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2023年6月20日 (火)

自衛官候補生の乱射事件は防ぎようがありません

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自衛官候補生が、自衛官を2名射殺し、1名に重傷を負わせました。
実にイヤな事件です。
お亡くなりになった2名の自衛官のご冥福をお祈りします。

「14日、岐阜市にある陸上自衛隊の射撃場で18歳の自衛官候補生が指導にあたっていた隊員に小銃を発砲した事件では、菊松安親1等陸曹(52)と八代航佑3等陸曹(25)の2人が死亡し、別の25歳の3等陸曹も全治3か月の大けがをしました。
この候補生は、左側前方にいた八代3曹を撃ったあと、右側後方にいた菊松1曹に近づいて1発を発砲し、さらに近づいた上で、菊松1曹に2発目を撃ったとみられることが関係者への取材で分かりました。
候補生は、射撃の順番を待っている際に銃撃したとみられるということです」
(NHK6月16日)
自衛官候補生 銃撃事件 教官に発砲後さらに近づき2発目か | NHK

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陸上自衛隊高等工科学校ツィッター…実弾射撃訓練膝撃ち | 日々これ平安 (ameblo.jp)

上の写真が実弾の射撃訓練の模様です。
自衛隊はこのような不祥事を起こしにくい実弾射撃訓練をおこなっています。
赤色は射手に指導する指導係、青色は安全管理係、黄色は弾薬を交付したり射場を警戒警備する弾薬・警戒係です。

陸上自衛隊高等工科学校のツイッターによれば、このような手順です。
陸上自衛隊 高等工科学校(@JGSDF_HTS_pr)さん / Twitter

まず、黄色の弾薬係から弾を受領し、弾数を確認し、銃の照準の微調整を行います。

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自衛隊工科学校

赤色の指導係の指示で射座(撃つ場所)に移動しますが、この時点で指示に従って初めて弾倉を装着します。

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陸上自衛隊第10師団第35普通科連隊 公式Twitter

ここで赤色が掲げている赤旗が、実弾を銃に装填してあるから危険だという表示です。
緑旗掲示だと、実弾は銃に装填されていません。

通常なら、経験豊富な陸曹の教官が2名つききっきりで射手についているために少しでも銃口が他方に向くだけで、ましてや人に銃口を向けようものなら問答無用で押さえ込まれます。
ちなみに演習で銃を携行する場合も、絶対に引き金には触らないように所持し、銃口は下を向けているのが世界の軍隊の常識です。
今回は制止を聞かずに、弾を勝手に装填して近くの教官を撃ったようですが、あえて言うならここで殴り倒してでも制止するべきでした。
教官は、おそらくよもやこの練習生が引き金を引くとは思いもよらなかったのでしょう。
撃たれるまで教官は信じられなかったはずです。
それほど自衛隊の仲間意識は強く、強い信頼をもとにして結ばれています。

この事件はひとりの精神に異常を来した男の発作的犯行であって、自衛隊のミスはありません。
私たちがよく使うセルフの給油所で、いきなりホースを他人に向けて火をつけるようなものです。

セルフはこんな狂人はいないことを前提に作られていますが、自衛隊の射撃訓練も同様なのです。

「容疑者は、事件発生当時、次に射撃するグループの一員として待機場所にいました。射座についてからやるはずの弾倉の装填を始め『動くな』と叫びました。いち早く制止しようとした八代3曹が最初に撃たれました。そして、男は的とは真逆の後方に進み、菊松1曹に向かって発砲。さらにこれを制止しようとした原3曹にも発砲し、再び菊松1曹に発砲しました。教育隊長らが男を取り押さえましたが、なおも男は数発発砲したようです。弾倉を取り外されても、それを拾って再び撃とうとするなど狂気じみた犯行でした」
(文春6月17日)
自衛官候補生による発砲事件の詳細 18歳容疑者は執拗に発砲を続けたか|ニフティニュース (nifty.com)

