ロシア軍、3方面から進攻開始
「ブルームバーグ) ウクライナの首都キエフは数時間以内に陥落してロシア軍に掌握される可能性があると、西側情報当局の高官が述べた。ウクライナの防空能力は事実上、無力化されたという。
同高官によれば、ロシア軍の部隊はドニエプル川の両岸からキエフ制圧に向かっている。既に数カ所の飛行場が同軍の手に落ち、さらなる部隊の派遣に利用可能だ。
同高官はロシアの軍事行動について、これまでのところウクライナの東部と南部、中央部に集中しているものの、プーチン大統領は全土掌握を目指していると考えられると指摘。最終的には現政権の転覆とかいらい政権樹立を狙っているとみられる。
ウクライナのゼレンスキー大統領は国の防衛に努めると言明した上で、自身と政権はキエフにとどまると述べた。事情に詳しい高官によると、ロシアが人口300万人のキエフを掌握すれば市民に激しい暴力が加えられる可能性がある。
米国防総省当局者が記者団に明らかにしたことろでは、ロシアの攻撃第一波には重・中型爆撃機75機とさまざまな種類のミサイル100発余りが使われたという」
(ブルームバーク2月25日)
首都キエフ、ロシア軍の攻撃で数時間内に陥落も-西側情報当局(Bloomberg) - Yahoo!ニュース
「南部の都市ヘルソン、北東部の国境沿いにある複数の村や町、チェルノブイリ原子力発電所、首都キエフから約10kmの地点にあるホストーメリ空港(ゴストメル空港)がロシア軍の手に落ちたことが確認済みで、ドンバス方面のロシア軍はクリミアを目指しマリウポリに向けて侵攻中だが郊外の防衛ラインで食い止めているとウクライナ国防省は発表、ただSNS上でマリウポリにロシア軍が既に入っていると報告されている。
首都キエフに最も近いホストーメリ空港を24日午後、34機のヘリで強襲したロシア軍空挺部隊は複数の攻撃ヘリに援護され現在も同空港を維持、ウクライナ軍が奪還を試みて激しい戦闘になっているらしい。
ヘルソンを占拠したロシア軍はドニエプル川に設けられたカホフカ水力発電所を奪取した後、ドニエプル川沿いに北へ進軍してサポリージャへ向かっていると報じられている。
北東部のスイムやハリコフでは対戦車ミサイル「ジャベリン」を使用してロシア軍のT-72を最低でも15輌破壊したとウ北北東部のスイムやハリコフでは対戦車ミサイル「ジャベリン」を使用してロシア軍のT-72を最低でも15輌破壊したとウクライナ軍が発表しており、都市部への侵攻を郊外(ドネツ川い合流するオスコル川の橋を爆破したらしい)で食い止めているのだろう。
因みにドネツクとルガンスクでの戦いは阻止線を突破するため何度もロシア軍が攻撃を試みているが、その都度反撃にあって失敗しているとウクライナ軍が発表している。東部のスイムやハリコフでは対戦車ミサイル「ジャベリン」を使用してロシア軍のT-72を最低でも15輌破壊したとウクライナ軍が発表しており、都市部への侵攻を郊外(ドネツ川い合流するオスコル川の橋を爆破したらしい)で食い止めているのだろう」(航空万能論2月25日)
侵攻初日を終えた現在の戦況、ウクライナ軍も対戦車ミサイルで反撃 (grandfleet.info)
①24日、プーチン演説で、軍事作戦の開始とウクライナに抵抗を止め降伏することを勧告。攻撃はドネツク州境、ルンバス州境まで。②キエフ等に弾道ミサイルと巡航ミサイルの攻撃始まる。
③ウクライナへサイバー攻撃。政府関係で通信障害発生。
④ウクライナのクレバ外相、あらゆる国へ支援と制裁を呼びかける。
⑤オデッサに着上陸したとの未確認情報。ウクライナ参謀本部は否定。
⑥第2の都市ハリコフに対して多連装ロケットによる攻撃始まる。
⑦ロシア軍の無線封鎖始まる。
⑧ウクライナ東部「共和国」にロシア軍コンボイと、戦車、歩兵戦闘車、多連装ロケットランチャー、補充用の予備ロケットなどが大量に搬入される目撃多数。⑨東部では国境線から5㎞に待機。
⑩ベラルーシのロシア軍の動き活発。ベラルーシ軍が協力しているという中東系情報。ベラルーシから侵入。⑪クリミアで不穏な動き。ロシア側検問所を封鎖。国内へ進攻開始。⑫ウクライナ非常事態宣言。一部地域には戒厳令発令。ハリコフ空港閉鎖。
⑬ロシア、各地のウクライナ空軍施設を攻撃と発表。キエフ空港攻撃される。
⑭国連総会が開催され、「ウクライナの一時占領地域の状況について」について初会合。
