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2022年4月27日 (水)

アゾフスタル要塞に再攻撃始まる

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「アゾフスタル要塞」のその後です。
ロシア軍はまた攻撃を再開し始めたようです。
なぜか理由はわかりません。

米国戦争研究所( (ISW)は淡々とこう書いています。

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ISW

ISWは、これらの報告されたロシアの攻撃の規模を独自に確認することはできないが、ロシアの司令官は、今後数週間で残りのウクライナ防衛隊を飢えさせることができず、クレムリンが自主的に課した可能性のある5月9日までに施設を片付けるために、急いで費用のかかるロシアの攻撃を必要とすると評価するかもしれない。
ロシア軍が、突破する可能性は極めて低く、ほぼ確実に物資が不足している残りの防衛兵を飢えさせる意図を以前に表明した後、なぜ施設への地上攻撃を再開するのかは不明である」
(ISW4月25日)
ロシアの攻撃キャンペーン評価、|4月25日戦争研究所 (understandingwar.org) 

なにを考えているのでしょうか。
よほど東部戦線に行きたくないので、ここで戦っているふりをしていたいということなのか。
ここが世界にもまれなる地下要塞だということは、あの「ドネツクなんじゃら共和国」のスポークスマンが認めています。
報道しているのはロシア御用通信のスプートニクです。

「ドネツク人民共和国政府のヤン・ガーギン首長補佐官がリアノーボスチ通信の取材に応じた中で明らかにした。
ガーギン補佐官によると、ソ連時代に建設されたアゾフスタリ製鉄所は広大な面積を誇り、施設内には多くの工場が立ち並んでいる。その面積はマリウポリ市そのものに匹敵するという。従って、これはもう一つのマリウポリと呼んでもよい規模とのこと。
この製鉄所はソ連時代に空爆や核攻撃も想定して建設され、この施設そのものを制圧することは非常に困難であるという。地下にも連絡網が存在しており、マリウポリ市内にあるその他の施設と繋がっている模様」
(スプートニク4月16日)
)地下都市が広がるアゾフスタリ製鉄所の制圧は困難=ドネツク人民共和国高官 - 2022年4月16日, Sputnik 日本 (sputniknews.com)

このアゾフスタル製鉄所の地下は、核戦争用の要塞なのです。
面積は地表のマウリポリ市街地といい勝負といわれるほど広大です。
部隊が立て籠もるだけではなく、避難した住民用の施設や病院、娯楽施設、カフェ、自給用の園芸施設まで揃っているそうです。
居住区域は最下層にあるようで、ここに2000人とも言われる市民と1000人のウクライナ軍が避難しています。
当然、進入されても迷うように偽フロアまでしつらえてあって、トラップだらけでしょう。
ISWが書いているとおり、多くのトンネルで市中の建物と繋がっているようです

とはいえ、市街地が焼け野原なので、食料調達ができるかどうかはわかりません。
確実に飢餓が訪れようとしています。

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アゾフスタル要塞を守りとおす目的について、西側軍事筋のマイケル・コフマンはこのようにツイートしています。

「南部では、ロシア軍はマリウポリで足止めを食らっていた。プーチンがアゾフスタル襲撃を回避すると発表したのは、これ以上兵力を失うわけにはいかず、ドンバス攻防戦に兵力を必要とすることを反映したものと思われる」https://twitter.com/KofmanMichael/status/1517856532976881664

専門家の見解を前に素人がいうのはナンですが、私の見方が裏付けられました。
彼らは志願した捨て石だったというのが私の見方でしたが、その目的は達せられました。
ロシア軍司令部は、包囲軍は一部を除いて他の激戦地に送り込みたかったのでしょうが、遅すぎたようです。
というか、疲弊しきっていて使い物にならない負け癖のついた群れと化していたようです。

このマウリポリでも集団墓地が見つかっています。

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ウクライナフォーラム

「(マウリポリ)市議会は、衛星写真では、スタリー・クリム墓地の敷地内に溝が掘られているのが3月24日に確認できており、それはロシアがその町を占領して以降のことだと指摘した。その際のPlanetの衛生写真では、その溝は60〜70メートルの長さであることがわかるという。
そして、2週間後の4月7日には、その溝はさらに拡大しており、しかもその一部は埋められていたという。
さらに4月24日の写真には、新たな溝が確認されており、その長さは200メートル以上に伸びていると説明された。
またボイチェンコ・マリウポリ市長は、この新たな集団墓地の存在に気が付いたのは、ロシア軍人が地元住民をこの埋葬作業に「食べ物を報酬に」参加させているからだと指摘した。ボイチェンコ氏は、「彼らは私たちに、食べ物や水を受け取るためには『労働時間』に仕事をしないといけないと話した。(中略)現在、マリウポリには、ロシア軍が運んでくる人道支援は十分な数がなく、人々は仕方なくその仕事をしている」と説明した」
(ウクライナフォーラム4月26日)
マリウポリ近郊でさらに集団埋葬地が見つかる (ukrinform.jp)

ロシア軍が支配しているので、埋められた市民の数は不明ですが、ブチャより大きいマウリポリですから心配されます。
また明日に詳細な記事にする予定ですが、BBC が虐殺の証拠となるスクープを出しています。
このような市民虐殺に手を汚した兵隊は、その後まともにな兵士として使い物になりません。
だから、他の戦線に行かさずに、ここにとどめているのかもしれません。

