのですが、白状します。私は岸田氏をかいかぶっていました。
FNNはこのように報じています。

「実はこの混乱の裏には、国土交通省の“勇み足”とも取れる行動があった。12月1日に知ることとなった今回の日本到着便の新規予約停止。これは国交省が航空各社に要請したものだったが、実は3日も前の11月29日に行われていたことがわかった。しかも国交省から松野官房長官に報告があったのは、1日の報道があった後のこと。午後4時半から官邸で行われたタスクフォースの席上だった。さらに岸田首相に至っては1日夜になって報告されたということだ。つまり岸田総理も“寝耳に水”の事後報告だった」(FNN12月2日)

な~んだ岸田氏は寝耳に水だった、どうやらこれが真相なようです。あちゃー、もっと悪い。
国交省航空局の官僚が11月29日に独断で発令して、12月1日に松野官房長官に事後報告でそれを知り、岸田首相が知ったのが12月1日の夜、さらに当該の斉藤大臣は松野氏から教えてもらって知ったのが2日というのですから、もう失笑するしかありません。
だとすると岸田氏がトップダウンというのも偽りで、下僚がしたことを慌てて追認したことになります。

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私は岸田氏の念頭には去年の感染初動で、安倍氏が中国からの春節の観光客を入れてしまった教訓があったからこういう早手回しをしたと思っていました。
同じヘマはしない、オレなら率先して緊急対応してみせる、という意地があったとね。
どうやら買いかぶりだったようです。
実は岸田氏も寝耳に水だったのです。

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この経過がほんとうなら、斉藤国交相を前面に出してしまった理由がわかります。
岸田氏のトップダウンなら彼が前に出ますからね。

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日本到着便の「予約停止」要請撤回めぐり大臣が陳謝

そしてその斉藤大臣の弁明が、これ以上ないひどさでした。
対策会議で松野官房長官から「国民生活に大きな影響を与えることについては慎重に対応するべきだ」と指摘され、対応を再検討した」というのですからなんじゃこりゃ。
官邸と所轄大臣はなにも協議していなかったのですか。
そのうえ斉藤大臣自身が弁解していわく、自分もこの航空路閉鎖について初めて知ったというのですから、絶句。
斉藤さん、あんた所管大臣でしょう。
自分の所轄官僚が独断で行ったと平気で言っていいのか。
もちろん与党にいたっては一片の通告すらもらわなかったようです。

そもそもこんな初動の方針転換などまともな政府がやることではありません。
官邸から官僚への指揮命令系統が機能していないからこんなことになるのです。
斉藤大臣は、きのう夕方になって事後報告を受けたと発言していますが、ならば大臣の頭越の措置を官僚が独断でしたということになります。

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しかもその「独断」を3日間も知らなかったというのですから、これがほんとうなら斉藤氏は私は飾り物の大臣です、部下が勝手にやっていますと告白したも同然です。
よく恥ずかし気もなくこんなことが言えたものです。
斉藤大臣の言うことを信じれば、大臣決済を受けずに航路閉鎖要請を航空局が勝手に出したということになります。
情報が目詰まりを起こしたなんて軽いもんじゃなくて、大臣はただのお飾りの軽い御輿ということになります。

それとも逆に、うろたえた斉藤大臣が責任逃れに下僚を人身御供に出したということなのでしょうか。
だとすれば、
怒れ、官僚諸君。
やれやれ、どちらにしてもどうしようもない。ガバナンスのガの字もない。
これがまだ海のものとも山のものとも判らないオミクロン株だからよかったとはいいませんが、大災害だったらも今頃どうなっていたことか。

安倍氏には、菅氏というこれ以上望めないような強力無比の官房長官がついていました。
北がミサイルを撃てば朝5時から記者会見をしていたような人です。
菅氏がすこぶる強力に官僚を統制していたために、どれだけ安倍氏が楽だったことか。
岸田氏には菅氏のような凄腕の官房長官がいません。
ふらつく首相を時には叱り飛ばし、官僚、与党、時には野党にまで根回しができる官房長官は長期政権には絶対欠かせない存在なのです。

