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2022年12月 7日 (水)

地球気候を大きく左右するもの

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地球の気象変動は3種類に分けられます。

①数十年から100年前後の挙動を論ずる短期的なもの(太陽黒点の変化、大西洋数十年規模振動など)
②1000年規模の動きを見る中期的なもの(太陽活動の増減、火山活動など)
③数万年サイクルの長期的なもの (地球の自転軸の傾斜角、太陽からの離心率=ミランコビッチ・サイクル)

俗に言う地球温暖化はというのは、この①に属します。 ①、②は自然的要因と呼びます。
産業革命以降200年ほどは、地上大気平均温度で+0.6度、二酸化炭素濃度で+200ppm変上昇したとIPCCは主張しています。
これは原因として人為的炭酸ガスが上げられていますが、100年サイクルにも寒冷期と温暖期が30年から40年サイクルで変化する海流の「振動」 (周期)か存在します。

現時点では、周期的には温暖化期が終わりつつあり、寒冷期に向っています。
一方②③のもっと大きな時間の幅で見ると、地球と太陽の相対位置のズレ、地軸の傾斜角の変化、太陽の黒点変動(太陽放出エネルギー量)の変化、宇宙線の照射量が地球の温度を長期的に決定しています。

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太陽 (s-yamaga.jp)

この太陽の黒点の活動が弱まっているのが現在観測されています。
黒点については別途に詳しくみてみます。

Latest_ssn_20221207033001

現況・トレンド | 太陽黒点 | 宇宙天気予報 (nict.go.jp)

この黒点活動についてはあと数年の観測が必要ですが、もし黒点活動が弱まっているなら長期的に寒冷期に突入する可能性があります。
というわけでマクロ的に地球の気温を見るなら、現在の地球は冷える方向に進んでいます。

ただし、それを攪乱するというか、中和しているのが①の人為的温暖化です。
地球温暖化説に立つ気候学者は、対流大気圏の組成の変化による海面温度上昇や大気湿度の上昇があると主張しています。
そしてその結果、海水面上昇や、北極圏の氷が溶ける現象を上げています。
これについては検証しました。 これについては私はかなり懐疑的です。

ただし私は、大気温度の上昇は一部当たっていると思っていますし、大気湿度の上昇は確かにこの間の世界の気象が超大型台風やハリケーンなどに再三見舞われることからありえることで、原因のひとつだろうと考えています。
ただし、被害に合われた方には申し訳ない言い方ですが、「このていどで済んでいる」のは、人為的な炭酸ガスによる気象変動による温暖化が、自然サイクルの寒冷化と打ち消しあっているからです。

人為的二酸化炭素説だけで気象変動を説明するには無理がありすぎます。
そこにIPCCは固執するあまり、すべてを人為的二酸化炭素の増加だけで説明する無理が生まれています。
人為的二酸化炭素説は案外新しくて、30年ほと前の80年代から唱えられたものです。
それまでの科学者たちの意見は、地球の気候変動はいくつもある複数の自然の要因や周期が複雑にからまりあって、影響を与え合って変動しているのだと思っていました。
むしろこのほうが、地球の気象変動に対する正統派の考え方だったのです。

それを一気にひっくり返して「人為説革命政権」を作ったのがIPCCだったわけですが、とりあえずこの二酸化炭素人為説はあまりにも「常識」なので、ちょっと脇に置いて、考えてみましょう。
おおざっぱに言って、地球の気象変動は3種類に分けられます。
大きな自然の周期から並べると

①長期的な周期・・・数万年サイクルの地球の自転軸の傾斜角、地球と太陽の相対位置のズレ(太陽からの離心率)・ミランコビッチ・サイクル
②中期的周期・・・数百年から1000年規模の太陽活動(太陽放出エネルギー)の減少による極小期、宇宙線の照射量、火山活動など
③短期的周期・・・100年以内の数十年規模の大西洋数十年規模振動など

③の短期的周期は人為的二酸化炭素説とバッティングするので、これを探っていきます。
二酸化炭素温暖化説でも、重要視されたのは海水温の上昇でした。
なぜなら、海水温は、その上に拡がる大気の温度にまで大きな影響を与えるからです。
二酸化炭素温暖化説では、対流大気圏の組成の変化による海面温度上昇や大気湿度の上昇があると主張しています。
そしてその結果、海水面上昇や、北極圏の氷が溶ける現象が出たと説いています。つまり、大気温が上昇して、それによって海水温が上がったという仕組みです。

ここから、アル・ゴア氏などが主張した地球温暖化による大規模災害の発生が言われるようになったわけです。
しかし、この説には疑問符がつきます。仮に大気温による気温が上昇していたとしても、海水が外気温で温まるまではかなりの時間を要します。
実際その海を流れる風の強さや温度、海流の寒暖は、大気温より早く水温に現れるのです。
考えてみればそうでしょう、普通お湯を沸かそうとすれば、鍋に水を張って下からコンロに火をかけます。
外からドライヤーでブンブンやる人はまずいません。
ドライヤーでお湯を沸かそうというのが、二酸化炭酸による海水温上昇説です。そうとうにムリを感じませんか。

