やっと辞めたか、志位委員長
共産党の志位委員長が、やっとやっと、もうひとつおまけにやっとのことでお辞めになるそうです。
「共産党は、党大会で、志位委員長が交代し、新しい委員長に田村智子・政策委員長を起用する人事を発表しました。共産党の委員長に女性が就任するのは初めてです。
共産党の党大会は、4年ぶりに今週15日から開かれ、最終日の18日新たな執行部人事が発表されました。
それによりますと、2000年から20年以上委員長を務めてきた志位氏が交代し、新しい委員長に田村智子・政策委員長が起用されました。
共産党の委員長に女性が就任するのは、ことしで102年となる党の歴史で初めてのことになります。
田村氏は、長野県出身の58歳。国会議員の秘書などを経て、2010年の参議院選挙で初当選し、現在3期目です。
4年前には政策委員長になり、国会で「桜を見る会」の問題の追及などにあたってきました」
(NHK1月18日)
共産党 志位委員長交代 新委員長に田村智子氏 起用発表 | NHK
NHK
小池晃氏が委員長になると思っていましたが、田村氏が追い抜いて委員長になってしまいました。
これでかつて田村氏にパワハラを働いた小池氏のほうが部下となります。(苦笑)
覚えておられるでしょうか、小池氏は集会で進行役をしていた田村氏に間違いを指摘されて逆ギレしたことがありました。
こんなかんじです。
「小池氏は壇上で「相模原市議団の松本千賀子議員団長」と名前を挙げた。小池氏が壇上を降りた直後、司会を進行していた田村氏が「相模原市議団長のお名前は松本千賀子さんではなく、正しくは松永、松永千賀子さんでしたので、訂正をいたします」とすぐに訂正。その後、地方議員候補者からの発言に移る際、小池氏は田村氏のもとに詰め寄った」
(フラッシュ2022年11月14日)
共産党・小池書記局長が「パワハラ叱責」を謝罪 議員たちの「じつは気になってた」発言に「もの言えぬ党」と集まる批判 | Smart FLASH/スマフラ[光文社週刊誌] (smart-flash.jp)
当時の双方のやりとり。
「ちゃんと松永って読んでるって」(小池氏)
「名前ですよ」(田村氏)
「訂正する必要ないって」(小池氏)
(フラッシュ前掲)
バカだねぇ。ただの名前の読み間違いなんですから、あっさりと頭をかいてごめん訂正します、でいいじゃないの。
それをメンツが大事で居直るから、委員長になりそこなうのです。
こういうことでキレる奴って、会社でもトップになれるわけがありません。
会場は共産党員ばかりの集会で、聴衆は間違いをわかっていたそうですが、書記局長という党ナンバー2のご威光にひれ伏して沈黙。
さすがに見かねた田村氏が注意したら、逆ギレされてしまったということのようです。
後に、小池氏が自己批判(共産党以外では死語)しましたが、経歴に大きな汚点を残したようです。
叱り飛ばしたほうに上司になられる、こりゃ一種の懲罰人事ですな。
NHK
ところで、盛んに共産党は清新なイメージをアピールしたいようですが、(なんせ20年も志位さんが居座り続けましたからね)、この人事だれが決めたんでしょう。
「共産党は党大会最終日の18日、新指導部人事を決定する。全国から選ばれた党員でつくる中央委員会が、党幹部らでつくる常任幹部会から提案された名簿を審査し、委員長人事などを決める。ただし、党関係者によると、提案内容が拒否されることはない。
田村智子政策委員長は党大会初日の15日、大会決議案の報告で「民主的選挙によって中央委員会を選出し、新しい中央委員会は党指導部を民主的選挙によって選出する」と強調した。党規約が「党内に派閥・分派はつくらない」と定めているとして「現在の選出方法は必然的に導かれるものだ」と語った」
(毎日1月17日)
共産指導部人事、その選挙は自由? 党員から疑問視 18日決定 | 毎日新聞 (mainichi.jp)
党のボスたちだけで作る秘密サークルである常任幹部会がブラックボックスで決め、そのまま中ボスたちの集まりである中央委員会に上意下達するのです。中ボスたちに拒否権はありませんから、そのまま通ります。
おー、なんつう民主的組織(笑)。
同じことを自民党がやったら、野党は談合政治とボロ叩きするでしょうな。
ちなみに岸田さん、本当に安倍、二階、岸田の3大派閥を解散してしまいましたが(このことについては来週)、共産党はそもそも派閥なんかありません。
だってベタ一面全部志位派ですから。
「派閥を作らない」というと風通しがよさそうですが、志位派以外「作らせない」のです。
ですから、共産党においては女性が委員長になるならないなどどうでもいいことです。
