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2022年12月 3日 (土)

習近平、さらに強硬策へ

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もちろん修辞疑問ですが、どうして習近平はこんな対応しかとれないのでしょうか。
それはこの男が二度と見たくないものが第2次天安門事件、中国でいう「六四天安門」だからです。
六四天安門事件 - Wikipedia

1989年当時、アジアでもっとも遅れて民主化の波が到来した中国でも青年が10万人規模で立ち上がりました。
恐ろしい起爆力です。
きっかけは、共産党改革派の胡耀邦元総書記の死がきっかけでした。
胡耀邦の葬儀までに、政治改革を求める学生を中心に約10万人の人々が天安門広場に集まり、胡の後を引き継いだ趙紫陽が総書記となります。
彼は学生たちに初めてあった時に「遅くなってすまなかった」と言ったそうです。

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天安門事件の鎮圧は「正しい」と中国国防相 30周年を前に異例の言及 - BBCニュース

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Asahi Shimbun via Getty

1989年6月4日に天安門広場とそこに通じる街路でなにがあったのかを見れば、この共産党国家の本質とはなんなのかよく理解できるはずです。
六四天安門事件 - Wikipedia

そして2022年の悲劇は、国民の抗議の声に耳を貸す人物が政権内部にひとりとしていないことです。
自由化を求める学生たちには江沢民を期待する向きもあるようですが、既に彼の力は習近平によってとうに消失していました。
しかし第2の胡耀邦を恐れる習は、江の死を秘匿しました。

「習近平時代になって、習近平が権力集中に辣腕を振るい続け、江沢民は影響力を失っていった。
しかし、インターネット世界では、江沢民は新たな文化的現象を生み出す。「ガマ文化」だ。(略)
30歳の「魔法使い」を名乗るある若者は、江沢民政権時代は小さかったので指導者としての印象はあまりない、と言う。しかし、江沢民に対して興味を持つのは、江沢民が好きなのではなく、中国の現状に対する反逆だと説明する。「中国の後継指導者は比較的真面目で、面白みがない。さらに後継指導者たちは文化的にも保守的で、以前のように文化的に開放な時代はもう来ない」
江沢民が死去した今後は、この種のネット文化も失われるだろう、いう。「中国は非常に長い時代、ネットで受ける指導者は出ていない。江沢民はトランプと同じで、ネットのスターだった。だが、もうそんな政治的人物は中国には出てこないだろう」
(福島香織の中国趣聞(チャイナゴシップ)NO.671 2022年12月1日)

江沢民に怯えるほど、いまの共産党指導部には「耳」がついていません。
他家の反逆分子を盗み聞きする耳はありますが、人々がなにを苦しみ、何を怒っているのか聞く耳はついていないのです。

「中国では、反ゼロコロナ運動「白紙革命」が野火のように広がり、27日に江沢民が陳文清・政法委員会主席を含めた幹部に対し、特殊ターゲットに対する治安維持強化を支持しました。特殊針対性(特殊ターゲット)とは、白紙革命のことです。
28日に陳清文が政法委員会全体会議を招集し、国家安全と社会の安定維持を強調し「敵対勢力浸透による破壊活動を法に基づき打撃することを堅く決心し、社会秩序を擾乱する違法行為犯罪を法に基づき打撃することを堅く決心する」という党中央の政策決定を伝えています。
これは、近く白紙革命の大鎮圧が開始されるという風に理解する人が多いです」
(福島香織の中国趣聞(チャイナゴシップ)NO.671 2022年12月1日)

さぁ出てきました、中国共産党政府が民主化運動に対してかならず浴びせる「敵対勢力浸透による破壊活動を法に基づき打撃することを堅く決心」という対応です。
ここで言う「敵対勢力」というのは「外国勢力との結託」を意味します。
香港民主派とは実は「外国勢力」、すなわち欧米の手先である、だからスパイであって破壊工作員だ、というのが国安法です。

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https://article.auone.jp/detail/1/4/8/6_8_r_202007

この冒頭の第1条に中国がやりたいことのすべてが詰まっています。

●国安法
第1章総則
第1条
「一国二制度」、「港人治港」、「香港人が高度の自治を行使する」という原則を揺るぎなく完全かつ正確に実行し、国家利益を守るために、 香港特別行政区に関する国家分裂、国家政権転覆、組織的テロ、外国・域外勢力との結託による国家安全危害などの犯罪を予防し制止し、懲罰し、香港特別行政区の繁栄と安定、住民の合法的権益を中華人民共和国憲法と香港基本法、全人代の香港版国安法制に関する決定に基づいて保護するため、本法を制定する。

国家転覆をさせない、外国勢力と接近させない、そのためにあらゆることを可能とする、これが国安法の意図です。
このような脅迫じみた行間から、中国政府がいかに香港民主化デモに怯えきっていたのか、これが内陸のウィグルやチベットに、あるいは続発する農民暴動に飛び火することを恐怖したことが透けて見えます。
そしていまや、習近平の足元に飛び火してしまいました。

そして、このような香港民主化デモは「外国や外部の勢力の干渉」だと言い切っています。
これは中国が散々やってきた浸透工作を白状するようなもので、内部の騒乱は「外部勢力の工作」にしか見えないのです。
香港市民が100万人立ち上がろうと、共産党の目には「外部勢力」に操られて、カネをもらってやっているんだろうということです。
やれやれ、蟹は甲羅に合わせて穴を掘るとはよくいったもんで、それは米国や日本に対して今自分がやっていることです。

