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2022年1月26日 (水)

岸田さん、佐渡登録を自己目的化しないで下さい

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木原副官房長官がこんなことを言い始めました。
あ、官房長官や副官房長官なんてものがいたのね、失礼しました。
影薄いもんな。

「木原誠二官房副長官は21日の記者会見で、文化審議会が世界文化遺産に推薦する候補に選んだ新潟県の「佐渡島の金山」について説明した。戦前に朝鮮半島出身者が過酷な労働に従事したとの理由で撤回を求める韓国側の主張を「全く受け入れられない」と強調した。
2021年12月28日に在韓国日本大使館から韓国外務省に申し入れたと明かした。韓国外務省報道官は同日に撤回を要求する論評を出していた。
木原氏は「韓国国内で事実に反する報道が多数なされている。極めて遺憾で、引き続き日本の立場を国際社会に説明していきたい」と述べた」
(日経2022年1月21日)

ここまではなるほどなるほどと思いますが、続けて木原氏は、こうとも言っています。

「政府は佐渡金山を推薦するかに関して「登録実現に何が最も効果的かという観点から総合的に検討している」と説く。(略)
木原誠二官房副長官は21日の記者会見で、文化審議会が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産の推薦候補に選んだ「佐渡島の金山」の政府による推薦について「登録実現が何よりも重要だ。何が最も効果的かという観点から、引き続き総合的に検討している」と述べた」(産経1月22日)

おっと、なんですって「登録実現が何よりも重要だ。何が最も効果的かという観点から、引き続き総合的に検討している」、いやーな予感がする言葉です。
「登録実現がなにより大事だ」、なんてことはありません。

地元新潟の名誉となり、国民が誇るに足るものとして世界遺産登録でき、かつ徴用工のペテンを拒否できるならば、確かに重要でしょう。
しかしこのまま推移すれば、世界遺産登録はなるものの、ほぼ確実に韓国の主張のとおりの展示を要求されます。
つまり、韓国が主張する「朝鮮人労働者の強制連行と虐待」を展示することを約束させられることになります。
そんな余計なお荷物を地元に押しつけるようならば、いっそこのまま止めたほうがナンボかましです。

問題は、登録に際して「異議を唱える国」、すなわち韓国といかなる合意をするのかなのです。

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前回の軍艦島登録では、当初より日本は朝鮮人労働者を強制連行したことを否定しながらも、その交渉で敗北して、このような内容の合意を結ばされます。
上の写真の佐藤ユネスコ大使はこう言っています。

「日韓の調整で最後までもめたのは、施設の一部で戦時中に朝鮮半島出身者の「強制労働」が行われたことを韓国が明確にしようとした点だ。5日の登録決定を受けた演説で、日本の佐藤地ユネスコ代表部大使は「日本が徴用政策を実施していたことについて理解できるような措置を講じる」と述べ、韓国側の主張に一定の配慮を示した」
(時事2015年7月6日)
 

「日本が徴用政策を実施したことを理解できる措置を講じる」、ここがキモです。
この合意した時点で韓国の思惑とズレています。
韓国側はこう解釈していました。

「韓国メディアは5日、「日本、強制労働を認定」(聯合ニュース)と報道するなど、韓国政府としては今回、歴史問題で譲歩 しない姿勢を国内向けに強くアピールできたと考えている。
尹炳世(ユン・ビョンセ)外相は同日、「『歴史的事実はそのまま反映されなければならない』という原則を貫徹し、韓日両国が大きな対立を避けて対話により問題を解決できた」などと成果を挙げた。」
(産経2015年7月6日)

韓国は「歴史的事実はそのまま反映されなければならない」というのが、原則だそうで、これは韓国の主張を「そのまま反映」するという意味です。
一切の反証を許さないわけで、この「約束」のために、日本は本来は誇るべき歴史を展示するにあたって、こんな配慮をせざるをえませんでした。

