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2023年5月26日 (金)

自由ロシア軍など越境攻撃

S023

どうもよくわからないことが起きています。
「自由ロシア軍」ともうひとつの部隊が、ロシア領内に侵攻していたようです。
侵攻部隊の規模は、帰還した兵士によると150名ほどのようです。

まずはそれを報じるCNNから。

「(CNN) ロシア南西部ベルゴロド州への攻撃を実行したと主張している反プーチン政権派のロシア人組織「自由ロシア軍団」は23日、「ロシアの完全な解放」が目的だったと強調した。
自由ロシア軍団はSNS「テレグラム」への投稿で、同州への攻撃は「平和維持作戦」だったと主張。
作戦の目的は、ロシアとウクライナの間に非武装地帯を設けること、プーチン政権の治安部隊を打倒すること、抵抗の拠点を作り出すのは可能だとロシア国民に示すことだったと述べた。
そのうえで、目的達成に成功したと宣言した」
(CNN5月24日)
ロシア反政権組織、ベルゴロド州への攻撃は「ロシア解放のため」 - CNN.co.jp

初めは私はロシアのフェークだと思っていたのですが、ロシアは写真付きで公表しているので真実のようです。
渡辺悦和元陸将も追認したようです。

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渡部悦和 
「ロシア自由軍団」と「ロシア義勇軍」による露領ベルゴロドへの攻撃は露軍により制圧された模様。
露軍が捕捉・破壊した車両は以下の通り。
-米製HMMWV 3両
-米製MaxxPro MRAP 2両
-宇製KRAZ COBRA 1両
- ポーランド AMZ Dzik-2 1両

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ロイター

越境部隊はベルゴロド基地を攻撃したようで、ロシア側の映像にも基地内での爆発が確認されています。

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ロイター前掲

このベルゴロド基地は、ウクライナ東部ルガンスク地方国境近く、ヴォロネジ州のボグチャルと並んでウクライナ侵攻のための大きな後方支援基地です。

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Google Earth

ボグチャル基地のほうが新しく、ロイターによれば核兵器や生物・化学兵器に対応する訓練を受けた部隊も駐屯しているようです。
ただし、このロシア軍部隊が戦術核を持ち込んでいるかどうかについては情報がありません。

ところで、ウクライナ領に帰還した自由ロシア軍は会見を行っており、この越境攻撃には2つの部隊が参加していると述べています。
Telegram: Contact @legionoffreedom
そのひとつは「自由ロシア軍」で、これはどうやらウクライナ軍が育成したようです。

「「自由ロシア軍」は昨年春に結成され、同じくロシア人で構成されているという。映像の中で組織のメンバーだという人物は、子供たちが、汚職や検閲、自由の制限、抑圧のないロシアで育ってほしいと語っている。
この組織はウクライナの指揮下で活動しているとしているが、ウクライナ軍の情報機関は、ベルゴロド州で襲撃した部隊がウクライナの部隊であったか肯定も否定もしなかった」
(ロイター5月24日)
ロシア西部ベルゴロド州を襲撃したグループとは何者なのか(ロイター) - Yahoo!ニュース

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自由ロシア軍
ロイター

「「自由ロシア軍」は交戦に先立つ22日朝、「自由を守るために武器を取った。クレムリンの独裁政治を終わらせるときが来た」と通信アプリに投稿していた」
(産経5月23日)
祖国と戦うロシア人義勇兵 プーチン氏打倒へ4千人 西部の攻撃に関与か - 産経ニュース (sankei.com)

もうひとつは、かなり前からロシア領内で破壊活動をしていたとされる「ロシア義勇軍」(RVC)です。
規模的には、このRVCが一番大きいでしょう。
政治傾向は、ロイターからファーライトと呼ばれていました。
ほかにも「国民共和国軍」というのがあるそうです。
「自由ロシア軍」はウクライナや西側のバックがついていそうです。
なんやかやで合わせて4千人はいると自称していますが、根拠は不明です。
彼らは、去年8月にキーウで共闘の署名をしたそうです。

かつてのフランスレジスタンスも、共産党系からドゴール系までいくつもの派閥があり常にイニシャチブを争っていました。
このロシアの場合も、政治的には呉越同舟のようですが、こうして公然とメディアの前に登場したのは初めてです。
この反乱が共和国レベルに飛び火すると、プーチンはおちおち寝てはいられなくなるはずです。
またバフムト後方の策源地地域への攻撃ですから、ロシア軍はこの守備に大量の部隊を拘置されることになるのは痛手でしょう。

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ロシア義勇軍(RVC)
ロイター

「義勇兵らの取りまとめ役とされるロシアの元下院議員、イリヤ・ポノマリョフ氏(47)=キーウ在住=は産経新聞の取材に対し、ロシア人義勇兵は約4千人おり、前線で祖国ロシアと相まみえていると明らかにした。
ポノマリョフ氏によると、ロシア人義勇兵の部隊には約1千人を擁する「自由ロシア軍」のほか、「ロシア義勇軍」や「国民共和国軍」がある。これら3団体は昨年8月末、キーウ近郊のイルピンで、ウクライナ軍と共闘するとの宣言に署名した。宣言では「ウクライナは勝たなければならない。プーチン政権を崩壊させる」とうたわれた」
(産経前掲)

