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2023年6月13日 (火)

トランプの危ないウクライナ戦争観

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米国大統領選とウクライナ戦争の行方は、相互に強い関係を持っています。
バイデン政権は、ロシアが全面的な侵攻を開始して以来、ウクライナに安全保障面で370億ドル(約5兆1800億円)以上の支援を供与しており、さらなる軍事援助を約束しています。

私からみれば老人の小水のように五月雨的であり、航空機供与を拒否するなど恐露病もいい加減にしてほしいもんだと思います。

一方、トランプは5月の演説では、ウクライナ支援をぼやかした上で、その代わりオレなら24時間で終結させてみせるとタンカを切っています。

「2024年の米大統領選で返り咲きを目指す共和党のトランプ前大統領は10日、米CNN主催のイベントに登壇した。ロシアによるウクライナ侵攻について「私が大統領なら、24時間以内に終わらせる。勝ち負けではなく、どう決着をつけるかという問題だ。人が殺されるのを止めるのだ」と主張し、ウクライナへの支持を明言しなかった」
(毎日2023年5月11日)

「私なら24時間以内に戦争終わらせる」 ウクライナ巡りトランプ氏 | 毎日新聞 (mainichi.jp)


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米大統領選 トランプ氏に対抗する共和党候補を一本に絞るべき(ニッポン放送) - Yahoo!ニュース

例によってのビッグマウスなのか,北朝鮮の正恩を首脳会談に引っ張りだして事実上の核凍結に持ち込んだようなディールをしたいのか、それとも輝かしい米国外交の金字塔であるアブラハム合意のような正統派外交をしたいのか、いずれにしてもその具体的方法については言及せず、こういった言い方をするだけでした。
もう少し彼の肉声を聞いてみましょう。

「トランプ氏は「(ロシアもウクライナも)両国とも弱みと強みがある。終わらせるには(米国の)大統領の力が必要だ」と強調した。プーチン露大統領については「大きな過ちを犯したが、頭が良く、ずる賢い人物だ」と評価。「(彼は)戦争犯罪人か」との質問には「戦争犯罪人だと言えば、問題解決のためのディール(取引)がずっと難しくなる。後で議論されるべきだ」とかわした」
(毎日前掲)


「頭がよく狡賢い人物」ですって?冗談も休み休み言っていただきたい。
プーチンはピョートル大帝を崇拝し、ウクライナを国としてすら認めない狂人です。
なぜなら、プーチンは19世紀の世界に住んでいるのです。
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「プーチン氏「奪い返しただけ」 ウクライナ侵攻を18世紀の戦争になぞらえ
【6月10日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は9日、ウクライナ侵攻について、スウェーデンに勝利した1700~21年の北方戦争になぞらえる発言をした。
北方戦争では、ピョートル1世(大帝、ピーター・ザ・グレート)率いるロシアがスウェーデンに勝利を収め、バルト海沿岸を手中に プーチン氏はモスクワで開かれたピョートル大帝生誕350周年を記念する展覧会を視察した後、若手企業家を前に「彼(ピョートル大帝)がスウェーデンとの戦いで何かを奪ったかのような印象を受けるかもしれないが、何も奪っていない。奪い返しただけだ」と語った」
(AFP 2022年6月10日)
プーチン氏「奪い返しただけ」 ウクライナ侵攻を18世紀の戦争になぞらえ  
こういう男を相手にして、トランプは「オレなら和平を仲介できる」なんて考えているんじゃないでしょうね。
だとすれば、トランプには大統領になるべきではありません。
これについてゼレンスキーは、珍しくチクリとこう言っています。

「支援を受けている現在のような状況下では誰であれ、変化を恐れるものだ」と同氏。「正直に言って、政権交代となれば、私は他の誰もが感じるのと同じことを感じる。それは、良い方向に変わることを望むが、その逆になる恐れもあるというものだ」
ゼレンスキー氏は、24時間で戦争を終わらせるというトランプ氏の主張について、理解できないと語った。ロシアが既にクリミア半島とウクライナ東部の一部地域を占領していた時点で、当時大統領だったトランプ氏がこうした主張通りのことを実現できなかったからだ」
(ウォールストリートジャーナル2023年6月5日)
ゼレンスキー氏が語る反転攻勢・米大統領選・中国 - WSJ

