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2023年9月 4日 (月)

ウクライナ軍、ザポリージャ戦線で前進

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ウクライナ軍がザポリージャ戦線で、ロシアの防衛線を突破したようです。

「ホワイトハウスで安全保障問題を担当するカービー報道官は1日「過去72時間にザポリージャ州で顕著な進展が見られた。彼らはロシア軍の第二防衛ラインに対して一定の成功を収めた」と明かし、匿名当局者による反攻作戦への批判についても「参考にならない」と述べて「この反攻作戦を客観的に観察する者ならウクライナ軍が前進したことを否定することは出来ないだろう」と主張した」
U.S. Sees ‘Notable Progress’ By Ukraine’s Forces In In South As Russian Missiles Hit Two Cities

ISW(国際戦争研究所)はこう述べています。

「ウクライナ軍は31月5日、ドネツク州バクムット近郊とザポリージャ州西部で反撃作戦を継続し、前線の両セクターで前進したと伝えられている。
ウクライナ軍参謀本部とウクライナ国防副大臣ハンナ・マリャルは、ウクライナ軍がバクムットとメリトポリ(ザポリージャ州西部)の方向で攻撃作戦を継続し、ザポリージャ州西部のノボダニフカ-ノヴォプロコピフカ(オリヒウの南13kmから1km)の方向に不特定の成功を収めたと報告した。マリャルはまた、ウクライナ軍がバクムット方向で不特定の成功を収めたと述べた
参謀本部ミサイル部隊および砲兵および無人システムの主要局長であるセルヒイ・バラノフ准将は、ウクライナ軍はロシア軍と対砲兵砲撃能力において同等に達したと述べた」
ウクライナ紛争の最新情報 |戦争研究所 (understandingwar.org)

この地点は「ベルベーヴ方向とノヴォプロコピフカ方向の前進」を指していると考えられています。
常に慎重な航空万能論氏もこのように述べています。

「もうベルベーヴ方向に2本設定された防衛ラインの1本目は部分的に破られている(もしくは機能していない)のは確実で、ロシア軍が投射火力量で押され始めたという話が本当に思えてくる。
複数の子弾を内包したクラスター砲弾は「1発で制圧できる地表の範囲」が単一弾頭の砲弾と比較して「5発分以上」と言われており、ウクライナ軍の砲兵部隊による面制圧の効率が向上していることも攻勢の勢いに関係しているのかもしれない。

因みにエストニア軍情報部のマルゴ・グロスベルグ大佐も「ウクライナ軍はロボーティネ周辺の防衛ラインに到達し、少なくとも1ヶ所で突破してベルベーヴ西郊外に到達した」と述べている」
カービー米報道官、ウクライナ軍がザポリージャ州で顕著な進展を見せた (grandfleet.info)


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カービー米報道官、ウクライナ軍がザポリージャ州で顕著な進展を見せた (grandfleet.info) 

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視覚映像でも、戦況図を徒歩で通過し、破壊されたロシア軍T-72戦車2両の横を妨げられることなく、南に向かうウクライナ軍兵士の様子が見られます。

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ロシアンラバーはいうに及ばず、西側メディアはこぞってウクライナ軍の「反撃作戦の失敗」を連呼しづけてきました。
いわく、「ウクライナ軍は大損害を出し撤退。西側供与兵器は役に立たず。ロシア軍のマニューバ防御が成功。ロシア軍強い。早く和平交渉をしろ」と、まぁこんな調子でした。
逆にお聞きしたい。
あなた方はウクライナ軍が西側の戦車を供与されたくらいで、航空支援がないところで一気にアゾフ海までロシア軍を押し戻し、南部とクリミアをつなぐ「ロシア回廊」を断ち切れるとでも思っていたんでしょうか。

