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2024年4月25日 (木)

なぜ、再エネの出力制御が必要になるのか

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反原発派機関紙の東京新聞がヘンな記事を書いていました。ま、いつもヘンですけど。
『年間58万世帯分の電気が無駄になる? 再生可能エネルギー普及を妨げる「出力制御」が増えている』というおどろおどろしたタイトルで、政府は再エネいじめをしているためになんと58万所帯分の電力を捨てさせられている、という内容です。

「太陽光や風力などの発電事業者に対し、一時的な発電停止を求める『出力制御』が増えている。本年度もゴールデンウイークなど電気の消費量が減る春や秋を中心に、東京電力エリアを除く全国での実施を見込み、年間約58万世帯分の電気が無駄になる計算だ。このまま出力制御が広がると、再エネ普及の足かせになりかねない」
(東京2024年4月22日)
年間58万世帯分の電気が無駄になる? 再生可能エネルギー普及を妨げる「出力制御」が増えている:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)

東京新聞が言いたいのは、今の電力供給システムでは太陽光が増える時期にカットさせられている、いまや9300万キロワットも捨てている、これは再エネ普及の足かせだ、ということのようです。
今、この記事を出したのは、天気が良く、しかも工場が休んでいて電力需要か少ないGWがもっとも「捨てさせられる」再エネ電力が多い時期だからだそうです。

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東京

東京新聞は、原発だって出力調整が難しいじゃないか、しかし出力制御はされていないぞ、おかしいじゃないか、ひいきだぁと言っています。

「一方で出力制御が困難とされる原発は、政府が「最大限活用」する方針を掲げている。今後、原発の新設や再稼働で発電量が底上げされれば、その代わりに再エネの出力制御が増える可能性はさらに高まりそうだ。(略)
龍谷大の大島堅一教授(環境経済学)は「今の電力システムは原発に有利なルールになっている」と指摘。「出力制御など再エネの普及を制約するルールを改め、電力システムを再エネ中心に構築し直すことが必要だ」と話している」
(東京前掲)

そしてどこかの非常識なセンセに、いまの電力供給体制は原子力や化石燃料がメーンだからこうなるので、再エネ中心に組み直せ、と言わせています。

困りましたね。東京新聞は再エネの仕組みをまったく知らないか、知っていて書いているなら馬鹿です。
再エネと原子力を比較すること自体がナンセンスです。
再エネは自立できない宿命がある欠陥電源ですが、原子力は自立したエネルギーです。
もう百回くらい書いてきた気がしますが、再エネは天気次第ですから安定しません。
春先のいい天気の時はガンガン発電しますが、曇天や雨だとまったく役立たずの箱と化します。

しかし電力は生ものですから、いつも発電量と需要量を一致させておかねばなりません。
発電量が余ったら電力均衡のために出力制御、つまり送電網に入れることを電力会社が拒否します。
過剰なものをそのいまま受け入れたら、発電体制が狂うからです。

そのために「優先給電ルール」というものを作ってあります。

このルールについて、資源エネルギー庁がこう答えています。
まさに東京新聞の記事に対してあつらえたような内容です。

Q2.なぜ再エネを出力制御するのですか?原発が再稼動するからですか?再エネに対する不当な取扱いなのでは?
給電には、電源の特性に合わせた「優先給電順位」があります。

発電所の発電量(出力)を調整することで、電力需給のバランスをとる「出力制御」。その順番は大まかに言って、①火力→②揚水→③大型バイオマス→④太陽光・風力→⑤原子力・水力・地熱(長期固定電源)の順となります。これを「優先給電ルール」と言います。
九州においては、上の図に示した2017年4月のタイミングでは2基の原発が動いていましたが(鹿児島県・川内原発)、2018年3月には佐賀県・玄海原発も再稼働しました。一方で、九州の太陽光発電はこの1年でも増加傾向にあります。このため、前述したようなあらかじめ決められた順番にしたがって、火力発電の出力制御や揚水発電の活用をしても、なお需要以上に電気が発電され、電気が余る可能性があります。その場合には、太陽光・風力までも出力制御をするような事態になることが考えられるのです」
なぜ、太陽光などの「出力制御」が必要になるのか?~再エネを大量に導入するために|スペシャルコンテンツ|資源エネルギー庁 (meti.go.jp)