なお、日本がウクライナから支援国として感謝されなかったことが、国内で波紋を呼んでいます。
仕方がないとは思いつつ、2カ月間毎日応援してきた私も少しがっかりしました。
国民を守る武器を送ってくれという国に、カネと防弾ジャケットしか送れなかったのがわが国ですから。
怒ったりがっかりする前に法改正をして武器も含んで供与できるようにするのが先です。

ただこのような事は日本国民のウクライナ支援の気持ちを確実に冷えさすので、外務省はひとこと在日ウクライナ大使にこれはないだろうと言っておくことです。
アジア最大の支援国であることはたしかですし、米国議会での真珠湾発言、昭和天皇をヒトラーと並べるガサツな映像(陳謝されて修正されたようですが)などを見ると、日本に支援を要請する以上、わが国のことを多少は知っていただきたいと思うのは、戦っている国には贅沢なのでしょうか。
うまくいっている両国間に、気まずい空気が流れることを恐れます。

とまれ、このウクライナ戦争は、軍事をまるで悪のように考えてきた戦後日本の現状を問い詰めているのです。

 

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ウクライナに平和と独立を

 

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コメント

個人的には寛容になろうと思っています。

まあ、感謝されるために援助しているのではなく、本来危機感に基づく援助であり、日本の国益のために援助しているわけですから。

管理人さんのいう通り、「遺憾砲」で気が付いてくれればいいかなと思います。SNSの時代になって、ある意味あら捜しも細かいですから。御影の問題なんかは、先の大戦中のコンテンツ拾ってくるとああいうことがあるし、一般にああいう理解になっているのはウクライナに限らず欧米全体にありがちです。相互理解の機会ぐらいにとらえるべきかなと。

なんせ、ウクライナは戦争の最中で、十分な検証ができないのも致し方ないし、この手の一度浸透した歴史観を覆すのはそう楽ではありません。ヒステリックすぎては相手に引かれるので、冷静にやるべきでしょうね。

 必要もないSu-57出して来たのは他に使える戦闘機が払底しているからで、他にもロシアは物資面からも継戦能力が著しく低下していると思います。
まだ西側の最新兵器が使われる前なのに東部では戦果を上げられておらず、ウクライナに武器が到着すればなお不利になる。
長期戦を避けたいのはロシアの方でしょう。

だからロシア側こそ停戦交渉に持ち込みたい思惑があって、少しでも有利な形を作るためのマウリポリ攻撃回帰なのだと思います。
全くの素人考えですけれど。

このプーチンに有利なタイミングで、グレーデス事務総長がマウリポリの一般人を退避させる案に同意して見せてますね。
ゼレンスキーも無碍に出来ない事柄なので、ひとつの合意から停戦への道があり得ると考えての事ではないかと。

まぁ色々想像してみるより仕方ないわけで、前提も確かには言えません。単にプーチンが支離滅裂で、ロシア軍は行き過ぎたシビリアンコントロールに苦悶しているだけなのかも知れませんし。

2022.4.27 相模吾です。 東日本大震災時にウクライナは、マスク、毛布、個人線量計等々の支援をしてくれています。 ま、ロシアも同じくらいの支援をしてくれましたが、はたして日本人のどれくらいが、そのことを承知して感謝しているかはわかりません。 感謝してもらうために支援しているわけではないので。
 最近、ロシアのウクライナ侵攻はプーチン一人の責任ではないように思っています。選挙の不正はあったと思うが、曲がりなりにも2回の選挙で大統領に選出されているのだから。
また1期目の後には、大統領と首相を入れ替えて自身が首相を務めて権力維持をしたり、大統領の任期を変えたり、競争相手の不自然な死亡があまた報道されているのも国民が知らないはずがないと思う。 
 少し古い話だが、キエフの大虐殺(ポグロム: ロシア統治下のウクライナで起きたユダヤ人大虐殺)も政府の指示ではなく、民族主義者や農民、町民が多く参加していたとのこと。 ナチのしたことと五十歩百歩だ。 満州引揚者への蛮行も思い出す。
 人の好いイワンは物語の中だけで、心底には排他的な残虐性があるのではないかと、考えてしまう。
 ロシア人すべてではないと、思う。 思いたい。専制下のやむを得ない仕儀と思いたいが。

ロシアのウクライナ侵略を約2ケ月間見ていて、核保有の独裁専制国家がやろうと思ったら、結果は別にして、とりあえず何でもやれてしまう、そういう事が本当のホンマに現実になるんだという事が、よく理解出来ました。

日本が平和でいられるのは、もちろんケンポー第9条があるから‥ではなくて、単に、世界最強の軍事力を持つ超大国である米国の属国になっているからに過ぎないと実感しましたわ。極東における前線基地の意味合いのある日本列島を米軍に比較的自由(地位協定とか首都圏上空とか)に使わせるかわりに、同盟国(属国?)としてその庇護を受けるという、まさに日米アンポさまさまなだけ。

アンポが無かったら、日本はとうの昔にウクライナでしたわ。ロシア(旧ソ連)は言うに及ばず、中共や、朝鮮にさえ侵略を受けていたかも知れませんわ。

なにも私は、日本はアンポを後生大事にして属国扱いでもいいから生き残れと言いたい訳じゃなくて、そろそろイギリスやフランス並にしてくれや!いつまでも敗戦国扱いにしておくなんて米国さんもイロイロ大変だろ?と言いたいのですわ。しかし、こういった議論は日本国内で盛り上がっていません、どうしたものか…

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