ウクライナロシア停戦会議とSWIFT排除の関係とは
ウクライナ、ロシア、双方共に停戦交渉はすると言っています。
あくまでも停戦交渉であって、二国間関係を拘束する和平交渉ではないようです。
このような停戦交渉は、戦争中に随時行われるもので珍しくありません。
停戦合意とは、そもそも合意しては破れ、破れてはまた結ぶといった類のものです。
そのただの停戦交渉を持つことさえスッタモンダでした。
露とウクライナが初の停戦協議、結果持ち帰り近く再協議へ…協議中も露軍攻撃続く : 国際 : ニュース : 読売新聞オンライン
なぜでしょうか。
ロシアが勝手なプロパガンダをタスなどで流して、まるで停戦交渉をウクライナが拒否しているような世論を作ろうとしたからです。
どうも日本のメディアなどには誤解があるようですが、ウクライナは慌てて和平交渉をする必要がありません。
早く手仕舞したいのはプーチンのほうなのです。
追い詰められているのは、大軍でキエフを取り囲んでいるはずのプーチンであって、一見孤軍のようなウクライナではありません。
すでにウクライナ軍発表で(戦争中なので割り引いてください)、900両の軍事車両と4300人のロシア兵を戦死させたと言われています。
ロシアが発表していたハリコフ占領は偽りで、ウクライナ軍が奪還に成功していますし、キエフに突入した先遣隊も孤立してしまっています。
本隊は30㎞離れた地点から動けずにいるようで、これは先遣隊が返り討ちにあったためか、あるいはハリコフ戦線で顕在化した補給問題のせいなのかはわかりません。
戦争前には48時間で首都キエフを制圧すると吠えていた勢いはどこへやら、いまや頼みの制空権すらウクライナ空軍の復活で厳しくなっているようです。
ソースは中央日報ですが、ロシア軍はすでに3割の戦力を失ったという分析もあるようです。
「戦争の序盤、ロシアの損失はかなり大きい。21世紀軍事研究所のリュ・ソンヨプ研究委員は「ウクライナ国防省の26日の発表によると、ロシアの戦車146台と装甲車706台が破壊された」とし「普通、全体戦力の30-50%ほど被害を受けた部隊を戦闘不能とみる。25-30個大隊戦術団を失ったということ」と述べた。大隊戦術団とは戦車(10台)・装甲車(40台)を中心に砲兵・防空・工兵・通信・医務を集めた大隊規模のロシア軍臨時部隊編成だ。
ロシアは今回の戦争に160個大隊戦術団を動員し、100個を戦闘に投入した。3日間(26日基準)の戦闘で30%を失ったという数値だ。ウクライナが善戦しているということだ」
(中央3月1日)
「3日間で戦闘部隊30%失った」…ウクライナを軽視したプーチン露大統領(中央日報日本語版) - Yahoo!ニュース
この無様なロシア軍のていたらくの原因は、単にヨーロッパ各国が支援しているジャンベリンやスティンガーにだけにあるのではなく、早くもロシア兵が厭戦気分になってしまったからのようです。
大義どころか、戦う理由すらありませんものね。
市街地でウクライナ市民からお前なにしに来たんだと問われたロシア兵が、「イヤーオレ訓練だとばかり思ってたらウクライナに送られちゃってサー」と半べそをかかんばかりの姿がツイートされています。
そう、大義のない戦争に駆り出された兵士は、速やかに戦意を喪失するのです。
逆に、祖国と家族を守るという絶対的大義を掲げたウクライナ軍の士気は高く、今や志願兵が35万人も集まってしまったようです。
しかもウクライナだけではなく、隣国のポーランドや、ウクライナ系が多いイスラエルからも義勇兵が殺到しているそうです。
時間が立てばたつほど、いままでさんざんロシアに痛めつけられていた周辺国からの志願兵が、続々と国境を超えてウクライナを目指すことでしょう。
彼らの多くは実戦経験がある猛者連ですから、ヒヨっこのロシア兵が相手になるかどうか。
仮にキエフが一時的に陥落しても、キエフへの補給路は各地で寸断され、再び奪還されることでしょう。