⑮ロシア支持は全加盟国中唯一シリアだけ。中国は支持せず。後、王毅が支持声明。ロシア完全に孤立。されど常任理事会は開催されず。
⑯米政府、ウクライナのゼレンスキーに対し、ロシア軍が48時間以内に全面侵攻する可能性を伝える。⑰西側の制裁始まる。
⑱チェルノブイリを露軍占領。
おそらく今後は、米国戦略研究所(CSIS)のシナリオに近い線で進攻すると考えられます。
ロイター記事を紹介しておきます。
アングル:緊迫するロシアとウクライナ、グラフィックで見る現状と経緯 | ロイター (reuters.com)
[シナリオ1:東部からの攻撃]
CSISによれば、ロシアは侵攻後、ウクライナ領のドニエプル川東岸全域を占領し、ウクライナ工業の中心である東部を奪いつつも、ウクライナを「経済的に存続可能な状態」として残す可能性がある。
[シナリオ2:西部まで侵攻し全面占領]
ロシアがウクライナ東部で成功を収め、ロシア国内の戦意が高揚したままであれば、ドニエプル川を越え、農村地帯が広がる西部へと部隊を進める可能性がある。黒海沿岸では、全面的な占領への鍵となるオデッサ及びその港湾施設を占領する必要も出てくる。
別の選択肢として、ウクライナの主要都市圏での頑強な抵抗を避け、黒海沿岸を攻撃する可能性がある。オデッサを占領すれば、ウクライナは海路への、ひいては国際市場へのアクセスを絶たれ、黒海経由の貿易へのロシアの影響力が高まる。
今後、ロシアとしては短期間でウクライナ全土を制圧する必要があります。
東部だけのは制圧になった場合、西ウクライナに現政権が移って、長期の抵抗態勢になってしまうからです。その場合、欧米はこれに支援を集中するでしょうし、NATO加盟も遅きに失しますがないわけではありません。
ですから、ロシアは圧倒的優勢な地位を短期で得て、一気に休戦交渉に持ち込む必要があるのです。
一方、西側が制裁の第1弾として、ロシアの主力銀行とプーチン周辺人物、企業への制裁を開始しました。
腰が重かったドイツもノルドストリームを使用をしない方向を打ち出しました。
あくまでもこれはジャブです。
第1弾の制裁メニューでは、ロシアは痛くもかゆくもないはずです。
むしろロシアにとって打撃なのは英国のほうです。
英国シティは国際的な金融センターとして君臨していますが、英国金融は英領タックスヘイブン(英領バージン、ケイマン等)を領有していて、これが裏の英国金融の実態です。
ロシアは、米国でのドル建て金融市場へのアクセスを封じられ、さらにこれに英国が連動した場合、プーチン政権の中枢であるオルガルヒのカネの運用する場がなくなります。
プーチンの権力の源泉は、22兆円以上とも言われる膨大な私財ですが、これはオルガルヒに独占的利権を与える見返りで得たものでした。
そしてオルガルヒは、独占利権で得た膨大なカネを、英領バージン諸島などのタックスヘーブンでマネーロンダリングして浄化していたわけです。
このルートが、今回の英国の制裁によって使えなくなった場合、オルガルヒは計り知れない打撃を受けます。
ちなみに、かつてはマネーロンダリングによく使われていたスイス銀行も、米国の圧力で情報開示をしており、ここも逃げ場にはならなくなっています。
どうでもいいかんじですが、岸田首相のロシア経済制裁は最低で、まさにおつきあいです。
①ルガンスク、ドネツクの2つの地域の関係者の査証発給停止と資産凍結
②2地域との輸出入禁止③ロシアによる新たなソブリン債の日本での発行・流通禁止
以上終了。
ロシアは蚊が刺したほどにもかんじないでしょう。
岸田氏はこのような時になってはならない首相のようですが、初めからこの人らにはなにひとつ期待していませんからどうでもいいというかんじです。
おそらく今日中に大きな動きが連続するでしょう。
それにしてもなんという愚かな、なんという馬鹿げた戦争をプーチンは始めたものです。
ドイツのショイブレ財務相は、 現在のウクライナ進攻をしたロシアの動きが、第2次世界大戦前夜のドイツの動きと驚くほど似ていると言っていますが、そのとおりです。
かつての2014年2月のクリミア併合がナチス・ドイツによるズデーデン併合だとすれば、今回の全面進攻はその後のチェコスロバキア解体に重ね合わすことができます。
1938年3月、念願のオーストリア併合を達成したヒトラーは、次の領土的野心をチェコスロバキアに向け、4月には対チェコ作戦(コードネーム"緑の件”)を立案しました。
その時、ヒトラーが軍につけた条件は
