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2023年4月11日 (火)

奈良県知事選の教訓

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統一地方選の第1ラウンドが終わりました。
ひとことで言えば、維新の勝利です。
象徴的に現れたのが奈良知事選です。

「9日投開票の統一地方選前半戦で、保守分裂となった奈良県知事選では日本維新の会公認候補が勝利し、維新が大阪以外で初の知事ポストを獲得した。23日投開票の衆参の5つの補欠選挙や次期衆院選にも影響する可能性がある。県連会長である高市早苗経済安全保障担当相の責任論は避けられず、受けた政治的ダメージは大きい。自民は大阪府知事選と市長選とのダブル選挙では4連敗目を喫した。「関西危機」は深刻だ」
(産経4月9日)
奈良も敗北、自民衝撃 高市氏に痛手 調整力に疑問 - 産経ニュース (sankei.com)

奈良県知事選で、自民党本部がかついだのが現職の荒井正吾氏でした。

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現職の荒井正吾氏
高市早苗大臣 帰りたくても帰れない 奈良県知事選挙のお家事情 | NHK政治マガジン 高市早苗大臣 帰りたくても帰れない 奈良県知事選挙のお家事情 | NHK政治マガジン

この荒井氏の県民の支持が低迷していることは、事前に分かりきっていたはずです。

「自民党は、旧運輸省の官僚から、参議院議員を経て奈良県知事を4期務めている現職の荒井正吾を、政界入りした2001年以降支え続けてきた。
しかし、去年秋に党本部が世論調査を実施したところ、奈良県内で着実に支持を広げる維新の“匿名候補”にすら、大差で敗北するという結果が出たという。コロナ禍への対応で、県民・自治体トップの間で不満が高まっていたことも背景に、自民内部では「荒井では勝てない」という認識が広まっていった」
(NHK4月9日)

荒井氏では勝てないという認識を、奈良県連は持っていました。
高齢と多選もあって、もう支えきれないと判断したようです。
県連は荒井氏を刷新して、県連会長の高市氏が推薦する大臣秘書官として仕えていたた平木省氏を推します。
平木氏は年齢は48歳、県知事としての行政経験も岐阜県副知事としての経験も充分に備えた候補でした。

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奈良県連が推した平木省氏
NHK

一方、現職の荒井氏は、二階氏や古賀氏という親中リベラルときわめて近い関係にいる人でした。
これだけで荒井氏の政治志向がわかります。
荒井氏は引退を不服として、二階氏と古賀氏にすがりつきます。
そして結局、この両名が党本部の本木幹事長と森山選対を巻き込んで、奈良県連の決定を覆えそうとします。

「荒井氏は運輸省(現・国土交通省)のキャリア官僚から参院選奈良選挙区に出馬して初当選、参院1期目の最後に知事に転身した人物。参院時代は宏池会(現岸田派)に所属したことで古賀誠元幹事長の腹心となり、「運輸省のドン」と呼ばれた二階俊博元幹事長ともきわめて親しい関係だ。
荒井氏は出馬表明に先立ち昨年末に二階氏と会談した際、「ぜひ頑張ってほしいと激励を受けた」と吹聴。古賀、二階両氏を後ろ盾に、県連の平木氏推薦をひっくり返そうと、水面下で党本部に働きかけ、茂木敏充幹事長や森山裕選対委員長も「どっちつかずの態度」(自民選対)を決め込んでいるとされる」
(星宏 3月2日)
奈良県知事選で大ピンチ、高市氏に吹く逆風の正体 | 国内政治 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース (toyokeizai.net) 

おいおい二階翁、あなたもう引退するかしないかで、自分の選挙区でも世耕氏が鞍替え出馬して分裂選挙になりそうなのに、奈良にまで首を突っ込むのかね。
古賀氏に至っては、とうに引退済みなのに生臭いことです。
こういう党の定められたルールを無視して「長老」が介入するというのが、前世紀のオールド自民党のやり口でした。

「荒井はそうした動きに「もう寝ても(政界引退しても)いいかなとも思ったが、『荒井を降ろせ』と運動されると、ムクムクと起き上がる」と不快感を示し、年明け早々に立候補を表明。
決断の前には上京して旧知の自民党の元幹事長・二階俊博と個別に面会した。
荒井は周囲に「高市県連会長とは全然話さない。僕はいつも大事な話は東京とやりとりする」とも語り、高市との間に亀裂が生じていることをうかがわせた」
(NHK前掲)