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国安法の要点は4つです。

①国家の分裂
②中央政府の転覆
③テロ活動
④外国勢力などとの結託

これらは解釈ひとつで、中国政府に対する批判すべてを「国家転覆罪」で逮捕監禁できることを意味します。
次に第20条をみましょう。

●国安法
第20条
国家分裂、国家統一破壊の組織、計画、実施に参与したいかなる者も、武力を使用、あるいは武力を使用すると脅したか否かにかかわらず、すなわち犯罪である。
一) 香港または中華人民共和国のその他の部分を中国人民共和国から分離させようとすること。
二) 香港または中華人民共和国のその他の部分の法的地位を不当に変更すること。
三)  香港または中華人民共和国の一部を外国統治下に移すこと。
 前項の罪を犯した者は、その主犯、あるいは重大な罪の場合、無期懲役又は十年以上の懲役、積極的に参与した者は三年以上十年以下の懲役に、それ以外は三年以下の懲役、拘留又は行動制限におかれる。

「国家分裂、国家統一破壊の組織、計画、実施に参与したいかなる者も、武力を使用、あるいは武力を使用すると脅したか否かにかかわらず、すなわち犯罪である」凄まじい条文です。
「国家統一の破壊」とは、共産党政府に異議を唱えることを指します。
これを「計画し実施に参与した者」すべては「武力を用いるか否かに関わらず、すなわち犯罪」なのです。
つまり、政府に異を唱えることを考えてもダメ、計画しただけでもダメ、ましてや参加したならそれは「犯罪」だというわけです。
覚えておきましょう。これが全体主義です。
政府に反対すればすべて犯罪である、全体主義はこのように権力者に無限の権力を与える体制のことです。

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https://newsphere.jp/politics/20191003-2/2/

ですから、共産党には柔軟な対応はありません。
強硬策一本で、民主化運動を潰して殺すだけです。

普通はたった2日間でこれだけゼロコロナ反対運動が全国各地に拡がるですから、多少反省のひとつもするところです。
うちの国の首相なら、汗をダクダクかいて平身低頭するところです。


抵抗する国民は、密告させ摘発し、拘禁して隔離し、棒で叩きのめすだけのことです。
弾圧を強めるとガス圧がさらに高まり、もっと大きな爆発になるという負のスパイラルになるのはわかりそうなもんですが。

独裁政権はみずからの全能の証を、これでもかと人民に見せつけねばならないのです。

「中国本土や世界各地で発生した習近平政権の「ゼロコロナ」政策への抗議活動について、習指導部は「敵対勢力を摘発する」としてデモ参加者の連行や検閲の強化を始めた。(略)
29日の国営通信新華社によると、習指導部は治安維持に関する会議を開き「敵対勢力の浸透、破壊活動や社会秩序を乱す違法な犯罪行為を法に基づき断固取り締まる」との方針を確認した。
中国当局は大量の警官を街に展開した。複数の人権派弁護士によると、デモの主体となった学生らから「友人が夜中に警察に連れ去られた」「大学から圧力を受けた」といった相談が相次いでいる。デモの動画の検閲も行われているという。
1989年の天安門事件以降、中国指導部はデモや政府批判を国内外の「敵対勢力」が扇動したとして、取り締まる口実としてきた」
(ZAKZAK11月30日)
日系企業〝資産没収〟や邦人をスパイ拘束、習氏退陣デモ拡大で危機 「自由優先なら死を覚悟」中国国連大使 「デモに近づくな」「経済合理性を無視」識者

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白紙運動に「関心と重視」表明 台湾、中国に「人々の要求への迅速な回答」呼び掛け(中央社フォーカス台湾


今回白紙運動のきっかけとなった清華大学などでは、学生を帰郷させる措置が始まりました。

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テレ朝

「中国各地でゼロコロナ政策への抗議デモが起きるなか、一部の大学では学生に対し帰省を促すなど異例の対応を始めました。
 27日に抗議活動が行われた清華大学では、29日から学生が帰省するためのバスが用意され、空港や駅まで送り届けています。
 大学側は外出制限の緩和という学生の求めに応じる一方、多数の学生がキャンパスにとどまり、再び抗議活動が発生することを懸念している可能性もあります。
寮などで暮らす学生は一般の市民以上に厳しい移動制限を強いられていて、各地の大学で抗議活動が相次いでいます」
(テレ朝11月29日)
中国 大学生に帰省呼びかけ 学内で抗議活動懸念か (tv-asahi.co.jp)

政府は、大学を白紙運動の拠点だと見ていますから、学生をキャンパスから追い出してしまい、事実上のロックアウトをしたいようです。
なかでも拠点である学生寮にはまだ多数の学生が残っており、強い移動制限をかけています。
香港の民主化運動において大学は最後まで拠点として戦い続けましたから、それが本土に飛び火することを恐れているのでしょう。
といっても、このSNSの時代には、いくら封じ込めようとしても、情報はネット上でアメーバーのように拡散していくんですが。

「近く白紙革命の大鎮圧が開始されるという風に理解する人が多いです。
在中国米国大使館は28日の段階で、中国に暮らす米国民に対し、ゼロコロナ封鎖に備えて、14日間の医薬品、水、食糧の備蓄を呼び掛けていますが、しばらく中国では何がおこるか分からない緊張状態になると予測されます。
また、12月3日、4日に予定されていた国家公務員試験も、コロナを理由に無期限延長されることが28日に発表されました」
(福島前掲)

今後想定できるのは、白紙運動に対しての大量拘禁でしょう。
すでにそれは始まっているようです。

 

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