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2022年1月25日 (火)

山路敬介氏寄稿 「乖離するマスコミ調査と市民心理」の深刻さ

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                             「乖離するマスコミ調査と市民心理」の深刻さ
                                           ~「若いのに小器用な人」負ける!
                                                                                             山路 敬介

 名護市長選において現職の渡具知武豊氏が、新人で元市長岸本建夫氏の長男岸本洋平氏を5千票以上の差をつけて下しました。
有効投票数が33,963票なので、琉球新報が言うように「大差」と言って差支えないでしょう。

直近の事前報道では「渡具知氏わずかにリード、岸本氏激しい追い上げ」(沖タイ)、「渡具知氏やや先行、猛追の岸本氏」「二割が投票先未決定、基地重視30%最多」(琉球新報)、「基地問題か?、経済振興とまちづくりか?」「渡具知氏と岸本氏きっ抗」(RBC)、「互角の激戦」(琉球朝日放送)、「最大争点は辺野古移設問題」(テレ朝)、「横一線、基地問題が争点」(読売新聞)となっていました。

最も重要だと考える政策は何か?について、1/18の沖タイの世論調査では「30.8%が新基地問題重視、26.3%が経済振興・観光発展、16.3%が教育・子育て支援」となっていて、「新基地推進の現政府への否定的評価が6割超」としていました。ただ、このような結果は2018年の市長選とほぼ同等の数値でしたので、これを額面どおりに考えるかは別途考察が必要な場面だったと思います。

こうした報道を受けて、渡具知氏の苦戦は必至であるように認識した人は多かったと思います。
私にしても昨年衆院選後の時点で書いたように「渡具知氏支持は固い」との自民党情報を信じていましたが、かなり心配になりました。ただ、沖縄自民内部は終始「大勢が変化した形跡はない」との認識であったようです。

こうした事前報道と実際の選挙結果の乖離について思い出すのは、やはり渡具知氏が稲嶺進氏を3500票の大差で下した2018年の名護市長選挙です。
あの時は沖タイや琉新だけでなく、NHKふくめマスコミ各社がそろって電話調査や出口調査が全く実態を反映していませんでした。NHKは回答拒否率をかんがみ稲嶺氏の「当確」を踏み止まりましたが、すべった社もありました。電話調査の拒否率は30%をこえ、出口調査に至っては40%~から50%を超える回答拒否率だったと言われています。

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名護市長選で大敗、オール沖縄苦境 「基地は生活の問題なのに

どうしてそうなったか?
名護ではもう25年にわたり市長選の度に基地問題が争点化され、候補者だけでなく市民相互間でさえ旗幟鮮明にする事を求められてきた歴史があります。その元凶はいうまでもなくマスコミです。
そうした現象にほとほとウンザリしていた名護市民に対し、「基地問題よりも、市民の暮らしや生活向上を」と言って初当選したのが渡具知市長でした。
マスコミはそうした名護市民がおかれた事情を無視し、その真情をおもんぱかって調査成果に補正をかけるなどの対処をせず、結果として全体の見立ての誤りを繰り返つつ、不十分な情報を垂れ流し続けているのです。これはもはや確信犯です。
そうしたマスコミ的要素に準じるしか脳がないオール沖縄側は岸本洋平というエース級を投入しながら、2018年の妥当な敗因分析が全然活かされていませんでした。その意味で岸本氏は孤軍奮闘の闘いだったと言えると思います。

先日、宮古に来た名護のゴリゴリの辺野古反対派で有名な商工人のオジィと話をしたおり、岸本洋平氏を評して「人柄よし。しかし、若いのに小器用な人物」と言いました。それが具体的に何を指した言葉なのか分かりませんでした。

前市長の稲嶺氏はなかなか骨のある人物だったと思います。なぜなら、自ら撒いたタネでもありますが、ひっ迫する財政状況のなかでも国からの再編交付金年額15億円を頑として受け取らなかったからです。受け取ることはすなわち、辺野古容認である事に他ならないと考えたのでした。

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名護市長選、米軍再編交付金で真っ向対立…子育て支援活用巡り論戦

現市長の渡具知氏は公約どおり、この再編交付金を使って保育料や学校給食、子供医療費の無償化を実現させました。これはかなり思い切ったリベラル色の濃い政策ですが、子供を持つ親世帯には大変なメリットです。40代以下の渡具知氏支持者が圧倒的に多いのは当然です。

岸本洋平氏は「辺野古に反対すれば再編交付金を受け取れず、保育料や学校給食は有料となるのでは?」との質問に対し、「そのような事はない」と回答しています。財源は行財政改革で賄えると答えました。しかし、これを信じた市民はあまり多くはなかった。常識で考えれば、当たり前です。
宙に浮いた15億円という存在とタイミング、なにより稀有な実行力があったから、汲々とした財政状況の中でも渡具知氏は思い切った政策を実行できたのです。
再編交付金を再び受け取らず従来政策を行なうとなれば、そのしわ寄せがどのようなものになるか想像しない市民などいないでしょう。オール沖縄側では、このあたりのやり取りを致命的な失敗だったと見た向きも多いようです。
岸本氏に限らず、全ての政治家は選挙都合で器用にアゴだけ使って政策を語るのは止めた方が良いです。