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「センターにある三つのゾーンの最後となる資料室には「徴用関係文書を紐解く――官斡旋、徴用、引揚について理解できる5つの文書」と題したパネルが掲示されていた。(1)国民徴用令(勅令)、(2)朝鮮人労務者活用ニ関スル方策(閣議決定)、(3)半島人労務者ノ移入ニ関スル件(閣議決定)、(4)出入国管理とその実態・昭和34年(出入国管理白書)、(5)引揚援護の記録(引揚援護庁編)――について、簡単に説明したものだ。パネルの前に置かれた情報端末では、それ以外の資料も見ることができる。そして書棚には、「朝鮮人強制連行」に批判的な本も並べてある。これが、政府当局者の言う「ギリギリ」だ」
(毎日2020年7月23日)

この記事を書いた澤田という毎日の論説委員が「ギリギリだ」というのは、軍艦島展示館では本来しなくていいような朝鮮人労働者が働いた経緯を説明する展示に多くを割くと同時に、それに対する反証を上げたことです。

「では実際にはどうか。現場で見た私は、「うーん」とうなってしまった。菅長官の言うような誠実さはみじんも感じられない。だが同時に、韓国側の「まったく履行されていない」という主張にも無理があったからだ。後日、経緯を知る日本政府当局者から「約束違反だと言われないギリギリ(最低限)のことはやっている」と言われた。まさに、そんな感じだ」
(毎日2020年7月23日)

この澤田克己という毎日の論説委員が、「誠実さがみじんも感じられない」というのは、たとえば下の写真のような長崎側の証人コーナーが設けられていたことです。

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軍艦島元島民「徴用工差別、聞いたことない」施設で紹介:朝日新聞デジタル

長崎県の展示は、ユネスコの合意に沿って「本人の意志に反して労働させられた」ということを、朝鮮人労働者が軍艦島で働いた経緯を丹念に資料で追っていくことで説明しています。
丹念に当時の歴史文書を展示し、強制連行などというフィクションではなく、歴史的事実の検証として展示しています。
ただし当然のことながら、この展示館では、韓国の主張のようにそこで差別的待遇があったり、虐待や監視があったとは述べておらず、長崎側の証人や証言が採用されています。
当然でしょう。軍艦島には多くの当時労働者だった人が多く存命しており、証言を残しているからです。

韓国はこの展示に不満で、5年もたった2021年7月にまたもやユネスコに提訴しました。
「【パリ時事】国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会は12日、世界文化遺産に登録された長崎県の端島(通称軍艦島)など「明治日本の産業革命遺産」の展示に関する決議案を公表し、朝鮮半島出身の労働者に関する説明が「不十分」だと指摘した。決議案は16日から始まる。
日本政府はこれにより、東京都に昨年開設した産業遺産情報センターの展示内容の見直しを迫られることになる。
 同遺産をめぐっては、韓国が2015年に朝鮮半島出身者が強制的に労働させられていた事実を主張して登録に反対。日本側はこれを受けて、当時の状況を説明する情報センターの設置を約束し、韓国も登録を了承した経緯がある。
 世界遺産の決議は、日本がこうした決定を「十分には実施していない」と指摘。「意思に反して連れて来られ、厳しい環境下で働かされた多くの朝鮮半島出身者らがいたことや、日本政府の徴用政策について理解できるような措置」の実施を十分考慮した上で、来年12月1日までに報告書を提出するよう求めた」
(時事2021年07月22日)
韓国にとって「徴用政策が理解できる展示」とは、釜山の近代歴史館の展示をみればおおよそ理解できるでしょう。
この写真は韓国の展示物の写真ですが、朝鮮労働者とは無関係なものだということがわかっています。
やせ衰えているから、勝手に朝鮮人労働者だと決めつけただけのことです。
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登録を自己目的化することで、登録達成のために韓国とおかしな妥協をして、地元に韓国の言うがままの展示を強要するなどあってはあらないことです。
そんな将来に禍根を残すようなものなら、やらないでけっこうです。

