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2024年3月26日 (火)

プーチンの「選挙」

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広島でもらってきた風邪が治りません。
洟はズルズル、頭は割れ鐘、根喉はヒリヒリ、そしてかったるい、節々が痛い、脳味噌が回らない、ま、これはいつものことですが。
書けるところまで書いてみますか。あー、しんど。ズルズル~。

さて、プーチンは「選挙」で勝利しました。
あれを「選挙」と言うならば、ですが。

ロシアで行われた大統領選挙で、現職のウラジーミル・プーチン大統領の圧勝が確実になった。ロシア中央選挙管理委員会の17日の発表によると、開票率約50%の時点でプーチン氏の得票率は87.3%となっている」
(CNN3月24日)
ロシア大統領選、プーチン氏の圧勝確実 30年間の支配固め - CNN.co.jp

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「ロシアの選挙はますます暴力的になっている」。有権者への脅迫が広がる中、ロシアの選挙権NGOゴロスは、週末の大統領選挙を偽物と宣言した - ノーバヤ・ガゼータ・ヨーロッパ (novayagazeta.eu)

はい、「得票率87.3%」という時点でアウトですね。
こんな馬鹿げた高得票率など、まともな対立候補がいるフツーの選挙ではありえません。
したがってCNNはこう続けています。

「対立候補はほとんどが死亡、投獄、亡命、または出馬を阻まれている。22年2月にロシアがウクライナに侵攻して以来、反体制派は実質的に非合法化され、プーチン支配に対抗できる勢力は存在しない」
(CNN前掲)

選挙直前にナワリヌイ氏が暗殺されましたが、今回の立候補者のプーチン以外の候補者はダミーにすぎません。
全部プーチンの取り巻きどもです。

「現職のプーチン氏以外の候補は、民族主義指導者のレオニード・スルツキー氏、国会副議長のウラジスラフ・ダヴァンコフ氏、共産党員のニコライ・ハリトーノフ氏。これら3氏は、所属する政党がいずれも政府の政策を広く支持しており、真の挑戦者ではないとみられている」
(BBC2月9日)
プーチン氏に対抗姿勢の候補、登録を認められず ロシア大統領選 - BBCニュース

獄中からナワリヌイが応援していたボリス・ナデジディン元下院議員は、中央選管が候補者登録を認めないと決めてしまいました。
彼だけがウクライナ戦争に反対していましたが、選挙にすら出られないありさまです。

ウクライナ戦争まではなんとか反プーチン勢力はいたことはいたのです。
しかし反プーチンデモをするたびに数百人規模で大量逮捕し、顔写真を撮られ、AIで特定され、職場に通知されて解雇されるのがあたりまえになってきました。

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「ナワリヌイの乱」は、プーチン・ロシアを崩壊させるのか:朝日新聞GLOBE+ (asahi.com)

かつてはプーチンを支えていたオリガルヒ(新興財閥)も次々に暗殺されていきます。

「オリガルヒ(新興財閥)の一人ボリス・ベレゾフスキー氏は、プーチン氏を政治的に支援していたが決裂。13年に、亡命先のロンドン郊外の自宅で首をつった状態で見つかった。
15年には、野党指導者のボリス・ネムツォフ氏がモスクワ中心部で射殺された。エリツィン政権時代の第1副首相で、プーチン大統領の最大の政敵と呼ばれる人物だった」
(朝日2023年8月24日)
お茶に放射性物質、不審死…プーチン政権、刃向かえば次々消される? [ウクライナ情勢]:朝日新聞デジタル (asahi.com)

そして投票所には警察や軍隊が張りつき、投票を監視しました。
それでも投票箱にインクを落したりする抵抗はそこここで起きています。

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ノーバヤ・ガゼータ・ヨーロッパ (novayagazeta.eu)

「投票への動員が挙げられる。独立系露語メディア「メドゥーザ」によると、与党「統一ロシア」党員や公務員、国営企業従業員らは、自身の投票に加えて一定数の知人も投票させるよう党や職場から指示された。実際、投票所では多くの有権者が自身の投票を証明するためとみられる写真や動画を撮影していた」
(産経3月18日)
弾圧、ばらまき、投票動員…プーチン氏「歴史的勝利」の裏に数々の作為 ロシア大統領選 - 産経ニュース (sankei.com)

一方、ロシア経済は皮肉なことに軍需景気で異様な活況を呈しています。
このテーマは別に記事にしようと思っていますが、集中的な政府の軍事産業への投資がカンフル剤となっているようです。

「ロシア経済は、欧米の制裁に対しての強さを持ち、2023年のGDP成長率は3.5%で、前年のマイナス1.2%から回復した。成長の主な原動力は軍事産業と政府による投資だった。しかし、企業での労働力不足とインフレ率の上昇が深刻化しており、2024年の成長率は1.5%にとどまるとしている」
(ジェトロビジネス短信2024年2月8日)
WIIW冬季経済予測、中・東欧の経済は成長軌道に回復(西バルカン、中・東欧、ドイツ、ロシア、ウクライナ) | ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース - ジェトロ (jetro.go.jp) 

この見せかけの好況に支えられて、プーチンは派手なばらまき政策をしました。
プーチンは、年次教書演説で子育て世帯への経済支援や貧困対策の拡充、公務員の所得増、インフラ整備などを幅広く約束し、国営ロシア通信によると、発表された金額の総計は17兆ルーブル(約27兆円)というとほうもない額です。

かくして以後6年間、プーチンが77歳になる2030年まで、プーチンは独裁者スターリン以来、最も長く政権の座にとどまり続けることになりました。

ま、ロシアという国がいまのままあればの話しですがね。
欧州理事会のシャルル・ミシェル議長が選挙期日よりも前の3月15日の時点で、こんな「祝電」をツイートしていました。


ウラジーミル・プーチン大統領が本日から始まる選挙で地滑り的勝利を収めたことを祝福したい。
反対はない。
自由がない。
選択の余地はない。

 

 

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コメント

まあ、なんですかね。
プーチンがウクライナのせいだと言ってるのって、かつてのチェチェン武装派の劇場占拠事件で多数の被害者を出しながら自らの支持率を上げた件をなぞってるだけですよね。そんなデタラメはロシア国内でも分かるだろうに、マスクバの中老年市民には盲従してしまうという異常な独裁統制ですか。。誰もが疑問に思うことでしょうが。
もう、数年でプーチン体制は終わるだろうと予測してます。

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