ロシアの「和平案」とは
選挙前というのは、その政治家の本音が過剰に出るものですが、これを読んだ時、私はおもわず、このハゲタコが!と叫んでしまいました。
皆さん、気を静めてロシアの「和解交渉案」なるものを見てみましょう。
この男の粘着気質と異常なウクライナに対する執着がわかるでしょう。
「モスクワ/ロンドン 13日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領が、現在の占領ラインに沿ってウクライナでの戦闘を凍結する停戦案を提示したものの、米国がこれを拒否した。ロシアの情報筋3人がロイターに対し明らかにした。
情報筋によると、プーチン大統領は昨年、公の場および、中東地域のパートナー国を含む仲介役を通じ、米国に対しウクライナでの停戦を検討する用意があるというシグナルを送った」
(ロイター2月14日)
米、プーチン氏のウクライナ停戦案を拒否=情報筋 | Start Magazine (taboolanews.com)
プーチンが突き付ける驚愕の降伏条件「傀儡政権樹立とハルキウ・オデーサ両州も割譲」―英軍事シンクタンクが分析 (fmworld.net)
このプーチンの「停戦に向けての提案」なるものの内容がわかってきました。
今、プーチンは妙な自信に溢れています。
端から見ると、ウクライナの反攻作戦を失敗に終わらせただけじゃないかと思いますが、いえなになに「勝つ」つもりなのです。
それも法外なレートで。
彼は心底ロシアは勝てるし、勝たねばならないと考えています。
国内経済はすべてがウクライナ戦争の勝利のために考えられており、英国王立防衛安全保障研究所(RUSI)のサイトへの寄稿で陸戦専門家ジャック・ワトリング上級研究員らは「ロシアの戦力増強と工業生産のベースラインとなる計画は2026年までに勝利を達成することを目標に策定されている」と述べています。
さて、プーチンの和平交渉案はこうです。
「ロシアはウクライナを服従させるというこれまでの戦略目標を維持している。クレムリンはウクライナ戦争に勝利しつつあると信じている。ロシア側の仲介者が提案する降伏条件にはロシアが占領する地域と北東部ハルキウ州とオデーサ州の割譲、NATOに加盟しないこと、ロシアが承認した傀儡大統領を据えることが含まれている。
ロシアが示す唯一の譲歩は割譲後のウクライナのEU加盟だけだ。その戦略目標を達成するプロセスは(1)すべての前線で圧力をかけ続け、ウクライナ軍の武器弾薬と予備兵力を消耗させる(2)これと並行しロシアの情報機関はウクライナへの軍事支援を断ち切る(3)ウクライナの弾薬が尽きたら、さらなる攻撃を開始して大きな利益を得る―という3段階だ」
JBpress (ジェイビープレス) (ismedia.jp)
そしてその詳細について、タッカー・カールソンとのインタビューでこう言っています。
「ウラジーミル・プーチン露大統領はトランプ氏に近い元米FOXニュース司会者タッカー・カールソン氏のインタビュー(2月8日放送)に応じ、戦争を終結させるためにウクライナの領土をロシアに割譲する「協定」を結ぶことを米国側に求めた。601億ドルのウクライナ支援に待ったをかける米共和党とトランプ氏への秋波である。(略)
ポーランドにも、ラトビアにも、他のどこにも興味はない。西側が恐怖心を煽っているだけだ。ロシアが戦場で負けることはないと西側の権力者たちが悟ったからこそ戦争終結の話し合いの時が来た。話し合いが実現するとしたら、彼らは次に何をすべきかを考えなければならない。われわれには対話の準備ができている」とプーチンは勝ち誇ったように言った 」
JBpress (ジェイビープレス) (ismedia.jp)
つまり「戦争を終結する条件」とは「領土の割譲」と傀儡政権の樹立なのです。
しかも今の4州は既に「神聖なロシアの領土」である以上、プーチンが新たに望む割譲はクリミア半島の付け根のオデーサ、そして奪還したハルキウです。
このような領土割譲案にゼレンスキーが乗れるはずがない以上、プーチンがいう「和平案」とは、ロシアが望む傀儡政権の樹立です。
