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2024年4月 6日 (土)

まともな野党、自民の崩壊に戸惑う

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ひとり破局へと突っ走る岸田自民に困ってしまったのは、まともな野党です。
いまの国民民主や維新は、現在の自民よりズっとまともです。

特に自民と是々非々で共同でできる政策を煮詰めようとしていた国民民主は、相手方の自民が空中分解をはじめたので当惑したようです。
玉木氏が連立野党でもないのに、自民と一時的に協調して予算案審議通過に応じたのは、ガソリン税の上乗せ部分の課税を停止する「トリガー条項」の凍結解除の実現のためでした。

去年、ガソリンはひどい値上がりを示します。
なんせ全国平均が186.5円ですから、車が生命の郡部では生産活動も生活も逼迫しました。

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ガソリン価格 過去最高値 1リットル186.5円 あすから負担軽減策 | NHK | 原油価格

「トラックやトレーラーで長距離輸送を行う富山市の運送会社では、利益が昨年度の同じ時期に比べおよそ3割も減少するなど燃料費が経営を圧迫しています。 会社によりますと、トレーラー1台が富山と首都圏を1往復するとおよそ580リットルの軽油を使い、1リットルあたり10円の値上がりで1か月の燃料費は200万円ほど増えるということです。
このため、今年度に入って7月までの利益は昨年度の同じ時期と比べておよそ3割も減少したということです」
(NHK2023年9月6日)

またガソリン青天井は、農林漁業も直撃しました。

「東二見漁協によりますと、近海で漁を行う船は燃料として1日あたり100リットル程度の軽油を使用していますが、3年前と比べると、燃料代がおよそ1.5倍に増えているということです。
漁協では少しでも燃料の使用を減らそうと、燃費を向上させるため船底につく貝などを頻繁に清掃するよう促したり、漁を終えて帰ってくる際は速度を抑えたりすることなどをアドバイスしています。
しかし、漁業者の中には一定以上の漁獲量が見込めない日は赤字になるとして漁に出るのを見送る人も増えているとしています」
(NHK前掲)

離島便の船賃が軒並み値上がりしたのもこの時期です。

「連絡船のひと月あたりの燃料費はここ2、3か月は65万円前後で推移してきましたが、急激な値上がりで今月の燃料費は70万円に届く可能性もあるということです」
(NHK前掲)

農業はトラクターや施設園芸が悲鳴を上げました。
このようにガソリン価格の上昇は、国民生活の生活と生産に大きな打撃を与えたのです。

ところで政府がとったのは石油元売りに対する補助金でしたが、これでは個々の元売りの判断でどうにでもなるために、即効性はありません。
たぶん財務省の既得権にふれたのでしょう。補助金なら恒久減税ではないためにすぐに打ち切れますからね。
後述しますが、すでにできた法律があるというのに、財務省に弱い岸田政権らしい弱腰です。

当時まだ追放されていなかった松野官房長官は、こんなのどかなことを言っていました。

「松野官房長官は6日午前の記者会見で「日本経済に及ぼす影響について緊張感を持って注視するとともに、IEA=国際エネルギー機関や主要消費国との連携を強化し、産油国に世界の原油市場の安定化を働きかけていく」と述べました。
その上で「ガソリンなど燃料油の激変緩和事業については、新たな価格抑制策をあすから発動し、段階的に負担軽減を図っていくことにした。まずは今回の措置を年末まで講じるとともに、必要な対応を機動的に講じていきたい」と述べました」
(NHK前掲)

なにが「産油国のに安定化を働きかけていく」だつうの。
サウジなどの湾岸諸国が、イランと二股外交する日本の言うことなんぞ聞くわけはないでしょうに。何寝言言っているのか。

産油国が増産することで、いままでは解決してきましたが、去年に限って産油国の腰が異様に重かったのです。
というのは、産油国はCO2対策がこのまま拡大すると読んでおり、うかつに産油量を上げることにきわめて慎重だったからです。
なぜでしょうか。
それは日本も旗振りに一役勝った化石燃料=悪玉論の世界的流れの中で、石油・天然ガス・石炭の開発投資は急減したからです。

