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2023年2月 1日 (水)

産経「ホワイト国」解除記事の行間を読む

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先日、産経がスクープで「ホワイト国に復帰」を抜きました。

「政府は、韓国を輸出管理で優遇する「ホワイト国(優遇対象国)」に再指定し、対韓輸出管理を緩和する方向で検討していることが分かった。日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権が関係改善を模索していることを踏まえた。いわゆる徴用工訴訟問題を巡る韓国の解決策も見極めた上で、再指定の可否を慎重に判断する。複数の政府関係者が27日、明らかにした」
(産経2023年1月23日)
<独自>韓国の「ホワイト国」復帰検討、徴用工見極め判断 - 産経ニュース (sankei.com) 

これは官邸情報に一番精通している産経が報じたので、驚きが走りました。
朝日あたりだったら、ふふん、またコリアに忖度しやがったな、ていどだったでしょうがね。
当初、私も産経の飛ばしだと思って、スルーしていました。

しかしこの記事、よく読むと、産経とも思えないおかしな解説を加えているのです。

「対韓輸出管理を巡っては、当時の安倍晋三政権が令和元年8月、徴用工問題をめぐり文在寅(ムン・ジェイン)政権が具体的な対応を示さないことへの事実上の対抗措置として韓国をホワイト国から除外。半導体材料3品目の輸出管理も厳格化した。韓国は輸出管理措置の解除を求めてきたが、日本は韓国の輸出管理体制の不備などを理由に応じてこなかった」
(産経前掲)

おいおい、何を言ってるんだい、産経さん。
日本政府は安全保障上の懸念から大量破壊兵器の材料となる物品を輸出管理規制したのであって、「徴用工への対抗措置」ではありませんよ。たまたま時期が重なっただけです。
自称「徴用工」はコリアが勝手に作り上げた捏造歴史問題であり、一方、輸出管理規制強化問題は安全保障上の問題なのです。
ただしあたりまえですが、この時期になったというのはまったく無関係だったのではなく、ムン政権になってからの慰安婦財団解体による日韓合意の一方的廃棄、自称「徴用工」判決を含めた韓国の非友好的・非合理な行為の数々が、日本政府の腹をくくらせてしまったことはありえるでしょう。
しかし、あくまでもコレはコレ、アレはアレであって、混同してはなりません。

と、ここまではイロハのイで、こんな初歩的なことを、たぶんこの記事を書いている官邸番の記者が知らないはずがありません。
そこで裏目読みすると、ひょっとして今の岸田官邸は自称「徴用工」問題を輸出管理規制強化の解除とワンセットで考えているとも受け取れます。

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外務省の船越健裕アジア大洋州局長(写真左、EPA時事)と韓国外務省の徐旻廷アジア太平洋局長
「徴用」めぐる問題 日韓外務省局長 韓国側解決案について協議 | NHK | 徴用問題

というのは内容こそ公表されていませんが、現在、日韓局長会議が頻繁に開かれて、しきりとナニかをすり合わせているのは事実なのです。
まず12月30日、そしてわずか2週間後の1月16日に立て続けに日韓局長級会談をしているのです。
いままで疎遠だった日韓局長会議をこれだけ詰めてやっている以上、おそらくはなんらかの合意を目指して急ピッチで協議を重ねていることだけ間違いありません。

松野官房長官は会見で、自称「徴用工」問題について協議していることだけは明らかにしています。

「松野官房長官
1月16日に船越外務省アジア大洋州局長は訪日中の徐旻廷韓国外交部アジア太平洋局長との間で、日韓局長協議を実施しました。
先般の日韓首脳会談において、両首脳が日韓間の懸案の早期解決を図ることで改めて一致したことを受け、昨年 12 月の協議に続き、双方は旧朝鮮半島出身労働者問題を含め、日韓関係全般について率直な意見交換を行いました。
その上で、双方は懸案を解決して日韓関係を健全な関係に戻し、更に発展させるべく外交当局間の意思疎通を継続していくことで改めて一致しました。
これ以上の詳細については、外交上のやり取りであり、差し控えたいと思います」
(日テレ2023年1月16日)
【全文】日韓局長協議「懸案を解決して健全な関係に」官房長官会見(1/16午後)(日テレNEWS) - Yahoo!ニュース 


また林外相もパク・チン外相が、電話会談でこの自称「徴用工」問題の「最終盤の解決」を話しあったとされています。
林氏はいうまでもなく、早期解決論者です。

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林外相 韓国外相候補のパク氏と会談 懸案解決に向け協議で一致 | NHK | 日韓関係

「韓国側が、先週、この案を明らかにして以降、林外務大臣と韓国のパク・チン外相が電話で会談したほか、外務省の担当局長どうしが意見を交わすなど、日韓両政府間のやり取りが活発になっていて、日本の外務省幹部の1人は「最終盤にあることは間違いない」としています。
この案について、日本政府内では「徴用」をめぐる問題は1965年の日韓請求権協定で解決済みだとする日本の立場と矛盾せず、これをもとに解決策が取りまとめられれば受け入れも可能だという意見が出ています」
(NHK2023年1月18日)
「徴用」日本企業に弁済を求めない担保が不可欠 日本政府 | NHK | 徴用問題