党首公選もできない党のトップに女性がなったとしても、その背後には前ボスの志位氏が議長でいて院政政治をするだけのことです。
その志位氏も20数年間の治世の初期は、前委員長にして議長であらせられる不破氏に支配されていました。
ほんとうに清新をアピールしたいのなら、フツーの党のように党首選をして、代表を決めることです。
共産党では、党首をだれにするか、路線をどうするのかについて党内部で議論されたことはありません。
それどころか、内部でなにが議論されているのか党外に話してもいけません。
唯一許されているのは、「赤旗」に書いてあることを単位ごとに集まって読み合わせて実行することだけです。
議論などすると様々な意見や要求が出てきて分裂するからだ、というので、そのために規約には分派禁止条項まで作っています。
●日本共産党規約
第3章第17条
全党の行動の統一をはかるために、国際的・全国的な性質の問題については、個々の党組織と党員は、党の全国方針に反する意見を、勝手に発表することをしない。」
日本共産党規約
彼らがファシズムだと決めつけている自民党など、年がら年中党首をくさすゲル氏みたいな人がメディアに登場するのですが、そんなことをしたら共産党では即時アウトで除名です。
こんな牢獄のようなところにも、党内部から党首選要求が上がったことがあります。
総選挙結果に関する覚書・了 | 松竹伸幸オフィシャルブログ「超左翼おじさんの挑戦」Powered by Ameba (ameblo.jp)
松竹伸幸氏
私、共産党の党首選に出ます!~「自衛隊活用論」を唱えてきたヒラ党員の覚悟 - 松竹伸幸|論座 - 朝日新聞社の言論サイト (asahi.com)
「共産党の元職員で今も党員の男性が19日に都内で会見を開き、「党首公選」の必要性を訴えた。志位和夫委員長が20年以上にわたって在任していることに異を唱えた形で、内部から執行部批判が出るのは異例だ。
この男性は、松竹伸幸氏(67)。党職員時代は党政策委員会の安保外交部長などを務めたという。会見で党の閉鎖性を指摘したうえで、「現場の党員の声が表に出て議論されることで、党の組織的な課題が解決する」と強調。「党首公選」の導入を主張した。実現すれば、自ら立候補する考えを示した。
党によると、党員数は約27万人。トップの委員長は約200人で構成する中央委員会から選ばれ、一般の党員は直接関わらない。志位氏は2000年に委員長に就いた」
(朝日2023年1月19日)
日本共産党員が「党首公選」要求 20年以上在任の志位委員長に異議 [共産]:朝日新聞デジタル (asahi.com)
この松竹氏の提言に対する共産党の反論は、答えたのが当の志位氏でもなければ、幹部会でもない、たかだかといっては失礼ですが、機関紙編集局次長あたりが出てくるというのも、いかにもこの党らしい尊大さです。
しかもその理由がお前は規律違反だと決めつけて威嚇するだけですから話しにもなりません。
もちろん松竹氏は党規に党首公選がないのがオカシイといっているのですから、これでは議論になりません。
まれに内部がどうなっているのか窺い知ることができるのは脱洗脳に成功して辞めた脱会者からだけで、彼らは背信者のように扱われて葬られます。
というわけで、この党、相当に薄気味悪くありませんか。
同じ党内で議論してはいけない、隣の「同志」たちと勝手に連絡をとってもいけない、という極度に風通しの悪い組織で、党員も国民のひとりとして憲法の基本的人権に基づく様々な議論をしたいはずです、それもがダメだそうですからいやはや。
田村氏は志位氏のテーチャーズペットだから委員長になれたのです。
彼女は早稲田から一貫して民青で、卒業後は民青の専従としてほぼすべての人生を党員生活に費してきた人です。
志位氏もそうですが、シャバを知らない、会社でメシを食ったこともない生粋の純粋培養型党員です。
そんな人が「清新」なはずがないではありませんか。
ハッキリ言って、この党はカルト政党です
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小気味の良い評論ですね。
喝采しています。
本当にそのとおりですよね。
投稿: 脩 | 2024年1月20日 (土) 09時18分
市田忠義副委員長によると、全中央役員のうち60人超から退任の希望が出されたが、個別面談による遺留で多くの人に退任希望を撤回してもらった、といいます。
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik23/2024-01-18/2024011802_01_0.html
前線から引退して一息つきたい人たちが、そうさせてもらえない。