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再編交付金」考えに相違 名護市長選、財源と政策

いずれにせよ渡具知市長のこの四年間の成果はめざましく、しかし適正な評価をした報道は皆無でした。もちろん情報として書かれていはしましたが、渡具知氏はマスコミ連中が標榜するリベラルな立場からこそ最大限評価されるべき政策の実行者だったのです。

渡具知氏は、さらなる子育て支援策や女性が働きやすい環境整備に力を尽くすとしています。
自治体の首長としての分を超える事なく、思い切った実行力で市民の生活の向上や遅れていた街づくりに専心する優れた市長を名護市民は選んだと思います。

なお、南城市の瑞慶覧長敏市長を下して当選した古謝景春氏のガッツと執念は凄まじいものでした。
最弱の首長と言われた瑞慶覧氏相手ですが、古謝氏はすでに三期やって四期目に「多選批判を受けて敗れた」と報道されていたのです。瑞慶覧氏がどのようにダメな市長だったか不案内ですが、多選批判を受けて敗れた市長が再び四期目に返り咲くなど全国的にも皆無です。ある種の沖縄人的「不屈の根性」を見た思いがしました。

参院選はともかく、知事選に向けてオール沖縄側は抜本的な政策の見直しが必要です。
すでに基礎票では保守側が上回っており、「辺野古絶対反対」が唯一の頼みではすでに限界です。
経済界だけでなく、各種団体の支持層もかなり自民党に剥がされていて先行きが見えません。

対する自民党には、はやく知事選の候補者選定を進めてもらいたい支持者の意向があります。
けれど、票を割る目的で保守のふりをした第三の候補が最後に担ぎ出されて来る可能性もかなりあって、偏向するマスコミに早くからエサをやるワケにも行きません。
金武や沖縄市長選、参議院戦を手堅くまとめる中でデニー知事への求心力を充分削いだうえ、最終決定される事になるでしょう。

               
                                                                               文責 山路 敬介

 

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コメント

沖縄を離れて早15年。
こちらの生活にはすっかり馴染みましたが、それでも毎朝のお天気図はまず沖縄から見る,、という習慣はなかなか取れません。

山路さんの、宮古島からの沖縄便り、楽しみにしています。

山路様

いつも沖縄の事情に造詣の深い記事、コメント大変参考になります。
今回の記事も、非常に勉強になります。
ただ一つだけ気になることがあります。
稲嶺元市長は、米軍基地再編交付金を拒否したと書かれていますが、稲嶺元市長が拒否したのではなく、国が交付停止にしたのではなかったでしょうか。
米軍基地再編交付金は、米軍基地再編の協力に対しての交付金であり、辺野古移設反対を掲げた稲嶺元市長に対し国が交付停止にしたと当時の沖縄の新聞記事をネットで読んだ記憶があります。曰くあからさまなアメとムチ政策だ。許せないとの論調だったように記憶しております。

思い出すのは2010年の宜野湾市長選挙。
こんなことがありましたっけ(遠い目
市長選当日に琉球新報が大失態 
「税引き下げ」候補を引き上げ派に
https://www.j-cast.com/2010/11/29082053.html

故意だろうと、未必の故意的だろうと、底無しに頭が弱いのだろうと、あれなども琉球新報や他の新聞社にとって成功体験のひとつと捉えられたでしょう。
なぜなら、訂正も陣営への謝罪も一応したけれど、杜撰で愚かな誤報はなぜ起きたのかの検証はされていないし、他紙が誤報を批判して業界の戒めとすることもなかったから。
昔はヒトラーが「大衆は小さな嘘よりも大きな嘘の犠牲になり易い」と言い、ヒトラーを研究したウォルター・チャールズ・ランガーは「小さな嘘も繰り返していれば早晩信じてもらえる」と言いましたが、もうそんな時代でもなくなりました。
陰謀論をエンタメとして楽しまず、確かめようもないのに真実だと信じる人、未だに空間除菌を盲信する人、映画と現実の区別ができない人、そういう類の人は確実にいるけれど、減る一方で増えはしません。
テレビでは無害もしくは有益な情報もある一方で字幕の漢字から変なグラフ、トンデモ偽科学医学情報まで間違いがノーチェックで垂れ流されるし、新聞社では一般的に政治部と社会部で頭も腕もかなり実力差があるとも聞いていますが、マスメディア全体的にどうも自分らに埋めるべき欠点は無いと思い込んでいるようなので、マスコミと市民はこれからも乖離するのでしょうね。

 karakuchiさん

 ご指摘ありがとうございます。
おっしゃる通り、国の交付拒否が最初でした。
ここのところ赤旗などの過去記事ばかり読んでいるせいで、「再編交付金は麻薬」だの、「なくても支障はない」だどという、いかにも「主体的に行った判断」のように見せかけた主張転換に引っ掛かりました。(汗)
お詫びして訂正いたします。

山路様

丁寧にご返事いただき恐縮です。
私は沖縄勤務の経験から、多くの県民は反日、反米ではないことは肌で感じています。沖縄のマスコミが報じる沖縄が真の沖縄の姿ではないことも。
言論空間を、左翼団体が支配しているのはただただ残念です。

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