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2024年1月22日 (月)

臆病者の大勇気が自民党をぶっ壊すか?

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岸田さんってホントよくわからないお人です。
稀に見る臆病者なのか、それとも勇猛果敢な改革者なのか。
なんと自分の支持母体の宏池会(岸田派)を解散してしまい、その煽りでグラグラだった清和政策研究会(安倍派)と志帥会(二階派)もガラスのように砕け散るようです。あらあら。

「岸田文雄首相が自民党岸田派(宏池会)解散という賭けに出た。派閥の政治資金パーティー収入裏金化事件で内閣支持率がどん底状態から抜け出せない中、1957年から続く名門派閥の解体で捨て身の反転攻勢を図る。首相を支えてきた第2、3派閥の麻生派と茂木派からは首相の独断に「徹底対決だ」と不満が高まっており、政権基盤が揺らぐ危うさをはらむ」
(時事1月21日)
岸田首相、捨て身の派閥解消 反転攻勢狙い、危うさも 麻生・茂木派が反発、党内動揺〔深層探訪〕(時事通信) - Yahoo!ニュース

なにも能登半島地震の対処に追われている今やらなくても、とは思いますが、自民党をぶっ壊すと言ったかつての小泉パパクラスの衝撃度だったはずです。
なんの相談もなかった副総裁の麻生さんと幹事長の茂木さんはワナワナしながら、ゼッテェに派閥は解散させないからなと言っているようです。

これはこれで正常な反応です。
解散すると言った二階さんも、さすがは古狸、こんなことをのたもうています。

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東京

「この日、二階派(志帥会)でも、派閥の元会計責任者と二階氏の秘書が政治資金規正法違反の疑いで立件された。リャク略)
その上で「派閥並びに私自身を含む所属議員の政治資金について収支報告書に記載漏れを確認した。私は政治への信頼を取り戻すためにこの際、志帥会を解散するという結論に至り、所属議員の了承を得た」と語った。
一方、派閥の元メンバーが集まる可能性を問われると「人は自然に集まってくるものだから。派閥解消だから、マスコミに文句言われるからあっち行け、とは言えないからね。そこらは自然体で、常識の範囲でやっていきたい」と述べた。
二階氏は総会後に会見を開き、「派閥が悪かったわけでも、金をごまかしたわけでも何でもない」と語気を強めた」
(東京1月21日)
二階派は解散、でも二階俊博氏「人は自然に集まってくる」 裏金事件に「金ごまかしたわけでもない」:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)

たしかに二階翁の言うように、いったんは解散して、遠心力が働いたとしても、やがて二階さんのような面倒見がいい大物がいる派閥は、なんとなく再結集する可能性は残っています。

かつての吉田茂にルーツを持ち、角栄時代には我が世の春だった旧竹下派の平成研究会(茂木派)ははどうでしょうか。
解散するとは言っていませんが、自分が幹事長をやっている党本部に一任するようなことを言っています。

「会計責任者で終わらせない、秘書で終わらせない、きちんと政治家が責任を持つような制度を作っていかなければいけない」と話しました。
また、自民党では政治刷新本部で派閥のルールなどについて議論が進められていますが、茂木氏は「派閥の政治資金であっても、今後は党が責任を持って関与する仕組みを作る。派閥がお金や人事のための集団だと見られることがないよう、党主導で新たな仕組みを作って抜本的な是正策をとっていきたい」と強調したほか、派閥の政治資金パーティーについては「これだけ厳しい目が向けられている中で、このまま続けるということにはならない」との考えを示しました」
(TBS1月21日)
【速報】自民・茂木幹事長「政治家が責任持つ制度を作らなければいけない」 派閥の政治資金パーティーめぐる裏金事件|ニフティニュース (nifty.com)

茂木氏はまだ従来の党のガバナンスの枠内で収められると考えているようです、甘い。
派閥解体の波はすべての派閥に押し寄せるはずです。
政治刷新本部に無派閥の大物である菅氏を据えた時点で、岸田氏の意図ははっきりしていたはずです。

次に麻生派ですが、こちらは頑張るといっています。

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麻生氏「麻生派存続の意向」総理に伝達 裏金事件巡り安倍派・岸田派・二階派は解散 | TBS NEWS DIG

「自民党の麻生太郎副総裁は、自身が率いる麻生派(56人)を存続させる意向を固めた。自民党関係者が20日明らかにした。
 麻生氏は、岸田文雄首相が岸田派解散を表明した18日、首相に「立件された者がいないのに派閥を解散するのは理屈が立たない。派閥はやめない」と電話で伝達。首相も派閥の存廃は各派閥が判断することだとの認識を伝えた」
(毎日1月20日)
麻生派は解散せず 麻生氏が意向固める 首相に伝達(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

麻生さんは岸田派と合流して大宏池派構想をもっていましたが、もうそれどころじゃないやね。

最悪は、党内最大派閥でありながら、偉大なカリスマなき後の小粒政治家が集団合議で運営していた清和研究会(安倍派)です。

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「自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる事件を受けて、「清和政策研究会」=安倍派は派閥の解散を決めたと発表しました。
安倍派は19日夜、党本部で座長を務める塩谷 元文部科学大臣や「5人衆」と呼ばれる有力議員で、事務総長の高木 前国会対策委員長、常任幹事会のメンバーの松野 前官房長官らが出席しておよそ1時間半、議員総会を開き、派閥を解散する方針を決めました。(略)
その上で、「清和政策研究会の総会を開き、今回の経緯について説明をする中で、われわれ幹部の責任のとり方や派閥の今後について十分に意見をいただき、結果的に清和政策研究会を解消することを決定した。発言したほとんどの議員が派閥解消を主張した」と述べました」
(NHK1月19日)
自民党安倍派 派閥解散の方針を決定 政治資金めぐる事件で | NHK | 政治資金

