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2023年3月18日 (土)

北朝鮮核武装を阻む3つの障壁

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北朝鮮がまたまたまた(以下略)弾道ミサイルを発射しました。
いかんと思いつつ、いまや日本国民はおしなべて馴れっこになりつつあります。 

ロフテッド軌道で打ち上げられ、北は自ら火星17号であると称しています。
また現在行われている米韓合同演習フリーダムシールドを「軍事的威嚇」だと非難し、これはそれに対する警告だとしていますが、無視しましょう。
合同演習をしようとしまいと、彼らは撃つのです。ウクライナに関心が集まっている内に撃たなにゃ損々ということです。

 発射は平壌国際空港(順安国際空港)から日本海に向けて行われ、公表された飛行性能の数値は以下の通りです。
・最大高度6045km
・水平距離1000.2km
・飛行時間4151秒(約69分)
北朝鮮今年2発目のICBMは火星17(JSF) - 個人 - Yahoo!ニュース

 

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火星14
レッドライン越え譲歩迫る 北朝鮮「ICBM発射」 - 読んで見フォト - 産経フォト (sankei.com)

ロフテッド軌道などという特殊な用語が説明なしで通じるくらい、よく撃ってくれました。

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dprk_bm.pdf (mod.go.jp)

火星14の仕組みはこうなっています。

Hwasong14b

hwasong-14 火星14 (weapons-school.mods.jp)

注目願いたいのは、先端のシュラウドと呼ばれる部分です。
シュラウドとは、弾頭を覆って熱から守るカバーです。
これが、ミサイルにとって非常に重要です。
下の写真は弾頭の模型を見る正恩です。

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北朝鮮がミサイル発射に失敗=韓国 - BBCニュース

どうしてカバー如きが大事なのでしょうか。
ミサイルが目標に接近して爆発した場合の効果は、弾頭の爆発力によって決まります。
その爆発力は目標をとらえてナンボです。

ロケットから分離された核弾頭が目標に到達できるかどうかは、一にかかって再突入(re-entry )の正否によります。
再突入に失敗すれば、弾道ミサイルはオシャカだからです。
たとえば、スペースシャトルにおいては、再突入開始時の速度はおよそマッハ25(30,000 km/h)、はやぶさ2き帰還カプセルでは12 km/s(43,200 km/h)で大気圏に突入しました。

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ベルカ宇宙軍 on Twitter

すさまじい高速ですが、これにより周辺温度は1万℃、カプセル表面では3000℃に達します。
とんでもない温度で、打ち上げても再突入を可能とするシュラウドの技術がないと、宇宙空間に行ったきりとなってしまいます。
いったん大気圏外に出たミサイルを、再度大気圏内に突入させねばただの「人工衛星」で終わってしまうのがおわかりいただけたでしょうか。

これでは、「地球観測にようこそ」で終わってしまいますが、もちろん正恩が欲しいのは米国に到達し、打撃を与えうる大陸間弾道ミサイルですから、再突入の技術がなんとしてでもなければなりません。
あいにくこの再突入は宇宙技術の中でも高い障壁だとされていますが、北は獲得したと言っていますが、ほんとうに保有しているかどうかは実証されていません。

次に、弾頭に複数の核弾頭(MIRV/Multiple Independently-targetable Reentry Vehicle・ マーヴ・複数個別誘導再突入体)を搭載できる技術があるかです。

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MIRV(多弾頭)
GEPR

というのは多弾頭にするには、核爆弾を小型化しなければならないからです。
この再突入と多弾頭化、そして核の小型化の3セットがないと、ICBM技術は出来上がったとは呼ばないのです。

「多弾頭型の大陸間弾道ミサイルの弾頭は、再突入ヴィークル込みで一体あたり200kg程度にコンパクト化しなければならない。こうすれば、一体の大陸間弾道ミサイルで、弾頭が6本は仕込める。そうすれば、一回のミサイル発射で6箇所の目標を同時に攻撃できる」
北朝鮮5回目核実験と日本の安保 – Global Energy Policy Research | GEPR 

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娘とミサイル見物に行く親父
WSJ

「北朝鮮は、一度に複数の場所を攻撃できる重い部品を搭載して、ICBMの発射を成功させたことを示していない。韓国航空大学校のミサイル専門家、Chang Young-keun氏によると、そうするためには、ICBMにポスト・ブースト・ビークル(PBV)を搭載する必要がある。PBVは地球の大気圏外でミサイルのメインブースターから切り離され、別々の標的に向けて複数の弾頭を放つ装置だ。これらの部品を合わせると、重量が最大2トン増え、ミサイルの飛行可能距離がおよそ1200~2500マイル削られる」
(ウォールストリートジャーナル2022年12月6日)
北朝鮮の新型ICBM、兵器として依然技術不足 - WSJ

現時点で、北朝鮮は搭載量と飛距離を伸ばしてはいますが、前述した3点セットが完成したという証明はできていません。

 

 

 

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コメント

一昨日朝のつけっぱなしのNHKで「弾道弾発射」「まだ飛行中」「日本海に着弾したもよう」と何度も速報入ったけど、Jアラートは鳴らなかったのよ。
つまり発射直後から防衛省は追跡出来ていてロフテッド軌道だからこっちまでは飛んで来ないと判断したんでしょうね。実に優秀です。模擬弾や重りが乗っていたのかペイロードがどうなのかは興味津々ですけど。

で、弾頭再突入技術が不明ではありますけど···ハードルは高いとはいえ日本やあちこちの国からスパイ情報で流れているだろうし、中国やロシアからはダダ漏れでしょう。
核弾頭のMIRV化はともかく、単発でも弾頭カバーをアルミ合金なりチタンなりステンレスで適当に作ってアブレーション剤を塗りたくれば再突入は可能かと。。ちゃんと起爆するかはしらんけど。
まあそのくらいのレベルには達していると考えては置くべきです。

こういう動きを見てるとユン大統領の訪日もそれなりに影響力はあったんだなという判断材料になりますね。
とはいえ日本が韓国に譲歩するという事とは別の話ですが。
いまだに日本に対して謝罪しろと言う世論が大半というお国とは親密にはお付き合いできませんよ。

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