つまり制止しようとした教官を撃ち、次いで指導教官を撃ち、別の教官も撃つ、弾倉を外されてもなお撃つ、完全な狂人の所業です。
弾薬を配ったのが射撃線から10メートル離れていたというミスを指摘する意見もあるようですが、相手がこのような精神状態ならどこで渡そうと一緒です。 
したり顔で自衛官の質の低下を嘆く意見もあるようですが、隊員の待遇改善とこのような事件は別次元です。
部谷直亮氏という人は、今回の事件についてこんなことを言っていました。

「自衛官候補生の質の悪化は近年ずっと問題視されています。最近は募集枠の半分程度しか集まらず、なりふり構わない採用になっている。前科があるとさすがに無理ですが、万引きの前歴程度や名前がちゃんと書けなくても採用されることも」
(文春前掲)

「名前が書けなくても採用」とは、よくこんなことを口にできるものです。
まさに一昔前にサヨク団体が流していた自衛官差別そのものが蘇ったようなものです。
たしかに2022年度に採用された「任期制自衛官候補生」、今回の乱射犯がこれに相当しますが、計画の半分以下だったことは事実です。
その理由は任期が短いからです。
任期制自衛官は18~32歳、任期は2~3年という短期間で、任期満了後に自衛隊に残るためには難関といわれる曹昇任試験に合格しなければなりません。
一回では通らない場合もあって、落ちると自衛官を続けたくてもやめざるを得ません。

「任期自衛官」は高卒の若者を対象にした制度ですが、2年間任期が不評で親が反対するということも聞かれます。
そりゃそうでしょう。世間は人手不足で給料は上がっているのに、自衛隊だけはあいかわらずなのですから。
ですから、この仕組み自体を変えていく必要があります。
安心して長期で働ける職場に変えていかないと、部谷氏のような自衛隊蔑視の人間はなくならないでしょう。

しかし、それは自衛隊の問題であるより、むしろ政治の問題です。
政治家がこの問題に取り組まねばどうにもなりません。
ただしそうは言っても、いくら待遇をよくしても今回のような乱射犯はなん十万人にひとり紛れこむのです。


あらためてお亡くなりになった自衛官に哀悼を表します。


 

 

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コメント

順番待ちの列にいる時にマガジン装填した瞬間に周りが押さえ付けないと無理ですね。
ワイドショーでは手順はどうだったのか?から始めて(せめて動画とか調べてから言えと)、その後は文春や現代が「あのコが信じられない!」みたいな毎度の流れから始まり、次第に「どこでキレるかポイントがわからないヤツ」「自衛隊ヲタだった」さらには「異常なゴミ屋敷と家庭環境」とか書きまくり。いつものことですね。
こんな馬鹿野郎は手に負えませんよ。

だいたいターゲットにされた菊松一曹とは訓練場でしか顔を合わせたこともないそうで。そんなんで殺意持たれたらたまったもんじゃないです。もう定年目前だというのに。
亡くなった自衛隊員と家族にお悔やみを。

もう教官が拳銃を携帯して、警告して止めないなら撃つようにするしかないと思います。テレビで自衛官OBが「事故は想定しているが、犯罪は想定していない」ということを言っていて、これからはそういうことは許されないだろうと思います。

それと、現場に止血帯を含む救急キットが置かれていなかったようですし、近くに銃創を手術できる外科医のチームも待機していませんでした。実戦のことを考えれば、早急にこれらの体制を整えることが必要です。
亡くなられた菊松1曹と八代3曹にお悔やみ申し上げます。

今回の事件、とても、心が痛みます。
射撃訓練は、私も経験しましたが、とても、厳格に、かつ慎重に行われます。訓練後は、配布された実砲の数と空薬莢の数を確認し、もし一致しないときは、何時になろうと見つかるまで、捜索します。1979年時点で、64式小銃の実砲は、600円/発という値段だったこともあるかも知れません。
仰るように、精神に異常を来した者の発作的な犯行となれば、防ぎようがありません。となれば、採用の段階で落とすか、ブリーフィングの時点で、何らかのテスト(血圧測定や問いかけ、問診など)を行うことくらいしか、無いと思います。それでも、このような事件は起きるでしょうが。

