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2022年5月13日 (金)

ハルキウでロシア軍は国境まで押し戻された

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プーチンが「戦勝記念日」であれほど騒いでいたドネツク地域で、ロシア侵攻軍が国境まで10㎞の地点まで押し返されつつあります。

「ロシアによるウクライナ侵攻で、ウクライナ軍は11日、東部ハリコフ州で攻勢を続けた。
州都ハリコフの東方にあるドネツ川沿いにまで露軍を押し返し、露側の補給路を絶つことを視野に入れつつあるという。ロシア国境から数キロの地点まで露軍を後退させており、ハリコフ方面でのウクライナ側の反攻作戦が成功しつつある。ロイター通信は「戦争の状況が変化した可能性がある」と報じた」
(産経5月12日)
ウクライナ軍 ハリコフ州で攻勢続ける 露軍の補給路遮断も視野に - 産経ニュース (sankei.com)

ロシア軍は北東部ハルキウ(ハリコフ)で数千人規模の地上部隊を展開していますが、ウクライナ軍がロシア軍をハルキウから東に押し戻しています。
ロシア軍はハルキウを制圧し、東部ドンバス地方のウクライナ軍を包囲殲滅する狙いだったとみられていますが、成功するどころか押し返されているようです。
ウクライナ軍はハルキウ州で全面的な反撃を開始しており、いくつかの村落を奪還しボルチャンスクに近郊に迫っているようです。
ただし、ウクライナ軍がボルチャンスクに向かうためには、ドネツ川を渡河する必要があるので渡河できるかが重要になります。
ロシア軍はドネツ川で大損害を蒙ったようです。

ルハーンシク州のセヴェロドネツィクに布陣するウクライナ軍を包囲するためロシア軍は今月8日、ドロニヴカ付近やベロゴロフカ付近でドネツ川の渡河を試みたがウクライナ軍(第80空中機動旅団の砲兵部隊など)に阻止され、50輌の戦車や装甲車輌、渡河機材の大部分を失い大隊全体に深刻な被害(1,000人~1,500人のロシア軍兵士が死亡した可能性があるらしい)を被ったと報じられている。
設置された舟橋が破壊される前にベロゴロフカ付近では「ロシア軍の一部(約80人)が対岸への上陸に成功した」と言われていたが、これもウクライナ軍に殲滅され、生き残ったロシア人は川を泳いで対岸に逃げたらしい」
(航空万能論5月13日)
ロシア軍の渡河作戦は大失敗、生き残ったロシア人も川を泳いで逃げる (grandfleet.info)

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ロシア軍はウクライナ橋を渡ろうとする「大隊全体を失う」|インディペンデント (independent.co.uk)

一方、州都ハルキウ周辺のロシア軍は塹壕を掘って防御陣地を構築して、ウクライナ軍と対峙しています。
また、イジューム方面ではロシア軍が軍を進めて、ウクライナ軍は後退しました。
まさにこちらで押すと、あちらが押し返すというシーソーゲームとなっています。

米国戦争研究所(ISW)はこのようなレボートを出しています。
要約部分だけ抜き出します。

「5月10日のウクライナ戦争戦況
・ウクライナのハルキウ北部での反攻はさらに進み、ロシア国境から10km圏内にまで迫っている可能性がある。
・ベラルーシ当局は、NATOと米国がベラルーシの国境を脅かしていると非難するレトリックをエスカレートさせているが、ベラルーシが戦争に参加する可能性は依然として低いままである。
・イジューム周辺でのロシアの作戦は依然として停滞している。
・ド人共とロシア軍は、マリウポリの廃墟の支配を強化するための取り組みを進めており、軍事装備を生産するための鉄鋼工場の再開を試みていると報じられるなどしている。
・ウクライナ東部のロシア軍はセベロドネツク地区を包囲する試みを続け、ポパスナからドネツク・ルハンスク行政区境まで到達したと報告された。
・ロシア軍とウクライナ軍は、南軸での目立った攻撃は行わなかった」
ロシアの攻撃キャンペーン評価、|5月10日戦争研究所 (understandingwar.org)

