米国、親イランシーア派を攻撃
米国が一歩前に出ました。
シーア派に対して、米兵が亡くなったことに対しての報復として行われました。
バイデンは、この戦死した米兵の遺体の帰還にも立ち会っています。
大統領が戦死者の遺体の帰還に立ち会うということ自体が異例ですので、やる気マンマンです。
東京
【ワシントン=吉田通夫】バイデン米政権が2日に、ヨルダンの米軍施設で米兵が死亡した無人機攻撃への報復として、シリアとイラクで親イラン武装組織への大規模な攻撃に踏み切った背景には、これまでの対応が甘かったとの批判の高まりがある。米軍への攻撃を抑止しつつ紛争拡大を回避するため、イランへの直接攻撃は避けた。それでも攻撃を受けたイラクなどは反発しており、中東地域の緊張は一段と高まっている」
(東京2月3日)
バイデン政権が親イラン武装組織を攻撃 米兵3人死亡で国内の批判高まり報復を決断 高まる中東の緊張:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)
下図は去年ガザ戦争が始まってからの攻撃を受けた米軍基地ですが、ペンタゴンの情報によると、これまでにイラクの米軍が53回、シリアの米軍に77回、ドローンや、ロケット弾、ミサイルなど様々な砲撃による攻撃を受けています。
米軍はその都度小規模な反撃を行っていますが、今回のような大規模なものは初めてです。
攻撃を受けたのは、シリア領内のアルタンフ外部ヨルダン国境付近タワー22と呼ばれる前哨基地です。
米軍はこんな所に居たんだと驚きますが、米軍が中東に駐留している理由はさまざまで、イラクやシリアなどの国では、米軍は過激テロ組織「イスラム国」(IS)と戦う目的で駐留しており、現地部隊への指導も行っているようです。
今回は反米を旗印にしているはずのアサド政権下のシリアにも米軍が駐留していたということがはしなくもわかりました。
[ワシントン 3日 ロイター] - 米英両軍は3日、イエメンにある親イラン武装組織フーシ派の関連施設13拠点、計36の標的に対し攻撃した。前日には、1月末にヨルダンの米軍施設で米兵3人が死亡した攻撃への報復として、親イラン勢力に関連するイラクとシリアの標的を空爆していた。米英によるイエメンのフーシ派への攻撃は3回目。米国防総省によれば、3日の攻撃はフーシ派の武器貯蔵施設、ミサイルシステム、発射装置などが対象。フーシ派が紅海の海運を妨害する目的で船舶を攻撃するのに使用した装備も攻撃したという。
オースティン米国防長官は「今回の攻撃は、フーシ派が国際海運や海軍艦艇への違法な攻撃をやめなければ、さらなる結果を負い続けることになるという明確なメッセージを送るものだ」と発言。オーストラリア、バーレーン、カナダ、デンマーク、オランダ、ニュージーランドからの支援があったと明らかにした
(ロイター2月4日)
米英、イエメンでもフーシ派拠点に報復攻撃 | ロイター (reuters.com)
米国が攻撃した地点は、シリアとイラクと国境を接する地域で、両国領内にまたがっているという微妙な地域です。
この攻撃には、アメリカ本土、テキサス州から長距離飛来したB1戦略爆撃機も加わり、約30分の間に、125発以上の爆弾が85の標的に向かって投下されたようです。
ただし、米国は広報官が言うように「イランとの戦争は望んでいない」というように、イランとの直接戦争は慎重に避けるようです。
「一方、国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー(John Kirby)戦略広報調整官は2日の会見で、空爆は約30分続いたと明らかにするとともに、「われわれはイランとの戦争を望んでいない」と述べた」
(BBC1月29日)
中東の米軍基地にドローン攻撃、米兵3人死亡 親イラン勢力が実行とバイデン氏 - BBCニュース
米国がこの攻撃で言っている外交シグナルは、イランに対してお前らの子分共を抑えろ、さもなくばお前との対決となるぞ、ということになります。
実はイラン経済は、国際社会からの経済制裁のために厳しいインフレが続いており、国内情勢はイスラム原理主義政府による女性差別問題じ全国規模の反政府デモが起きています。
イランは制裁逃れのために、中露に接近したために、制裁効果は薄れています。中露も国連常任理事国なのですがね。
一方、バイデンはトランプの合意廃棄政策を捨てて、イランとの核兵器開発について交渉再開を図ってきました。
しかしとうぜん止める気がないイランとの交渉は、再開はしたものの成果はなく頓挫したままです。
こうした膠着状態の中、イランはウラン濃縮の濃度を上昇させており、今60%だと言われています。
完成するのは時間の問題で、映画「トップガン・マーベリック」の攻撃目標は、そのものずばりイランの核施設でした。
こうした膠着状態を打開すべく2023年夏、バイデンはイランで捕虜になっている米国人5人と、米国で収監されているイラン人7人を交換するという交渉を始めました。
捕虜交換に応じれば、米国が韓国で凍結しているイラン資産60億ドルをカタールに送って、イランに引き渡してもよいというオファーです。
こういう時期に起きたのがイランの育成してきたハマスのイスラエルへのテロ攻撃だったわけです。
イランが米国との交渉中であることを知っていたハマスは、この米国との交渉をつぶすためにもこの時期にテロ攻撃を仕掛けたようです。
どうやら、イランは自分の革命防衛隊が中東各地にバラ撒いたテロリスト集団をコントロールできなくなっているようです。
「ハマス、ヒズボラ、イスラム聖戦はタコの手先であり、無力化したいのであれば、その核心を叩かなければならない」
西側諸国がイランと直接対決する時が来た - オピニオン - エルサレム・ポスト (jpost.com)
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あー、もうNHKニュースが纏めて「民兵組織」という便利用語で済ましちゃってますね!全くアホかと。
テレビ局のトップレベルなら、70年代の国内の解放派の〇〇とか中核派の〇〇やら革マル派の〇〇とかがめちゃくちゃやってた時代の細分化や内ゲバ知っとるだろうに。あれも纏めて「左翼過激派」で済ましたくらいですからね。
「民兵組織」···なんという便利なパワーワード!
そんなこと言ったら視聴者には例えばミャンマーの軍事クーデター政権に抗う少数民族の抵抗組織と同等に受け取られてしまいます。
投稿: 山形 | 2024年2月 6日 (火) 09時24分
イランにしてみれば60億ドルは入ってこないし、念願の制裁解除はさらに遠のきます。けれど、ライーシ―大統領は「戦争は始めない」として、米との対話姿勢も残す心づもり。
もっけの幸いなのはイスラエルで、湾岸諸国の心中も同じかも知れません。イランとしてはせめてイラクからの米軍撤退を早めたいところだったでしょうが、アフガンで懲りたバイデンが大統領のうちはやらないでしょう。
アメリカとしては、テロリストのクズども飼う事は高くつく事をイランに思い知らせればよく、そこそこのところで落ち着くものと思います。
投稿: 山路 敬介(宮古) | 2024年2月 6日 (火) 16時44分