「キエフをロシアから奪い返そう」が、ウクライナ国民のスローガンとなるかもしれません。
惨めな侵略者の末路です。
下の写真で黄色の腕章をつけているのがウクライナ兵です。
リラックスし、あくまでも明るい。
ウォールストリートジャーナル
また欧米はこのウクライナ戦争を、「自由を守る戦いである」と価値観で位置づけました。これは大きい。
欧米が「自由」を掲げたことによって、いままでその存在理由がグラついていたNATOは蘇りました。
それがもっとも顕著に現れたのが、親露派の頭目だったドイツの180度大転換です。
ドイツはウクライナ支援を明確にしたばかりか、メルケルによって骨抜きとなっていたドイツの国防軍を再建しようとしています。
ヨーロッパからの遠心力が働いていた英国も、共に戦う意志を示しています。
つまり、かつての「NATOvsソ連」という冷戦構造がパワーアップして完全復活してしまったのです。
しかも冷戦当時は中立だったスウエーデン、ノルウェイまでもがNATOに加盟申請し、同盟国はベラルーシやカザフスタンという怪しげな独裁国だけ。
ソ連ですら味わったことのない深甚なる孤立!
これはプーチンにとって失敗ていどでは済まない大誤算のはずです。
亡き友よ安らかに眠れ、前線に国旗の色の花束 ウクライナ AFPBB News
交渉に話を戻しましょう。
追い詰められたロシアは、無条件で停戦を行います、何日以内にウクライナから出て行きます、賠償はゆるめによろしく、ていど言っておけばいいものを、逆にエラソーに「すべての武器を置け」「ウクライナ軍は解体しろ」などという無条件降伏を突きつけてくるのですから鉄面皮もいいところです。話になりません。
「ウクライナ大統領府は交渉は「前提条件なし」で行われると発表した。ロシアは大統領府や外務省、国防省の関係者から成る代表団を派遣。タス通信によると、メジンスキー大統領補佐官がトップを務め、ルデンコ外務次官やフォミン国防次官、スルツキー下院外交委員長らが参加する。
スルツキー氏は「われわれの立場はかなり譲れないものがある。しかしながら交渉プロセスは何らかの譲歩とロードマップ策定の機会でもある」と主張した」
(時事2月28日)
ウクライナ停戦交渉、予断許さず ロシア「譲歩の機会」とも:時事ドットコム (jiji.com)
ウクライナが交渉において重要視しているのは、合意破りの常習犯ロシアがなにを言うかではなく、時間をいかに稼ぐかです。
そのためには一定の譲歩もするでしょうが、侵略軍の全面撤退は譲れないはずです。
全面降伏と全面撤退では折り合いようがありませんから、破綻するかズルズル続けるかになります。
ウクライナにとってそのほうがいいはずです。
なぜなら、今ポーランド国境から各国の支援する武器弾薬が大量に陸路でウクライナ西部に運ばれているところです。
これがキエフやハリコフ戦線、あるいは南部の占領地に行き渡るまでしばらく時間が必要です。
だから一回持ち帰ってみたり、今後もあーでもないこーでもないと、くだらない交渉をして時間稼ぎを演じるかもしれません。
一方、ロシア軍も同じく、ガス欠で動けなくなった戦車や軍用車に燃料を運ぶ必要があります。
派手に撃ちすぎたミサイルも払底してしまったようです。
だから奇妙な利害の一致が生じて、早々と和平交渉が始まったというわけです。
さて、欧州委員会フォンデアライエン委員長はとうとう伝家の宝刀SWIFT排除を振るうようです。
これでプーチンの経済的命運は決まりました。
EUにもウクライナを加盟させるようです。
「「われわれはロシアに巨額の代償を支払わせ続ける覚悟だ。ロシアは国際的な金融システムや西側経済から孤立するだろう。プーチンはウクライナ破壊の道に乗り出したが、実のところ、彼は自国の未来も破壊しているのだ」
ロシア銀行のSWIFT排除はロシアの貿易に打撃を与え、ロシア企業にとってはビジネスが難しくなる。
SWIFTとは国際銀行間通信協会のことで、国境を越えた迅速な決済を可能にし、国際貿易を円滑に行うためのシステムだ。