①どんな原因もなく、また正当化の余地もないような青天の霹靂的奇襲は拒否。
② 一時的に外交交渉を行い、徐々に事態を先鋭化しつつ戦争に導く。
③戦闘は陸軍と空軍の同時攻撃の必要あり。最初の4日間の軍事行動が政治的にも決定的。もしこの間に軍事上の決定的な成功がなければ、全欧危機に突入するのは確実。
ウィキ
あまりに今回のウクライナ進攻、侵略前のプーチンの対応と酷似していることに驚かされます。
このズデーデン地方のドイツ人はウクライナ東部2州の「ロシア人」と見事に重なります。
そしてドイツはズデーデン地方に大々的な支援を送り、自治運動を展開させます。
同時に「圧迫に苦しむズデーデンのドイツ人」というプロパガンダを拡散しますが、今回プーチンはジェノサイドがあったとまで言っています。
そして電撃的なズデーデン地方への進攻。
チェンバレンは強く批判しますが、西欧主要国は傍観。
そして後は、ご承知のとおりの世界戦争への道を辿りますが、ヨーロッパ諸国はこの余りに悲惨な教訓を肝に命じているはずだと思いたいものです。
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歴史は繰り返すと申しますが、大恐慌に疫病、独裁政権による侵攻、それを早い段階で叩けずグダグダに、と見事にトレースしてますね。
違うのはチャーチルもルーズベルトもいない点、侵略側の手口が多彩になっている点、そして今回は歴史を教訓にできる点ですが、期待薄です。
8年前の時点でロシアが侵攻の下準備をしているのに、エネルギーをロシアに依存するようなポカをやってしまってます。つくづくメルケルさんはいい時期(前首相の経済政策が開花する時)に首相になり、辞めたものです。自身のツケを後に回したのですから。
ヘタすると、ドイツが裏切って中露独の三国同盟で歴史をトレースするんじゃないかと、アホなことを思いつきましたよ。さすがに、これはないでしょうけど。
投稿: リンデロン | 2022年2月25日 (金) 05時05分
チェルノブイリが落ちた。
これから「ウクライナが核開発をしていた証拠」とかいうでっち上げ映像でも流れるんでしょう。
キエフがもうダメです。周辺基地は既に空挺部隊に押さえられて包囲されつつあります。事態の推移の速いこと。
最初に東部ではウクライナ軍は自重していたかと思いましたが、あれすら揺動。アメリカがわざわざ出した情報が正確でしたね。
組織だった抵抗の話が全く出ないのは、真っ先に指揮系統がやられた上に各地にロシアが周到にに浸透させていたと考えるのが妥当でしょう。
侵略でも侵攻でもない新たな攻撃だとロシア大使は憤慨してみせたけど···これのどこが侵略じゃないのだと。
どこも援軍は出しません。されるがまま。
そりゃウクライナ外相が「せっかく正直に核廃棄したのに、この仕打ちか!」とも言いたくなります。
今後は北朝鮮だけでなく他の疑惑国も絶対に核は手放さなくなるでしょう。
投稿: 山形 | 2022年2月25日 (金) 06時18分
アメリカもEUも動きが重いですねえ。。
日本も、沖縄や北海道にどこかの国が武力侵攻してきたらどうなるのか?これをちゃんと教訓にして欲しいですけど···日米同盟があるから大丈夫だと思ってるのかどうなのか。岸田さんには全く期待していませんけどね。あの人安倍政権下で5年も外相やってたのに国際感覚が全く無いんですかね?独自のルートなり仕込みがあるとは思えませんし。。
それにしても我が国のマスコミや野党も酷いもんですね。社民党(笑)?あんなのまだ政党として存在してたんだね。他の政党も非難しない。岸田政権の弱腰を叩く絶好の機会でしょうに。国民民主が予算案に賛成したことを「野党にあるまじき行為」とか叩いたり、投票中にマイク掴んで勝手に演説するキチガイじみた野郎とかね。どこの国の人なんだか。
また、いわゆる人権団体や環境団体を名乗る方々は丸でダンマリのままですね。そんなんじゃ、どこから活動資金を貰ってたの?なんて穿った見方をされても仕方がありませんよ。。
投稿: 山形 | 2022年2月25日 (金) 07時33分
それにしても「ロシアのウクライナ侵攻はあり得ない、これだけの理由」
とまで書いたJBpressのライターはどう釈明するんでしょうかね。いっそのことロシアの偽旗作戦の片棒を担いでいたとでも言ってくれた方が清々しい。
投稿: | 2022年2月25日 (金) 08時00分
上の投稿を書いた者です