情けない話ですが、このようなことは予測されていました。
岸田政権への不安の一つは、この官僚統制が効かないことだったからです。

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産経

月刊文春で財務省現役事務次官の矢野氏が政府方針と違うことを吹きまくったのですが、岸田氏は大目に見ています。
官僚が政府方針に反対し、それを公然とメディアで吹聴することを許したら、政府には官僚ガバナンスがないということになります。
発言内容そのもの(それもひどいですが)だけではなく、このような政府をなめきった態度を我がちに誇るような馬鹿野郎は即刻解任処分にすべきでした。
財務省だから言えなかったのか、財務省は政府から独立した官僚組織なのか、それとも岸田氏の親族は財務省高級官僚だらけだから言えなかったのか、と言われてしまいます。

別に政府でなくとも、民間企業でも社長に公然と反逆した社員が社内に居る場所はありません。
役員なら解任して降格。社員なら左遷です。
これが社会のルールで、そんなことは企業も政府も一緒です。
これをお咎めなしにしてしまうと、もう社内ガバナンスは崩壊。
その後社長がナニを言おうと、社員は腹の中で舌を出して平気で面従腹背するようになります。

失礼ながらこの際ですから言ってしまうと、岸田氏はトップ向きのキャラではありません。
企業ならせいぜいが部長か、下級役員止まりの中間管理職的体質です。
上からは押えこまれ、下からは突き上げられ、仕事を任せられる子分も育てられないふわふわした人。
それが私の岸田氏に対するイメージでしたが、生憎あたってしまいました。

この事件が初期故障ならいいのですが、どうも岸田政権の本質的問題のような気がして憂鬱になります。
私はひょっとすると、可もなく不可もない長期政権になるかと思って見ていたのですが、どうも違うようです。
岸田政権に長期政権はむりです。
次回の国会では袋叩きになるかもしれませんが、しかたがないです。

 

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コメント

財務官僚やら親中派やらに盾代わりに利用され、景気は悪くなるわ、対中包囲網に穴を開けて外交的な不利を招くわで支持率低下、参院がねじれ。
自民党内の保守派がなんとか軌道修正しようとしても、財務官僚と親中派がその前に行動を起こしてしまい、間に合わない。
そんな予感が的中しそうです……なんで、ろくでもない勘に限って当たるんでしょうか。
 
正直、高市さんが首相になっていてくれればと、してもしょうがない思いを抱えております。

全くどうにもヌルいというか、政府機関のガバナンスがガバガバで緩く、「黒い雨」被害者の救済は手早くなんて···まるで野党のようですね。だから宏池会なんでしょうけど。
今更だけど菅さんみたいな官房長官がついていればなあ、と。

あんだけマスコミやネットで騒がれてるのに「聞いていない」「知らなかった」で、国土交通省大臣に至っては「JCABの勇み足だった」とか。酷いわ。酷すぎるわ。JCAB職員もモチベーションがダダ落ちしますって。

岸田首相の正体が一番恐れていた「総理になる事だけが目的」だった類いの人物だったのはほぼ間違いないのでしょうね。
「話を聞く力がある」と自己アピールして就任早々「話すら聞いてなかった」という状況になるのはコントかなにかなのでしょうか?
結局他人から聞いた話を自分の中で消化しきれずに口にするから発言と行動に矛盾は出るし、悪い意味で方針がコロコロ変わるから信用も出来ない。
中間管理職どころか同じ部署の同僚としても願い下げですねこんな人物。
これでも派閥の長に収まっていたのは「リーダシップ」ではなく「利用しやすい人物」として評価されていただけなのかと思わずにはいられません。

前任加藤氏もでしたが松野官房長官。いきなり菅さん並というのは無理な注文ですが、ポスト菅官房長官の適任って誰なんでしょう…。思いつかない。
統率力について、岸田総理を派閥で語るなら、松野氏は安倍派です。下には宏池会の面々もいますが。
企業経験もあり、教育改革をライフワークにする改憲支持の人物のようです。
これからの政権には経済安全保障とデジタル改革の実装を担う役目があります。潰したい勢力がある中で続ける辛さを背負っています。
どれだけやれるかお手並み拝見?というより、私は火だるまになりながらも必要な事をやらせるために報道の行方を注視しようと思っています。高市さんがなっても同じ困難が待ちますし。高市首相なら菅官房長官復活!とか甘い願いすぎですしね…。
内部統制力を持っていないと総理に誰がなっても肩書きだけだという事を、岸田さんが今最も噛み締めているのかもしれません。