渡部悦和元陸将が口酸っぱく言ってきているようにウクライナ軍が今ここでしているのは本格反攻のために、どこの防衛ラインがもっとも脆弱かを調べていたのです。

そのためには実際にウクライナ部隊を限定的に攻撃させる必要があったために、各地でロシア軍との小規模戦闘が始まりました。
これが本格攻撃ではなかったのは、9個の西側兵器で固められた最強部隊を投入しなかったことでもわかります。
これが過剰な期待をする西側メディアに、反攻が膠着状態に陥ったかに見えたのです。
                                                                         ※
しかし残念なことに、ウクライナ軍部隊は現代戦の常識である、航空優勢を獲得し、そのカバーの下での前進ができませんでした。
もしこれがウクライナ軍ではなく米軍なら、1週間ほど航空機で防衛陣地を叩きに叩いた後、近接航空支援つきで前進したはずです。
そんな贅沢はウクライナ軍には許されませんでした。

むき身の機甲部隊と歩兵で、強固に固められたロシア軍陣地に向けて前進するしかなかったのです。

なぜでしょうか。
その理由はひとえに米国の支援姿勢にあります。
バイデンは口では勇ましいことを言いつつ、実際には支援を逐次投入し続けたのです。
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NHK
150㎜砲を与えても、ハイマースは与えず、ようやく与えても射程300キロ以上のATACMS(エイタクムス )ミサイルは拒むという具合に、支援を小出しにしました。
地雷源破壊のためにクラスター弾を要求しても拒む。
言い方は悪いが、死なせぬように、生かさぬようにです。
その理由は、
ウクライナはNATOに加盟していないので、米国に防衛義務がないのだ、ということを平然と言っています。
ウクライナは再三再四にわたって加盟を申請しても却下されました。
却下理由は紛争国だからだと言うのですから、ふざけないでほしい。
クリミア侵略を傍観して、形ばかりの制裁でお茶を濁し、ウクライナを紛争当事国にしてしまったのはNATO各国の御身大事のせいではなかったのですか。

御身大事の欧米は、米軍やNATO軍の直接関与はおろか、ウクライナが本当に勝ってしまうような兵器は与えたくなかったのです。
ウクライナ軍がかくも勇敢に戦って持ちこたえなければ、その勇気が世界を感動させなければ。

米国の判断では、ここでウクライナがロシアに占領されようと、米国自身の安全保障に直結するものではない、という身勝手な見方があるのです。
これが自由主義陣営の盟主のとるべき態度かと思いますが現実はそうだった、いやいまでもそうなのです。


いやそれどころか、ロシアをここで刺激するとロシアとの軍事衝突を招く、それは第3次世界大戦につながりかねないことにばかりを心配していたのです。
ですから、ウクライナがどんなにウクライナ上空を飛行禁止区域とし、ロシアからの攻撃を禁じて欲しいと懇願してもまったく受け入れませんでした。
米国からすれば、飛行禁止措置を受け入れると米軍が戦闘当事者となってしまうからです。
F-16も射程300キロ以上のミサイルも与えなかった理由も一緒です。
供与すれば、ウクライナがクリミア半島まで解放してしまうからです。
未確認情報では、米国は先日、ウクライナにバーンズCIA長官を密使として送り、米国はクリミア半島までの奪還を望まない、クリミアの線で朝鮮半島型和平を築いたらどうかという提案をしたと言われています。
つまり2014年のクリミア侵攻後の線で和平交渉を結びたいということです。
おそらくバイデンは、ロシアと内々にそんなバックドアの交渉をしているのかもしれません。イヤーな気分にさせられます。

もちろんゼレンスキーは直ちに拒否したそうですが、米国の腹が分かります。

米国がこのような姿勢であるために、重要なゲームチェンジャーであるF-16に関しては、頑として供与を拒んだのです。
NATO諸国がいつでも供与可能だ、すぐにでもウクライナに送りたいと米国に要請しても、バイデンは拒否し、供与させませんでした。
米国製兵器は、他国に供与する場合、製造国の承認がいるからです。
ウクライナは去年から供与を求めていたのですが、ロシアとの直接対決を心配したバイデンが供与を拒否していたからです。