投稿: 中華三振 | 2022年2月25日 (金) 08時01分
2022.2.25 相模吾です。
国連の無力はいまさらだが、民主主義国の経済制裁も無力なのか。
日本の経済制裁はまるで実効のない、おずおずと手を挙げただけ。
結局、経済制裁のちらつかせは抑止力にならなかった。
はじめからすさまじい制裁を提示しなければ抑止力にならなかった。ウクライナ外相ではないが、やっぱり核を手ばさなければ良かったということになる。
ここまで来たら岸田さんも、国会も腹をくくって最大限の制裁を課すべきと思う。中国が見ている。
投稿: 相模吾 | 2022年2月25日 (金) 12時11分
プーチンがアイヌ人を「ロシア民族」として認めてたみたいですね。
ウクライナが終わったら、今度は北海道の「平和を守るため」に「非軍事化」のための「平和維持軍」を送りますかね…
投稿: ねこねこ | 2022年2月25日 (金) 12時43分
シナリオ2に進行させるつもりなんじゃないでしょうか。
プーチンの不合理な判断からすると、モルドバへの侵攻まで進む危険が大いにあると思います。モルドバには同じように自治権を持った親露地域があるし、何よりプーチンには当時のヒトラーに相当する全能感に似た精神状態に陥っている可能性があります。
ゼレンスキー大統領は「ほぼすべての方向で(露軍の)進撃を防いだ」としていて、キエフにとどまる宣言をしていますが、かなり無理な感じがします。
「ウクライナが支援を受けられなければ、明日は貴国に戦争がやって来る」、としてEUや西側諸国に切実に軍事的な助けを求めているのが本音です。
岸田さんに何も期待はしませんが、北方領土での日ロ共同経済活動だけは直ちに無期限停止する声明を出すべきです。
でないと、日本は西側で非常にみじめな立ち位置になりかねません。
たまには人に言われる前に、政権自らの判断で適切に処置してもらいたいものです。
投稿: 山路 敬介(宮古) | 2022年2月25日 (金) 17時35分
ロシア国内で反戦デモ、反プーチン政権デモが起きて逮捕者5千人とか。
ウクライナは元々同胞だといいながら武力でその同胞を襲うプーチン、ロシア国内で反戦運動が広がることを願います。
アメリカなどでもプーチンの悪業に対するデモが起きておりますが、世界中でこの運動が起きてもプーチンは何とも思わない冷血漢なんでしょうな。
ゼレンスキー大統領、首都に留まり最後まで抵抗する腹づもりのようですね。
助けを求める国に何も出来ない無力さに苛立ちます。
投稿: 多摩っこ | 2022年2月25日 (金) 17時36分
プーチンは内政的には壁に突き当たっている。財閥との癒着や宮殿疑惑などでプーチンの支持率は下がっていた。
不思議なことに、クリミア半島併合や今回のウクライナ侵攻で、ロシア国民の世論の支持率は上がっている。ソ連時代の強いロシアに対するノスタルジーが一定の国民にはあるようです。ただ経済制裁がボディーブローの様にじわじわ効いてきたとき、ロシアの若者に多くの戦死者が出た時、その怒りはプーチンに向かう。すでに双方に死者が出ているし、ロシア国内でもデモが始まった。
軍はウクライナに出張っているし、ロシア国内のデモが大規模になれば警察だけでは抑えきれない。ウクライナだって反撃するだろうし、その様子は世界中に配信される。プーチン最後の賭けですかね。
投稿: karakuchi | 2022年2月25日 (金) 23時23分
今回のウクライナ情勢の緊迫化を受け、お久しぶりにコメントさせていただきます。西側諸国が血を流す覚悟がない以上ウクライナが国を保つことは難しいと考えざるおえません。ネット上ではかつてアフガン戦争のようになるという意見もありますが、ウクライナの平原ばかりの征服しやすい地勢を考えれば効果的なゲリラ戦を行うことは難しいでしょうね。アフガンやベトナムとは異なり、歴史上ウクライナでゲリラ戦が上手くいった例はありません。だからこそあの国(というよりこの場合は地域と言ったほうが適切か)は常に外からの勢力の支配下に置かれてきたのです。問題はプ-チンがどこまでやるかです。さすがにウクライナ全土の制圧はしないと思います。それをするとnato諸国特にポーランドなどを刺激しすぎて下手をすればnatoとの全面戦争になりますから。恐らくウクライナは西部のリヴィウ周辺だけを残して分割されると思います。
投稿: 中島みゆき | 2022年2月25日 (金) 23時29分