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2022年10月17日 (月)

ヒトラー「絶滅戦争」の末裔プーチン

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物事おしなべて始めるより終わらせことのほうが大変です。
始めることは、一時の怒りに駆られてこぶしを振り上げられますので、理由すらいりません。
後から適当に見繕っておけばいい。

要は、短期で勝てさえすれば、その理由などなんでもよかったのです。

開戦前、プーチンは4日で勝つつもりでした。
今思えば度し難い傲慢ですが、実際に子供の手をひねるくらいに考えて始めたのです。
そのために、この「特別軍事作戦」には総司令官すらおかず、バラバラに4方面から攻め入るという素人のようなことをしています。

補給は短期で終わる予定だったので満足な補給線すら構築しておらず、前線部隊は直ちに食糧弾薬が不足するありさまでした。

一部部隊は首都キーウに迫り、虎の子の精鋭空挺部隊をアントノフ国際空港に投入すれば、ゼレンスキーはあわてて国外逃亡し、また親露派のヤヌコビッチ傀儡にすげ替えることができる、これがプーチンの目論見でした。
ところが彼は国外逃亡せずに、私はここに残り続けると国民に演説しました。
これが最初の誤算でした。
このような誤算はドミノのように、次から次にとプーチンを見舞うことになります。

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産経

ゼレンスキーの死を賭したこのひとことが、すべてを変えました。
空挺部隊は殲滅され、執拗に行われたキーウ攻略はなんどとなく跳ね返され撤退を余儀なくされました。
彼が腰砕けになっていたら、今頃はもう降伏していたかもしれません。

プーチンが、ウクライナが理不尽な暴力に相手が耐え、全身から血を流しながらもすばらしく頑強なファイターだということに気がついた時はもう遅かったのです。
戦線は膠着し、世界はウクライナに物心共に応援を惜しみませんでした。
世界は、ウクライナ戦争とは祖国を守って戦う小国と悪の権化と化した大国との戦いと正しく理解したのです。

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ロシア兵は戦場から自転車でトンズラ…じつはロシアがウクライナの最大の武器支援国という真実(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース

プーチンは内心勝つ見込みはない、いくら卑劣な手段を用いても勝てない、そう気がついた時、心底ゾッとしたことでしょう。
負けて倒れされるのは、小国ではなく当の自分なのですから。
しかしもはや戦争を終わりにすることは、自らの政治的自殺だという段階まで、状況は抜き差しならないことになっていました。
ですから、今後、プーチンは嘘八百の和平提案をするかもしれませんが、ゼレンスキーはことごとく拒否するはずです。
ウクライナにとって、ここで2014年に結ばされた屈辱的なミンスク合意のようなものなど結ぶ必要はありません。
やがてそれは禍根となって、ロシアの侵略を再び導き入れる原因になりかねないからです。

さてウクライナ戦争は、もうその「終わり方」を考えるべき時期に入っています。
いったいどうしたらプーチンが戦争を止めるでしょうか。
第2次大戦の末期、ドイツと日本は共に軍事的は敗北が必至であることを分かっていました。
しかしその対応はまったく反対でした。

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ヒトラー ~最期の12日間~ |

「ドイツの戦争は、日本とは異質の、人種・民族のイデオロギーの存亡を賭けたまさに『絶滅戦争』であり、その根底には強烈な理念、むしろイデオロギーがあった。したがって、勝利か破滅かの戦いであり、妥協による和平は想定されていなかった」
(庄司潤一郎『大東亜戦争』下))

「ネロ指令」とは、ドイツ本土に連合軍が侵攻してきたことを受け、ドイツ国内の輸送機関、通信設備、産業施設、補給所等のインフラを全て破壊するよう指示した命令です 1945年3月19日に発令されたものです。
ネロ指令(正式名称:ライヒ領域における破壊作戦に関する命令)

これはドイツ本土に連合軍が侵攻してきたことを受け、ドイツ国内の輸送機関、通信設備、産業施設、補給所等のインフラを全て破壊するよう指示した命令ですが、ヒトラーはもっと以前から、この戦争は負けだと気づき始めていたはずです。
最後の大一番と考えていたアルデンヌでのアメリカ軍への攻勢(バルジの戦い)に敗北した1945年1月頃には、勝機は完全に失われていました。
そしてその3カ月後に出たのが、この「ネロ指令」でした。

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当時ヒトラーはパーキンソン病にかかっていたと言われて、しかも重度の薬物中毒に罹っていました。
妄想が妄想を生むという精神状況で、正常な状況判断はまったくできない状態だったようです。
将軍らのクーデターを恐れながら、口をきわめて罵るということが繰り返されたようです。

