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2022年11月 4日 (金)

ロシアのケイオスは拡がる

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北朝鮮が横暴の限りを尽くしていますが、それについては明日記事にいたします。

プーチンが「部分動員令」を発したために、混乱はいっそう拡大し、ケイオスのようになりつつあります。
ウクライナ軍と対置している戦線だけではなく、その背後でも、パルチザンが活動を活発化させています。

下図の赤点はIED(即席爆破装)、グレイが小火器による攻撃、青色が破壊活動があった場所を示しています。

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ISW

「効果的なウクライナのパルチザン攻撃により、クレムリンは後方地域の安全を確保するために最前線の作戦から資源をそらすことを余儀なくされており、彼ら自身の攻撃作戦を実施することは言うまでもなく、進行中のウクライナの反撃に対するロシアの防御能力を低下させている。
ロシアの作戦上のセキュリティが不十分であるため、ウクライナのパルチザン攻撃が可能になりました。ロシアの人手不足の増大は、パルチザンの攻撃からロシアの後部地域を効果的に保護し、同時にウクライナの反撃から防御するロシア軍の能力を低下させている可能性がある。
クレムリンは依然としてウクライナの組織化されたパルチザン運動に効果的に対抗しておらず、そうする能力を持っている可能性は低い」
インタラクティブマップと評価:ロシア占領軍に対する検証済みのウクライナのパルチザン攻撃|戦争研究所 (understandingwar.org)

このような戦線後方のパルチザン攻撃は、ロシア兵にはもはやウクライナ国内において、安穏な土地は寸土も存在しないということをわからせる一番の近道です。
現在、動員された20万の兵士は続々とウクライナ戦線に投入されています。
驚くべきことには、彼らはろくな訓練もなく旧式な銃を持たされて死ぬためだけに送り込まれるのです。

「穴の開いた防弾チョッキやさびた自動小銃――。ウクライナ侵攻を続けるロシアで、9月に始まった部分的動員の悲惨な現状を伝えるSNSの投稿が続いている。「(配属前の)訓練はないと告げられた」と涙ながらに訴える人までいる」
(朝日10月24日)
訓練なく戦場、防弾チョッキに穴 ロシア動員兵、SNSに訴え:朝日新聞デジタル (asahi.com)

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ロシア徴集兵の実力は、実際はどのようなものだろうか:ウクライナ戦争(今井佐緒里) - 個人 - Yahoo!ニュース

ISWによれば、ロシアの法律では4か月未満の訓練で海外での作戦と戦うために徴兵を送ることを禁じていますが、戦争条件または戒厳令により、ロシア軍はそれより早く戦うために徴兵を配備することを許可しています。
プーチンは、すでに戒厳令国家を宣言しており、その宣言を口実にして、義務的な訓練期間なしで、まっさらな素人兵士たちをそのまま戦場につぎ込んでいます。
これは、ウクライナ戦線が深刻な兵員不足に陥っていることだけではなく、動員兵を訓練したくとも、それを行える熟練した下士官、下級将校がいないためです。
ベテランをウクライナ戦線から引き抜くとウクライナ戦線が崩壊してしまい、だからといって訓練なしの兵隊を劣悪な装備で送り込めばどうなるのか、誰がかんがえてもわかることです。
既にこの大砲の餌食になるためだけに送られる動員兵は8万2千人にも及び、おっつけ残り21万もウクライナ送りになるようです。

先に送られた8万2千はそれでも自腹であろうと、サビだらけであろうと、とりあえず銃は持っているので先になったようです。
ロシアの大統領報道官であるドミトリー・ペスコフは26日、ロシア記者団に対し、武器の不足を正式に認めており、9月21日に出した部分的動員令により徴募された30万人のうち数十万人の装備に問題があると認めているようです。

下の写真は動員兵が渡されたライフルの動画から切り取った使い物にならないAK-47です。
ロシアはソ連時代から、膨大な領の銃や弾薬の備蓄があると言っていましたが、保管状態が悪い上に、横流しが横行したためにいまや動員兵にはまともな銃さえ行き渡らないようです。

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https://twitter.com/i/status/1586701122844393475

ロシア軍の兵器製造は、国際的サプライチェーンから拒絶されたために、開戦と同時に生産が停滞してしまいました。
特に、西側の半導体や電子部品が必要な戦車、航空機、ミサイルの生産ができない状態です。
戦車は半世紀以上前のT-60を倉庫から引っ張りだし、虎の子のT-90すら送り込んでは、片端から撃破されています。

