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2021年12月18日 (土)

「沖縄に核ミサイル配備予定」は煽りです

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デニー知事が意味不明なことを言っています。
「米中関係の問題を米連邦議会に報告、提言している「米中経済安全保障調査委員会」が、在沖米軍基地に中国が先制核攻撃をする可能性に言及した。その上でインド太平洋地域や欧州の同盟国・友好国に米軍の中距離弾道ミサイル配備を受け入れる意向がないか探るよう米議会に求めた。 
玉城デニー知事は「米中対立の激化で沖縄が攻撃目標になるような事態は絶対にあってはならない」と反発した。
しかし米国は既に沖縄からフィリピンを結ぶ「第1列島線」に中距離弾道ミサイルを配備するための予算を計上するなど配備計画を進める姿勢だ。
 仮に核ミサイルを撃ち合えば、沖縄のような小さな島は壊滅状態になる。そのような事態を避けるために、米中はじめ日本も、紛争の火種を取り除き、衝突を回避する外交努力に徹するべきだ。核兵器を増産し合う軍拡競争に陥ってはいけない。(略)
 敵基地攻撃能力論は、核弾頭搭載可能な中距離弾道ミサイルを米国が日本に配備する計画と親和性が強いその計画を呼び込むための地ならしにも映る。日米で計画を進め、沖縄に配備されることになれば、沖縄は日本復帰前のように核戦争の最前線にされる。
 沖縄戦時の沖縄のように再び「捨て石」にされてはならない。いざ有事が起きれば今度は核兵器である。犠牲は沖縄戦の比ではないはずだ。日本は敵基地攻撃能力を持たなくてもいい関係を中国や北朝鮮と築くべきだ」
(琉球新報2021年12月12日)
https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1438156.html
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琉新の報道は主観と情報が混在していますので、整理すると
①米国連邦議会で、中国が在沖米軍基地に先制核攻撃をする可能性を示唆した。
②米国は第1列島線に核弾頭搭載可能な中距離ミサイルを配備する予定で、沖縄もその候補地だ。
③核兵器を増産し、核ミサイルを撃ち合うことになり、沖縄は壊滅する。
④敵基地攻撃能力とは核ミサイル配備計画と「親和性」が高いから反対だ。
まず①ですが、中国が核兵器の先制使用を言った事実はありません。
それをほのめかしたのは、近隣国を威嚇するために中国共産党下部組織が言った無責任な放言にすぎません。
核兵器の先制使用ほど危険な概念はなく、それは現在米中露の核のルールであるはずの相互確証破壊(MAD)の大枠から離れることを意味するからです。
相互破壊確証原理は、相互に先制攻撃をしないことで核戦争を抑止するドクトリンです。
この原則から逸脱すれば、中国は常にいつ飛来するか判らない米国の核ミサイルに怯えなくてはならなくなります。
ですから中国が核兵器の先制使用を言いだすと、外交比例の原則から米国もまた核の先制使用に踏み込まざるをえなくなるからです。
つまリ核の全面戦争の危機が日常化することになりかねません。

また米国は、既に50年以上も前に核戦略とそのための核武装を完成させてしまった核大国です。
それに対して中国はまだ核保有国としては中学生レベルにすぎません。
だからこそいかなる核軍縮にも応ぜず、ひとり核軍拡に邁進しているわけす。
こんな能力差がある中で、核の全面戦争をしてしまえば、どちらが有利なのか中国の立場になればわかりそうなものです。

