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2022年1月10日 (月)

オミクロン株はデルタ株への抗体を作り、感染の終末へと導く

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従来、WHOは新型コロナに見られる症状として以下を挙げていました。

●コロナの主要症状
①発熱
②せき
③疲労感
④味覚
⑤嗅覚の喪失

●コロナの副次的症状
①のどの痛み
②頭痛
③下痢
④皮膚の発疹や手足の指の変色
⑤目の充血や炎症

●米CDCが上げた症状
①息切れや呼吸困難
②筋肉痛や体の痛み
③鼻づまり・鼻水
④吐き気・おう吐
⑤寒気

ところがWHOは、今回のオミクロン株の症状はこれにあてはまらないとしています。
「WHOの分析担当者は1月4日の会見で、オミクロン株の症状について「肺まで達して深刻な肺炎を引き起こすほかの複数の変異ウイルスと異なり、上気道の炎症を引き起こしやすいとする研究結果が増えている」として、炎症の場所が鼻やのどにとどまるケースが多いという見解を示しました。ウイルスの性質が異なると症状の出方がこれまでとは違う可能性があります」
(NHK2022年1月7日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220107/k10013419301000.html
このオミクロン株の症状は日本においても同様で、先日紹介した沖縄専門家会議座長・藤田教授の所見もここれに重ねてみましょう。
藤田氏はこう言っていました。
「新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染者が急増している沖縄県で5日、専門家会議が開かれて感染状況が詳しく報告された。座長の藤田次郎・琉球大教授は、症例が少なく全体像はまだわからないとした上で、琉球大病院で受け入れたオミクロン株感染者の症状について「感覚としては(デルタ株と)別の病気。インフルエンザに近い」との見方を示した。多くの感染者が長期にわたって隔離され、医療や社会インフラに大きな影響が出ることに懸念を示した」(朝日1月6日)

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NHK

つまり、オミクロン株は炎症の場所が上気道である鼻やのどに限定されていくことが、これまでのデルタ株と大きな違いだというのです。
そのためにウィルスが気管支から肺へと侵入することが少ないために、重篤化しないというわけです。
これが今までのデルタ株などのコロナウィルスとの決定的違いです。

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新型コロナによる肺炎 通常の肺炎と何が違うのか|NIKKEI STYLE

同じコロナウィルス一族でも、SARSやMERSのような凶暴な一族と、今回のCOVID-19が大きく違うのは、宿主の呼吸器表面である上気道に侵入し、そこで増殖することてす。
一方、SARSやMERSはもっと気道の奥のどん詰まりである肺に侵入し、そこで肺炎を起こします。肺の中ですから肺炎から重症化しやすく、致死率も高いのです。
だからPCR検査で手軽に鼻孔や咽喉、時には唾液から採取できます。
簡易検査キットがあるのも上気道にウィルスが留まっているからです。

その代わりに患者の症状は軽く風邪に似ているために、これくらいならと動き回ってウィルスを拡散してしまい感染拡大につながりました。
一方SARSは感染すると即肺炎になり、重篤化するか死亡してしまうために中国から流出しなかったのです。
つまり、重篤化・致死率の高さと感染拡大は、トレードオフ(一得一失)の関係なのです。

さて今回のオミクロン株は、この従来からあった新型コロナの性格をさらに強調したものになっています。

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NHK

「国立感染症研究所 脇田隆字所長(専門家会合 座長)は、「新型コロナウイルスでは消化器症状や嗅覚・味覚障害がかなりあると言われているが、沖縄からの報告をみるとオミクロン株ではこうした症状は比較的少なくかぜに近い症状が多い」としている」としています」
(NHK前掲)

脇田座長が言うように、オミクロンは何に似ているかといえば、、軽ければ風邪、ひどくなっても季節性インフルエンザに近いのです。
私は去年最後の記事で、素人考えだとお断りした上で、こう書いたことをご記憶でしょうか。