侵略軍が来たら白旗を上げて国民を守れと言った小賢しい人たちよ、これが「白旗」の意味です。
なお、ロシアで唯一の反プーチン政治家であったアレクセイ・ナワリヌイが北極圏の刑務所で死亡ししました。
「ロシア北極圏にあるヤマロ・ネネツ自治管区の刑務所は16日、反政権運動指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏(47)が死亡したと発表した。ナワリヌイ氏はロシアのプーチン政権批判の急先鋒として知られる。3月の大統領選に向け、プーチン大統領以外の候補者への投票を呼びかけるキャンペーンを獄中から実施していた。
発表によると、ナワリヌイ氏は16日、散歩の後で「体調が悪い」と申し出た後、意識を失った。刑務所の医師が対応し、救急車を呼ぶなどしたものの、死亡が確認されたという。死因は調査中だとしているが、臆測を呼びそうだ」
(読売2月16日)
プーチン政権批判のナワリヌイ氏、北極圏の刑務所で死亡…散歩後に「体調が悪い」と訴え意識失う : 読売新聞 (yomiuri.co.jp)
もちろん暗殺でしょう。
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暗殺以外に無いでしょうね。
もしも偶然だったら摩訶不思議。
ロシアが勝つ予想が西側シンクタンクからも出てますけど、じゃあ砲弾をウクライナに送って上げて!
これは全くの想像ですけど、アメリカのトランプが大統領に返り咲く可能性が高まってます。んで、米国は共和党の反対でウクライナ支援がストップしてます。何らかの密約があるのでは?と。プーチンとトランプは一応仲良しですしね。先日のNATOへの目茶苦茶な発言やら、ここに来てイーロン・マスクの衛星携帯電話がロシア側で使われているというのも何かあるのでは?
投稿: 山形 | 2024年2月17日 (土) 06時46分
拙速な停戦派は「ウクライナがクリミアや東部の領土を諦めれば戦争は終わる」と考えていますがプーチンは未だにウクライナ全ての支配を諦めていません。「和平案」に領土割譲だけでなく、傀儡大統領の就任、NATO非加盟があるのがその象徴でしょう。これは事実上ウクライナへの「降伏勧告」であり、主権放棄要求です。
インタビューにおけてプーチンはウクライナ以外への武力侵攻について「興味はない」と言ってますがポーランド国防相は「信憑性ゼロ」と一蹴しています。それもそのはず、16年前に彼は「クリミアは係争地でない」と言っていました。独裁者の言葉で「侵略しない」発言ほど当てにならないものはありません。逆に「ロシアが北海道に権利を有する」という仰天発言は軽んじるべきじゃありません。
投稿: HY | 2024年2月17日 (土) 11時58分
記事の英シンクタンクの分析にもあるように、ロシアの勝利条件はウクライナの属国化にある事は明らかです。
トランプのように「一夜にして戦争を終わらせる」などと言う言説が、いかにいかさま的で馬鹿々々しい妄想であるかを証明しています。
アウディーウカは撤退戦に入りましたが、ウクライナにとって妥当な決断でした。ロシアの継戦能力は来年から再来年へと、著しく低下していくデータもあり、ウクライナの弾薬不足は二、三か月後には解消される見込みです。
当然ウクライナは苦しいが、巷間言われるよりもロシアはもっと苦しい。ここからのウクライナ側の我慢、長期に備えるのであればシルスキーの方が総司令官として相応しいものと考えています。
投稿: 山路 敬介(宮古) | 2024年2月17日 (土) 18時27分
それにしても、ここでナワリヌイ氏を殺るとは悪手でした。
これまでプーチンはヌムツォフ、リトヴィネンコ、スクリパリ等々、数々の政敵やジャーナリストを暗殺して来ましたが、ナワリヌイ氏は西側にとって象徴的な人物です。
西側の怒りに火をつけ、欧州の強固な結束がうながされる展開となるでしょう。
この事について、トランプは一体何を言うのでしょうか? 日本のプーチン支持者は? 黙殺でしょうね。
投稿: 山路 敬介(宮古) | 2024年2月17日 (土) 18時39分