F-16を単体の航空機として考えないで下さい。
この機体は、米国製の各種ミサイルの発射プラットホームですから、機体がないとこれらは全部使用できないのです。
NATO諸国がいつでも供与可能だ、すぐにでもウクライナに送りたいと米国に要請しても、バイデンはにべもなく拒否してきたのです。
米国製兵器は、他国に供与する場合製造国の承認がいるからです。
ウクライナは去年から供与を求めていたのですが、ロシアとの直接対決を心配したバイデンが供与を拒否していたからです。
F-16を単体の航空機として考えないで下さい。
この機体は、米国製の各種ミサイルの発射プラットホームですから、機体がないとこれらは全部使用できないのです。
NATO諸国がいつでも供与可能だ、すぐにでもウクライナに送りたいと米国に要請しても、バイデンはにべもなく拒否してきたのです。

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「F16戦闘機」「長距離ミサイル」求めるウクライナ 欧米の対応は - 国際報道 2023 - NHK
米国製兵器は、他国に供与する場合製造国の承認がいるからです。
ウクライナは去年から供与を求めていたのですが、ロシアとの直接対決を心配したバイデンが供与を拒否していたからです。
ウクライナ戦争は「航空戦力で圧倒していたはずのロシア軍が航空優勢の確保に失敗した」という予想外の展開で推移しています。
これはウクライナ軍側の防空システムが適切な陣地転換を行いながら生き残り戦い続けたので、ロシア側は防空網制圧に失敗し、戦闘機が地対空ミサイルによって多数撃墜されて損害があまりに多くなり、脅威を避けるように活動が抑制された結果です。

戦闘機同士の空中戦によって勢力が拮抗したのではなく、互いの防空システムの地対空ミサイルが空を支配し田溜めに、共に航空優勢がとれないという奇妙な状況となったのです。ウクライナ空軍は、ロシア防空システムの脅威を避けるように飛ばざるを得ない状態で、ほとんど対地支援に活用できませんでした。
一方、ロシア軍は軽微な損害で、ウクライナの10倍といわれる航空機を残しながらも、対地支援はヘリに任せるありさまでした。

この隙間を埋めたのが、無人攻撃ドローンでした。
ウクライナ戦争は、正規の空軍同士の空中戦がないところで、無人攻撃ドローンがその代役をし、いまや「ドローン戦争」とまでいわれています。
もちろん限界がありますが、超安価な上に無人ですから膨大なドローンが使われました。

この状況では、戦闘機は防空システムの射程圏内ではレーダーに探知され難いように超低空を飛行することを強いられます。
高空を飛ぶ場合は防空システムの射程圏外からの攻撃(射程の長い空対地ミサイルや滑空爆弾によるスタンドオフ攻撃)によって発射母機の安全を確保して戦わなければなりません。
本来ならばF-35ステルス戦闘機を供与できればいいのでしょうが、落とされた場合の秘密の暴露を恐れて供与できず、大量に保有し、しかも豊富な対地攻撃オプションを持つF-16となったようです。

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ウクライナ軍は露戦闘機を55機撃墜、AGM-88投入で局地的な制空権も確保 (grandfleet.info)

F-16は、射程の長い空対地ミサイルや滑空爆弾によるスタンドオフ攻撃が可能です。
たとえば、ロシア軍は優秀な防空システムS-300、400を保有して、占領地域をカバーしています。

この防空網を潰すためには、対空ミサイルの出すレーダー波を追跡して破壊する対レーダーミサイル(anti-radiation missile、ARM)が必要ですが、発射母機すらないのですからお手上げでした。
対レーダーミサイル - Wikipedia

「敵の防空システムのレーダーを破壊すれば防空網の制圧となり、地対空ミサイルの脅威を排除できます。味方航空機が自由に行動できる道が開けて、戦局を打開できる可能性が見えてきます。敵防空システムを制圧し、敵航空機を味方の防空システムで牽制すれば、味方航空機による空爆を敢行しやすくなるでしょう」
ウクライナに対レーダーミサイルを供与したことが確定、ゲームチェンジャーとなる可能性(JSF)
去年8月、AGM-88対レーダーミサイルの破片が見つかり大騒ぎになりましたが、ウクライナ空軍が運用する旧ソ連機では使用できないはずなので、謎を呼んでいました。
ウクライナ得意の魔改造で使用したのでしょうが、いずれにしても全面的に使用するためには数が決定的に足りません。
しびれを切らしたゼレンスキーがG7でバイデンを捕まえて直接談判してやっと腰が上がりましたが、それでもパイロット訓練には通常では1年かかります。
侵略初期に供与を決断していれば、まったく戦況全体が違ったでしょうに。
ウクライナ軍総司令官・ヴァレニー・ザルジニー将軍は静かな怒りを込めてこう述べています。
「ザルジニーは、彼の最大の西側支援者は制空戦闘機なしで攻撃を開始することは決してないだろうが、ウクライナはまだ近代的な戦闘機を受け取っていないが、占領中のロシア人から領土を急速に取り戻すことが期待されている。
つい最近約束されたアメリカ製のF-16の供与は、最良のシナリオでも秋まで到着する可能性は低いだろう。
ウクライナ軍は限られた資源のために、ロシアから時々10倍に撃たれている」
ヴァレリー・ザルジニーは、砲弾、飛行機、そして忍耐を望んでいます-ワシントンポスト