OPECプラス参加国の中で実際に増産したのはごくわずかで、多くの国は過去の設備投資の過小投資の影響で割当て産油量さえままならない状況です。
たとえばナイジェリアやアンゴラは、産油施設の老朽化によって、昨年夏から割当量すら達成できない状況に陥っています。
なおOPECプラスとは、サウジアラビア、イランなどの13カ国が加盟するOPEC(石油輸出国機構)以外の、ロシア、カザフスタン、ナイジェリアなどのOPECに加盟しない10カ国で組織する世界の原油生産の半分強を占める産油国の集団のことです。
中東で唯一生産量を上げられる余裕があるのは、皮肉にもイランだけですが、米国の制裁で輸出が出来ない状況です。

このように、今、世界で起きているのは、CO2の過激な削減要求による人為的な原油不足なのです。
一方、唯一ロシアだけはこの原油高の状況を大いに楽しんでいました。
彼らからすれば、唯一の輸出品である天然ガスの高騰ほど嬉しい状況はないからです。
ロシアがなかなか敗退しないひとつの理由は、ロシア経済がこの原油高で復活してしまったからです。

つまりなんのことはない、脱炭素がこの原油高を招いた原因なのです。
地球温暖化阻止という行き過ぎた理念が、現実社会との折り合いをつけないかぎりこういう問題は続くでしょう。

ならばどうしようもないかといえば、そうでもありません。
唯一の即効性のある解決方法がありました。それがトリガー条項です。
これはガソリン平均価格が3カ月間連続で160円/リットルを超えた場合に、揮発油税の上乗せ税率分の25.1 円の課税を停止する法律です。
「トリガー条項」(租税特別措置法第89条「揮発油価格高騰時における揮発油税及び地方揮発油税の税率の特例規定の適用停止」)の適用を早急に検討する必要がありました。

これは民主党政権の遺した数少ない良き遺産でしたが、2010年に「所得税法等の一部を改正する法律」が成立し、このトリガー条項が盛り込まれました。
しかし実際の適用は、その後の東日本大震災の復興財源確保の名目で震災直後の2011年4月27日から凍結されたままです。
民主党は増税派だったために、震災復興を増税で賄おうとしてこのトリガー条項を封印してしまったわけです。
そんなものは復興国債ですればいいのですが、震災復興時に増税して更に国民を痛めつけるというトンデモ政策をとったしわ寄せがここに来たのです。

やっとこのトリガー条項を思い出したのが国民民主の玉木氏でした。
ガソリンの課税停止措置の発動を追加公約とすると発言しました。

この条項の規定には、「東日本大震災の復旧及び復興の状況等を勘案し別に法律で定める日までの間、その適用を停止する」とあるだけで、今の状況は充分それに該当します。

玉木氏がすごいのは諦めなかったことです。
国民民主は、急激なガソリン高を受け一昨年から働きかけており、実現すればガソリンは1リットル当たり25円10銭、軽油は17円10銭、それぞれ税金が安くなるはずでした。

トリガーという意味は「引き金」という意味ですが、トリガー条項は、ガソリン価格が160円以上に値上がりした場合に、ガソリン税を引き下げて、ガソリン税は「揮発油税(国税)」と、「地方揮発油税(地方税)」の2つの税金を減税します
これらの特別税率分(1Lあたり25.1円)が、トリガー条項の引き下げ対象となります。
ガソリンはこの国と地方のふたつの揮発油然に加えて消費税までかかっているというムチャクチャな税負担になっているのです。

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高すぎる!おかしい!日本の自動車税3つの問題点と今後の可能性 - 新車情報の車ニュースを配信中 - 中古車のガリバー (221616.com)