もし岸田氏が、「国際社会で客観的事実に基づく正しい歴史認識が形成され、わが国の基本的立場やこれまでの取り組みに対して正当な評価を受けることを強く求め、いわれなき中傷にはきぜんと対応していく」(令和4年(2022年)1月24日、国会・衆院予算委員会)と言うならば、中途半端な解決はありえません。ま正面から行くしかないのです。
その理由を高市政調会長は、このように指摘しています。

「仮に今年度推薦しないとすると、来年度以降、佐渡の金山の推薦は更に困難になる。
世界遺産委員会は21か国で構成され、日本の2021年11月から2025年秋までは委員国となっている。
現在、韓国は委員国ではない。
世界遺産委員会では、委員国のみ意思表示の権利があり、3分の2以上の多数による議決、つまり委員国14か国以上の賛成で認められる。
日本国政府は、江戸時代の貴重な産業資産を誇りを持ってユネスコに申請し、来年6月の決定までの期間を活用し、ユネスコの委員国に対して『江戸時代の伝統的手工業については韓国は当事者ではあり得ないと積極的に説明するべきだ。
それも出来ないと諦めているのであれば、国家の名誉に関わる事態だ」
(衆院予算委員会前掲)

林外相は例によって、「まだ本年度の推薦をしないと決めたということはない。登録を実現する上で、何が最も効果的かという観点で総合的な検討を行っている」などといっていますが、今できないものは来年以降さらにできにくくなるだけのことです。
林氏がいう、「もっとも効果的な時期」とは今でした。
それを逃して日本政府のぐらつきを「国際社会」にさらしてしまった以上、建て直して元の軌道に戻るしかないのです。
それができないで、姑息な妥協に走るならすっぱりお止めなさい。
本来、一国の外交方針はいくつかのオプションを準備しておくものですが、日韓関係、とりわけ慰安婦・徴用工問題はもう既に出るだけでてしまっています。
選択の幅はないのです。

 

 

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コメント

 「登録実現が何より大事」というからには、今回「推薦をする」という事でしょう。事実上、今後十年はそのチャンスはないですから。
同時に、政府が「考えている」とする「何が最も効果的か?」という意味は、「何をどう韓国に譲歩すれば、折り合いを着けられるか協議する」言っているワケですね。

今の政府は、安倍政権以来、韓国の度重なる国際法違反に強く抗議し駐韓国大使との面談さえ拒んでいる状況をくつがえす「方針転換」を行おうとしている事が明白です。林大臣は国会で「韓国側への配慮はない」としながら、何で留保しているのか、それを言わない。

理は当然日本側にあり、それで正面突破して登録がかなわない事もあるでしょう。ですが、そのような結果をちゃんと出して国民の前につまびらかに晒す事をすべきです。そうしないなら、「国際社会への理解」どころではなく、国際社会に向けて「問題の所在」を隠す事になります。


高市氏がラジオにてこの申請は世界文化遺産だから関連国の抗議が受け入れられる記憶遺産とは違うので韓国側を配慮する意味は全くないと発言されてましたが、もし本当であれば「考えている」という行為自体観測気球に他ならない国民をバカにした行為ですね。
岸田政権お得意の「文句を言われなければそのままなし崩しで」というスケベ心を感じます。

聞く力も結構ですが国の威信に関わる案件、とくに前政権でようやく形になってきた「きちんと主張する外交方針」すら他人からの意見で秤にかけるようなマネをすのは国のリーダーとして言語道断です。
外務大臣経験者なのにこの弱腰姿勢とか、当時首相だった安倍氏も苦労したのだろうなと想像されます。

韓国に対しては配慮という言葉は不要です。
今回、配慮すれば韓国が進める日本企業の資産売却を後押しする結果となります。一歩譲歩すれば二歩踏み込んでくる。
河野談話だって、謝罪をしてくれれば今後問題にはしないと唆されて表明したものです。それが今に続く韓国の傲慢な態度となっています。
その点、安倍総理、菅総理は一貫していたと思います。
慰安婦、徴用工の強制はなかった。賠償問題は日韓基本条約ですべて解決済み。韓国に対しては粛々と事実を主張する。それしかないと思います。

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