SWIFTは国際貿易における資金送金の標準的な手段となっており、年間では何兆ドルもの資金が同システムで送金されている。
また西側諸国は26日、高額の投資と引き換えに市民権を与える、いわゆるゴールデンパスポートの制限でも合意した。この仕組みを使って、ロシアの富裕層が西側での居住権を得ていると指摘されていた」
(ロイター2月27日)
またEUについてもこのように発言しました。
独仏首都、ウクライナに連帯 国旗のライトアップで - 産経ニュース (sankei.com)
「CNN) 欧州連合(EU)の行政トップ、フォンデアライエン欧州委員長が27日のテレビインタビューで、EUがウクライナの参加を望むと発言した。
フォンデアライエン氏はニュース専門局ユーロニュースの番組で「我々はたとえばウクライナ市場の単一市場への統合について、ウクライナと行う手続きがある。我々はエネルギー供給網などでは非常に緊密な連携がある」と述べた。
さらに「我々が非常に緊密に作業し、時間をかけて彼らが我々に属するということについては、多くのトピックがある。彼らは我々の一つであり、我々は彼らに入ってほしい」と続けた」
(CNN2月27日)
SWIFTから排除されるとどうなるかといえば、簡単に言えばロシアルーブルは紙クズとなり、いままでせっせとロシアが戦争資金としてため込んだ軍資金のドルがつかえなくなります。
え、ルーブルがあるだろうって。ナニ言ってんですか、ルーブル持っていても外国のモノはなにも買えないし、第一間違いなくロシアは輸入が閉ざされてモノ不足になりスーパーインフレが起きますから、ルーブルなんぞ持っていてもただのゴミです。
だからEUは、「これはロシアの軍資金をつかえなくするためだ」と明確に目的を明示しているのです。
それが分かっているから、ロシア市民は紙クズになる前に銀行から引き出してモノに換えようとしているわけです。
下の写真はロシアのツイッターですが、モスクワのショッピングセンター「リガ」にあるATMに行列ができる。約70人が並んでいますが、ATMの中のカネは40分たたずになくなってしまったそうです。
今日あたりはロシア各地で紙クズになる前にモノに買えてしまわねばと、市民が銀行やATMに殺到することでしょう。
金融パニックの始まりです。
さぁ、もう戦争どころじゃありませんよ。
SWIFT排除が決定されたとたん、ルーブルは投げ売られています。
ルーブルを紙屑にしないためには、ロシア中央銀行がルーブルを売ってドルを買う為替介入をせねばなりませんが、そのドルをSWIFT排除されたと決まったとたん調達できなくなっています。
ドル調達のためにこそSWIFTがいるからです。
外貨準備は凍結されてしまい、ロシア国債は投げ売られて、いったいどこからカネ引っ張ってくるのやら。
しかし、チャイナCIPSはSWIFTのような世界のカネの流れをコントロールしている巨大なシステムのわずか2%ていどの力しかありません。
第一、CIPSに送金したくともロシア銀行自体に統制がかかってしまってはそれもできません。
「米政府は対ロシア経済制裁で、従来にはなかった新たな分野を標的にすることを検討している。
ビットコインやイーサなど暗号資産(仮想通貨)に対するアクセスを遮断すれば、米国は未踏の制裁領域に足を踏み入れることになる。ただ、仮想通貨はそもそも国境のない世界で存在することを想定しており、往々にして政府の規制下にある金融システムの枠外で取引されている」(ウォールストリートジーナル3月1日)
制裁は仮想通貨にも? 米が検討する新領域 - WS
実際、北朝鮮はそうやったようですが、それに関わった銀行は海外の金融機関でもようしゃない制裁対象になったことは、正恩のマカオの銀行と一緒です。
つまりSWIFTから排除されたら、逃げ道はないのです。
さてさてルーブルの価値がどんどんなくなって紙屑化していくのと、それで軍事物資を買いつけるのがどちらが早いかの勝負となりました。