おいおい、なにが「日韓請求権協定で解決済みだとする日本の立場と矛盾せず、これをもとに解決策が取りまとめられれば受け入れも可能だ」ですか。
そもそも韓国政府が行っている「財団肩代わり」案は第三者弁済案であって、たんに支払いを日本企業に請求しないというだけにすぎません。

この考え方自体、いまだ個人保障は残っているという立場ですから、既に1965年の日韓請求権協定において完全に終わっている、という日本政府の原則と対立するものです。
それをムン政権とその傀儡司法が日本企業にぶつけるというトンデモをしたために国際問題化したにすぎません。
わが国は筋違いな攻撃を受けただけで、知ったこっちゃないのです。

今回の第三者弁済案は、韓国が内政上の問題として従来怠ったきた個人保障を自らするというだけのことで、どうぞご勝手に、やっとこれで韓国政府が個人補償をするという原点に戻りましたね、というだけのことです。
それをして日本への妥協だとか、解決案だとか、日韓のトゲが抜けたなんて思わないでいただきたい。
本来、とっくにやるべきだった韓国政府がやるというだけのことですから。

日本にはありもしない歴史問題で、ムンがご迷惑をおかけしました、と謝罪する類のことです。
日本はコリアと違って、なにかと謝罪を求める体質がないので黙っていますが、あらぬ二国間紛争を吹きかけられたことについて一札あってしかるべきでしょう。

そして「ホワイト国」、つまり現在の用語でいう「グループA」に「再指定」するという案件はまったく別次元です。
なぜこれが一緒になって、まるで韓国案の引き出物のようにしてここで登場せねばならないのか、さっぱりわかりません。
なにを考えているのやら。

どうやら岸田氏は、手土産で「ホワイト国」再認定しただけではなく、「痛切な反省とお詫び」もしてしまうようです。

「政府は元徴用工訴訟問題で韓国の原告らが求める日本側の謝罪を巡り、日本企業の賠償を韓国財団に肩代わりさせる解決案を韓国政府が正式決定すれば、過去の政府談話を継承する立場を改めて説明して「痛切な反省」と「おわびの気持ち」を示す方向で検討に入った。日本との関係改善に意欲的な尹錫悦政権を後押しする狙い。政府関係者が28日、明らかにした」
(共同1月28日)
政府「おわび」継承説明へ 韓国肩代わり案後押し(共同通信) - Yahoo!ニュース

ここまでやる気だから、官邸は今ナニを韓国と協議しているのか、自民党内にも知らせていなかったのです。
宏池会外交丸出しです。


 

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コメント

全く火のない所に煙を立てられて迷惑千万なだけなんだから、ほっときゃいいものを。
こんなんだから宏池会は舐められるんですよ。国益にも正義にも反します。

また内閣支持率が下がりますね。。

 当時、韓国がホワイト国から除外されたのは、「韓国の輸出管理制度が不十分で、安全保障上の懸念があるから」で、韓国の管理体制がずさんだったからです。この事の具体的例として2019年、日本から輸入した約4万キロの高純度フッ化水素が不良品であるとして返品を受けた際に120キロしか戻らなかったという事件が発端でした。この残りがどこへ行ったのか、今も不明なまま。
かかる事実は韓国内でも問題になった経緯があるので、事実関係は争う余地がないです。

そうすると、産経の「徴用工問題をめぐり文在寅(ムン・ジェイン)政権が具体的な対応を示さないことへの事実上の対抗措置として韓国をホワイト国から除外」という部分はこれまでの産経の記事とも矛盾して、新聞本来の信頼性にもとるものとなります。

また、それはそれとして、行方不明になった大量のフッ化水素問題の決着が着かないままグループAに戻すという判断は有り得ない事で、安全保障ガバガバの現政権は一体何を軸足を置いて政策しているのか全く理解不能です。

何を考えているのでしょうか、譲歩しても日本に利はないのに。
イランや北朝鮮へ渡るとまずい物が渡ったら日本は世界中から笑い者どころか貿易上で厳しい処置を取られる可能性が高く、国益を著しく損ねかねない。
こんなことになる前に岸田総理には退陣してもらいたい。
くだらない慣習で閣僚たちに高級ネクタイなどを配って浮かれてんじゃねーよ。

別にいまの状況でもきちんと申請している韓国企業に対してはなんの制裁をしてないので韓国にとってもホワイト国になるメリットってメンツ以外なんのメリットもないはずなんですけどね。
岸田首相の欧米外遊直後の出来事だけに米国側からなんだかの要請があったのかもしれませんが、おそらくお得意の観測気球でしょうから保守層がどれだけ反発するかでスッと無かった事にする可能性も高いと思われます。
少し支持率が持ち直したからと言ってこの低空飛行状態の状況でこの案件をゴリ押しする胆力は無いでしょう。

ユン政権は親北勢力を駆除してる点は評価してますが、
前政権のやらかしをしっかりと精算して国家間の親密度をあげるには筋を通さないといかん所がある訳で、それが無理なら四半世紀くらい時間をかけて徐々に改善していくほかないです。
少なくとも現段階での関係改善は早過ぎます。

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