亡くなられた、自衛官の方々には、衷心より哀悼の意を表します。
あってはならない事ですが、それが現実に起こってしまった。今まで日本人が信じていた、性善説が瓦解してしまった事例でしょうか?
性善説でなく性悪説で物事を考えたほうが良いと言われることはありましたが、正にこの事例は、そのように考えるきっかけになりそうです。まさか小銃で教官を撃つ隊員がいるなんてって言うことですよね。自衛隊だけでなく、警察官でも、同じ事案が起こり得るという事です。自衛隊や警察官を志願したのものが、銃の乱射などしない、するはずがない、正に性善説。やはりこれからは性悪説にの取った行動規範は必要になるのでは?個人的には嫌な世の中になってしまったと思いますが。

立て続けに隊員の方々の命が失われて、惜しまれてなりません。
しかしながら、どれだけ避けて、避けて避けようとも、起きる事故・事件はあります。
人選びも同じ。適性検査や身元調査がある職は珍しくもなく、今時はSNSのアカウントや裏アカウントも調べるし、人不足だからといって誰でもいいわけもなく、有能な人事採用担当は謂わばプロファイラー。
それでも、問題を起こす人が出ることはあります。
女子トイレ侵入と盗撮と脅迫と器物損壊をやって逮捕された議員を出した政党だって、コロナ給付金不正受給で逮捕者を出したマスコミだって、予見はできなかったのでしょう?
犯罪は本人の選択。
組織はそれでどうするか。今までのやり方、システムの何処かに穴はあるのか、あるならそれはどんな穴で、どう塞ぐか。
ひとつの穴を塞ごうと考えたら、そこに至るまでの新たな穴を見つけた、なんてことも。でも穴を見つけて塞ぎ続けるしかない。
それがやれない組織は世の中にありふれています。
けれど自衛隊には、違っていてほしい。
そんなこと、もう何方かが考えておられるでしょうけれど。

亡くなられた方々にも、現役の方々にも、OBOGの方々にも、一国民としていつも敬意を持っています。
だからといって、不祥事はよろしくないし、中の皆さんの誇りや使命感につけ込むような待遇や、ある種の人たちによるぞんざいで差別的な態度も、全然よろしくない。
もし私が何かのお店をやっていたなら、自衛官や警察官や海上保安官や消防隊・救急隊の方々が制服で日常的に立ち寄ってくれれば、心強いので大歓迎なんだけどな。自分がよく行くところに来てくれていても、私は気分良いんだけどなぁ。

Cowboyさんお久しぶりです。
ガチの元自衛官さんでしたね。実体験してる方の意見は貴重です!

にしても7.62ミリ実包が当時一発600円って、高いなあ!ラーメンに餃子と炒飯付けられる値段でしょう。アメリカだったら1ドルもしないでしょうに。
国産で輸出も出来ないからそうなるんでしょうけど、韓国なんか今回のウクライナ戦争で弾薬どころかポーランドに自走砲やT-50売りまくってボロ儲けしてますからね。

訓練で薬莢が1つでも無くなったら何時間かけても見つかるまで捜索ってのは、旧帝国陸軍の名残りですね。発射後の薬莢なんてただの真鍮の輪っかなんですけど。現在でも野外訓練の時に実弾使用の時にはタモ網持った教官が張り付いて排莢受けやってるくらいですから。。まあ、滑稽かつエコですね(ちょっと皮肉)。

今回は本当に痛ましい事件でした。マスコミがチョロチョロ流す生い立ちやら動機とかもうどうでもいいです。バカはいくらフィルターかけてもいる訳でどうにもならん。
性悪説を取るのであれば、不審な動きをした瞬間に射殺する専門スナイパーを配置するくらいしか無いですね。

山形さん、お久しぶりです。
1年1ヶ月の文部省管轄外の国立大学校の学生で経験したことだけですので、まぁ、「ガチ」は、当てはまらないかもです。かなり濃密な13ヵ月ではありましたが。
仰るように、空薬莢は、真鍮製のただの抜け殻なんですが、話によると、空砲の薬莢も併せて、鋳溶かして、再利用すると聞いたことがありますので、SDGsの先駆けだったかも知れません。(笑)
ブログ主様、通信欄のようになってしまいました、申し訳ありません。m(__)m

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