プーチンさん、ほら足元を見なさい。ルーブルが劇的に崩壊していますよ。
下図が2月28日のドル-ルーブル相場です。ガラガラガッチャーン(ルーブルが壊れる音)。
「28日の東京外国為替市場でロシアの通貨ルーブルが急落し、対ドルで1ドル=110ルーブル台と過去最安値で推移している。前週末25日時点では83ルーブル近辺で推移していた。週末に欧米がロシアの主要銀行を国際決済網から除外する経済制裁を決め、ルーブルの保有者がドルなど外貨に換える動きを急いだ。制裁でロシア中央銀行の為替介入が難しくなったこともルーブル売りをもたらした。
ある邦銀担当者によると、1ドル=119ルーブルで売買が成立したという。前週末から3割安の水準となる。もっとも「各行は決済ルートの見直しに追われており、不要不急の取引は発生していない」という。ルーブルはロシアがウクライナに侵攻した24日に1ドル=90ルーブル近辺の史上最安値を付けた。欧米の制裁強化を受けてその水準を既に下回って推移している」
(日経2月28日)
ロシア通貨が3割安 最安値の1ドル=110ルーブル台: 日本経済新聞 (nikkei.com)
もう戦争どころじゃないんじゃありませんか。
次の土日は反プーチンデモが全国で爆発するかもしれませんよ。
全軍の半分以上をウクライナに出している場合ですか。すぐに呼び戻さないと。
もはやロシアは主導権を失いました。
ウクライナの平和と独立をお祈りします。
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コメント
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昨日の報道で小さく出てたけど、タス通信がヨーロッパのメディアから排除されたとか。中国の新華社通信同様に独裁体制に都合の良いことしか流さない官製メディアですからね。
ほほー、経済取引停止や航空機の乗り入れと上空通過禁止にスポーツ界からの締め出しなどの他にそういう締め付け方もあるのか!と感心しました。
我が国の大手メディアは「タス通信によると」「新華社通信によると」だけでそのまま垂れ流してきましたけどね。。
投稿: 山形 | 2022年3月 1日 (火) 06時05分
書き忘れたので失礼。
この前暴徒鎮圧の名目でロシア軍に出動してもらったカザフスタンですら、時流を読んだようでロシア軍には加勢しませんと宣言しちゃいましたね。
さすがにこの侵略に義は無い上に自分にまで火の粉が飛んでくるのは避けたようです。
投稿: 山形 | 2022年3月 1日 (火) 06時08分
数日前の絶望からは一息つけていますが、補給路の心配の少ないベラルーシ軍が本格的に加わったらまた状況が傾きますかね?焼石に水、で済めば良いですが。
投稿: ねこねこ | 2022年3月 1日 (火) 07時51分
それにしてもルーブルの下落は半端ないですねー。大魔神佐々木のフォークみたいですな。
それはそうとして、各地で停滞が報じられているロシア軍は交渉でも見せたように全く強気を崩していません。
核兵器の使用までちらつかせているのはプレッシャーをかけているだけなんでしょうけどロシアだから何をしてくるのかわからない、本当に撃つかもしれないという得体の知れない恐怖がありますね。
投稿: 中華三振 | 2022年3月 1日 (火) 08時13分
捕虜になったロシア軍兵士は若く、訓練だと思っていたと話しているとの情報もあります。戦時プロパガンダの可能性もありますが、ロシア軍に厭戦気分がああるのは間違いないでしょうね。ロシアの61都市で反戦デモもあり、若い世代は特にそうなのかなあと思います。
投稿: ednakano | 2022年3月 1日 (火) 08時21分
たしか、キンペーさん制裁にあたりロシアを助けるように指示していたとか報道がありましたが、公式にはいまだにだんまりを決め込んでますね。
さすがにこの状態のプーチンに手を差し伸べるほどアホでは無いと言う事でしょうか?
