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2022年7月28日 (木)

なぜ、コロナ復興景気は日本にだけ来ないのか

S025

あの日刊ゲンダイが尾身氏に噛みついています。

「耳を疑った視聴者もいたのではないか──。24日のNHK日曜討論で尾身氏は「従来までは国、自治体が国民にお願いし、国民が従うというフェーズだった。今は、いろんなことを学んできたので一般市民が主体的に自分で判断していろいろと工夫するフェーズに入った」と強調した。
「一般市民が自分で判断」とは聞こえがいいが、要するに「自助で何とかしろ」ということだ。コロナ禍の2年半、コロナ対策は的外れなものが多く、後手対応も目立った。政府に従った国民は多大な犠牲を強いられた。その張本人である政府分科会の責任者が、今度は「一般市民が主体的に」とは、視聴者が呆気に取られても不思議はない」
(日刊ゲンダイ7月25日)
【新型コロナウイルス】尾身会長がNHKで“職務放棄”の仰天発言!コロナ対策は自助で、犠牲は国民の「許容度」の問題|日刊ゲンダイDIGITAL (nikkan-gendai.com) 

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日刊ゲンダイ

日刊ゲンダイさん、なにを仰天しているんでしょうか。尾身さんは当然のことを言ったまでのことです。
尾身氏は、コロナ分科会の「コロナを『一疾病』として日常的な医療提供体制の中に位置づけるための検討も始める必要がある」という新たな提言をかみ砕いてしゃべっただけです。
このどこがおかしいのです。私からみれば、遅いよ、尾身サンなんですが。

「国や自治体がお願いし、国民が従う」というパターンが、この2年間の緊急事態宣言出しっぱなしの日本の社会状況をつくった原因でした。
こういう「お願い」しかできないあいまいな形で大丈夫なのか、しっかり緊急事態に対応できる法的根拠を作るべきではないか、というのがかつての私の考えでした。

こういう牛のよだれ的にダラダラやるとどうしても安易に走りますから、解決能力のない自治体首長のやってる感に使われてしまい、簡単に出してそのまま出しっぱなし、というケースが頻発しました。
これがいかに社会生活を息苦しくしたのか、経済を収縮させたのか計り知れないほどです。

では、今はどういう時期なのかといえば、昨日も書いたようにコロナ対応社会から脱出する時期です。
2年間制約だらけだった社会を節目をつけて、段階的に普通の社会に戻す時期だ、と私は思っています。
出入国制限は完全撤廃し、密閉室内でのマスク、密集回避、手洗い、この程度の基礎的自己防衛策で十分だと思います。
それが尾身氏が言う「一般市民が主体的に自分で判断していろいろと工夫するフェーズ」です。
もうお国がアレやれ、コレするなという時期じゃないですよ、というだけのことです。
このどこが間違っていますか。


どうも左方向の人らは、もう一回緊急事態宣言やマンボーをかけてもらえないと気が済まないみたいのようです。
統制大好き、規制大賛成は左翼の通弊ですが、一種のマゾ体質なんですかね。
それとも、年中怒りや不満を誰かにぶつけていないと気が済まない体質のようですから、敵がいなくなるのが寂しいのでしょうか。
ひょっとして「自分で判断する」のがコワイ、自分の頭を信じられない、あんがいその辺かもしれませんね。

それはさておき、永江一石氏が自身のブログ『More Access! More Fun』で興味深い指摘をされていました。
経済破壊で人は死なない? 東大のシミュレーションでコロナ禍の超過自殺数7000人の衝撃|More Access! More Fun (landerblue.co.jp)

永江氏は、私と違って感染初期からロックダウンや緊急事態宣言に反対されてきました。
私はやるならやれ、そして厳重にやって、短期で終わりにしろという考え方でしたが、永江氏はハナからするなという意見だったようです。

「理由は2つで
1. どれだけ効果があるのか不明
2. 経済が破壊されれば自殺が爆増する」
1.についてはとっくに先進諸国は効果はないと判断。要するに「ロックダウンをした国としない国で死者数は変わらない」というのが明らかになっているからです。死者数が変わらないなら経済をぶち壊してまで制限をする必要が無い。

(ゴチックは原文ママ)

私は2に関しては賛成です。後述しますが、自殺者はロックダウンや緊急事態宣言が長引けば長引くほど増加していきます。
1のロックダウンの効果については微妙です。
ロックダウンしないで、英国やスウエーデンのように集団免疫だけに頼ると、死者が増えるという意見も存在します。

