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2024年7月17日 (水)

トランプ、正式に共和党候補に

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ま、これで決まりでしょうな。

「11月の米大統領選に向けた共和党の全国大会が15日、ウィスコンシン州ミルウォーキーで始まり、ドナルド・トランプ前大統領(78)を同党の大統領候補に正式指名した。副大統領候補にはJ・D・ヴァンス上院議員(39、オハイオ州選出)が選ばれた。
共和党大会初日のこの日、2429人の代議員による投票が行われ、トランプ前大統領が過半数を獲得して正式に同党の大統領候補に指名された。トランプ前大統領は予備選で指名獲得に十分な2265人の代議員を確保したため、今回の投票は形式的なものに過ぎなかった」
(BBC7月16日)
【米大統領選2024】 共和党大会、トランプ前大統領を大統領候補に正式指名 銃撃事件から初の公の場 - BBCニュース


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BBC

対立候補がいままでの予備選ですべて振るい落とされているのですから、当然すぎるほど当然の結果です。
改めて言う必要もないでしょうが、大統領候補暗殺未遂という試練をこれ以上ない形で乗り越えたトランプに阻む障壁はありません。
常に両手を震わせながらよちよち歩きを見せる現職と、撃たれても立ち上がり拳を天に突き出して「戦え!」と叫ぶ男とでは、政策ウンヌンの以前の問題です。

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トランプ前米大統領、演説中に撃たれ耳負傷 暗殺未遂事件と捜査当局 - BBCニュース

このファイティグポーズは、まさにトランプのキャッチコピーであるMake America Great Againそのままであり、ありとあらゆる不条理と戦い、うちのめされてもなお立ち上がる米国を取り戻すのだ、というトランプの気迫がこれ以上ない形で具現化しました。
支持者にとって不屈の米国を地で行くものであり、トランプの支離滅裂な百万の言葉よりも、この一枚は雄弁に彼の目指すものを現していました。

一時、トランプ包囲網のために枯渇を噂されていた選挙資金は、「もしトラ」の時期から増え始め、これを一気になだれ込み始めたようです。
なんせ財界までトランプ潰しに加担していましたかね。
しかしいまやイーロン・マスクなどの大物が続々と支持に回っています。

一方、バイデンはトランプの負傷を気づかう様子も見せながらも(このへんはさすがです)なすすべがありません。
仮にバイデンの老耄が治癒したとしても、銃撃を受けてなお戦う姿勢を保てるかと問われれば、ほとんどの人は首を振るでしょう。
トランプの銃撃直後の姿と比較されるだけです。
一切がトランプと比較され、新たにアピールすべきものもなにもないのです。

副大統領候補すら、バイデンには悪名高き無能政治家のカマラであるに対して、トランプは意表をつく人事をぶつけてきました。
下図は副大統領候補の一覧ですが、手堅くバーガム、あるいはルビオあたりかと思っていましたが、なんと作家という肩書を持つJDバンスでした。

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トランプ前大統領の副大統領選び、政治経験も重視 忠誠心競争 - 日本経済新聞 (nikkei.com)

ところで、副大統領候補は、トランプの後継になると目されていたので注目されていましたが、トランプは39歳という息子のような年齢の青年政治家を抜擢しました。心憎い人事です。
バンスを忠誠心だけで選んだとメディアは言っていますが、たぶん違うでしょう。
前の副大統領ペンスは有能な保守政治家で、米国の保守中間層を支持母体としていましたが、共和党主流派から押しつけられた人事だっために必ずしもかみ合う関係ではありませんでした。
その亀裂が極限化したのが、あの忌まわしい議事堂占拠事件でした。
ペンスはあの時、トランプを切りました。
間違った判断ではないにせよ、トランプとはそういう関係だったのです。

それに対してバンスはブルーカラー出身で、社会の底辺を舐めた思春期を送り、兵役にもつき、一念発起してエールに学んで投資会社を経営するまでになった立志伝中の男です。
娑婆で一度も飯を食ったことがないようなエリートのオチコボレ揃いの日本共産党の幹部とはそこから違います。

そのうえ彼はその経験を著作にしており、『ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち』はベストセラーとなっています。

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JDバンス『ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち』 