こういうバイデンの決断の遅さと鈍さが、ウクライナ軍の損害を大きくしているのです。
また米国が実はウクライナの勝利を臨んでいない、ウクライナ支援から手を引きたがっている、というロシアンラバーの風評が出てくる元となるのです。

とまれ、航空優勢なきところでウクライナ軍は地道に前進し、ザポリージャでようやく突破の一点を見いだしたようです。

 

 

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乗り物ニュース
ウクライナに平和と独立を!

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コメント

現代戦においてエアカバーは必須。
それ無しに陸軍が突撃するのは無謀です。

元々戦力差がありすぎるロシアに対して、ギリギリで押し返したウクライナ。安物ドローンを最大限に利用しています。

すでにロシアのプロパガンダは「ネオナチからのウクライナを解放」から「真の敵はNATOだ」にとっくに変わっているのに、バイデンのノラリクラリっぷりには呆れています。本格的な正面戦争突入は避けたい気持ちは分かりますけど。じゃあトランプだったら?よりウクライナ不利てすね。
バイデンにしても日本のマスコミやロシアンラバーも「元々がプーチンによるウクライナ侵略戦争」であることを無視しながら、現地や避難者の悲惨さが可哀想の「お涙頂戴」構成はやるのにね。

海外のメディアはNHK「BS世界のドキュメンタリー」で、「プーチンの野望」や「西側諸国はこれまでプーチンとどう向き合って来たのか」という内容の番組を作ってますね。

 バーンズは6月下旬にロシア情報トップのナルイシキンと電話会談していて、その内容の大部分が「ウクライナをどうするか、というものだった」とロイターが報道しています。
この時点でWSJの報道ともあわせ、ゼレンスキー会談での「クリミア奪還断念」への伏線が出来たと考えて間違いないでしょう。
幸いにしてウクライナはこれを一蹴、バイデンよりもゼレンスキーの方が国際政治力は上のようです。

アメリカは膨大な支援をウクライナにして来ていますが、ウクライナは乞食じゃありません。アメリカが好むと好まざるとに関わらず、支援せざるを得ない状況に追い込んで来た強面を見る必要があります。
ようやく突破口が開かれた段階ですが、ロシア軍の脆弱性もひどいものです。それは、ロシア軍の兵站がすでに思うように行っていない事が原因だと思われます。

カニはおのれの手で剥いて喰った方が旨いもの。
バイデンが自国の検事総長に何をしたか、そういう事柄まで頭に入っていない今のウクライナ政府じゃないでしょう。
なお、レズニコフを解任して見せた点も高評価です。

ロシア軍は精鋭を東部から南部の防御へ、押していた東部の攻勢は膠着します
ウクライナにとってはラッキー
これらの精鋭を南部で潰せたら残りは徴兵された素人集団

極東の防空部隊もウクライナへ動いたそうで、日本付近の陸上部隊はスカスカ

F16の訓練を終えて空戦は出来ても、地上攻撃は練度を上げてからでないと難しいなんて話もあります
素人なんで分かりませんが、時間的に実戦で練度上げるしかない
エイブラムスも届いたら直ぐ投入なのか、車両数が揃ってからなのか
アメリカの動きがじれったいです

ドローン戦、アゼルバイジャンとアルメニアもドローンを使い始めたそうです
後ろにはトルコとロシア

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