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2024年6月12日 (水)

尖閣が緊張するわけ

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台湾を海上封鎖する軍事訓練をしたばかりの中国は、続いて尖閣の緊張を高めています。

「第十一管区海上保安本部によると、7日午前10時半ごろから、尖閣諸島(石垣市)周辺の領海に中国海警局の艦船4隻が相次いで侵入し、午後0時10分ごろから0時25分ごろまでに領海外側の接続水域に出た。
4隻はすべて機関砲らしきものを搭載している。十一管によると、尖閣周辺で砲搭載船が4隻同時に領海侵入するのは初めて。
尖閣周辺を航行する中国船は通常4隻体制だが、これまでは1隻だけ砲を搭載するのが通例だった。
すべての艦船が砲搭載船に交代するのは、中国側が尖閣周辺で艦船の武装を強化する動きとなる。新たな挑発行為として日本側の警戒感が高まりそうだ。
 尖閣周辺で砲搭載船が4隻確認されたのは2016年8月以来だが、当時は7隻が同時に航行していた」
(八重山日報6月8日)
中国船4隻が領海侵入 尖閣周辺、すべて砲搭載は初(八重山日報) - Yahoo!ニュース 

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NHK

沖縄尖閣沖中国海警局の砲らしきもの搭載の船4隻相次ぎ領海侵入 | NHK | 尖閣

これは尖閣だけではありません。
いまもフィリピンに対しても南シナ海で攻勢を強めています。

南シナ海には陸地と呼べるものは台湾が領有している太平島とフィリピンが領有するパグアサ島という小島があるていどです。
ベトナムもいくつかの小島を領有しています。
一方、中国は1960年代から70年代にかけての文革という内戦で進出の機会を逸してしまい、進出を開始し始めた70年代には岩礁くらいしか残されていませんでした。
そこで国際海洋法を無視して自分で岩礁を埋め立てて陸地を作り、軍港と滑走路とそれを守る部隊を張り付けたわけです。
そしていまや南シナ海は中国の内海と化しています。

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南シナ海の領有権問題、中国に対抗するフィリピンの座礁船 - BBCニュース

中国という国には、実は近代的「国境」という概念自体が存在しないことは何回か書いてきたと思います。
ロシアも似たような性格を持った国で、モスクワ公国が戦争をしながら膨張していく過程が「国境」ですから、その時代によって国境は違っています。
今は占領したウクライナ領までが申請なロシア領」のようです。

中国は、過去の中華帝国の通商関係を「領土」と考えています。
たとえば、中国の尖閣領有権主張の根拠は、琉球王国への渡航の途中に航海者が「見た」ということにすぎません。
石井望(長崎純心大学准教授)は、尖閣諸島のひとつ大正島について、中国・明から1561年に琉球王朝へ渡航した使節である郭汝霖(かくじょりん)が、明国皇帝に提出した上奏文にこうあることを発見しています。

「渉 琉球境 界地名赤嶼」
(琉球の領域に入った。分界地は赤嶼(せきしょう・大正島)と呼ばれる」

これは福州から那覇への航路上に「赤嶼」という島があって、ここから先は琉球王国の領海となるという意味で石井はこれで中国側の根拠が崩れたとしています。

「石井准教授によると「渉る」は入る、「界地」は境界の意味で、「分析すると、赤嶼そのものが琉球人の命名した境界で、明の皇帝の使節団がそれを正式に認めていたことになる」と指摘している」(産経2012年7月17日)

ところがこの石井の論説に対しての中国側の反論がなかなか傑作です。

「航路において復権側の東限に言及しないので、福建から赤嶼まではすべて中国領だ」(高洪 中国社会科学院日本研究所2012年9月)

なぁーに言ってんだか。そもそも国際法などのない前近代のことのうえに、それも使節が大正島を琉球王国の人間に教えられて「見た」だけの話です。
それを大正島から福建まで全部中華帝国の領海だとはよく言ったもんです。この欲ボケめ。

使節が乗って来たのは琉球王国の船で、当然水先案内人は琉球王国の人間が努めています。
そしてたぶん大正島を指して、「ここからが琉球だ」とでも教えたのでしょうね。
つまり、明国使節は尖閣諸島の一部を「見た」にすぎません。

尖閣が琉球王国のものだと、明国使節に教えたことになります。
当時から尖閣は近代国際法の無主先占有ではなく、琉球王国の西限の島であるという認識が当時から存在していて、明の使節も「ああ、そうですか」としか思わなかったのです。
つまり尖閣は無主地先占有ではないということです。
これはどの国にも属していない、無主の土地を自国領に編入する場合に使う国際法上の概念ですが、これには相当しないのです。