しかし昨日一番に驚いたのが岸田総理が各国に先駆けてベラルーシへも制裁を追加する事を発表した事です。
何か悪いものでも食べたのか、それともG7でハブらてれ信頼を取り戻そうと必死になっているのか…こう言ってはなんですが気味が悪いですw
投稿: しゅりんちゅ | 2022年3月 1日 (火) 08時51分
ウクライナの、大統領から一般国民まで、自分の国は自分で守るという、
その姿が世界中からの支援を集めています。ただの同情心からではなく、
ウクライナを助けないと、この地球上から民主主義そのものが無くなってしまうという
危機感の表れからだと思います。
昨日の岸田総理大臣も、漢を上げました。
考えたら民主主義政治というのは意思決定が遅いのです。
あれこれ話をしないといけないし。反対意見には説得しなちゃいけないし。
岸田さんのこと、見直しました。
投稿: やもり | 2022年3月 1日 (火) 09時37分
プーチンさんが、戦術核を使ったら、それこそロシアの終わりじゃないでしょうか?核は脅してなんぼの兵器で、使ってしまえば、わが身を亡ぼす兵器だと自分は認識してますが、プーチンさんはどう思っているのですかね?
投稿: 一宮崎人 | 2022年3月 1日 (火) 12時14分
いつも楽しみに拝読しております。
第2次大戦後に敗戦国の日本ではパイパーインフレが起きました。このままだと、ロシアは戦争の最中にハイパーインフレになってしまいます。実質負けが決まったわけで、ブログ主様が書かれた通り、プーチン大統領は戦争している場合ではありません。
外国為替市場は昨日からルーブルの取引を受付けていないようです。SWIFTからの排除に加えロシア中銀の外貨準備も凍結してしまったので、今ルーブルを買う主体がないということかと思います。暴落して値が付かない、文字通り紙くずですね。
投稿: 都市和尚 | 2022年3月 1日 (火) 20時54分
はじめまして。
毎日の更新をいつも楽しみにしています。
ドイツの太陽発電の欺瞞に関する記事を拝見してからずっとファンです。
ここ最近マスコミもネット記事も大して面白くなく、では有料のメルマガだと質が保たれているかといくつか購読してみましたが、期待したほどのクオリティではありませんでした。
そこへいくとブナガヤさんの記事は日刊で無料なのにいつも面白く、興味深いです。
日々の更新に改めて感謝したいと思い、初のコメントをさせていただきました。いつもありがとうございます。
有料メルマガになっても私は購読します。
これからの更新も楽しみにしております。
投稿: ichbin | 2022年3月 1日 (火) 21時24分
そういえば先日プーチンが核使用を仄めかす発言をしましたが、万万万が一プーチンがこの戦争に絡んで核兵器を使用すれば、もしかして軍事侵攻を「特殊作戦」と無理やり言い換えたように、これは核攻撃ではない「核実験」だ!!!とか言うのでしょうかね?あと経済制裁についてですが、間違いなくロシア経済に大打撃を与えるでしょうがロシアの国力と底力を考えると望まれるような効果は期待できないと思います。イランや北朝鮮も何だかんだでやり切っていますからね。
投稿: 中島みゆき | 2022年3月 1日 (火) 22時47分
今日のニュースでは燃料気化爆弾なる言葉も飛び出しました。かなりやばい兵器のようですね。極限まで高温高圧に圧縮した燃料を空気中に放射し点火すると数百メートルに渡って一瞬で火の海になり、急激な燃焼により周りの酸素を奪い窒息する人も多数出る。急激な燃料放射による気圧の変化と燃焼で建物と人を破壊する。極東配備の軍も急遽ウクライナに移動しているとのニュースもありました。
もし、報道が事実ならロシアは通常兵器ではウクライナを鎮圧出来ないとの焦りでしょうか。雪解けで国境地帯が沼地化すれば兵站もうまくいかない。ベラルーシ経由の兵站もあるようですが、ベラルーシとてロシアとの心中は嫌でしょう。