私はこのような中途半端な越境攻撃は悪手だと思います。
自由ロシア軍が言う「クレムリンの独裁を終わらせるべきだ」という主張はまったくそのとおりですが、時期と方法がよくありません。
時期は、G7サミットで、いままでにない西側陣営が一致してのウクライナ支援が決まったばかりの時期で、副産物としてF16の供与も決まっていました。
日本ですら高機動車を出そうという時期に、さっそく米軍供与の戦闘車両を使って越境してしまえば、西側の支援熱が一気に冷めかねません。
特にF16はオランダが供与を現実の日程に乗せたところでしたから、その鼻先でこんな越境攻撃などをしたら、こんな優秀な戦闘機を渡したら何に使われるか分からないという危惧を生み出しかねません。

越境攻撃は戦時国際法上は合法であっても、渡辺元陸将も言うようにこのような小規模な部隊での攻撃は中途半端に終わることは目に見えていました。
今後ロシアは、このハルキウとベルゴロドの国境警備を厳重にするでしょうから、次回の作戦はより一層困難になるでしょう。

なおこの越境攻撃は、ウクライナ軍がからんだものなら侵略行為に対する限定的な越境反撃ですから戦時国際法上問題ありませんし、ロシア人義勇軍なら内乱ですから戦時国際法の範疇ではありません。

NATO各国の反応です。

「英国のウォレス国防相は昨年7月「ウクライナでの戦いに利用されるロシア領内の軍事拠点やインフラへの越境攻撃は完全に合法だ」と、米国務省の報道官も今年1月「ロシア領への攻撃を好ましくないと考えているが、作戦の主権はウクライナにあり何を攻撃するはウクライナの自由で、根本的にウクライナは侵略された側だ」と、ドイツのピストリウス国防相も今年4月「補給路の遮断目的なのでウクライナが敵地に進出するのは常識的な軍事作戦の範疇だ」と述べている」
(航空万能論5月24日)
ロシア義勇軍はベルゴロド州から撤退? ロシア軍が検問所を奪還した可能性 (grandfleet.info)

このように各国の反応が分かれるのは、モスクワにストームシャドウを撃ち込むならまだしも、東部戦線付近でのロシア軍兵站反破壊のための越境は西側としても否定しようがないからです。
とはいえ、多くの西側提供車両の残骸を残すような中途半端な攻撃は止めてほしいというのが、本音でしょう。

 

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負傷したウクライナ第24機械化旅団 の兵士が腕に入れ墨したレーシャ・ウクラインカの詩
いいえ、私は生きている!
私は永遠に生きる!
私は死ぬことのないものを心に持っている!

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コメント

ぬぬ。
情報が錯綜しすぎていて、どうも状況が分かりません。

バフムトはワグネルが取ったけどロシア軍に引き継いで退却とか、ロシアは崩壊するとかプリゴジンが言ってたり···
一方でキーウにはミサイル降りまくりだし。

その中でどうやら西側装備の義勇兵組織2つがロシアに越境攻撃してるとか、全くわけがわからない状況ですね。

義勇兵組織のどちらかが勝っても、またボロボロの内部抗争になるんでしょうけど。

ただ、納得いったのは「プーチンは降伏しろ!それで戦いは終わる!」という発言ですね。あっ、視点を変えれば確かにそうですね。
鈴木宗男にも言ってやりたいことですな。

小泉悠氏が「ロシア軍に対するコスト強要戦術としてはよくわかるのだが、その実施要領がなんだかさっぱりわからん、というのが今のところ一番しっくりくる」(25日ツイート)と仰せで、現時点で私もそんな印象はあり、もしかしてノリとか勢いで?などと想像。
そういえば小泉氏は以前、凍りかけた湖に犬が落ちたのを見て一斉に服を脱ぎ捨てて助けに行く、ロシア人のそういうところは好きだ、というようなことを書いておられたっけ。
何というか、石橋を叩いて叩きまくって、ちょっと欠けたくらいで「ほらやっぱり壊れた!」みたいになりがちな我々日本人とまた違う、何処にでも良くも悪くもあるお国柄なり国民性なりの一端かも。知らんけど。
All's fair in love and war.
恋愛と戦争に於いては適正に行動するルールに従わないこともあるもの、という意味で、ヘミングウェイが自身の手記に書き残したといいます。
不条理もあり、深く考えない短絡もあれば、嘘、偽旗、陽動、深読み考え過ぎもあり、なんでも起こるでしょうが、法や道徳の一線は踏み外さずに立ち続ける、そこだけは真面目に願うところです。

少し久しぶりになります。ずっと読ませていただき勉強になっております。

辺境で独立運動が起こる、というのは有り得るでしょうか。
もちろんウクライナや西側諸国がバックですが。
中国もやりそうですが、ロシアとの連帯を宣言した現状では、やりにくいと思います。

ロシアにとっては鎮圧軍を派遣する余力はありません。
しかし散発的に独立すると1箇所くらい核攻撃やらかすかもしれないので、
やるなら一斉蜂起だと思います。

これが起これば戦争もすぐに終わるのに、と夢想します。

 悪手と言えば悪手でしょうが、国際に対する政治力が増したゼレンスキーの計算し過ぎた深謀遠慮によるものじゃないですかね。
米国といえど、ウクライナに対しロシア本土に攻撃するなとは言えず、米国製の武器を用いるな、しか言えない状況に変化している可能性があります。まして、ロシア国境での小競り合いが戦線を拡大する事によるかく乱、ザポリージャ方面でのロシア兵引きはがしに寄与する反攻作戦の一環となれば、米欧も大きな非難を出来る立場じゃありません。

合計5方向からのロシア領土侵入との見立てもあり、「龍の歯」や諸々の障害物を構築していたロシアンガードを簡単に打ち破った点も見事です。
しかし、いかんせん事実関係が良く分からないので、評価もしづらい所ですね。

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