発電しすぎた場合、以下の順番で出力制御されます。
まず、火力発電(石油、ガス、石炭)というこきざみに出力を調整できる電源から調整し、それでも余ったら水力発電の揚水発電で調整し、さらに蓄電池に回したり、他地域への連携で凌ぎます。
そしてさらにそれでも余るようなら、ここで初めて再エネ系の調整が始まります。
それもバイオマス→太陽光→風力という順番があって、細かく調整しています。

ここで再エネ信徒の東京新聞は、なぜ原子力を調整しないんだ、おかしいじゃないかと言いたいわけです。
いかにも電源問題をリアルなエネルギー論で見ずにイデオロギーでぶった斬ってきた東京新聞らしい言い方です。

では、東京新聞が主張するように、原子力から出力制御をするとどうなるでしょうか。
原子力は再エネと対照的に、増減しないで一定の出力を維持し続ける特色があります。
そのために、昼のさなかに太陽光が大量に発電しているから原子力を出力制御してしまうと、夕方から夜にかけてのまったく発電しない時間帯に再び出力を上げることが不可能となってしまいます。
また、原子力は化石燃料と違って、CO2削減にはうってつけの電源ですから環境負荷がありません。

こういう常識を知らないで、再エネを100%にしろ、原発止めろなどとぶっとんだエネルギー論を平然といわれると、正直、別のところに動機があるような気さえしてきます。
たとえば、国家の基幹であるエネルギー政策を混乱させることで社会の動揺を促し、現存の政治体制の破壊こそが目的じゃないか、とかね。
実は環境問題すらも後からのリクツづけで、目的はそっちのほうなんじゃないのか、とかね。
とまれ、こんな中学生が書いたようなエネルギー政策を国が採用できるはずがないのです。

 

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コメント

まあ、いくら言っても「観念」として反原発やってる人たちには理解できないんでしょうね。
で、ソーラー事業者は国や電力会社に怒りをぶつけるという。

なんか宮古島が全域停電で、まだ原因不明とか。。大変ですね。

ただのトラブルならいいですけど、何らかの「キツツキ行為」では無いと信じたいですが、電力インフラって特に離島では脆弱なんですよね。

先週には仙台のバブリーなゴルフ場跡地のメガソーラーがこれまた出火して、鎮火に丸一日かかりました。弱いは消せないはです。。

 宮古島、ようやく昼前に電力回復しました。
今現在、まだ原因が周知されておらず、4時からの沖電会見によるようです。台風でもなく全島的な停電など初めてかもしれません。
電気のありがたさを、実際しみじみと感じます。

電源の特性に基づいて優先順位を決めるのが当然合理的ですが、それでも再エネは使えない特性のわりに、他に比べて優遇使用されている方だと感じます。
それと、宮古島でのメガソーラー実験は悲惨な結末で、風力の方も折れたり倒れたり。そういう始末の報道はあまり出ないようで、再エネブームの先行きも心配です。

記事の内容は、その通りなのですが、「再エネ」と一括りで述べることには疑問があります。
再エネには、水力、バイオ、地熱という安定電源(電力需要に合わせた出力制御が可能)と、太陽光、風力というお天気、気象条件任せで、電力需要に合わせられない(系統遮断という制御しかできない)不安定電源があり、これを分けて議論しないと誤解を生むと思います。
なお、安価でCO2を排出しない原発はベースロード電源として使われるのは世界共通です。ただし、原発の発電比率が約70%のフランスは原発での出力調整をしています。

杉並の老人さん。
ちゃんと記事を読んでますか?深い知見がお有りなようですけど、時々現れては毎度的外れな事を指摘してます。
今回も自然エネルギーのカットについてちゃんと書かれているでしょうに。

この前も志賀原発の揺れによるガル知識のちんまい披露でしたけど、そんなのはここに来てる人は誰でも分かってるというレベルの話なんですけど。
ただ文句をつけるのではなくて、ちゃんと議論がしたいのなら、その豊富な工学的知識をちゃんと出して話し合うようにしませんか?と。そこでちゃんと知識に基づいた議論をです。上下関係は全く無しです。

たまにやって来てはケチを付けるようなこれまでのコメントのやり方では···たぶん誰も相手してくれませんよ。オレみたいな無駄なお節介がようやくコメントお返ししてるくらいです。

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