デニー氏は「核兵器を増産し合う軍拡競争に陥ってはいけない」などと言っていますが、核軍拡など起きていません。
米露は核軍縮を継続していますが、この第2次戦略兵器削減条約(START II)への参加を拒み、中距離弾道ミサイルに核弾頭を搭載して、あまつさえその照準を日本に向けている国があります。
それが中国です。
下図をみればお分かりのように、中国(最上部の薄緑線)は2010年からの10年間一個の核弾頭の削減も行っていないに対して、米露(米国青線、ロシア赤線)は削減し続けてきました。
デニーさん、核軍拡を世界で唯一進めている国を批判しなさい。
言う方向が間違っています。
※関連記事『中国は新戦略兵器削減条約に参加しろ』
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2021/11/post-6084ae.html
次に②ですが、米国が核搭載可能な中距離ミサイルを沖縄に配備しようとしている、というのは悪質なデマです。
なんですか、この「搭載可能」という珍妙な表現は、技術的には「可能」という意味なのでしょうか。
こういうあいまいな表現でごまかしています。実にタチが悪い。
④の敵基地攻撃能力の議論と核ミサイル配備を、「親和性が高い」という曖昧な言葉で接着するのも同じ手法です。
こういう「可能」とか「親和性」でつなげればなんでも接着できます。
極小型の核爆弾は公用車のトランクにも乗りますが、ならば知事公用車は「核搭載可能車両」なのでしょうか。
こういう論証を飛び越えて感覚で無関係な結論に導くやり方を、妄想と呼びます。
感覚で連想ゲームをしているようなものですから、ある意味で無敵です。

事実として、米国には沖縄へ核配備する予定はありません。
したがって、デニー氏が言うような、「核ミサイルを撃ち合う事態」にはなりようがありません。
INF条約の破棄によって、米軍が中距離ミサイルを装備することが可能になったことは事実ですが、配備予定の中距離弾道ミサイルは核搭載能力を持ちません。
弾道ミサイルに詳しいJSF氏によれば
https://news.yahoo.co.jp/byline/obiekt/20211217-00272922(一部編集)

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対中国での前線である同盟国の日本に近い将来に配備される可能性のある、アメリカ軍が新たに計画している中距離ミサイルおよび短距離ミサイルは以下の通りです。(※ATACMSは既に沖縄に配備済み)
●アメリカ海兵隊の攻撃用ミサイル
    ・ATACMS・・・射程300kmの短距離弾道弾(対地)    ・・・石垣・宮古から尖閣諸島(上陸した敵部隊)を対地攻撃・沖縄に配備済み
     ・PrSM・・・射程500kmの短距離弾道弾(対地)        ・・・沖縄本島から尖閣諸島(上陸した敵部隊)を対地攻撃 ・沖縄配備確実
     ・NMESIS・・・射程200~500kmの巡航ミサイル(対艦)・尖閣周辺(敵艦隊)を対艦攻撃・海兵沿岸連隊の主力装備で沖縄配備確実
     ・トマホーク・・・射程1000~1800kmの巡航ミサイル(対地・対艦)
                     
 ・ ・・九州から中国(航空基地)を対地攻撃・沖縄本島から中国(航空基地)を対地攻撃

●アメリカ陸軍の攻撃用ミサイル
・ATACMS・・・射程300kmの短距離弾道弾(対地)
・PrSM・・・射程500kmの短距離弾道弾(対地)
・MRC・・・トマホークおよびSM-6弾道弾型(対地・対艦)
LRHW・・・射程2775kmの極超音速滑空ミサイル(対地)・沖縄配備予定なし

アメリカ軍の新しい中距離ミサイルが沖縄に配備されるとすれば、海兵隊の地上配備型トマホークが該当します。そして沖縄本島に配備されたトマホーク巡航ミサイルは尖閣諸島を巡る戦いでも投入可能ですが、台湾有事で沖縄から直接攻撃する能力があるということも意味します。

このように米軍の中距離弾道ミサイルやトマホークは、あくまでも中国が先制核攻撃という暴挙に踏み切らないために配備されるのであって、その逆ではありません。
ましてや沖縄に核搭載弾道ミサイルを配備する予定などはまったくありません。

 

■あの忌まわしい「田中事件」から承認制に移って、ご迷惑をおかけしています。
もうそろそろ通常の形に戻そうとしたところ、また「K防疫」記事に荒しが入りました。
私は韓国を揶揄してよろこぶ「人間のクズ」だそうです。その証拠に「ムン閣下」と書いているというわけです。
ため息が出ます。どこをどう読んだらそう読めるのか。
こういう手合いに何を言っても無駄なことは「田中事件」でよく分かっています。
とはいえ、「人間のクズ」呼ばわりされたのは生まれて始めてです。
というわけで、残念ですが、もう少し承認制を続けます。
                                                                  ブログ主