「スウェーデン政府の疫学者で、新型コロナウイルスの感染症(COVID-19)対策を指揮してきたアンデシュ・テグネル博士は3日、厳格なロックダウン(都市封鎖)を敷かないという判断によって同国で想定より多くの死者が出たと認めた。
スウェーデンでは、新型ウイルスによる死亡率が近隣諸国よりもはるかに高い。国民は国境を越えて他国へ入国することを禁止されている」
(BBC 2020年6月4日)
スウェーデン、ロックダウンせず「多くの死者出た」 政府疫学者 BBC News Japa

一方、そうではない、ロックダウンが遅れたスウエーデンより多い死亡者のを出したロックダウン国はいくらでもある、という反論もあります。

「多数の人を感染させる集団免疫策は「命を危険にさらす」策だと批判されているが、スウェーデンでのコロナによる死亡率は高くはない。ロックダウンを継続している他の欧州国で、死亡率がスウェーデンよりも高い国はたくさんある。
5月10日の時点で、人口100万人あたりのスウェーデンのコロナ死者数は314(435; 38% up)人である。
ロックダウンを続けている他の欧州諸国を見ると、人口あたりの死者数がスウェーデンより多い国はベルギー751(817; 9% up)、スペイン566(580; 4% up)、イタリア502(553; 10% up)、英国475(567; 19% up)、フランス392(441; 13% up)、オランダ316(348; 10% up) となっている。3月から完全にロックダウンをした英国(*)と比べても、スウェーデンは好成績だ。
都市閉鎖をしないスウェーデンが、他の都市閉鎖をしている欧州諸国より低い致死率であるということは、スウェーデンの集団免疫策は現段階では成功していると言えそうだ」
(みゆきポアチャ 2020年5月29日)
スウェーデンの集団免疫、いよいよ「効果アリ」の声が聞こえてきた 

アジア・太平洋地域でもっとも厳しいロックダウンを敷いたのは、ニュージーランドと台湾です。
では、この両国の累計死亡者を見てみましょう。

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                    永江一石氏による

●人口100万人あたりの累計死者数
・NZ・・・・396.0人
・台湾・・・357.6
・日本・・・252.9

う~ん、圧倒的に多いぞ。
これではなんちゃって非常事態宣言の日本と比べて、ロックダウンに有為な効果があったとはとても言えません。
では、オミクロンに置き換わった直近120日間ではどうでしょうか。

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                 永江一石氏による

 ●人口100万人あたりの過去120日間の死者数
・NZ・・・351.4人
・台湾・・・321.9
・日本・・・33.8人

桁が違う。
このように比較すると、ロックダウンが決定的に有効であったということはないように思えます。
日本がで死者が少なかったのは、重症者から死亡に至りやすい高齢者に対するワクチン接種が順調に進行したからです。

菅前首相は、さんざんメディアから遅い、世界最低とボロカスに言われながら、接種率を高い水準の軌道に乗せました。
正当にそれを評価しないで袋叩きにしたのは、メディアでした。
メディアにとって世の中が不幸であることが商機なので、菅氏のように黙々と奮闘するタイプが大嫌いなのです。

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日本国内のワクチン接種状況 3回目の接種率|NHK

周りを見渡しても、高齢者で最低でも2回打っていない人は皆無で、3回目もあたりまえ、すでに4回目を私は打ちました。
このようなワクチン接種の進捗が、コロナにもっとも脆弱だった高齢者層を救ったともいえます。
ただしその反面、経済再開は主要国でもっとも遅れていて、経済はまだコロナ禍から抜け出せていません。
物価高騰が市民生活直撃、金融引き締めの遅れ、とメディアは連日絶叫していますが、CPIで見るとわず0.8%です。
このくらいだと、かえってインフレ・ターゲットを早く達成できるかもしれません。

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日本の成長率、22年2.4%に減速 IMF「回復鈍化」: 日本経済新聞 (nikkei.com)

「日本の22年の消費者物価指数(CPI)の上昇率は1.0%と試算した。政府・日銀が掲げる2%の物価目標を「依然として大きく下回っている」と評価し、日銀の大規模な金融緩和策は「引き続き適切だ」と言及した」
(日経2022年4月7日)

つまり、死者は世界的にはボトムの水準であるくせに、経済回復もまたボトム、というありえないことが起きているわけです。
おかしいではありませんか。死者は少なく、ロックダウンもしなかったわが国がどうしてこうも回復が遅いのでしょう。
理由はさんざん言ってきましたが、規制緩和が遅々として進まないからです。

