• 20260418-033958
  • 20260417-045359
  • 20260417-045817
  • 20260415-040641
  • 20260415-041424
  • 20260414-035200
  • 20260414-041527
  • 20260413-010245
  • 20260413-012543
  • S90d-011

« ナワリヌイが遺したもの | トップページ | プーチン、西欧的合理主義の枠外に棲むマッド »

2024年2月20日 (火)

ナワリヌイをここで殺したプーチンの思惑

S033

ナワリヌイの「暗殺」について波紋はひろがっています。
16日からミュンヘンでひらかれたヨーロッパの安全保障を議論する安全保障会議では、思ったとおり、ロシアはボロ叩きに合いました。

「MSC開催初日、モスクワからショッキングなニュースが飛び込んできた。ロシアの著名な反体制派活動家アレクセイ・ナワリヌイ氏が16日、収監先の刑務所で死去したというのだ。
 ドイツの軍事専門家は「ナワリヌイ氏が16日に亡くなったのは決して偶然ではない。プーチン氏はウクライナと独仏間の安全保障協定の締結を意識し、欧米で良く知られているロシア反体制派指導者ナワリヌイ氏をMSC開幕日に合わせて殺害したのではないか」と推測していた。すなわち、ナワリヌイ氏の16日の死はモスクワが計算した政治的殺人だというわけだ。プーチン氏はミュンヘンのMSCに参加する代わりに、ナワリヌイ氏死亡というニュースを欧米社会に向かって発信し、「ロシアはウクライナ戦争を勝利するまで戦い続ける」というメッセージを送ってきたというのだ」
(ウィーン発コンフィデンシャル2月19日)
ウィーン発 『コンフィデンシャル』 (livedoor.blog)

20240219-145053

ウィーン発 『コンフィデンシャル』 (livedoor.blog)

長谷川良氏は「ロシアはウクライナ戦争を勝利するまで戦い続ける」というシグナルだと考えています。
このミュンヘンの全欧安保会議で直前というタイミングを考えるとそれもありえるとは思います。
ただし、ほんとうに政敵アワリヌイをここで殺す必要があったのでしょうか。

ナワリヌイはベルリンから帰って来た段階で、プーチンの意のままになる政治的カードでした。
ナワリヌイは、その自己犠牲的思いは別にして、プーチンに取引材料を与えてしまったことになります。
その気になればすぐ殺せるナワリヌイを帰国時点で殺さなかったのは、生かしておけばどこかで西側との交渉材料になるからでした。
ナワリヌイは、帰国によって大きな希望をロシアの民主派に与えたと同時に、彼の身柄をプーチンに預けてしまったのです。
そして今回、プーチンはナワリヌイカードを全欧安保会議で切ってみせたのです。

しかしこれがプーチンの思惑のすべてかといえば違う気がします。
ご意見に「反プーチン派のあぶり出し」とありましたが、それはないと思います。
「反プーチン派」というのが狭い意味でナワリヌイの追悼に来る人々を指すなら、彼らのほとんどはウクライナ侵略時の反戦デモで挙げられているはずです。
人権団体によると、当時数十の都市で動員に反対する集会で2千人以上が拘束されており、日曜日にはロシアの極東とシベリアでさらに多くの抗議行動が起きたとされています。
しかもデモの拘束者は警察署で徴兵令状を執行されて、即座に徴兵を言い渡された例もあるようです。

「同団体「OVDインフォ」の報道担当者によると、拘束者の1人は軍への編入を拒めば立件すると脅されたという。
ロシア政府は徴兵を拒否した場合、禁錮15年を科す方針を明らかにしている。首都モスクワの検察当局は21日の声明で、抗議活動への参加者は最長で禁錮15年の刑が言い渡される可能性があると警告していた」
(CNN2022年9月23日)
動員令に抗議のデモ参加者、拘束後に直接徴兵か ロシア(CNN.co.jp) - Yahoo!ニュース

2022092400000080jij00011view

再び反戦デモ、700人超拘束 呼び掛けの団体捜索 ロシア(時事通信) - Yahoo!ニュース

つまりもうプーチンにとって「名簿」はいらないのです。
2千人以上パクってしまえば、反体制派のほとんどの名簿や関係は暴露されてしまいます。
したがって、プーチンにとっていまさらあぶり出す必要もないことです。

プーチンは、多くの独裁者がそうであるように力の信奉者です。
彼が信じるのは唯一力であり、権力であり、暴力です。
往々にして私たちが見誤るのは、かれら独裁者を政治的合理性で判断するからです。
プーチンや習近平は合理主義や理性の枠外に住んでいます。
彼らは「気に食わない者はいつでも殺すことが出る人間」であると自分を思っています。

そのような男がこの時期にしたいことは、自らの力の誇示、自分に逆らう者は必ず死ぬという警告のメーッセージです。
プーチンという男を並の西側の政治家のように選挙目当てで動くと考えていたら、彼の非合理的行動がわからなくなります。
プーチンはこの選挙で負ける可能性はゼロです。
民主派が勝つ可能性もゼロです。
だからここであえてナワリヌイを殺して見せることの意味などないのです。

思えば、ウクライナ侵攻も差し迫ったことではなく、いくらでも非軍事的解決の方法はありました。
私たちが理解できないのは、プーチンがロシア的非合理主義の霧に隠れているからです。
彼を突き動かしているのがなにかもう少し考えて見る必要があります。
プーチンの黒い素顔については次回に続けます。

 

 

 

« ナワリヌイが遺したもの | トップページ | プーチン、西欧的合理主義の枠外に棲むマッド »

コメント

なにも今殺さなくてもよかろうに。と、誰もが思いますけど「我こそが皇帝だ!逆らうヤツは皆殺しだ!」という見せつけですね。まさかこのタイミングでやるとは。

生粋のKGB職員だったプーチンがまだ若造の中級スパイ時代に東ドイツで「ベルリンの壁崩壊」を目の当たりにして、ゴルバチョフの共産党主導のペレストロイカとグラスノスチがソビエツキー・ソユーズの壊滅の瞬間だったでしょう。
で、ゴルバチョよっぱらいフは軍事革命でボロクソに言われて助けた

途中送信で失礼。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« ナワリヌイが遺したもの | トップページ | プーチン、西欧的合理主義の枠外に棲むマッド »