後に続く人材を、量でも質でも持っていないからです。
志位和夫氏が続けようが続けまいが、党勢が躍進する時などもう来ない。
自然災害頻発国で公共事業は悪しき無駄と主張し続けてきたことにも、自衛隊を敵視全否定しながら災害への投入が遅いと文句を言うことにも、違和感ひとつ持たないでいられる無敵の無謬意識。
災害、安全保障、エネルギー保障、大事故、それらの問題が起こる度に、現実に在る条件や数字や科学的根拠よりも己の政治的主張を優先させる、その結果としてデマにも飛びつき、誤情報との指摘や反論を受けても知らん顔する。なぜなら己は無謬の人だから。
そういう短所の凝縮が、ただ進むだけです。
田村智子氏は18日の党大会で、松竹氏除名処分に異論を述べた党員を、「反共分裂主義」と呼んで糾弾しました。
全国に報道される党大会で「反共分裂主義」とか言ってしまえるその認識っぷりを、生暖かく見て差し上げましょうね。
投稿: 宜野湾より | 2024年1月20日 (土) 10時47分
党員数低下、赤旗も売り上げ不振で共産党も必死です。
暴力革命論云々だとか、いつまでも公安監視対象などと言われ続けるのもつらい。
ここで何とかソフトイメージを植えつけたく、小池じゃコワモテすぎて党勢の維持・拡大など出来そうもありません。
山本太郎の党のように、情弱で感情的・非論理的思考しかできない層にまでウイングを広げ、支持者として積極的に取り込むにはどうしたら良いか? そういう観念も働いた決定でしょう。
昔のようにコアな科学的社会主義者(マルクス主義者)エリートが前面に立つ時代じゃないのは当然として、しっかり不破哲三の分身浜野忠雄や市田忠義らが指導部幹部として残ってます。本質を変えずにコロモだけかえ、生き残りを図る。
姑息で排他的、閉鎖体質の共産党が考えそうなプランニングです。
投稿: 山路 敬介(宮古) | 2024年1月20日 (土) 14時46分
↑あ、変換選択ミス今頃発見。
X遺留 ○慰留
遺留の意味のひとつに「その場に不用意に残すこと」とあって微苦笑。
投稿: 宜野湾より | 2024年1月20日 (土) 15時01分
数えきれない程の愚行を繰り返している「共産主義」なのに、今になってもマジ信奉していて、党名に「共産」などとつけてヘーキな団体など、奇人変人のレベルですわ。出来れば、まったく関わり合いになりたくありません。彼等がバカな行動を起こさないよう暖かく見守ることは、過ちを繰り返さないことを望むその他の人々にとって重要なことですわ。
投稿: アホンダラ1号 | 2024年1月20日 (土) 21時31分
共産党の理念一つで集まったものと思えば良いし、民主主義の一つの選択肢と思えばいい。期待するならぶれない野党であり続けること
投稿: さばっち | 2024年1月20日 (土) 22時11分
いつの選挙でしたっけか、共産党が惨敗した選挙にて、どこぞの番組が志位和夫にインタビューした際のこと。
キャスター「今回の敗北を受けて、今後の進退含めどのようにお考えですか?」
志位和夫「それは…、党大会が、決める、ことですので。党大会に指名されて、この10数年間、私は頑張ってきた(何故か誇らしげ)」
キャスター「?…志位さんご自身は、どのようにお考えですか?」
志位和夫「!?…それは………。…党大会が、決める、ことですので(絞り出すように)」
ご自身の進退についてご自身の考えを述べることすら許されず、ただただ、党大会の、決める、ことに従うことしか認められていない、狂った党。
この醜い有様を報じたのが産経新聞だけだったのも、また日本の闇を感じました。
そして、新たに党大会が、決めた、新党首もまた、党大会が、決めた、命令に従って、これから10数年間、頑張っていくのでしょう。アホくさ。
投稿: ねこねこ | 2024年1月21日 (日) 14時43分
自民党が信用できなからといって共産党を認めるわけにはいきません。
オール沖縄が共産党を入れてから一気におかしくなっていった経緯を見ていると、現在においてもこの政治団体がいかに危険な存在であるかがよくわかります。
是々非々論で迎え入れたが最後、耳あたりのいい言葉で母屋まで乗っ取っていくことでしょう。
近親者に転ぶ人がいなくて本当に自分は幸運だと思ってます。
投稿: しゅりんちゅ | 2024年1月21日 (日) 16時42分
もうヤフーニュースでもほとんど話題になりませんしね……
今度の人も2-3年やってまた若い子に変えて少し延命を図る程度でしょう
もう存在意義は失われているのに可哀想ですけど
投稿: 通りすがりの関西人 | 2024年1月21日 (日) 19時56分