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AP共同

誰かに似ていませんか。
このウクライナ戦争が、ナチスドイツ型「絶滅戦争」が現代に蘇ったとするなら、その滅び方も似てくるのかもしれません。

ウェルカム・トゥ・プーチンズワールド: 農と島のありんくりん (cocolog-nifty.com)

だから、この男は虐殺も収容所もためらわなかったし、無差別爆撃もしたのです。
したがって、この「絶滅戦争」の終わりも、ナチスドイツの終焉を想起させます。

「こういったイデオロギーは、戦争末期に極限的な形で現れることになく。アドルフ・ヒトラーは、敗北の迫った1945年3月、有名な『ネロ指令』を発しドイツ領内のあらゆる資産を破壊する焦土戦術を撮るにいたるが、その際『戦争が負ければ国民も終わりである。なぜなら国民は弱者であることを証明したからでしる。未来はもっぱら強者であることを証明した東の民族ものとなる』と述べていた」
(庄司前掲)

今、核戦争の可能性がわずかに残り続けているのは、プーチンに「戦争に負ければ国民も終わりである、なぜなら国民は弱者であることを証明したからだ」というヒトラーの怨念が宿っているからです。
彼は大ロシアの敗北は認めない、自らの国土と国民を焼き尽くして西側と刺し違えるという誘惑にとらわれる可能性もないとはいえません。
これがプーチンが招く現代の「ネロ指令」です。

 

 

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「キエフ北方は地獄」「私たちの家渡さない」取材に応じた前線の兵は [ウクライナ情勢]:朝日新聞デジタル (asahi.com)
ウクライナに平和と独立を

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コメント

今やベラルーシで兵士の初歩訓練を行い、戦車から小銃まで供与してもらってますが、この先も戦局は変わりません。
打開策はないですね、プーチンの始めた戦争はロシアにとって何の得もありませんでした。

ロシアも年々出生率が下がり、人口が減少しています。
この戦争で若い働き手世代が国外に流出したり、男性は戦地へ送られ帰らぬ人となったり、人口減少に拍車がかかってしまったと思います。
経済制裁はかなりの影響を及ぼし、来年辺りからロシア国内の倒産や破産が続出するであろうと予測されています。
西シベリアの原油産出量も減ってきており、新たに油田を開発せねばジリ貧なのですが、自前では何も出来ない。
天然ガスも今までみたいに売れないわで経済もガタガタ、メンツのために戦争も終わらせられない。
ロシア崩壊へ進んでいます。

プーチンが亡き者ならないと何も終わらないし、始まらないです。

 最終的にはウクライナがNATOに加盟することで、ウクライナの安全保障が永続して確保される事になるのでしょう。
ただ、この戦争の決着までにはまだ時間がかかりそうです。
しかし、そう案じる事もないと私的には思います。

多摩っ子さんが言うように、ロシアは内部崩壊の材料に富んでいて、普通なら利益の全くない戦争などしている状況ではありません。
ロシアは経済モラトリアム政策も終わり、来年は失業と破産の一年になるでしょう。
プーチンはロシア国民こそが吊るすべきで、ロシア支配下の衛星国も自立の道を探るようになると思います。

ここで核恫喝に譲歩させようとしたり、停戦を呼びかけようとする者は、ロシアの民主主義勢力にとってすら敵です。
エルドアンは実効性の担保の面から仲介など出来やしないし、ましてや中国の仲介などあり得る話ではありません。
西側民主主義国は一致してウクライナを支援し続ける事が肝要で、ロシアはそれを突き崩すためにプロパガンダやニセ情報を用いてプッシュし続けているのが現在地です。三期目の習近平がどう出るのか気にかかりますが、引き続きロシアに大きな支援は出来ないと考えています。

多摩っこさま、山路さまの論を読むにつけ、プーチン後のロシアをどうするか、いま考えておかなければならないと思います。
プーチンが荒廃させたロシアは各国の草刈場になるでしょうが、シベリアに草を刈りに行ける体力と距離を持っているのは残念ながら中共しか考えられません。ロシア内の共和国や旧CISの諸国に対しても、中共に対抗して民主主義の価値観を植え付けられるよう方策を練っておくべきです。たとえばウクライナの復興に積極的に関わっていくことは役に立つかもしれません。
日本の外交は頼りになりませんが、せめて北方領土を取り戻せるよう、臨機応変な対応ができる準備をぬかりなくしておいてほしい。

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