「コロナ前から言われてきたように、感染病は何度か株の変異を繰り返しながら必ず弱毒化していく。
さもないと、宿主の人間のほうが激減してしまい、ウィルスも生き延びられなくなっちゃいますからね。
そう考えると、とうとうオミクロン株というラストランナーの出番なのかもしれません。
神様が、そろそろオシマイにしようやと遣わせたものかもしれませんよ」

私はオミクロン株が出てきたことは、感染の終末形態ではないかという仮説を立てています。
嬉しいことに現役医師のプーさんからも賛同をいただきましたが、これを裏付けるような研究がオミクロン株の発生源である南アフリカから出ています。

「南アフリカでは、新型コロナウイルスのオミクロン変異株の感染拡大が「前例のない速さ」で進んだものの、その症状は従来株に比べはるかに軽症で済んでいる。同国の大規模病院の患者を対象に行った調査で明らかになった。
 首都プレトリアのスティーブ・ビコ学術病院の患者データを分析した研究者らは、パンデミック(世界的大流行)が終わりに向かっていることを示唆するかもしれないとの見解を示した。南アはオミクロン変異株の大規模な流行が初めて記録された国で、今後の世界の感染動向を占う上で注目されている。
 「このパターンが続き、世界でも繰り返されるなら、感染率と死亡率の完全なデカップリングが起こる公算が大きい」と研究者らは指摘。これは「新型コロナが世界的な流行期を終え、エンデミック(地域的流行)段階に入る先触れ」の役目をオミクロンが果たす可能性を意味すると続けた。
(『オミクロン変異株の流行、パンデミックの終わりを示唆-南ア研究』(Antony Sguazzin

ポイントは症状が単に軽いということだけではなく、「パンデミックが終わりに向かっていることを示唆する」という部分です。
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ブルームバーク 南アのコロナ研究施設

また同時期に、こんな驚くべき研究発表もされています。
こちらは未査読ですが、「オミクロン株は高い感染力を示し、抗体レベルを弱め得るが、症状が出てから2週間後には、その後のオミクロン株感染に対する免疫力が14倍上昇。デルタ株への免疫力についても、それよりは小さいが改善したという」のです。
つまり、なんとオミクロン株はデルタ株に対する抗体を作るのです。

新型コロナウイルスのオミクロン変異株に感染すると、デルタ変異株への免疫力が高まり、重症化するリスクが低下し得ると、南アフリカ共和国の科学者が論文で明らかにした。
南アの研究施設、アフリカ健康研究所(AHRI)のアレックス・シガル、ハディージャ・カーン両氏が率いる論文の執筆者によると、オミクロン株は高い感染力を示し、抗体レベルを弱め得るが、症状が出てから2週間後には、その後のオミクロン株感染に対する免疫力が14倍上昇。デルタ株への免疫力についても、それよりは小さいが改善したという。
  南アフリカ医療研究評議会のウェブサイトに掲載された調査結果によると、オミクロン株流行期での死亡は全入院患者の4.5%にすぎず、これまでの21%を大きく下回る。集中治療室(ICU)への入院も少なく、入院期間も「大幅に短い」という。
新型コロナウイルスのオミクロン変異株に感染すると、デルタ変異株への免疫力が高まり、重症化するリスクが低下し得ると、南アフリカ共和国の科学者が論文で明らかにした。
南アの研究施設、アフリカ健康研究所(AHRI)のアレックス・シガル、ハディージャ・カーン両氏が率いる論文の執筆者によると、オミクロン株は高い感染力を示し、抗体レベルを弱め得るが、症状が出てから2週間後には、その後のオミクロン株感染に対する免疫力が14倍上昇。デルタ株への免疫力についても、それよりは小さいが改善したという。
(Prinesha Naidoo、Janice Kew 『オミクロン株、感染すればデルタ株への免疫力高める可能性-南ア研究』