安倍派はなんの抵抗もできないまま、まるで党内クーデターのようなキシダトルネードに巻き込まれて、唯々諾々と幹部5人が打ち首獄門に付されてしまいました。
安倍氏がいないということが、いかに党内力学を変化させたのかわかります。

安倍派は安倍元会長が還流を問題視し、「やめろ」と指示を出して、いったんは止まったはずの議員への還流が、いったい誰の指示で復活したかを公表すらできないという危機対応能力ゼロがバレて墓穴を掘りました。
結局、鬼籍に入った元会長2名に責任をなすりつけるという形で収束を図ろうという姑息さです。
醜悪の極みで、潰れてしまいなさい。
安倍派は仮に他派閥が再生したとしても、もはや再生不能でしょう。

ではどうしてこんなことがおきたのでしょうか。
そしてこの岸田クーデターの今後はどうなっていくのか次回に続けます。

 

 

 

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コメント

残るのは焼け野原なのか?それなら小泉以上の大インパクトなんだけど···
そんな度胸はあるまいし。既に空中分解だった旧安倍派を体良く排除できましたね。

で、今後の党運営はどうするんですか?という疑問ばかり。麻生派に押しつぶされるのできょうかね?

あの2000年秋のあっさりと潰された「加藤紘一の乱」の再現ですよね。あの時は野中とかに見事に潰されましたけど、盟友の小泉純一郎の圧倒的な支持率に繋がりましたけど。
今回な何の受け皿がありません。

 派閥は無くなっても、似たようなグループ化は発生します。
派閥の罪ばかり鳴らし、功の部分は一切語られず。統一教会の解散請求バリの醜い偏りには辟易とします。

当選回数が浅い若手、とりわけ一回生には情勢や情報を取りずらくなり、二世議員や元秘書らのような機構に明るい議員に有利となるでしょう。
また、派閥パーティーはなくなっても個人事務所主催のパーティーなどなくなりませんし、そうした交流の場を楽しみにしている有権者も少なくないのが事実です。
閣僚の推薦をなくす、とかきれいごとを言ってもさらに無理。組閣にしても、相談者は必ず必要です。
臆病者は後先考えず突っ込んで行くのですが、全体を考える余裕を失しやすいもの。改革者などではありません。

清和会は多頭体制がいかに危ういかという常識を証明する結果となりましたね。
リーダーを決めきれない時点で組織として終わってるとも言えますが。
弱点さらけ出してグラグラの屋台骨の組織が最大勢力ってそりゃ普通に潰しに来るでしょう。
とりあえず清和会を解散した際にはご厚意で名前を貸して頂いたのにそれに泥を塗った幹部連中は昭恵夫人と安倍氏の墓前で土下座して謝罪しないと駄目でしょ。

岸田氏はお得意(だと思っている)の世論操作で派閥を止めないところはイメージが悪くなるような風潮を作りたいんでしょうけど、問題はきちんと資金帳簿をつけてなかった所なんだから誤魔化せられるとはとても思えないけどなあ。
政治資金パーティと政党助成金廃止して献金の上限撤廃を打ち出せば少しは本気なのかなとは思いますが、まあ無理そうですね。

たしか1990年代あたりからスポーツ界において大逆転を狙うチャレンジャーを鼓舞する「もう、失うモノは何もない」というフレーズがよく使われるようになり、日本のバブル崩壊が白日の下になった頃にはドン底からの改革の決意を語るのに「もう、失うモノは何もない」というようになったと記憶しています。

内閣・政党の支持率が絶望的な超低空飛行で「もう、失うモノは何もない」岸田首相は、いわゆる「最強の人」になったのだと思いますわ。最近は「最強の人」とはキングオブキングじゃなくて、ヤブレカブレの見境のつかない思い詰めた人という意味で、あの山上徹也被告がそうでした。そういう意味で、安部派は「最強の人」に二度殺されたワケです。

岸田首相は、「どーせダメなんだったら、みんなブッ壊してやるうぅぅ」という自爆テロリスト魂あふれる行動に出て、出たトコ勝負をしたんだと思いますわ。山上被告も暗殺決行当時は密造銃を持った狂った冴えない中年男でしたが、あれよあれよという間に、家庭崩壊の宗教被害者でたった一人で政治と宗教の癒着に己を顧みずに立ち向かった勇者という見方をする人も多く出て来ました。事実、それから統一教会ネタで世間は埋まり、教団にリップサービスをしたというだけで糾弾される者が続出でした。(似非)リベラル筋としては、素晴らしい展開をみせましたわ。

この解散ムーブメントを作ったことは出たトコ勝負には違いないのですが、リベラル系ポピュリスト岸田としては勝算があるんですわ。長きにわたった古い派閥政治を廃絶し、新しいリベラルな自民党を作った大宰相としての道は開けています。私を含めココにいる方々には本当に面白くない展開ですが、岸田首相は"持ってる"男です。岸田政権下、日本株もドンドン上がっていますし、岸田株も上がると思いますわ。

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