ロシア国内では報道管制が敷かれているようですが、SNSで国民は情報を得る。各国との貿易が出来なければ食料の調達も出来ない。国民も植える。兵站に回す食料もなくなる。ロシア国民へのインタビューでもロシアが崩壊する。国の秩序が破壊されると悲観的な声ばかりです。キャッシュレスの時代にキャッシュカードも使用できなくなる様です。
ロシアが事態打開のため、ルーブルを刷り続けると、それこそ第1次大戦後のドイツの風刺画の様に、パンを買うのにリヤカーにルーブルを積み込んで行く。
そんな風刺画をジョークで聞き流せない。それが今のロシアの実態でしょう。
旧ソ連の崩壊も、国民の鬱積が爆発した結果です。ロシアも旧ソ連と同じ道を歩むのでしょうか。
投稿: karakuchi | 2022年3月 1日 (火) 23時17分
プーチンは核防衛体制が整ったとしています。プーチンの命令でいつでも核を発射できる。一宮崎人様が仰るように核は先に使ったほうが負けです。
核保有国の暗黙の了解は、核攻撃したときは核で反撃するからお互いに使用しないようにしようねです。だからさすがのロシアもクラスター爆弾や燃料気化兵器を使用しているのでしょう。燃料気化兵器でさえ戦争犯罪行為になるそうです。
仮に停戦合意が成立したとしても、ウクライナは損害賠償を求めるでしょう。
ロシアは、引いても莫大な損害賠償とハイパーインフレが待っています。
ただ、表情も話しぶりもヒットラーに似てきたプーチン。破滅の道を行くと思いますが、それを止めるのもロシア国民にしかできません。プーチンが核ボタンを押す前に、ルーマニアのチャウシェスクの公開処刑の様に、プーチンの公開処刑もあり得ますね。
投稿: karakuchi | 2022年3月 2日 (水) 00時39分
karakuchiさん。
燃料気化爆弾ってのは、まあヤバイっちゃヤバイ物ですけど、クラスター爆弾同様に冷戦期には日本を含む各国で盛んに開発が進められていたので驚くことでもありません。小説「軍靴の響き」でもクーデターが起きた日本で新聞社を潰すために「窒息爆弾GBU」の名前で出てきます。
要は対装甲ではない対ソフトスキン(主に人間)を大きさに制限のある爆弾のサイズでいかに効率的に殺すかということで、じゃあ空気中の酸素を最大効率で燃焼させてしまえという代物です。
クラスター爆弾は攻める時に住宅地に使ったりすると不発子弾が多発して、子供が拾って遊んでたら爆発したり、取材帰りの毎日新聞カメラマンが何だか知らずにお土産気分で拾っていったら空港で爆発して職員死んだり。
外征することの無い島国では着上陸対処にクラスター弾は最適だったんですけど(不発弾が残るのは自国領土だし)「人道的に」と言われると弱い我が国。クラスター爆弾制限条約の発議側になり···反対多数で否決されると思ってたら英仏独とかみんな賛成しちゃって「あれれー!?」と。
またクラスター爆弾は制限条約が出来たといっても、よく誤解した報道がされますが子弾子が10個までになっただけで「禁止」になったわけではありません。またロシアもアメリカも条約そのものに加盟していませんので、日本のマスコミが垂れ流す常識などロシアにゃ知ったことではありません。
アメリカは加盟していないけれども子弾子10個で不発でも投下後は間もなく不活化する条約準拠使用にしています。
投稿: 山形 | 2022年3月 2日 (水) 06時32分
山形さん
気化爆弾の説明ありがとうございます。
そんな名前からして、やばい兵器を使用するということはロシアがなりふり構わぬ攻撃に出ている証拠ですね。プーチンの言う民間人は殺さないが嘘だとわかります。
投稿: karakuchi | 2022年3月 2日 (水) 21時04分