私はこれは典型的なメディア禍だと思っています。
連日トップニュースに、「感染者〇〇万突破!遅れる政府の対策」と恐怖を煽れば、そりゃ政府の腰は重くなりますよ。
その結果、ダラダラと緊急事態宣言は続き、解除されてもまだ余波が残り続けています。
かんじんな医療機関がスタッフ不足、交通機関は乗員不足、会社も欠勤者だらけ、相撲はコロナ休場で半分の力士でやっているかんじ、プロ野球は一球団まるごと隔離、かくして経済はボロボロ、復興景気どころか復興不景気といったていたらくです。
もういいかげん欧米並みにしたらどうですか。あっちはもっと感染がひどいのに、夏のバカンスをエンジョイしていますがね。

 

 

 

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コメント

「耳を疑った視聴者もいたのではないか」って、安くて投げやりな誘導から書き始めるライターの質と編集部の資質を疑います。
ゲンダイの中でも日刊ゲンダイは特に目に余る記事が多いですね。トバシばかりのスポーツ新聞じゃなくて、一応経済紙なんだよねえ。。

所詮、ゲンダイですからね。
さっさと5類にして、マスクを外して外国人観光客に来てもらって円安の今、いっぱいモノを買って貰うのが高い経済効果を生むでしょうに。

「一般市民が自分で判断」
と分科会のお偉さんが判断しているフェイズに入っているならさっさと5類への移行するよう政府に働き掛けてください
自分らがやるべきことをやってないのに国民に行動を変えろと言われても無理な話です
おそらくマスコミにボロクソに叩かれるでしょうけど自分らがその段階に入ったという確信があるならその根拠を示しつつ毅然と戦ってください、それがあなた達のお仕事だと思います

そういった意味では
「耳を疑った視聴者もいたのではないか?」
というゲンダイの指摘も一部共感する所はあります

つい最近、ある企業の代表者の方とお話しする機会がありました。
この方は夫と共に2児を育てる母でもあり、家族4名もご両親もこれまでのところ無事でいられているものの、やはり感染がいよいよ身近に迫っているのを感じておられるそう。
それでもこの方は、自身が関わる様々なコミュニティを見渡してみて、怖さの中にも、他人の感染が悪や迷惑行為であるような雰囲気がなくなってきたことがいいと思えると仰り、部下の検査陽性者だけでなく、風邪症状者も見なし陽性と考えて家で休ませて、その時元気な者でカバーし合うだけよー、気をつけまくってもなっちゃうものは仕方ない、やるしかないねーと笑顔なので、大変だろうけれど逞しい頼もしい印象を持ちました。
誰にも出来ることではないでしょうけれど。
一方、別な企業代表者の方々からは、観光関連や飲食業で、コロナ禍で従業員を雇い止めや自宅待機にした後の戻りが不調で稼働が苦しいというお話しが。
既に他の仕事を見つけたので戻らない方々もあれば、感染の可能性を忌避したい方々もあり、また実働ゼロでも事業主が申請する雇用調整助成金から手当を得ていた方々のうち、仕事が再開になると忙しさに付いていけずに「キツくて無理です」と辞めてしまう例もあるのだとか。うーん…。
そしてある基幹病院に勤めるベテラン看護師の友人がしてくれる、激務への取り組みを緩めない陰に忍ばせるモヤモヤする話、それはここでは書きませんが、その話も理解できるのです。
で、今何を思うかといえば、「スーパーパーソンはいない、自分で考えようよ」。
このコロナ禍、宿題や置き土産が多方面にたくさんあって、何にでも「他人のせい」を求めるのは精神衛生にもたぶん良くありません。
誰かに決断を求めながら「責任取れるんですか?」という詰め方が、いかなる時も有効とは限らない。
己の表現内心良心の自由やら「批判されない権利」やらが侵害されたとすぐ叫び出す側がお上に規制を求めるのを見ると、その人らが欲しいのは「己の責任無き自由」なんでしょう。
でも本当にそれでいいのかな?
「行動制限をしない」を「いつ何をやっても許される権利」と解釈する人がもし大勢を占めるのだとしたら、それは家庭教育と学校教育、等しく両方の敗北でしょう。
でもそんなはずはない、ですよね?
挑戦はしない認めない、でも衰退は嫌、そんなはずはない、ですよね??

 日刊ゲンダイを人前で読むって事は、正気を疑われても仕方ないのでは。

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