このなかで、バンスはラストベルトの労働者たちの救いのない生活を赤裸々に描き、母親は薬物中毒で自信もジャンキー転落一歩手前だったと正直に書いているそうです。
7年前にバンスを取材した朝日はこう書いています。めずらしく中立的な記事です。

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トランプ氏、共和副大統領候補にバンス上院議員指名 路線継承も視野 - 産経ニュース (sankei.com)

「バンス氏は17年の朝日新聞の取材に、米国の都市と地方には地理的、文化的な分断があり、低賃金労働、薬物依存などの問題を抱える地方の苦しみを、都市のメディアや政治家が気付いていなかったと指摘した。
 バンス氏は「トランプ氏は問題があることを少なくとも認識し、その解決を訴えてきた。その他の政治家は深刻さを知らなかった」と語った」
(朝日7月16日)
トランプ氏が副大統領候補にJ・D・バンス氏を指名 どんな人物? [アメリカ大統領選挙2024]:朝日新聞デジタル (asahi.com)

「米国の都市と地方には地理的、文化的な分断」、「低賃金労働、薬物依存などの問題を抱える地方の苦しみ」そしてそれに「無関心な都市のメディアと政治家」、これがバンスを抜擢したトランプの意図でしょう。
銀のさじをくわえて生まれたようなエリート政治家には、まねしたくてもできません。

一方バンスにとっても、トランプには批判がありつつもこう述べています。

「バンス氏は「トランプ氏は問題があることを少なくとも認識し、その解決を訴えてきた。その他の政治家は深刻さを知らなかった」と語った」
(朝日前掲)

同時に、トランプが訴追されていた4件も棄却され、大統領選に向かって障害物はなくなりました。

「前大統領をめぐっては、党大会初日の15日、機密文書を違法に私邸で保管していた罪に問われていた裁判で、フロリダ州の連邦地方裁判所が検察側の起訴を棄却した。トランプ政権下で任命されたアイリーン・キャノン判事は、機密文書に関する捜査を主導するジャック・スミス氏は特別検察官に違法に指名され、起訴する権限はないと判断した。
4件の刑事事件で起訴されているトランプ前大統領は、今回の裁判所の判断について、「これが最初の一歩になるはずだ」と述べ、すべての起訴が取り下げられるべきだと主張した。
そして、司法省が「これらすべての政治的攻撃を、ジョー・バイデンの政敵である私に対する選挙妨害の共謀を調整した」のだと、トゥルース・ソーシャルに投稿した。
前大統領は党大会への出席を前に、「司法制度の武器化をすべて終わらせるために団結しよう」と支持者に呼びかけた」
(BBC前掲)


もはやバイデン陣営は、手のほどこしようもなく死に体です。
後は、11月までに米本土が攻撃をされるようなことが起きるくらいしか救いがありません。
それもおそらく非常事態においてはトランプのほうが有能なはずです。

一時取り沙汰された民主党最終兵器のミシェル・オバマですが、ムードだけが先行し、予備選にまったく参加していないために支持団体がありません。
これから選挙戦に向けて準備するとすれば、すべて資金面から構築せねばならず、すでに大口の民主党支援者は、バイデン陣営へ献金してしまっているために、もう一回ミシェル・オバマに献金し直さねばならなくなります。
そしてかんじんの勝てるかといえば、ここまで強力になってしまったトランプに勝てると断言できる献金者はいないでしょう。
ネガティブキャンペーンも時の「英雄」であり、かつ犠牲者に対しては手控えるしかありません。
かくしてもはやバイデンには、打つ手がありません。
11月に向けてバンドワゴン現象が見られるかもしれません。

 

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コメント

 日本で保守派を自任される方々はトランプ政権を歓迎しているように見えますが、私はどっちかと言うと憂鬱です。
このヴァンスはトランプに輪をかけてウクライナ切捨て屋だし、MAGAというよりも孤立主義が色濃く、欧州はじめ全方位に喧嘩を売る気満々です。ヴァンスは若すぎます。主流派と橋を架けるべく腐心したペンスと比べるべくもない。4年しかないのだから早期に徹底したいのは分かるけど、次の次も共和党の大統領が占められるようにしないと意味がないと思います。

ヴァンス氏の奥さんがインド系のゴリゴリのエリートなんですね。一応マイナリティへの配慮もありますよというアピールと同じインド系のカマラへの対抗というところでしょうか。

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