そして、自国生産が可能なはずの歩兵用銃や弾薬すら生産が停滞しています。
戦争前には、景気よく一回の演習で10万トン消費したなどと言っていましたが、いまや恥を忍んで北朝鮮に砲弾の支援を要請するていたらくです。

「【ワシントン=坂口幸裕】米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は2日の記者会見で、北朝鮮がウクライナへの侵攻を続けるロシアに相当数の砲弾を供与している情報があると明かした。中東や北アフリカを迂回して秘密裏に送ろうとしていると指摘し、ロシアが受け取ったかどうかは監視を継続すると述べた。
米欧が経済制裁の一環で発動した輸出規制を踏まえ、ロシアは自国で兵器や弾薬を賄えず深刻な武器不足に陥っている。イランはロシアに攻撃型の無人機を供与し、イラン軍による訓練を受けたロシア兵がウクライナでの攻撃にすでに使った。新たに北朝鮮にも調達先を広げようとしている構図が浮かび上がる」
(日経11月3日)
「北朝鮮がロシアに砲弾供与」米高官が言及: 日本経済新聞 (nikkei.com)

しかもどうにか生産してみても前線への補給ルートが寸断されており、必要とされる部隊には届かないようです。
モスクワの暖房の効いた部屋で戦争指揮をしている指導部にはこの前線の状態が理解できず、徒に兵隊を大量動員すれば勝てると思っています。
馬鹿ですか。今さら使い物にならない新兵を戦場に送り込んでもなんの役にも立ちません。

30万人の使い物にならない兵隊を送られて、さぞかし前線司令部は怒りに震えたことでしょう。
送ってほしいのは大量の弾薬であり、医薬品であり、そして日々食うものなのです。
前々から言われてきたことですが、このようなことが起きる原因は、ロシア軍が上意下達の指揮方法を取っているからです。
前線は現状を知らない軍事官僚たちの言うとおりにしか動けず、そのモスクワの官僚たちはプーチンのパペットにすぎません。
結局、プーチンが細かい前線の指揮にすら介入してくるために、いっそう混乱は増幅されていきます。

また動員兵が戦場に送られる前に、過度な飲酒や麻薬によって自殺してしまうケースが増えています。

「ウクライナ侵略後にロシア政権側から圧力を受け、活動休止に追い込まれた露リベラル紙「ノーバヤ・ガゼータ」の所属ジャーナリストらが露国外で設立したメディア「ノーバヤ・ガゼータ欧州」は1日、「部分的動員」で招集された兵士について、既に100人超の死亡が確認されたと報じた。さらに、死者の約5分の1に当たる23人が戦場に送られる前にアルコールや麻薬の過剰摂取、自殺などで死亡したとした。
ノーバヤ・ガゼータ欧州によると、最も死者数が多かったのは中部ウラル連邦管区内の自治体の出身者。前線での戦死者は、9月21日の部分的動員の開始後、10月初旬には確認され始めたとしている。
ノーバヤ・ガゼータ欧州は、露各地の地元メディア報道など公開情報から死者数を集計したとしており、実際の招集兵の死者数はさらに多い可能性がある」
(産経11月2日)
露の招集兵、100人超死亡と報道 薬物死や自殺も - 産経ニュース (sankei.com)

このような動員兵は早速前線に送り込まれ、本隊の熟練兵を守る楯代わりに使われます。
動員兵の戦闘力は皆無に等しく、逃げ方も知らないために苛烈なウクライナ戦線で生存できるチャンスはほとんどないでしょう。

ロシアでは、ウラジーミル・プーチンによって動員された男性がウクライナで殺された場合の子供たちの計画として、精子凍結の大幅な増加が見られます。
戦場に駆り立てられる兵士たちは、戦争に向かう前に生殖クリニックに急いでいます。
まるでディストピア映画のようです。

「モスクワの生殖科学実践センターの主治医であるイゴール・ヴィノグラドフ教授は、徴兵された男性による精子の保存を求める新たな要求が急増していると述べた。
エカテリンブルクのUMMC-Health医療センターの生殖責任者であるドミトリー・マズロフ氏は、首都の外でも同じ傾向が当てはまると述べた。平時は月に2、3人だったのに対し、1日は半ダースの顧客がいたという」
(デイリーメイル10月2日)
プーチン:ウクライナ戦争と戦うために呼ばれているロシア人男性の家族は、それぞれ羊で賄賂を贈られています|デイリーメールオンライン (dailymail.co.uk) 

また、ロシア軍が兵員不足を補うためにかなり前から囚人を動員し始めました。
ウクライナの軍事情報機関によれば、いまでは単なる囚人だけでなく、感染症に罹った囚人も動員しているといわれています