財務省の絞りすぎが原因ですから、こんなものをなくすか、せめて軽減するだけで日本のガソリン価格は驚異的に安くなるはずでした。

岸田氏は言質を与えないが否定もしないために、玉木氏は前のめりになっていたようです。
そしてその交渉相手が荻生田政調会長(当時)でした。

「玉木さんは昨秋から、岸田文雄首相の指名を受けた自民の萩生田光一前政調会長を相手に交渉を続けてきた。しかし、萩生田さんは安倍派(清和政策研究会)が集中的な捜査を受けた事件も踏まえ、政調会長を辞任してしまった。
「萩生田さんとは交渉相手として、うまくやっていた。とても気を配った対応をしてくれたが」
(産経1月20日)
玉木雄一郎さん「安倍晋三さんが亡くなり、自民は下野前の姿に戻りつつある」~夜の政論① - 産経ニュース (sankei.com)

麻生氏も肯定的でししたが、岸田氏が自分の決断で決めると言っておきながら、結局はいつものムニャムニャ病のままお終い。
そうこうしているうちに荻生田氏がクビ。
トリガー条項もなにも、自民党全体が破滅に向かって突進しているのですからお話になりません。
玉木氏の分析。一度自分の古巣の民主党を潰しているのでちゃんと見ています。

「自民は21年に下野したときに一度死んだが、奇跡的に安倍さんの力で復活した。一昨年に安倍さんが亡くなった瞬間から、自民は下野する前の姿へと、再び戻り始めたのではないか。今の岸田首相が地盤としていた岸田派(宏池会)は党内第4派閥と弱く、政権運営は派閥政治に頼らざるを得なかった。これが、悪い方向に戻る流れを加速させたとも思う」
(産経前掲)

まぁそのとおりです。

 

 

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コメント

いつも拝読しています。ありがとうございます。
おおまかな話ですが、国内の石油業界も末端のガソリンスタンドまで、脱炭素に加えて、車自体の低燃費化や軽自動車の割合増、住宅のオール電化が進み、(特に田舎は人口減≒世帯減)による大幅な収益減少から、そもそもの製油所の老朽化も含め供給減少や出荷コントロール、プラス現場の収益確保の意向などで補助金の効果が出にくいですね。即効性としてのトリガー条項凍結解除も相場の動きの中で効果が薄められる可能性もやはりあります。
そんな時に、JFケネディとUSスティールではありませんが、国のトップが毅然として目的・理念を説き政策を進める姿勢が最も重要。そういう中で業界も善意を前面に出してくれる。つくづく今の状況を憂います。

先日、イスラエルがシリアのイラン大使館を攻撃してしまい、イラン側が「ぜってー報復したるからな」と言うものだから、原油先物はバレル85ドル超が定位置になってきましたわ。

そこへ来て日銀が「もう日本は実質インフレだから利上げしないとマズイんだわ、でも景気が弱含みなんで利上げはチョットだけヨ」とホンネを漏らしたもんで、円安が止まらず、円の守り神である神田財務官の絶対防衛線152円の手前に貼りつくようになってしまいました。

で、安い円で高い原油を買うハメになってしまっていますわ。ヘンに思うのは、日銀がコソコソと円安キープに誘導してるのに、財務省は152円超の円安絶対許すまじと介入(口先含めて)してることです。財務省ムラは、いったい何がしたいんだ? 仕事ヤッテルヤッテルのポーズ?

さらに、記事にあるトリガー条項の不作為です。ガソリン代が高騰すればするほど比例して税収は増えていき、国民は困るけど財務省はウハウハになる。まったく、国賊のような省庁ですわ。ギョーカイに対する補助金も、結局のところ税金で、それは国民の負担ですわ。

こんな財務省の国賊の行為を許しているのが、似非リベラルの頼りない岸田首相で、「増税クソメガネ」と呼ばれるのがイヤで少子化対策を税ではなく、これまた国賊省庁の厚労省だけで采配できる社会保障費にねじ込んで来るような、そんな卑劣奴ですわ。

でも、岸田首相は"持ってる漢"なんで、おそらく次回の選挙でも負けないと思いますわ。

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