しゅりんちゅさんの仰る通りだと思います。総理になるべきではなかった人、確かに「いい人」ではあるが「どうでもいい人」でもあったと。財務省辺りからすれば本当に御しやすい便利な人だと思われているのでしょう。まさしく傀儡です。総裁選出馬を表明した際の岸田ノートをひけらかす辺りで嫌な予感はしてたんですけどね。

岸田さんの印象を一言で表すなら「軽い」じゃないでしょうか。フットワークが軽いのは結構なんですがそうではなく、言動が軽い、心がこもっていないという印象です。
例えば拉致問題に関しては、「最重要課題であって私の手で解決をする」と言葉はなんとも勇ましい。北方領土問題に関しても「後世に残さず我々の時代で解決をする」とこちらも素晴らしく威勢はいいのですが、中身が全くないんですよ。
この軽さ、国民新党の玉城代表にも同じような匂いを感じます。仰ることは本当に正論なんですが、薄っぺらくて心に響かない。

しゅりんちゅさんの指摘通り、総理になって何をやりたいかではなくて総理というポストに就くことが最終目的だったのではと思えてしまいます。エライときにエライ人を総理にしたもんだとつくづく思いますね。

知らなかった、聞いてない がホントならば総理大臣をはじめ我々はお飾り大臣です、無能ですということを公言したんですな。

今政権には期待してませんでしたが、薄っぺらな政権ですね。菅さんが輝いて見えます。

アメリカとの関係もどうなんでしょう、訪米も決まらないとかなんとか。
中国寄りなら来るなってことであり、日本の安全保障に関わる一大事ですよね。

先行きが不安でしかありませんや

 松野官房長官には菅さんのような強い個性や経験がなく、同じ動きが出来ないのは折り込み済みの話で、対官僚グリップの役割にはプラスして腹心の木原誠二補佐官が担うべく万全の体制を構築したハズでした。
そのあたり、どういう手違いでスルーしたのか情報がないのでわかりませんが、意思決定プロセスが官僚丸投げになっている杜撰さが強く疑われます。

そうではなく、岸田政権には「世間では何が問題になるか」がそもそも分かっていないって事もあり得ます。
ここで石原伸晃を参与にするとか、テレビで林が「訪中オファーがあった」とかバラシてしまうってのも、アンテナの低さに加え、政府のバラバラさ加減が表れていると思えて仕方ない。

それでも強硬に押し通すガッツを見せてくれればまだいいですが、静寂の岸田キャラでは期待が持てませんね。
とりあえず国会で強さを見せてもらうしかありません。ただ、外交において米欧と一線を引く愚かさを露呈しているという見方もあり、そうなれば本当に参院選まで持たないかも知れません。

今朝のフジTVに木原副長官が出ていました。Twitter上では目が泳いでたとか官僚トークだとか批判する向きと理論的だと好評価に分かれている様子。
日本人入国制限に関しては、3500人という数字は元々日本人帰国者枠で、緩和していた外国人枠1500を暫定的に閉じたという説明でした。その方針を聞き違えて国交省現場が、というのはどうなんだろ、まだ変な話が後日出て来なきゃいいけどと思いつつ聞きました。
官房トップが役目通りの仕事をしないのであれば、権限の薄い木原氏の2役兼務はオーバーワークではないかと危惧していました。
遅い判断だったとはいえ国家安全保障担当を寺田稔氏が担当することになりました。官房に緻密さが増すことを望みます。

所信表明演説が終わりましたが、野党もメディアも安倍菅内閣時のようにやったそばからフルボッコにする風がなく、たがだか700人の議員に月100万円あげている文書交通費の話しか出ていない。岸田氏の何が怖いんだろう?

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