要衝のイジュームから州都ハルキウにかけての戦線で激戦が続いていますが、ここでウクライナ軍がロシア軍主力の2万、ないしは3万規模の部隊を包囲できれば戦況は大きくウクライナに傾きます。
ロシア軍もここを決戦場と覚悟したのか、防御陣地を作って守りに入っています。
ただし、ウクライナ軍の手元には、まだ西側の支援武器、特に戦車と装甲車両が充分に届いておらず、決定打に欠ける怨みがあります。

●戦争研究所の5月11日レポート

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ISW
●5月11日のウクライナ戦争戦況
・ロシア軍はセヴェロドネツク-ルビジネ-リシチャンスク地域のウクライナ軍陣地を包囲する努力を続けたが、確認された前進はしなかった。

・ロシア軍は、ポパスナを占領した後、スロビャンスクへの北の高速道路アクセスを確保するために、バフムートへの新たな前進を開始している可能性がある。
・ロシア軍は、西ヘルソン州での地位を固め、ムィコラーイウ州に押し込もうとしている。
・親ロシア派のメディアは、ウクライナ軍がこの重要な町のロシア部隊を遮断するために、イズユムの北40kmで反撃を行っている可能性があると報じたが、ISWは現時点でこれらの報告を確認することはできない。

ところで案の定、ロシア軍内部では指揮統制が崩壊の淵にあるようです。

「(CNN) 米国防総省高官は12日までに、ウクライナへ侵攻したロシア軍兵士や様々な階級の中堅将校内で司令部の進軍命令などを無視する動きを示す情報を入手していることを明らかにした。
中堅将校による命令への順守の拒絶は大隊レベルでも起きているともした。
これらの指揮系統の乱れは親ロシア派武装勢力が拠点を築くウクライナ東部ドンバス地域に配備されたロシア軍内で起きているとしたが、あくまで「仄聞(そくぶん)」段階の情報ともつけ加えた。
将校は命令に応じることを拒否、あるいは将校としての職務として当然視される命令への即座の対応を見せていないとした」
(CNN5月12日)
ウクライナ侵攻のロシア軍内で「命令無視」の動き、米国防総省高官(CNN.co.jp) - Yahoo!ニュース

そりゃあ、わけのわからない「プーチンの戦争」で部下を死なせたくないし、自分も死にたくないですよね。
特に下級指揮官は、陸上戦闘で下手な指揮をとって部下を沢山死なせると、弾が後ろから飛んでくるというのは古今東西よくあることです。
ベトナム戦争など、「大尉の墓場」なんて言われた時期があったそうです。
大尉は前線指揮官なので、狙撃兵らに真っ先に狙われるし、部下からも混戦の時に狙われたようです。
部下に撃たれて死にたくないから、指揮官は命令をサボタージュします。

元々ロシア軍は軍規が厳しいとはいえない軍隊でした。
対独戦におけるロシア兵の略奪・暴行のひどさは有名で、ドイツ人をして蛮族の侵入とまで言わしめたものでした。
また終戦後の満州引き上げにおいても、ロシア兵の日本人民間人への凄惨なまでの暴虐はいまでも語り継がれているほどです。
これはソ連崩壊時には全軍を覆い尽くす軍規の崩壊として現れました。