ゼレンスキーは、2014年以降のクリミア占領や、東部2州の傀儡国家が既成事実化していったことに対して、トランプがなにひとつ動かなかったことを指摘しています。
そしてここまで国際的支援が積み上がり、国際的包囲網が狭まる中で、プーチンを「頭がいい」と言ってしまうトランプの感性に怒りを隠していません。
もはやトランプ流のディールなど入り込む隙間はないのであって、共和党全国委員会のキャビネスが言うように、これまでの民主党政権の支援を踏まえてなにがなきるのか、なにをつけたすべきなのかという問題なのです。

「アイオワ州共和党中央委員会のトゥルーディ・キャビネス氏は「人々は外交政策に関心を持っているが、ウクライナへの資金援助については少し複雑だと思う。私が(党員から)聞いたのは、これまで約束した分は供与して、次に進まなければならないという意見だ」と話す」
(ニューズウィーク2023年3月16日
来年の米大統領選、共和党内はウクライナ戦争への関与が争点に|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト (newsweekjapan.jp)

方や、バイデンはウクライナには心理的負い目があります。
ドラ息子のハンター絡みの利権構造がある上に、こともあうにプーチン会談の後に「ウクライナが戦争になっても米軍は介入しない」なんて言ってしまったのです。

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産経

「バイデン米大統領は10日、ロシアがウクライナに侵攻した場合、同国内にとどまる米国民の退避のために米軍を派遣する考えはないと言明した。その理由として「米国とロシアが互いに発砲を始めれば世界戦争になる」と述べ、何らかの形で米露の衝突に発展するリスクを避ける考えを強調。ウクライナ国内の米国人はすみやかに退避するよう求めた。米NBCテレビのインタビューで語った」
(産経2022年2月11日)
バイデン氏、ウクライナ退避で「軍派遣しない」明言 - 産経ニュース (sankei.com)

バイデンは馬鹿ですか。
コト次第ではわからんぞ、侵略は許さん、とと含みを持たせておけばよいものを、ここまであからさまに身に染みついた恐露病をみせれば、プーチンにさぁ侵略してくださいといわんばかりではありませんか。

「ゼレンスキー氏は、ジョー・バイデン大統領にはウクライナへの思い入れがあり、それがバイデン政権のウクライナ支援を支えていると語った。その一方で、トランプ氏が大統領だったのはロシアの全面侵攻前のことだと指摘し、全面侵攻時に大統領だったら「トランプ氏がどう対応していたかは定かではない」と述べた」
(WSJ前掲)

欧州やわが国などの同盟諸国も、米国のこうしたウクライナ支援に追随しています。
したがって、米国が態度を変えた場合、これらの支援が大きな打撃を受けることは明白です。
だから困る。
バイデンも困るが、しょせん今の支援策の延長だから読めます。
それ以上にトランプはもっと困る。
おそらくいままでの西側同盟の支援をぶっ壊しかねません。

ことウクライナに関してはという限定付きでいえば、トランプを次期大統領にしてはいけないでしょう。
まぁ、脇にポンペオがついていれば多少安心感がありますが。

とまれこの両者で争われるとなると、ゼレンスキーは大統領選までに決着を付けねば後がコワイな、と思ったことでしょう。

※改題しました。

 

 

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露、マリウポリ「完全制圧」 ゼレンスキー氏「絶対悪」と非難 - 産経ニュース (sankei.com)
ウクライナに平和と独立を

 

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コメント

 トランプが大統領時代に上手く行ったのは、ポンぺオがいてナヴァロ、ピルズベリーやニッキーヘイリー、ある時期のボルトン。ペンスや優秀な娘婿、日本の安倍晋三が周りを固めていたからです。
ウクライナにとってはNATOの結束が何より大事で、それを乱すのはトランプだと、ゼレンスキーは正確に認識しているでしょう。

