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2024年7月 9日 (火)

フランス、なにも決まらない議席配分に

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フランス国民議会選挙で、国民連合(RN)は過半数を取れずに第3党となりました。
原因は、マクロンがみずからの与党連合と左翼の新人民戦線との「共闘」、つまりは候補者調整をしたからです。
やれやれ、ここまでやるかね。

「フランスで7日、国民議会(下院、定数577)選挙の決選投票が実施され、即日開票された。第1回投票で得票率首位となった極右の流れをくむ右派政党「国民連合」(RN)に対し、左派の政党連合とマクロン大統領率いる中道の与党連合が候補者の一本化による共闘で巻き返し、左派政党連合が最大勢力、与党連合が2位となった。RNは3位に沈んだ。
 仏内務省が公表した開票結果に基づく仏紙「ル・モンド」の集計によると、改選前に149議席だった左派政党連合は182議席を獲得した。与党連合は解散前の250議席から大幅減の168議席だった。過半数をうかがう勢いとみられたRNは、解散前の88議席から伸ばしたものの、共闘勢力を含めて143議席にとどまり、事前予想に反して選挙戦の終盤で失速した」
(読売7月8日)
フランス国民議会選挙、左派政党連合が最大勢力に「マクロン大統領の敗北は明らかだ」 : 読売新聞 (yomiuri.co.jp) 

新議席配分はこのようになります。
完全に三分してしまいました。

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読売新聞

メディアの伝え方だと「極右が負けた」というニュアンスで伝えられていますが、なんのRNは53議席も伸ばしていて、堂々と国民議会の3分の1ちかくを制しました。
いまのRNはかつての親父ルペンの時とは違ってゴリゴリの右翼ではありませんから、こと次第によっては中道右派と組むことも視野に入っているかもしれません。すると188議席になってしまい第1党になります。
ただの数合わせですが、マクロンがやったのですからマリーヌ・ルペンがしないという保証はありませんもんね。

いずれにせよ、今回は首相の座を逸しましたが、次が狙えるポジションです。

「仏紙ルモンドが報じた暫定結果によると、RNは共闘勢力を含め143議席を獲得し、改選前の約90議席から大幅に議席を増やした。仏紙フィガロによると、得票率は約36%で、最大勢力となった左派連合「新人民戦線」(約25%)とマクロン大統領の与党連合(約21%)を上回り、第1回投票に続いて最大となった」
(産経7月8日)
フランス極右政党の勢いなお ルペン氏「勝利は延期されただけ」 下院選で議席大幅増 - 産経ニュース (sankei.com)

第1勢力は下写真のジャン・リュック・メラシオンが率いる新人民戦線です。

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フランス議会下院選、左派連合が最大勢力に 極右は予想外の失速 - BBCニュース

メラシオンは「不服従のフランス」( La France insoumise/FI「不屈のフランス」という訳もある)の党首で、フランス社会党出身の左翼ポビュリストです。
不服従のフランス - Wikipedia

メランションが特徴的なのは、環境主義者、共産党まで含んだ左翼政党連合を作ろうと構想して成功させたことです。

2008年11月社会党を批判して離党したジャン=リュック・メランション上院議員らによって創設された。後に緑の党を離党したメンバーも加わった。左翼党は幅広い左翼の結集をめざしてフランス共産党などと共同歩調をとり、政党連合左翼戦線を構築している。2009年欧州議会議員選挙では左翼戦線として6.48%の得票で5議席を獲得し、メランションを欧州議会に当選させた」
左翼党 (フランス) - Wikipedia 

わが国のガチガチの社会主義人士にはいないタイプのキャラです。
一見、うちの国の共産党も似たような野党連合を提唱していますが、結局正体隠しのためのダミーに過ぎず、実体は共産党の拡大戦術でしかなかったことは今回の都知事選でも証明されました。
フランスの場合、フランス共産党はすでに民主集中制という独裁制を放棄し、分派の自由が実現しているから、メランションの新人民戦線方式を受け入れることが可能となったようです。
日本でもマネするのが生まれそうですが、日本共産党は世界でほぼ唯一残存した化石標本のようなマルクス・レーニン主義政党ですから、まったく無理でしょうな。

さて、このようなRN憎しだけの政治的曲芸で生まれた新政権ですが、どうなるでしょうか。

「第1回投票の結果を受け、主に地方選挙区レベルで、「国民連合」の議席獲得を阻止するために3番手の候補が選挙戦から撤退するかどうかが注目されていた。
左派連合と与党連合のこの選挙協力をめぐっては、多くの国民が不満を抱いた。しかし、今回の結果は、第1回投票では中道派や左派を支持した有権者が、その1週間後には極右が議会を掌握するのを防ぐことだけを目的に、ライバル政党へと支持を移したことを意味する」
(BBC7月8日)
フランス議会下院選、左派連合が最大勢力に 極右は予想外の失速 - BBCニュース

考えにくいですが、百田氏の保守党がひとり勝ちしそうになって、自民党と野党連合が手を握ったようなもんです。
主義も理念もありゃしません。ルペンが憎いだけ。
いままで共産党に入れていた支持者に、今度は自民党に入れてくれと頼むようなものですから。

当然、勝ったとはいえどそのストレスはお察しします。

一方、RNのほうはスッキリと怒っておいでです。

「国民連合」のバルデラ党首は、「不誠実な同盟」である選挙協力によって、何百万人もの有権者がフランスの生活費危機への対応を奪われたと訴えた。「我々は権力のために権力を欲しているのではない。フランス国民に権力を手渡すために権力を欲しているのだ」と、バルデラ氏は支持者に語った。
同党のセバスチャン・シェニュ氏は、マクロン氏の与党連合が左派の勝利を可能にし、マクロン氏が作り出した「苦境」の中にフランスを置き去りにしたと非難した」
(BBC前掲)

新人民戦線は第1党といっても、蓋を開ければただの闇鍋で、メランションのキャラで接着しているような寄り合い所帯の極のようなところです。
しかも元々左派色が強いフランスの価値観での左派ですから、日本でいえば共産党や過激派が勝利したようなもので、彼らの中にはEUを新自由主義として反対していた勢力も含まれます。
第1党といっても、過半数を押さえられない比較第1党にすぎません。
しかも大統領は中道派のマクロンで、この男がいなけれは新人民戦線も勝てなかったわけですが、皮肉にもメランションはマクロンが大嫌い。
これでスムーズに与党の政策がでてくるはずがありません。

一方、憎きRNは、いくらこのナチめと叫ぼうとも厳然として議会の3分の1を占めているわけで、虎視眈々と足を引っ張ろうと狙っています。
たぶん与党連合との政策調整が難航し、そこから出てきた政策はことごとくRNが拒否を突きつけることになるでしょう。

つまりマクロンのこの左翼陣営と組むという窮余の一策によって、フランスは一気に混乱する可能性が出てきました。
オリンピックまでは静かでしょうが、祭りが終わればどうなりますことやら。

 

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コメント

もう、今のうちにウクライナに全ての武器と兵隊を明け渡して、後は勝手に内乱で滅んで下さい。な気分です。

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