当時のロシア軍を取材した菊地征男氏はこのように述べています。

「軍事ジャーナリストの菊池征男氏は90年代に2回、ロシア軍の取材に成功した。その際、軍の内部で風紀が荒みきっているのを間近にしたという。
「軍律が緩んでいるというレベルの状況ではありませんでした。軍律が存在しないかのようなデタラメぶりで、あんな酷い軍隊は初めて見ました。
例えば、ウラジオストクの原潜を取材した時のことです。当時はソ連崩壊の直後で、ロシア海軍は水兵に満足な給与を払っていませんでした。住居を提供することもできず、水兵は潜水艦で寝泊まりしていました。そして勤務中でも、真っ昼間からウオツカをあおり、酔っ払っていたのです」
(デイリー新潮4月7日)
ロシア軍が残虐行為を行う単純な理由 専門家が証言する「緩みきったロシア兵」の振る舞い(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース

ロシア軍が支配した地域に必ず見られる虐殺・レイプ・略奪、そしてドンチャ騒ぎをした酒宴の跡は、ロシア軍がいかなる軍隊なのか如実に物語っています。

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WSJ

「ロシア兵は子ども向け施設を占拠し、その入り口に塹壕(ざんごう)を掘った。地元の住民はロシア兵が去った後、そこで手を縛られた5人の遺体を見つけた。遺体には後頭部から銃撃された跡があった。別の潜伏地には、無線機器と文書が残されていた。
 ブチャの中心部では、スーパーマーケットだけでなく病院でも略奪を行ったロシア兵がいた。彼らはホストメリに設営した野戦病院で使うために、手術道具や備品を奪っていった」
(ウォールストリートジャーナル4月25日)
露軍「処刑場」と化したブチャの4階建てビル - WSJ

この開戦初期ですら軍規がたるんでいた軍隊が負け戦になって戦線が膠着してしまったらどうなるのか、想像するまでもありません。
ひょっとしたらロシア軍の戦死者が2万を超えた、というウクライナの発表のほうが事実に近いのかもしれません。

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こういう大量に戦死者がでているという噂は、いくら上が情報統制しても速やかに兵隊の間に拡がって拡散し続けます。
ロシアの兵隊の本音は、ウクライナ軍と生死をかけて戦うなんてマッピラ、さっさと略奪して国に帰りたい、でしょう。
負傷者は戦死者の4倍というのが経験則ですから、ざっくり8万。合わせて10万ですか。
19万の侵攻軍の半分強の損害となると、このドンバス攻勢がそろそろ最後になるかもしれません。

こうなったら、いくら将軍連が前線にでかけて将兵の尻を蹴飛ばしてもダメ。
かえって狙撃されて11名もの将官が戦死するという異常事態に陥っています。
参謀総長のゲラシモフまでもが、わざわざとネツクの前線に行って砲撃に合い死にかかったという噂は本当のようです。
「戦勝記念日」という軍最高のイベントにも出ないので、病院でうなっていたのでしょう。
ざまぁです。このゲラシモフとショイグだけは呪われろと思います。
こんな悪魔の戦争をプーチンと企画し実現した罪です。

この戦線が決壊すると、ロシア軍の戦略が根本から大きく崩壊し、東部戦線が全面崩壊する可能性もでてきました。
この東部戦線の崩壊は他の戦線にも波及するはずです。

 

 

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マリウポリのアゾフスタル要塞に立て籠もるアゾフ大隊の負傷兵
                              ウクライナに平和と独立を

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コメント

最後のアゾフ代隊の負傷兵の写真、泣けました。

負傷してもなお不敵な笑顔のVサイン、大義のある戦争の戦闘員は、こんな表情ができるのだと。

 軍隊と言うよりは盗賊団の本性を隠す事の無いロシア軍ですが、予想通りウクライナで略奪した穀物を海外に密輸する算段でしたね。
 この期に及んで未だロシアを擁護する連中の気が知れません。

「ロシア、略奪穀物を輸出か エジプトなどで寄港拒否」
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022051300155&g=int

こんな国をあげての強盗・泥棒のどこに擁護する余地があるんだか。

今日は穀物強奪のことなんか一行も書いていないのになぁ、まぁいいか。
よく実態がわからなかったので書いてきませんでしたが、来週テーマにしますので待って下さい。

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