マクロンも大概なヤツですが、彼が「NATO脳死発言」をした時の事を思い出しましょう。トランプのNATOに対する敵対的な態度が今日のハンガリーやブルガリア生み、トルコのエルドアンが幅を効かせ、一枚岩になれない遠因となっていました。NATOが脳死状態だったとすれば、それはトランプが主因だったのです。

トランプの「24時間以内に戦争を終わらせる」発言は、知能が低めの支持者に向けた戯言でしょうが、何も言っていないのと同じ。しかし、大統領時代の言動から内容は推測可能で、それにはクリミアの割譲が含まれるものと考えられています。だからこそ、ゼレンスキーは今の時点でクリミア奪還を成し遂げる必要があると考えて行動しているのかも知れません。

トランプはかつて自身が支持していた古き民主党の悪しき考え方を踏襲しているだけの、やみくもな「戦争ハンターイ」が本質的な外交無能者です。
それと、彼にはいまだに「プーチンは何者か?」が理解出来ていないのです。プーチンの卑怯で卑劣、没義道な人間性がどこから来るか、そういう事など考えた事もなさそうです。
「頭が良い」などと形容しているのがその証左で、もはや吐き気がします。

結局、ウンコ味のカレーか、カレー味のウンコか?って問題ですが、私はまだカレーであるだけにバイデンの方がマシだと思う。

まあ、どこまでもあの手この手を繰り出すビジネスマンですからね。
こと軍事となるとバイデンも不安だけどトランプよりはよほどマシってもんです。

プーチンはピョートル大帝ですかあ。じゃあスウェーデンは全力で攻め込んでもヨシ!
アレクサンダー大王の生まれ変わりだというお方もいましたけど、攻勢限界点にとっくに達した今は···じゃあ側近達が皆去って行き、客死する段階となります。

今ピョートル大帝のプーチン閣下に、「核の抑止力」というものが通じるかどうか、賭けですわ。私は、あの野郎なら「オ、オレ負けるんか? こんな世界は間違っている、地獄だ!」「罪人として処刑されるくらいなら、この地獄とやらを道ずれにしてやるぅぅぅ」と、ポチッ!とする可能性が高いと思ってますわ。

そうなると、「おい、マジかよ? そんじゃオイラもポチッとしなきゃプーチンの野郎が勝っちゃうじゃん!」と、機械的に反撃することになります。もうワヤですわ。もしプーチンの野郎に全世界諸共の企みがあるのなら、イヤでもどこかで妥協点を見つけないとそれこそ勝者不在の核戦争になってしまいます。

現実の話、ウクライナの勝ちで領土完全奪還めでたしめでたしでは、この戦争は終わりそうにない。米国の真意は推し量れなくて、ひょっとして武器販売の実戦デモとして頭イカれたプーチンの野郎にウクライナを侵略させたの?とさえ勘ぐりたくなるようなバイデン大統領の言動だし。もちろん、中共への牽制(圧倒的な武器性能)もある。

トランプ親ビンの「私が大統領なら、24時間以内に終わらせる。勝ち負けではなく、どう決着をつけるかという問題だ。人が殺されるのを止めるのだ」というコトバには、現実として双方妥協を目指さなければ本当に収拾がつかなくなるんだぞ、という核使用の危機感があるように思えますわ。

ウクライナはどうしても勝って、ロシアは完全撤退し戦後復興に十分な賠償金を払い戦争犯罪者には裁判で罪を償わせる、を譲れない。
プーチンの野郎は、ロシアが負けるくらいならポチッだ!
それなら、もう永久に小競り合いして勝敗をつけなきゃいいんだけど、それはムリ。
私には、どう決着つけたらいいのか糸口さえわかりません。24時間以内だなんて、多分、親ビンもハッタリ言ってるんだと思いますわ。良くも悪くも不動産屋なもんで、「24時間以内に終戦は可能だ、とにかくお前ら、顔をかせ、話はソコからだ」と、多分出たトコ勝負なんですわ。

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