 

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コメント

おそらくINF条約の破棄を期にしたミサイル配備計画がありそうというこの記事が発端となっているものと思われますが、その情報ソースがロシア大統領府関係者と香ばしい香りが漂ってきます。

https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1000469.html

米国は中距離弾道ミサイルが全て通常弾頭であることを公表しているのにそれは報道せずにロシア&中国発の情報に更に妄想を加えて報道するとか悪質そのものです。
それだけこの配備計画が誰かにとって都合が悪いものだと言う証明でもあるのでしょうが。
とはいえ、こんな雑な情報操作でもコロリと影響される土壌が沖縄にはあるので油断なりませんが。

 >このように米軍の中距離弾道ミサイルやトマホークは、あくまでも中国が先制核攻撃という暴挙に踏み切らないために配備されるのであって、その逆ではありません。
ましてや沖縄に核搭載弾道ミサイルを配備する予定などはまったくありません。

 今日の記事を読んで、核兵器によらずとも抑止力が働くことがあるという風に思えました。今後、中距離(500~5500km)ミサイルを十分に備えておきたいものです。

 そう言えば、台湾も中国内のダムを目標にミサイル打てるように装備を整えているとも言われておりましたね。

 マスコミはまじめになって言論をしてもらいたい。もう少し努力してみて、事実を的確に捉えるようになってもらいたいものですね。偏り、不勉強は沖縄だけではないようで神奈川新聞なども酷いようです。

ここ1年でデニー知事の無能っぷりがますます露わになったように思います。基地問題にしろ感染対策にせよ、自身の指針がなく取り巻きのスピーカーでしかないことが沖縄県民にもわかってきたように感じます。

中共が香港で行った弾圧、台湾への恫喝、尖閣への侵入等、多くの県民が不安を感じています。しかし、沖縄二紙をはじめとするメディアや自称オール沖縄の対応はいかがでしょ?やることといえば、時間と金の浪費にしかならない裁判沙汰か大声で感情論わめくだけ。民主党政権が辺野古移設を閣議決定したときのデニー知事の立ち位置はどこでしたっけ?

沖縄タイムスや琉球新報の記事がYAHOOニュースにあがったりしてますが、翁長知事誕生前後とはコメント欄の様相が大分変わりましたなぁ。沖タイ・新報の記事なのにデニー知事擁護のコメントの少ないこと。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5aba4763f3189d11b97177e7bf6ac2f2737a53d5
https://news.yahoo.co.jp/articles/95352f82ec905e6d8bc9360b86f9ddd429ef0653

オール沖縄のラジオ広告マジで不快なんでやめて欲しいっす。方言使ったって県民に響くわけじゃねぇ。県民投票の時のCMと同じで、よそ者排除の思想が透けるわ。何が多様性だよ。

しゅりんちゅさんご指摘のデマ記事琉球新報。
とっくに公表済みの新中距離弾道ミサイル配備スケジュールを知っているのか知りもしないのかはどうでもいいけれど、調べたらわかることをすっ飛ばしてロシアのいうがままだけを記事にしたっきり、2年経っても間違いを訂正しない、そんな琉球新報は、アメリカ下げのためならロシアの手羽先にもなる程度のメディア(知ってた

ところでご参考に、沖縄県の「米軍基地問題に関するアドバイザリーボード」
https://www.pref.okinawa.lg.jp/site/chijiko/kichitai/advisoryboard.html

小谷哲男氏に「海兵隊の新たな構想によって在沖米軍基地の重要性が高まっていることが分かっている人は入っていない」と言い切られちゃったなぁ。
沖縄県の的外れはお約束とか様式とか、いつまでも笑っていられるならいいけれど。

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