多くの海洋研究者は実測の結果、大気の温度変化と海水温度は比例せずに、ズレて発生すると言っています。あくまで海水温上昇が先行するのです。
このようなことから、海洋気象学者たちは、海流の温度変化に着目しています。それが去年の前回のグリーンランド周辺海域の海水温調査なのです。
※関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/post-b917.html

グリーンランドに着目するのは、ここが全地球規模の海流の「心臓」だからで、世界の海流はここを通って北極海に入り、冷やされて南下していきます。

大西洋を起源とする全球規模の熱塩循環流

図 独立行政法人海洋研究開発機構 ・JAMSTEC 中村元隆「北半球の気候変動要因の解明 グリーンランド海の急激な変化がもたらした北半球の気候変化」より)

この海域の温度は30年から40年サイクルで周期し、温暖化と寒冷化を繰り返すことが分かっています。前回の変化は80年代初めの温暖化でした。
そして今また、それから40年たって寒冷化の周期に入ろうとしていると専門家は見ています。
海洋研究開発機構 (JAMSTEC)中村元隆氏は、「間違いなく寒冷化に転換している」徴候と判断しています。

一方、最近の太陽表面は、驚くほど「穏やかな状態」が続いており、黒点の数が20世紀のどの時期よりも少なくなっています。 
2008年から始まった観測単位であるサイクル24(第24太陽活動周期)は、過去250年間で観測された最弱なものだからです。
NOAA(米国海洋気象庁)の観測データでも、11年から再度活発化トレンドに向かうかと思われた黒点数が、また13年を境にして下降に戻ったことが分かります。
前回の小氷河期であるダルトン極小期は、1800年から20年間続いて小氷河期を招きました。
この極小期は200年サイクルといわれていますから、ちょうど現代がその時期に当たります。

つまり太陽活動からみても寒冷化のサイクルに入っており、「いつ極小期が来てもおかしくない」状況です」。(東京大学宇宙線研究所・宮原ひろ子特任助教)
このように短期的な気象変動を司る海流や、中期的周期を決定する太陽エネルギーの放射量は、ひとつの予想に辿り着きます。

それは、現代の常識ともなった地球温暖化ではなく、真逆の地球は不機嫌に冷え始めているのではないでしょうか。
思えば、地球温暖化人為説をハンセンが発表した80年代は、自然的要因も寒冷期から温暖期に転換する変わり目でした。
だから、大きな説得力をもって支持されたのです。
まだ寒冷期が続いていたそのわずか10年前の70年代には、人々は氷河期が来るのではないかと脅えていたものでした。
今後、寒冷化、温暖化、いずれの気候に転換するのか、予断を捨てて注視する必要があると私は思います。
とまれ、右肩上がりに地球の音頭が上昇し続け、世界が破滅するというのは、逆に非常に偏った見方ではないでしょうか。
ビョルン・ロンボルグではありませんが、「地球と一緒に頭も冷やせ!」です。

 

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コメント

まあ、ぶっちゃければ「お金儲けの話」ですわな!

IPCCという極めて怪しいグループに世界が支配されて、カーボンニュートラルの大号令になって、全くどうでもいい事に世界中が巨額の投資をしていゆというね。もう四半世紀前の京都議定書から四半世紀経ってますけど、当時からEU諸国は熱心に日本や米豪を攻撃してきましたけど、何故か中国は批判しないの?、是非ともグレタ·トゥーンベリお嬢様あたりにお聞きしたいものですね。

そうですね、1970年代には、地球寒冷化論だって幾つもありました。
70年代後半にはアメリカメディアが寒冷化論に食いついて、ドラマかドキュメンタリーか分かりにくい番組だの本だのが現れ、1980年に日本の朝日放送も参加したアメリカのテレビ番組「コスモス」で、天文学者カール・セーガンが、森林伐採と焼失の影響は温室効果ガスの作用を上回り地球を寒冷化させ次の氷河期が来る、としました。
「コスモス」は世界を席巻し、日本でも朝日が関連本など含めてけっこうおいしい思いもしたはず。
「温室効果ガスは地球を温暖化させる」、「温室効果ガスに含まれる微粒子が太陽光を遮ることで寒冷化する」、両方いえてしまうわけで、起きたことが「〇〇のせい」とメディアが煽ることにかけては、両者互換性がある話です。
では、地球の劇的気候変動が起きる仕組みやそれが起きる要因について、定量的研究と理解が充分であるのかないのかといえば、当時も現在も「まだない」のであって、どれほどやってもわからないかもしれないことも念頭に置きながら、ただ研究していくだけです。
我々はそれを理解して見守りながら、そこに政治的なり経済的なりの意味を持たせる時には、より広く注意を払った方が良いでしょう。
自然現象そのものには思想も党派性もなく、誰の味方でもありませんものね。

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