にもかかわらず、中国は明国使節が通商上通過した島を「見た」というだけで、自国に領有権があるとしているんですから、たまったもんじゃありません。
実際に、当時の明国が尖閣を領土として認識していたわけではなく、明王朝の公式日誌『皇明実録』において、明の地方長官が日本の使者に対して、「明の支配する海域が尖閣諸島より中国側にある台湾の馬祖列島までだ」とし、「その外側の海は自由に航行できる」と明言した記録も残されています。

さて、中国の領土意識の一端がお判りになってきたでしょうか。
彼らには近代的な国際法が考える「国境」もなければ「領土」もありません。
清朝最盛期の朝貢国までが、中国が考える「領土」です。

下図の黄色部分が直轄領、ピンクが藩部、そして緑色が朝貢国です。
共産中国は、すでに黄色部分の直轄領は言うに及ばず、ピンクの藩部まで領土化し、今やその先の朝貢国部分へと爪を伸ばしているのがわかります。

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清朝支配の拡大 | 世界の歴史まっぷ

先ほどの琉球への使節が尖閣の一部を「見た」から領土だという意識の下には、あからさまに琉球王国は朝貢国家なんだから、とうぜんのこととして中華帝国の一部なのだ、という支配意識が眠っているのです。
すると支配意識の裏返しとして、沖縄側にも隷従意識が生まれました。
日本が統治下に置こうとすると、清の黄龍旗船の救援を熱望したり、琉球独立学会とやらも北京で集会をするという、身も蓋ない従属意識があったわけです。

沖縄タイムスは、コラム「大弦小弦」(2005年5月16日)でこんなことを恥ずかしげもなく書いています。


「黄色軍艦がやってくる…。船体に黄色の龍の文様を描き、黄龍旗を掲げる清国の南洋艦隊は黄色軍艦と呼ばれたという。知人とこの話をしていたら、黄色軍艦が沖縄を侵略すると、勘違いして話がややこしくなった。
実際は逆で、明治の琉球人にとって清国軍艦は援軍だった。武力で琉球国を併合した明治政府に対し、琉球の首脳らは清へ使者を送って救援を求めている。そして、沖縄側はその黄色軍艦を待ちわびたのだった」 

思わずなんのための「援軍」、あなたは誰、ここはどこ?と問いたくなるような、中国への崇拝意識と裏返しの隷属意識そのままです
こういう人たちが叫ぶ「米軍基地と自衛隊は出て行け」「戦争協力ノー」「平和な沖縄」と叫ぶ意味はわかりすぎるくらいです。

 

 

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コメント

中国も、黄色の部分だけ残して解体するべきですね。ピンクの部分は解放してあげた方が良い。

ロシアと同じで、なまじ大きすぎるから、さらに欲が出る訳で。強欲主義国家同士、仲良く革命でも起きて小国に分裂しちまえば良いです。

先日、東シナ海の公海上で、オランダ海軍フリゲート艦HNLMSトロンプの周囲を、中共空軍のジェット機とヘリが旋回し、トロンプ搭載のヘリNH90に接近。

↓Xから引用

北朝鮮瀬取り監視兼自衛隊共同訓練に来る欧州各国軍に対し中国がわざわざ「挨拶」に行ってくれるんで、来日した欧州各国軍は「自由で開かれたインド太平洋」の重要性を具体的に理解できる寸法よ
-ぱらみり

来日した欧州各国海軍「これが噂の中国戦闘機の東シナ海での"挨拶"か。バルト海のロシア戦闘機と同じ無法だな」
という感じで中国が勝手に自爆してくれて非常に美味しい。
-JSF

舐めてるんですよ。新入りにかましてやるか的な感じで。日米には何度か仕掛けてみて、肝が据わっているのをわかっているから、早々手荒にやってこない(やってくるとしても、もっと巧妙な方法)。       
-村野 将

こういうの好き。

崇拝ですか、沖縄だとそこまで逝っちゃってるんですか

反米と反自民を拗らせすぎて後戻りできなくなっただけなら、まだギリギリで理解が及ぶのですが…

↑あ…村野先生の引用で打ち間違えてしまっている…
早々X
そうそう○
失礼致しました。だんだん目が悪くなって間違いが増えてちょっと悲し。

連投失礼します。
なんとなく、これを置いて行こうと思い。
「復帰50年の沖縄に関する意識調査(沖縄・全国調査)」
https://www.nhk.or.jp/bunken/research/yoron/pdf/20220516_1.pdf
お時間とご興味のある方はどうぞ。

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