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2023年9月19日 (火)

ユン大統領、統一省に解体のメスを入れる

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ユン・ソンニョル大統領は、着々とムン・ジェイン政権の後始末をしているようです。
ユンは、親北派の司令塔だった民主労総に打撃を与え、元慰安婦には一円のカネも渡さずすべて私物化していた挺対協代表ユン・ミヒャン(尹美香)を裁判に追い込み、ムン政権与党だった「共に民主党」の代表イ·ジェミョン(李在明 )は「ユン・ソンニョル政府の暴走を防ぐ」として始めた断食を国民の支持を得られないまま病院送りで中断しています。
やれやれ、しょーもない人たちばかりだ。

そして政府に巣くう親北派の牙城である統一省にもメスが入りました。

「ソウル 2日 ロイター] - 韓国の尹錫悦大統領は2日、対北朝鮮関係を担当する統一省について、これまでの過度な援助重視の姿勢を改める必要があるとの見解を示した。
尹大統領は先月末、新たな統一相に保守派の政治学者で北朝鮮の人権問題を積極的に批判している金暎浩・誠信女子大学教授(63)を指名したばかり」
(ロイター9月2日)
韓国統一省、北朝鮮支援重視を修正へ 尹大統領「変革の時」 | Reuters

20230918-133607

金暎浩(キム・ギョンホ )統一相
Chosun Online | 朝鮮日報

指名されたキム・ギョンホ新統一相は、このような施政方針を示しています。

「金氏は就任に際し「価値と原則に基づいて統一・対北朝鮮政策を推し進めていくことが、朝鮮半島問題を最も正しく解決し、統一を早める近道だ」と表明。冷却している南北関係を踏まえ組織改編に着手する考えを明らかにした。
 韓国メディアによると、統一省は「交流協力局」や「南北会談本部」といった南北交流・協力に関する部署を一つに統合する計画。職員の15%に当たる80人以上の人員削減に取り組み、8月下旬にも改編が完了する見込みという」
(時事8月4日)
尹政権、統一省改革を推進 「北朝鮮支援省」から転換―韓国:時事ドットコム (jiji.com)

振り返れば、2018年9月にムン・ジェインは訪朝し、正恩と抱擁しあっているという気持ち悪い写真を世界に流しました。
米国が、対中第3次関税制裁を発動しようとするその時に、ピョンヤンに言って抱き合っていたわけです。 

Photo_2

https://www.youtube.com/watch?v=cEWYjNMmoAA

正恩の千代丸のような腹がつかえて、がぶり寄りみたいになっています(失笑)。
旧ソ連圏では、ヤニ臭いオヤジたちが頬ずりしてキスまでしていましたが、その朝鮮バージョンです。
この訪朝をムンは「完全な非核化を得るためだ」だと言い繕いました。
もちろん見え透いたウソで、ムンの本心は北の核武装を助け、南北統一の道筋を果たすことでした。


「ソウル=水野祥】韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は18日、北朝鮮の首都平壌(ピョンヤン)で、金正恩キムジョンウン)朝鮮労働党委員長と今年3回目の南北首脳会談を行った。会談は19日も行われる。北朝鮮が表明している「完全な非核化」について、文氏が正恩氏から具体的な措置を引き出せるかどうかが焦点となる。
 会談は平壌の朝鮮労働党本部で、18日午後3時45分から2時間行われた。平壌共同取材団によると、正恩氏は会談冒頭、「文大統領の絶え間ない努力で北南(南北)関係、朝米(米朝)関係が良くなった。歴史的な朝米会談のきっかけを見つけてくれた」と語り、6月に行われたトランプ米大統領との首脳会談を成果と強調した。「朝米間で、さらに進展した結果が出せると思った」とも述べた。
 これに対し、文氏は「新しい時代を開こうとする金委員長の決断に謝意を表する。豊かな結果を残す会談とし、全世界の人に平和と繁栄の成果を見せたい」と応じた」
(読売2018年9月18日) 

核問題の専門家は同行せず、経済使節団として財界トップを200名総ざらいで連れていったそうで、もうハナっから国連制裁決議破りする気ムンムンでした。
恍惚とした表情のムンには気の毒ですが、何を「合意」しようと、北の非核化の進展には何の関係もありませんでした。
そもそも当時、トランプが投げたエサである米朝直接交渉が進行していたのですから、パシリのようなムンに非核化の言質など与えるはずがありません。
そしてこの訪朝でムンは勝手に朝鮮戦争終結宣言まで出してしまいました。
「陸・海・空のすべての空間で一切の敵対行為中断」などと寝言を言っていますが、在韓国連軍や米韓同盟はいつ相談をうけたのでしょうか。
朝鮮戦争は終結したから、在韓国連軍、つまりは在韓米軍にはさっさと撤退してくれ、ということのようで、米朝間でなにも決まらないうちから、米韓合意もないままの「敵対行為終結宣言」ですから、米朝双方から交渉のノイズ扱いされました。

いままで左翼系の韓国大統領は、おなじような失敗を繰り返して、その都度カネをむしりとられてきました。
キム・デジュン(金大中)の時は、巨額の裏金が直接に2代目に手渡されたことが明らかになっています。
これが暴露されたために、金大中はノーベル平和賞はカネで買ったものと韓国国内で叩かれることになります。