私にとって衝撃的な説でした。
なんとミクロン変異株に感染すると、デルタ変異株への免疫力が高まり、重症化するリスクが低下する、というのです。
オミクロン株はきわめて高い感染力を持いったんは抗体レベルを下げますが、2週間後には同じオミクロン株に対しては実に14倍、デルタ株に対してもほぼ同等の免疫力を持つようになった、としています。

つまりオミクロンは、今の世界で見られるように急激な勢いでデルタ株を駆逐していきますが、そのことによってオミクロン株自身はおろかデルタ株に対しても免疫力を10倍以上も高めてしいるのです。
そしてなんども書いてきたように、オミクロン株は流行期ですら
死亡率が全入院患者の4.5%にすぎず、これまでの21%を大きく下回る」とのことです。
だとするなら、オミクロン株は天然のワクチン接種に等しいことを自然界が自ら行っていることになります。

このように見てくると、なぜ米英政府が揃って行動制限に消極的なのか、その真の理由が理解できると思います。
米英政府は共通の認識、すなわち、南ア研究者らが言う「オミクロン株の登場によって世界的パンデミックは終わりに向かっている。むしろオミクロン株に感染するとデルタ株への免疫力が高まり、重症化するリスクが低下する」という説に沿って既に動いていると私は感じます。

それについては次回に。

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コメント

現状日本で一番酷い状況になっている沖縄でもICU行きになっている患者は20人前後で高止まりしています。
おそらく症状が重いと思われていた患者が早期に回復しているので入れ替わっていると思われますが、今週以降もこの傾向が継続するのであれば来月にはマンボウの解除も検討されるものと思われます。

在日米軍が米国本土にならって行動制限を緩めるのは結構ですが、基地内で働く日本人や軍関係者の基地外への行動を考えればもっと慎重な対応をすべきであったとは思います。
現に反対派のいい口実として利用されてしまっていますし。
今回は米軍側に明らかな落ち度があった事には間違いがないのですから政府や外務省はきちんと米国に対して抗議をすべきなんですけど、事なかれ岸田総理や林外相では無理でしょうね。
名護市長選や知事選に影響しなければいいのですが。

いいこととは言い難いですが、いち早くオミクロン株の知見を積むことになった沖縄なので、その現況を知る藤田教授の発言は重要ですね。病原性の強いデルタ株もなんだかんだと2ヶ月程で炎上して収束していますので、オミクロン株は1ヶ月程度、現状のマンボウ期間でめどがつくんじゃないかと期待してはいます。基本、上気道炎とは言ってもインフルエンザよりはやはり致死率高そうなので油断大敵ですが。

しゅりんちゅさんもおっしゃってますけど、米軍のやらかしは間違いなく利用されるでしょうね。影響は限定的と思いたいですが。しかし、沖縄で重要選挙がある時に、なんでまたお約束みたいにやらかしてしまうんでしょうかね、まったく。

アフリカは流行するのも早かったが、終息も早かった。
日本は今から流行期に入ると思われますが、3月の声を聞くころには終息してほしい。
しゅりんちゅ 様が仰るように、沖縄の選挙は不思議です。
選挙が近づくと、米軍がらみの事故や事件が発生する。
オール沖縄陣営は、最大限利用すると思われます。
全国版ニュースでも、キャンプハンセン周辺の歓楽街の米兵の姿ばかり放送しています。米軍基地の無い宮古、八重山なども感染者が多く発生していますので、米軍だけの問題ではないのかもしれませんが、玉城知事を筆頭に沖縄のマスコミは米軍のせいだと喧伝しています。
保守層には大きなダメージになりそうです。

恐縮です。
本当、仰るとおりの天然弱毒化ワクチンですね。

昨日今日は前週比10倍という感染爆発で慌てているようですが、コロナ前は例年季節性インフルエンザが年明けに大流行し、2月に入ればピークアウトしていました。
年間1000万人罹り、0.1%くらい死亡するインフルエンザを許容していた日本社会が、デルタ株はともかくオミクロン株に対する狼狽ぶりは残念です。
入国禁止という貴重な時間稼ぎで海外のデータが得られたのに、それは無視でしょうか。

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