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2023年9月 6日 (水)

最高裁判決下る、いつまでやっているゾンビー闘争

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辺野古訴訟で沖縄県の敗訴が確定しました。

「米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画を巡り、国が設計変更申請を承認するよう是正指示をしたことは違法だとして、沖縄県が指示の取り消しを求めた訴訟の上告審判決が4日、最高裁第1小法廷であった。岡正晶裁判長は「申請を承認しない県の対応は違法だ」として、県の請求を棄却した福岡高裁那覇支部の判決を支持し、上告を棄却。県の敗訴が確定した。
(略)
同小法廷はまず、今回の承認手続きは、本来は国が行う事務を県が代わりに担う「法定受託事務」だと指摘。「都道府県の処分を取り消す裁決に従わないことが許されれば、紛争の迅速な解決が困難になる」と述べた。この事務で都道府県が裁決に従わなければ違法になるとの初判断を示し、国交相による国の是正指示は適法だと結論付けた。
 判決で県は変更申請を承認する義務を負ったが、移設阻止のため、従わない可能性もある。その場合、国は県に代わって変更申請を承認する「代執行」の手続きに入ることができる」
(読売9月5日)
普天間飛行場の辺野古移設巡る訴訟、沖縄県の敗訴確定…最高裁棄却で工事再開へ調整 : 読売新聞 (yomiuri.co.jp)

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読売

特に驚くような要素はなにもありません。
すでに同種の訴訟を翁長前知事がやり、最高裁判決が下っています。

さてここで改めて、公水面埋め立て承認についての県の権限について押えておきます。
よく県には、公水面工事の承認の可否を決定する権限があるかのように地元紙が報道してきましたし、今回もデニー知事はこんなことを言っています。

「沖縄県の玉城デニー知事は4日、名護市辺野古の新基地建設に伴う設計変更の不承認をめぐる訴訟で、県の敗訴が同日確定したことを受けてコメントを明らかにし、「(最高裁判決は)地方公共団体の主体性や自立性、憲法が定める地方自治の本旨をないがしろにしかねないもので、深く憂慮せざるを得ない」と批判しました。県庁内で会見し発表しました」
「しんぶん赤旗9月5日)
辺野古 最高裁が不当判決/新基地断念求め続ける 「県民の意思変わらず」/デニー知事が会見 (jcp.or.jp)

なにが「地方自治の本旨をないがしろ」ですか。
もともとそんな権限を県が持っていないことは明白なのに、無理やり政治闘争をこじつけてきたのでしょう。
そもそも、最高裁判決が言うように、公水面埋め立て承認は、ないしはそれに付随する設計変更は、国から地方自治体に対する単なる委託業務でしかありません。
これを「法定受託事務」と呼びます。 


●法定受託事務
または都道府県が本来果たすべき役割に係るものであって、国または都道府県においてその適正な処理を特に確保する必要があるものとして法令で特に定めるものをいう」
法定受託事務 - Wikipedia

今回の辺野古埋め立てで沖縄県に与えられた権限は、国道の管理と並ぶ「第一号法定受託事務」に属します。 
簡単にいえば、「本来は国の仕事だが、あまり細かいので当該県に委託している」ていどの事務処理にすぎません。 
承認する権限はあくまでも国にあり、その一部の業務(事務)を県に代行させているのです。

ですから、国道の回収と一緒で、デニー知事が言うような「地方自治の本旨」などではまったくありません。
ただの国からの受任業務です。
本質的には、辺野古案件も国道の補修も地方自治法に鑑みれば同等です。

よく沖縄県が言うような、「辺野古移設の必要性・合理性との関係」など審査しろとは、ひとことも地方自治法は言っていません。
したがって、国は、自治体が違法な手続きをしたと考えれば、それを取り消すことも可能な権限を与えられています。 
それが地方自治法第245条にある、「是正の勧告と必要な措置」であり、さらには当該自治体に代わって代執行する権限すら与えています。


「●地方自治法第245条
ハ 是正の要求 普通地方公共団体の事務の処理が法令の規定に違反しているとき又は著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害しているときに当該普通地方公共団体に対して行われる当該違反の是正又は改善のため必要な措置を講ずべきことの求めであつて、当該求めを受けた普通地方公共団体がその違反の是正又は改善のため必要な措置を講じなければならないものをいう。
ト 代執行(普通地方公共団体の事務の処理が法令の規定に違反しているとき又は当該普通地方公共団体がその事務の処理を怠つているときに、その是正のための措置を当該普通地方公共団体に代わつて行うことをいう」※http://www.houko.com/00/01/S22/067.HTM#s2.11.1.1

よく使われる県の「承認」と称されるものは幻想です。
県には承認の可否を行う裁量権そのものがないのです。
あくまでも国から業務の一部を代行しているにすぎず、したがって、法令の規定に県が違反した場合、国はその代執行まで含んだ、「是正、または改善のために必要な措置」を取れるのです。
今回もこのまま県が抵抗し続けるなら、代わって国が代執行をするはずです。
なぜなら、沖縄県が地方自治法を侵害しているからです。

よく地元2紙が叫ぶ「30万票」も「80%の反対アンケート」も、この承認事務手続には、影響を及ぼしません。
かつて2015年に「有識者会議」なるものを翁長知事が作りましたが、その中で審査に加わった県の担当職員は審問会でこう言っています。


「知事の政治的考えや選挙公約は審査の前提条件でもない。なぜなら審査基準にそういうものがないからだ」
(産経2015年7月20日)

政治的当否や選挙公約は審査基準にはないのです。
デニー知事はこんなことも言っています。

「玉城氏は、厳しい表情を浮かべて会見に臨んだ。「移設阻止を求める県民の意思は変わらない」と話し、公約で訴えた自らの政治姿勢に変わりはないと強調した」
(時事9月4日)
玉城氏、表情厳しく「対応検討」=宜野湾市長「判決尊重すべきだ」―辺野古訴訟|ニフティニュース (nifty.com)

「県民の意志」が変わろうと変わるまいと、法の立場は厳然としています。
デニー知事のやっていることは地方自治法違反であって最高裁判決が2本も出た今、法的に勝利する可能性はゼロです。
その頼みの「移設阻止を望む県民の意志」とやらも、いまや、オール沖縄からは財界人がとうに離れ、むき出しの左翼政党の運動と化して久しい状況です。

受託したわけでもない審査外のことを問われて、それこそが「地方自治の本旨」だとうそぶく、もはや滑稽であり醜悪です。
もうとっくに終わっていたことが、最高裁からあらためて念押しされたにすぎません。
何度やろうと、何百回繰り返そうと結論は変わりません。 デニー知事がすべきは、実効不可能なことを公約として当選したことを県民に率直に謝罪し、設計変更を承認した後に潔く辞任することだけです。

 

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