「金大中政権時では、引退後の処遇を恐怖する金大中氏が、当時5億ドルの秘密支援を北に行い、南北首脳会談を実現してノーベル賞の権威付けによってこの恐怖を逃れた。秘密支援は3年後に暴露された。この時北は10億ドルを要求したという」
(産経2月10日 古田博司)

http://www.sankei.com/column/news/160210/clm1602100004-n1.html

正恩が南北会談をした目的は、韓国のムンが喜びそうなことを言ってやることで、米韓日の結束を分断し、核武装のための時間稼ぎをすること、そしてもうひとつは韓国から支援のカネをむしり取ることでした。 
たぶん、ムンもキム・デジュンを上回る数倍の現ナマを政府専用機で運んだはずです。
北からすれば、核兵器の開発までの時間稼ぎができたうえに、カネまで貰えるというひと粒で二度おいしい南北会談でした。
え、韓国ウォンで持っていったのかって、わけないしょ。
北は「帝国主義マネー」のドル以外受け取りませんよ。 

ところで新統一相のキム・ギョンホは、ムン政権時代には異端の保守論客でした。
在野時代のキムの著作を、ハンギョレが紹介しています。

「著書『米中覇権戦争と危機における大韓民国』の中で、北朝鮮は我々の存在そのものを脅かす実存的な敵であると主張した。 「韓国の自由民主主義とその敵」という本の中で、彼は南北関係は敵対的であり、北朝鮮は全体主義であり、どんな種類の宥和政策も無効であると述べました。 南北と北朝鮮の関係は、死ぬか生きてみないと終わらせられない「敵対関係」であり、北朝鮮との対話、協力、共存を求めることは、その本質を曖昧にする「詐欺」です」
(ハンギョレ 2023年7月20日)
北朝鮮は「味方」か「敵」かのどちらかだと主張する韓国統一閣僚候補の金浩鎬:政治と社会:漢民日報 (hani.co.kr)

まったく異論の余地はありません。ドストライクの正論です。
そして当時のムン政権に対してはこう切り捨てています。

「2018年の著書『韓国の自由民主主義とその敵』では、ロマンティック・ナショナリズム(南北和解の追求)に基づく「金国モデル」は、南北関係が敵対体制間の実際の敵対者であることを人々が認識することを妨げていると主張している。(略)
ろうそくデモをしている議員の行動が大韓民国の自由民主主義システムを弱体化させ、全体主義を支持する結果につながった 」
(ハンギョレ前掲)

韓国の東京新聞であるハンギョレは、キムの思想はネオナチだ、極右だと言っていますが、この新聞からそう言われるということはフツーの保守ということです。
とまれ、北との関係に自由主義の価値観を据え、北の人々が「自由民主主義の価値観のために立ち上がるべきだ。統一が両国国民により良い、より人間らしい生活をもたらすべきだ」としたことは、画期的なことです。

したがってキム統一相にとっての「統一」とは、正恩ひとり独裁体制が打倒され、北朝鮮国民が専制と服従から解放されることなのです。

具体的には、統一省を大幅縮小し、交流部門も廃止しました。
そして北朝鮮関係の情報収集や拉致担当を親切しました。

「韓国政府は8日、北朝鮮政策の中核官庁である統一省の人員を617人から536人に大幅に削減し、南北対話・交流協力部門を「南北関係管理団」に統廃合した。その一方で、北朝鮮関連の情報を収集分析する機能や、韓国人拉致問題対策は強化。拉致被害者対策の担当組織を新設した」
(ロイター前掲)

そして目玉人事として、脱北者の元北の外交官を補佐官に登用しました。

【ソウル=桜井紀雄】韓国で対北朝鮮政策を統括する金暎浩(キム・ヨンホ)統一相は6日、北朝鮮情報の分析などを担当する統一相直属の特別補佐役を新設し、北朝鮮外交官出身の高英煥(コ・ヨンファン)氏(70)を任命した。脱北者が韓国の国会議員になるケースはあったが、対北政策に関わる特別ポストに就任するのは異例だ。
金統一相は、任命に際し、高氏が北朝鮮の全体主義と韓国の民主主義という2つの体制を熟知する点を挙げ、「高氏の専門性が加われば、統一省の政策能力を画期的に強化できる」と強調した」
(産経9月6日)
韓国、北朝鮮元外交官を統一相特別補佐に任命 1991年に亡命 - 産経ニュース (sankei.com)

じっくりとユン大統領とキム統一相の仕事ぷりを拝見しましょう。

 

 

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コメント

あのハンギョレ新聞がねえ。凄いド正論を(笑)
「共に民主党」という不気味で哀れな連中の行く末を見守りましょう。
それにしても、僅差ながら大統領選でユンさんが勝ってなかったらヤバかった···韓国はレッドチーム入りで米軍撤退というマジ怖いリアルな話ですね。

今朝の宮城沖地震、けっこうミッシミシ揺れました。これでも山形気象台にある震度計は震度1って、やはり設置場所固すぎだろ!と。今はカミナリで家が揺れてるけど。。

 金暎浩の「ロマンティック・ナショナリズム」との命名は、素晴らしく妙なる表現力です。我が国の野党・マスコミも、この病気に侵されている人々のなんと多い事か。

記事の話題以外にも、韓国検察は李在明の逮捕状を請求したそう。
容疑は市長時代の背任や、北朝鮮へ資金を送っていた件等です。
民主労総も長年北朝鮮との接触を繰り返していた事はめくれていて、こちらも逮捕者が出るでしょう。
文政権時代の統計操作の件もほぼ容疑が固まったと見え、こっちも見逃せません。

山形さんが言うように、尹さんが落選していたら完全アウトでした。
惜しむらくは現在の韓国経済が非常に悪い事で、尹政権を支える意味で上川外務大臣は何か考えざるを得ないでしょう。
どんなに騒いでも、処理水問題はローソクデモにならなかった。首の皮一枚で良識を保った多くの韓国人とともに、尹大統領を応援したい気持ちです。

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