「ロシア政府と関係が深い同国の民間軍事会社ワグネル・グループはこれまでも、恩赦や一時金と引き換えに、受刑者を兵士として採用していると報道されてきたが、ウクライナ国防省情報総局の報道機関は10月25日、ワグネル・グループが、HIVやC型肝炎などの感染症を患う囚人も大量に採用し始めていると伝えた。
このやり方は広く行われている。例えばある流刑地では、HIVやC型肝炎の診断が確定している100人以上の囚人が、ワグネル・グループに『動員』されている、と情報総局は述べている。 」
(ニューズウィーク10月27日)
HIV患者や精神病者まで動員、ロシア兵員不足の窮状(ニューズウィーク日本版) - Yahoo!ニュース 

それでなくても新型コロナが世界で突出して流行したロシアが、そのうえに棄権な感染症の囚人を不衛生で、兵隊で立て込んでいる戦場に送ればどうなるのか、プーチンの頭の中を除いてみたくなります。
勝とうが負けようが、ウクライナ戦争の後のロシアは、大変な感染症の流行で席巻されることでしょう。

このような末期的症状を呈しているロシア国内では、いよいよ国民の反乱を想定せねばならなくなったようです。

「ロシアのプーチン大統領ら要人の安全を守る露連邦警護局は25〜27日、モスクワ中心部の大統領府や上下両院などで内乱鎮圧を想定した定期演習を行った。プーチン氏は、米欧がロシアでの政変を画策していると主張しており、警戒感を一段と強めている。
 「(民主化運動を指す)『カラー革命』のシナリオは終わっていない」。プーチン氏は26日、旧ソ連構成国の情報機関トップらとのオンライン会合で持論を展開した。連邦警護局の発表によると、テロの脅威封じ込めや容疑者拘束などを訓練した。クーデターへの対処も含まれるとみられ、SNSでは装甲車両などが出動する動画が拡散している」
(読売10月27日)
モスクワ中心部で内乱鎮圧演習、プーチン氏は政変警戒…政権内部の力関係にも変化か(読売新聞) - goo ニュース

もうロシアは内部的に持たないでしょう。

 

 

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「ロシア正規軍が崩壊」 動員令にウクライナ大統領 - 産経ニュース (sankei.com)

ウクライナに平和と独立を

 

 

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コメント

北東部をウクライナが一気に抜いた時に武器と一緒に道路脇に打ち捨てていったロシア兵の装備ですら赤やオレンジ色の登山用リュックサックとか戦場とは思えない物がたくさん映ってましたからね。現地で強奪した物もあるかも知れませんが、やたらとカラフルなのが目立ちました。おいおいです。
その前からT-90Mどころか、必ず破壊しなければならない最重要の電子戦システム車両まで無傷で置いて逃げてしまい鹵獲されてますからね。どんだけ士気が低いのかと呆れましたよ。
そんな前線に訓練も装備も無しに動員される新兵とか。兵も指揮官もたまったもんじゃありませんね。
まさかのマキシム機関銃が投入されてるとは聞いてたけど、本当に鹵獲品にあって唖然!100年以上前の骨董品!

 >感染症に罹った囚人も動員しているといわれています

 まさかロシアは彼らを「生物兵器」として意図的に前線に投入するつもりではないでしょうね。
 だとしたら戦争でも何でもない、敵味方関係ない単なる無差別バイオテロですよ。

ウクライナの空軍や砲兵部隊がロシア軍の弾薬などの集積所を狙い撃ちしていますから前線は常に不足しているそうです。
亡くなった兵士から使えそうな装備品は剥ぎ取り使うのも当たり前だとか。

囚人兵について、
・一部の囚人兵は前線へ送られる直前に支給された銃を持って脱走しロシア国内で武装強盗団になっている。
・前線では毎日の突撃で直ぐにあの世行き、囚人兵に約束した金は払っていない。
・囚人兵の捕虜は捕虜交換の対象外。

というのもあります。

HIVなどの感染者が捕虜の場合、ウクライナは扱いに苦慮してることと思います。

山形さんの指摘されている戦車等の鹵獲についてなんですが、本来なら破壊して撤退すべきなところ、最近はその破壊するための爆薬や手榴弾すら前線の兵は持ってないんじゃないかと思っています。
軍事会社の兵士(囚人兵を除く)なら装備はいいのでしょうけど、徴収兵は弾も数発しか支給されず、後は自分でなんとかしろと言われるほどだそうですから。

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