この二階氏の荒井氏推しに乗ったのが茂木幹事長でした。
高市氏は、奈良県連会長として正規の手続きを踏んで推薦を決めた平木氏を党として推薦するように本部に要請しましたが、拒否されます。

「県連の上申から1カ月以上も党本部が態度を保留しているのは、荒井氏が出馬の構えを崩していないためだ。荒井氏は、親交のある二階俊博元幹事長らに独自に支援を要請しており、今月2日には森山氏にも出馬に理解を求めた。
高市氏らは21日、二階氏にも面会したが、二階氏はほぼ無言だったという」
(産経2月21日)
奈良知事選 自民分裂で維新有利に? 問われる高市氏の政治力 - 産経ニュース (sankei.com)

森山選対はむにゃむにゃ言っていますが、実は二階-茂木、森山での合意はできていました。
この時点で、本部は平木氏に 推薦を出さず分裂選挙に突入しました。
保守分裂選挙で勝てると判断したのですから、傲慢にもほどがあります。

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産経

今になって自民の敗北が決まると、森山選対委員長はこんな言い訳じみたことをのたもうています。

「森山氏は保守分裂に関し、「なんとか良い調整ができないか微力を尽くしてきたが、結果としてなされなかった」と振り返った。
大阪府知事・市長のダブル選に加え、奈良県知事選を制した維新の躍進が国政に与える影響については、「他の地域でどう勢力を伸ばしているのか結果も見極めながら考えていかなければいけない」と指摘した」
(産経4月9日)

なにを言っているのか、森山さん。あなた、新澤良文・奈良県町村議会議長会会長 にこう言われているではありませんか。

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民主的手続きを踏んだ県連の平木氏推薦を握りつぶしておきながら、「なんとかいい調整をしたかった」とはどの口で言えるのでしょうか。
県連がそっぽを向いてしまった荒井氏に戻せとでもいうのか。
そして3月一杯国会を空転させた小西騒動で、本来ならば平木氏をもっとも密接に支えねばならない県連会長の高市氏が、現地にも行けない状況に置かれてしまった時点で、勝負がつきました。

「県連会長でありながら国会答弁に追われ、高熱が続き、(地元での)張り付きでの応援ができなかった」。9日夜、高市氏は落選が決まった元総務官僚陣営の事務所に姿を見せず、メッセージが代読された。
漁夫の利の形とはいえ、自民内には衝撃が走った。首長を取ったことで、奈良で維新の足腰が強くなり、今後の国政選挙にも影響する公算は大きい。今年2月には京都府舞鶴市で維新系の市長が誕生しており、将来的に関西圏を中心に同様の動きが加速する可能性もある」
(産経4月9日)
奈良も敗北、自民衝撃 高市氏に痛手 調整力に疑問 - 産経ニュース (sankei.com) 

これで小西騒動がなかりせば、平木氏が僅差が勝利を収めた可能性もないわけではありませんが、維新の勢いは止まりません。
別記事にするかもしれませんが、維新は立憲と組むという愚作を選ばないかぎり、都市型政党として定着し、さらに国政で公明との共闘を止めると言っていますから、ひょっとしたら新しい国政の枠組みが誕生するかもしれません。
まともな野党が不在のいま、それはそれでいいことです。
自民が腐敗する最大の原因は、代替できる保守党がないことです。
大阪では共産党とも手をむすんで、あげくは敗北。

まさに腐ったオールド自民党の腐臭を再び嗅いだような気分です。

 

 

 

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コメント

党内の権力争いで高市さんを露骨に見えないように排除したいんでしょうね。
現職のお爺ちゃん惨敗してるし、高市が推した新人に絞ってたら勝ち目あったのに、みすみす維新にやられました。

維新は…後はムネオだけ切り捨ててくれればなぁ…まあ完璧な政党なんて存在しないのですが…

維新が今後躍進するには関東で支持を広げられるかに掛かっているが、今回醜門極まりない男が当選してしまった神奈川県知事選が狙い目だ。当選時からレイムダックが約束されてしまったため、4年後いやそれより前に知事選があるかもしれない。そこに維新候補が食い込む事態になれば、関東進出への橋頭堡となるだろう。

 >自民が腐敗する最大の原因は、代替できる保守党がないことです

 鳴り物入りでデビューした新党も悉くメッキが剥がれましたからね。
 立憲など既存野党に至っては論外。
 何処からかマスゴミに「日本にまともな野党が出来ないように徹底的に甘やかせ」と言う「お達し」でも出てるのでしょうか。

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